テスラがシステム半導体受託生産(ファウンドリ)会社を、三星電子からTSMCに変更するという観測が出た。 台湾メディアが「テスラが4nm及び5nm工程製品をTSMCに任せる」と報道した。 事実なら、三星電子にはクアルコムエヌビディアに続き再び大規模顧客企業の離脱である。
21日、台湾経済日報によると、TSMCはテスラ次世代の完全自律走行(FSD)チップを受注した。
テスラはこれまで三星電子ファウンドリーを主に活用してきた。 FSDチップは14nm工程で開始し、7nm工程に進化した状態だ。 TSMCが受注した次世代FSDチップは4/5nm工程である。
経済日報は「TSMCへの注文量は1万5000個程度と予想される」と「テスラはTSMC上位7つの顧客会社に入るだろう」だと把握した。 (中略)
一方、三星電子は4/5nm、ファウンドリー工程は問題がないという立場だ。 サムスン電子は今月10月「三星(サムスン)、ファウンドリーフォーラム」を通じて「関連工程について一部問題があったが、正常化した」と明らかにした。
しかし、クアルコムエヌビディアなどについては、関連工程を使用する製品をTSMCで作ることにした。 テスラも同じ決定を下したことが正しければ三星電子の釈明にもかかわらず市場の信頼はまだであるわけだ。
(引用ここまで)
サムスン電子が半導体ファウンドリ事業を推しに推していることは既報ですが、すでにクアルコム、nVidiaという大手顧客が離脱。
どちらも最新チップはTSMCで製造しています。
Snapdragon 8 Gen 2、RTX40x0シリーズがTSMCで製造されてて、TSMCにすることで同じ(とされている)4nmプロセスでも集積度が上がっているそうです。
TSMCの4nmで製造され、ユニークな構成のCPUを内蔵するSnapdragon 8 Gen 2、GPUの大きな性能向上を確認(PC Watch)
相変わらずTSMCはすげえなぁ……。
で、サムスン電子の大手顧客だったテスラもこれからTSMCに変更しようとしている、というニュース。
「どちらを選ぶのか」ではなくて、サムスン電子から離脱しているというのが痛いところ。
実際のユーザーが「ダメだこりゃ」って匙を投げているわけですから。
これを覆すのはなかなか難しい。
なんでもバフェットがTSMC株を50億ドル買ったそうですわ。
ここのところ業績は好調でも株価は下落基調だったので、いいチャンスだとみたということでしょう。
バフェット氏のTSMC株50億ドル相当取得、投資開始の好機示唆(ブルームバーグ)
いまだに有力顧客として残っているのってGoogleくらいですかね。
まあ、TSMCが強すぎるという話でもあるか。
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