国際通貨基金(IMF)が韓国の不動産市場が急落するだろうという予測を出した。 コロナ19期間で大幅に上がった不動産価格が大きなバブルを形成したとの診断だ。 IMFは韓国をはじめ、ニュージーランド、オーストラリアなどにも大きな幅の不動産価格の下落を経験すると見通した。
IMFが15日発表した「アジア太平洋地域の住宅市場の安定性と適正価格(Housing Market Stability and Affordability in Asia-Pacific)」報告書を通じてこのような見通しを出した。 現在、住宅価格が過度に高い水準で、長期間下落する恐れがあるというのが骨子だ。
韓国は昨年4四半期の住宅価格がコロナ19以前の2019年4四半期に比べて約18%程度上がったものと集計された。 IMFは韓国の不動産価格が大幅に上昇したのは、住宅供給不足と価格の上昇に対する過度な期待などが反映されたと説明した。
IMFはこのような上昇幅がかなり過大評価に基づいたものと見ている。IMFがこの期間の住宅価格の上昇に貢献した項目を現在価格、金利の要因、アウトプットギャップ、価格の不一致の方などに分解した結果、実際の価格の不一致が相当大きかったものと分析した。 (中略)
もっと大きな問題は、このような予測に今年以降各国の急激な金利引き上げの効果が考慮されていないという点だ。 韓国は、今年に入って基準金利を1.0%から3.25%まで引き上げた。 IMFは金利が3%(300bp)値上がりする場合、住宅価格が2%さらに下がるだろうと予測した。IMFはまた、家計負債が多いほど金利の影響を大きく受けることになるだろうと説明し、韓国の状況に言及した。
IMFは、今回の住宅価格の下落が過去の住宅市場の崩壊事態のように長期間続く可能性もあると見ている。 (中略)
IMFは韓国の住宅市場の過熱が多様な副作用を生んだという点についても言及した。 世代間の住宅所有による格差が広がって、貧富格差の直接的要因になったということだ。
(引用ここまで)
韓国の不動産価格についてIMFまでが「バブル崩壊の恐れがある」と警告。
うん、まあ……ですよね。
一応、ユン政権は規制緩和を連発して価格下落を防ごうとやっきになっています。
韓国、不動産規制の緩和急ぐ 金利上昇による住宅価格下落に対応(ロイター)
ムン・ジェイン政権時代に「不動産ローンを封じれば価格が安くなるはず!」というわけのわからない施策で規制されてきたのですが。
その大半がユン政権で撤廃されています。
……まあ、もうだいぶ遅いんですけどね。
最大の問題は金利ですから、無駄というか。
アメリカが0.5%の利上げだったものの「来年はまだ利下げしない」ってアナウンスされたこともあって厳しいところ。
アメリカの政策金利が4.25〜4.5%、韓国のそれが3.25%ですからね。
さすがに年明けで追随しないわけにもいかない。
政策金利は上げたけども市中金利(不動産ローンの変動金利)は上げるな、なんてこともやっているようですが。
そんな無理な話がいつまで通用するのやら。
韓国では「IMF」がトラウマワードになっていまして。
「あのIMFがバブル崩壊を警告」ということでかなりのコメントがついてますね。900件超え。
ま、がんばって不動産下落に対応してくださいな。
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