26日の北朝鮮無人機による領空侵犯を受け出撃した韓国空軍の軽攻撃機「KA1」1機が墜落した。基地を離陸した直後に周辺の田畑に落下したのだ。韓国空軍機の墜落は今年だけでこれが6回目だ。先月もKF16がエンジントラブルを起こし京畿道楊平の山岳地帯に墜落した。KF16は韓国空軍の主力戦闘機だ。8月には京畿道華城沖合の海上に老朽化した韓国空軍の戦闘機F4Eが墜落した。4月には慶尚南道泗川で2機の訓練用戦闘機KT1が空中で衝突し山の中に墜落。4人のパイロット全員が死亡した。1月には空軍のF5Eがエンジンから火を噴いて墜落し、パイロットのシム・ジョンミン少領(少佐)が死亡した。2カ月に1機のペースで墜落事故が発生しているのだ。
韓国軍の主力兵器であるミサイルも不良品だった。先月北朝鮮が東海のNLL(北方限界線)南側に弾道ミサイルを発射した際、韓国軍は戦闘機KF16とF15Kを出動させ北朝鮮側にミサイルによる対抗射撃を行ったが、うち2発はミスで発射できなかった。ミサイルを装着する際に問題が発生した可能性が高いという。地上から発射するミサイルも同様だ。10月に北朝鮮が中距離ミサイルを発射した際、韓国軍はこれに対抗するため玄武2を発射したが、逆の方向に飛び江陵の韓国軍の敷地内に落下した。同時に発射したATACMSも2発中1発がどこに飛んだか分からなくなった。訓練のために発射した天弓1も発射直後に爆発するなど、最近発射した11発のミサイルのうち成功したのは5発で、残り6発は失敗した。実戦でこのような状況が起こればいかなる事態に陥っていただろうか。
(引用ここまで)
先日の北朝鮮による無人機侵入でターボプロップ機のKA-1が離陸を失敗して墜落し、今年の航空機損失は5件、6機となりました。
下のような感じで事故が起きています。
1月 F-5E パイロット死亡
4月 KT-1×2 パイロット死亡
8月 F-4E パイロット生存
11月 KF-16 パイロット生存
12月 KA-1 パイロット生存
……うーん。
F-4、F-5は毎年のように事故を起こしている印象ですね。
導入から50年近く経つ戦闘機なのでしょうがないところですが。
F-4は2024年で全機退役、F-5は2030年まで退役を引っ張るそうです。
KF-21が戦力化できるまでは、ということの模様。
ただ、1月の事故でF-5の退役を前倒しにしたいという意見は出ています。
それでもF-4が20機、F-5が80機ほど現役の現在、これらを一気に退役させることはできないとも。
現在の韓国が持つ戦闘機は約400機あまり。F-4・F-5 だけで1/4ほどが占めており、すべてを退役させれば戦力空白が生じてしまう。
そもそもいまだにこの2機種を使っているのは、アジア通貨危機当時に財政難が続いて更新できなかったせいでもあるのですね。
だいたい、戦闘機は15年くらいの周期で新規機種をどうするかという話になります。
同じ機体を追加するのか、あるいは新しい機種にするのか、開発を行うのか……という選択を10年くらい先延ばしにしていたのですね。
KF-21(KF-X)も最初は金大中政権で提唱されたものだったのですが、延々と棚ざらしにされてきた計画になってしまったのです。
T-50(FA-50)がその前に計画されていて実現されたものの、その次のKF-21の初飛行まで20年かかってますからね
本来の予定ではKF-21が2020年くらいに制式採用されていれば、スムースにF-4・F-5をリプレイスできていたのですが。
ま、そんなことを言ってても詮ないのですけどね。
こうしてアジア通貨危機はさまざまな面で韓国に影響を与えていた、というわけです。
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