相互RSS募集中です

2022年09月

韓国財務相「アメリカとは常に通貨スワップ協定について対話しているが中味は言えない」→韓国メディア「米連銀に基準があるから現状じゃ絶対にスワップ協定ないっぽいぞ?」

カテゴリ:経済 コメント:(42)
チュ・ギョンホ企財部長官「アメリカと通話でスワップ関連の会話やりとり…詳細に言うのは難しい」(ニューシス・朝鮮語)
チュ・ギョンホ経済副首相兼企画財政部長官は4日、「米国と通貨スワップについて多くの対話を交わした」と話した。

チュ副首相はこの日、国会企画財政委員会の企財部国政監査で韓米通貨スワップ議論に関連したコ・ヨンジと共に民主党議員の質疑にこのように明らかにした。

チュ副首相は「結論は詳細に言えない」とし、『私が通貨スワップをすると言えばなぜするのか、しないと言えばなぜしないのか』など、様々な話が出て市場に混乱を与えてしまい、是々非々もあり、言葉を多く出せない」と強調した。 (中略)

コ議員が「通貨スワップを稼動するほどの危機的状況ではないと判断するのか」と尋ねると、チュ副首相は「さまざまな対話の経過と内容に関して公開的に詳しく言うのは難しい」と答えた。
(引用ここまで)


 韓国ウォッチャーが大好きな国会監査がはじまっていまして。
 さまざまな話題が出てますが、通貨スワップ協定についても野党側から言及がありまして。
 企画財政部長官(財務相に相当)が「常に対話はしているが、多くを語ることはできない」「やると言ってもやらないと言っても問題になるだろう」というわけで、大臣としての言及はほぼゼロ。

 まあ、やるやらないどっちにしても角が立つので「常に対話はしている」くらいのことしか言えないのでしょう。
 財務相の立場としては。

 さて、その一方で韓国でも通貨スワップ協定についての理解、解像度が上がってきてしまいまして。
 以前もちらっとFRBの「ドル回収」という現状の意向としてはやらないだろう、という報道もありました。


 今回は「FEDの危機基準に合わないので通貨スワップ協定は結ばれない」という報道が出てきています。

「韓・米通貨スワップ、Fed危機基準に合わない」(韓国経済新聞・朝鮮語)

 ドルの流動性が減じた際にはアメリカは積極的に通貨スワップ協定に応じる。
 最近ではコロナ禍でオーストラリア、ブラジル、韓国、メキシコ、シンガポール、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、ニュージーランドの各国と通貨スワップ協定を締結しています。
 2009年のリーマンショック、グレートリセッションでもこれらの9カ国と通貨スワップ協定を結んでいるので、明確に「ドルの流動性が一定以下になったら一定の国々と通貨スワップ協定が発動する」という方針が分かると思います。

 現状のドルの流動性はいうほど損なわれていない。
 通貨危機を起こしてIMF管理下に置かれたというトラウマを持つ韓国としては本当に「どこかからドルを持ってこなくちゃ!」という意識になっているのでしょうが。
 アメリカからのメッセージは非常に明確で「新規の通貨スワップ協定はない」「インフレ抑制したいんだったら利上げすれば?」で終了です。

 米韓首脳会談でも出ていた「為替市場に対応する」というのは、おおよそ「流動性が減じれば対応する」というような意味でしかなかったと。
 連邦銀行の持つ基準に達すれば、と。
 韓国が求めてくるからわざわざ通貨スワップ協定を結ぶようなことはないよ、という話なのです。最初から最後まで。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「日本は在日米軍の国外派遣に裁量権を持っている。台湾有事が迫っているので在韓米軍も同じようにして中国からの圧力を回避しよう」

【コラム】米国、台湾危機に在韓米軍の一方的派遣可能(中央日報)
いかなる原因であれ台湾海峡で武力衝突が生じる場合、韓国としては対岸の火事にはならない。すぐに韓国が直面すると予想される状況は二つある。一つはいかなる形であれ台湾事態に韓国が介入してほしいという米国の圧力であり、もう一つは在韓米軍が動員される可能性だ。 (中略)

先月29日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とハリス米副大統領の会談後に発表された韓国大統領室と米ホワイトハウスの報道資料には意味深長な差があった。ホワイトハウス側は「双方は中国と台湾、そして台湾海峡での平和と安定を維持するための努力について議論し、これは自由で開かれたインド太平洋地域の核心要素だとハリス副大統領は強調した」と明らかにした。半面、大統領室側の資料からは台湾関連の部分が完全に抜けている。台湾事態に対する両国の立場を端的に見せるエピソードだ。要するに韓国側は台湾事態に巻き込まれるのを避けようとするが、米国は積極的に介入することを望む状況だ。 (中略)

韓国政府側は台湾事態への介入を避けようとしているのが明白だ。最大貿易パートナーであり北東アジア最強国の中国との関係悪化を望まないからだ。 (中略)

では、米国が台湾防御のために一方的に在韓米軍を派遣することは可能だろうか。 (中略)

元高官らは明確な意見を出している。エイブラムス元在韓米軍司令官は先月27日、「中国の台湾侵攻時に在韓米軍の投入は可能なのか」というラジオ・フリー・アジア(RFA)の質問に「そうだ」と答えた。そして「いかなる兵力を活用するか決めるのは米国」とし「在韓米軍の一部が投入されても、韓米同盟は対北朝鮮抑止力を維持するオプションがある」と語った。 (中略)

イラク紛争時にも在韓米軍の派遣問題をめぐり国内で賛否論争が激しかった。しかし米国は2004年5月、在韓米軍4000人をイラクに派遣すると事実上一方的に通知し、これを実行した。これを阻止する手段がない韓国政府としては対応できなかった。 (中略)

今後どんなことが発生するか分からない状況で、韓国も日本のように駐留米軍の派遣を防げる裁量権を確保するのが望ましい。
(引用ここまで)


 台湾有事に対して、アメリカは必要があれば韓国との協議なしで在韓米軍を使うことができるのだ、という話はあまり韓国でされていません。
 実際、記事中にあるようにイラクへの派兵をさくっと行ったこともあります。

 その一方で日本では在日米軍からの派兵については日本政府と協議の上で行わなければならないとなっています。
 これ、朝鮮半島有事関連でも2014年頃にさんざん語られていたことです。
 安倍総理が国会で発言していましたね。
 「有事の際、在日米軍は自動的に朝鮮半島に派遣される」という解釈をしていた韓国側が「あれ、もしかしてやばい?」ってなったのをよく覚えています。

 まあ、台湾有事であれば1も2もなく了承するでしょうが。
 朝鮮半島有事であればその際の政権の態度によるかなぁ……。


 ま、この記事を見ても分かるように。
 韓国は台湾有事に関与したくないのですよ。根本的に関与したくない。
 インド太平洋戦略からも距離を置きたいというのが本音。
 そして在韓米軍も台湾有事で出動しないでほしい、というのも本音。
 なぜなら韓国が攻撃の対象になるし、中国からの覚えが悪くなるから。

 まあ、すでにそれはアメリカ側も理解している。
 理解しているからといってそれを許すかどうかは別ですが。
 ペロシ議長が訪韓した際の冷遇具合で国際情勢専門家からは「わかった、中国に楯突くつもりは一切ないんだな、この国は」って扱いになりましたからね。
 いまはそれでもいいのかもしれないけどね。

 本当に台湾有事が勃発した際に、それでいいのかと。
 戦後の韓国の地位を考えた時に、それで問題ないと本当に思っているのかという話なのですが。
 要するに韓国の態度って「台湾有事で中国が勝って覇権を進める時に韓国の得点が低くなるのがいやだ」って話をしているのですからね?
 そりゃまあ、アメリカ側も気分を害しますわな。なんのための軍事同盟なのか、と。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国で話題になったイラストコンテストの受賞作「ユン・ソンニョル列車」、イギリスの風刺絵の盗作だった? 「政治色が強すぎる」と韓国政府は後援取り消しを検討へ

最高賞作品は英紙時事漫評とそっくり、盗作認定されれば受賞取り消し=韓国学生漫画公募展(朝鮮日報)
韓国漫画映像振興院(以下、漫画映像振興院)主催の第23回全国学生漫画公募展で「尹錫悦(ユン・ソンニョル)車」が金賞(京畿道知事賞)を受賞したが、この作品については「政治偏向」との指摘に加え、英国の風刺漫画を盗作した疑惑も浮上している。盗作と正式に認められた場合は受賞が取り消される可能性もある。

 「尹錫悦車」はある高校生の作品で、尹大統領の顔を持つ汽車が煙を出しながら進み、驚いた市民を追い立てる様子が描かれている。汽車の運転席には尹大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏とみられる女性がいて、後ろの客車には刀を持つ検事たちが乗っている。

 ネット掲示板などではこの作品について「2019年に英国の日刊紙ザ・サンに掲載された漫評『英国首相列車』とよく似ている」との指摘が広がっている。この漫評は2019年に発表されたもので、当時英国のジョンソン首相の顔をした汽車と、汽車の上に米国のトランプ前大統領とみられる人物が石炭を投入する様子が描かれている。ジョンソン首相はブレグジット(英国の欧州連合〈EU〉離脱)を強行するため総選挙の前倒しに乗り出したが、漫画はこれを批判するものだった。

 全国学生漫画公募展の募集要項には「応募作品は未発表の純粋創作品に限定」とあり、また「盗作や盗用、模倣作品と認定された場合は当選後も無効となり賞金などは回収する」と記載されている。
(引用ここまで)


 韓国の地方で行われているマンガフェスティバルで、公募作の「京畿道知事賞」にユン・ソンニョル列車なるイラストが選ばれたそうなのですよ。
 それがこちら。

スクリーンショット 2022-10-06 11.29.15.png

 きかんしゃトーマスのパロディですね。
 ユン大統領の夫人が運転席に乗って、客車には検事らしき人物が乗っている。暴走して人々を轢こうとしているという構図。
 韓国政府はこれに対して「こんなのを受賞作にするのであれば来年からの後援はやめるわ」と宣言。
 「表現の自由の侵害だ」と物議をかもしているのです。

全国学生漫画公募展で最高賞受賞の作品に韓国政府「露骨な政治色、厳重に警告」(朝鮮日報)

 ところでこの受賞作に盗作疑惑が出てまして。


 The Sunのブレグジットにおけるボリス政権を皮肉ったイラストをパクったものじゃないかとの疑惑です。
 そのイラストがこちら。

スクリーンショット 2022-10-06 11.28.19.png
(画像引用元・The SUNから画像キャプチャ)

 トランプが石炭をくべてボリスが暴走している、という風刺絵ですね。  この盗作疑惑に対して「よくある構図の風刺絵だ」という反論も出ています。

「トーマス電車の漫評」が多いのに…「ユン・ソク列車は盗作」という国民の力(韓国日報・朝鮮語)

 きかんしゃトーマスのパロディで政治家の顔を描いて暴走させる、というイラストはイギリスでよくあるものだと。  じゃあ、その「よくある構図」ていどのイラストに受賞させた意思はどこにあるのだ、という話になってしまうような気もしますね。 

 パクリかパクリじゃないかと言われればまあパクリなのでしょう。意図したかどうかはともかく。先行している作品がある以上。
 一方で「一般的な構図」と言われればそれもそう。別に誰でも考えられる大した絵じゃないのも間違いない。
 そんな「大した絵じゃない」ものを受賞作とした意味合いは……?
 ま、堂々巡り。

 政治風刺はマンガのひとつの役割だとは思いますが、それをコンテストで受賞させる以上は意図を探られてもしかたないとも感じます。
 ま、なんなら法廷闘争まで行くのがよいんじゃないですかね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

楽韓さん、本日の動向 - ウクライナの失地回復と北朝鮮のミサイル発射はペースが速すぎると思いませんか?

【PR】通勤途中に本を聞こう! Amazon Audibleが2ヶ月無料のキャンペーン開始!

 ウクライナの失地奪還と北朝鮮のミサイル発射のペースが速すぎて追い切れない(笑)。
 ヘルソンどうなってんだ、あれ。
 アメリカからの衛星情報の有無なんだろうとは思いますが、前線ではMLRS、HIMARSがそこまで効くのか。対レーダーミサイルのAGM-88がそこまで効いているのか。
 このあたりの情報が統合された結果は戦後にならないと分からないのかもしれんけど。
 どっちにしても速すぎて追い切れない。夜寝て朝起きると情勢変わってんだもん……。

【PR】Amazon Music Unlimitedが4ヶ月無料のキャンペーン中!

 シンシアリーさんの著作が最新刊である尹錫悦大統領の仮面以外すべてセール対象になっているようです。
 買い漏らしがあったかと思ったらソフトカバーから新書になってるのだな、これは。


卑日 (扶桑社BOOKS新書)
シンシアリー
扶桑社
2022-03-02


 先日紹介したプリズマ☆イリヤシリーズ、クロスボーンガンダムシリーズのセールは今日までのようです。




【PR】Kindle Unlimitedが3ヶ月199円のキャンペーン中です

 今日のKindle日替りセールからのピックアップこちら。