金融委は金融監督院・韓国銀行・金融協会などと共に金融市場の現況点検会議を開き、来年、金融市場の主要リスク要因と対応方案を議論した。
会議では会社債やCP金利の下方傾向にある、金融市場が徐々に安定して行っていると評価した。 ただ、不確実性が大きい来年まで金融市場安定を確実にするため、安定化努力を持続する必要があると意見をまとめた。 (中略)
来年には不動産PF市場の正常化に向け、関係省庁、金融・建設など、関連業界、信用評価士などが参加する協議体を構成する計画だ。 金融委側は「金融協会を中心に各金融業圏別不動産PF協議・通信体制も準備する予定」と話した。
一方、金融当局は一部の貯蓄銀行、キャピタル、ローン会社の融資取り扱い中止の動きに対して、望ましくないと指摘し、金融圏の柔軟な対応を注文した。
(引用ここまで)
韓国には不動産事業そのものを担保として資金を借りることのできるPF(プロジェクトファイナンス)というものがありまして。
実質的には無担保での融通なのですが、これまで不動産市場は右肩上がりだったので問題なく運用されてきました。
ただまあ、都市銀行はPF事業からほぼ撤退していて、現在は第2金融圏 ── 主として貯蓄銀行が取り仕切っています。
都市銀行ではなく第2金融圏が扱っている、つまりハイリスクになっているわけで。
ただ、前も書いたように韓国の上限金利は20%。
つまり、ハイリスクのわりにリターンがそこまででもない。
特に昨今の不動産価格下落なので、年利20%では割が合わない状況になってしまっているのですね。
そんなこんなで第2金融圏がPFの引き受けをやめてしまっているのです。
というわけで政府が「PFを引き受けてくれ」と言い出した、と。
不動産市場が冷えこむとやばい、という意識はあるのでしょうけども。
いかんせん、いまの市況でPFを引き受けることは無理だよなぁ。
違法貸金業者が30億ウォンを3ヶ月貸すことで5億ウォンの利息を持ってったなんてことがあったそうで。
韓国経済の支えの一つだった「プロジェクトファイナンス(PF)」の現状・・「3億円を3ヶ月借りると、利子が5000万円」(シンシアリーのブログ)
逆説的にいうと、それくらい取らないといまのPFはわりにあわないってことなんですよ。
貸す前からまともな業者は扱わないくらいの不良債権と化している、ということです。
金利が下げられない以上は来年丸々、こんな状況が続くのでしょう。
すべての状況が厳しく見えますね。
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