ソウルの低所得者層が集まる龍山区(ヨンサング)東子洞(トンジャドン)には木造賃貸住宅がひしめく。市によると、昨年9月時点で、1170の小部屋に861人が住んでいるという。「小部屋」といっても、1坪を少し超える空間だ。そこに服や炊飯器、机などを置くと、横になることができない。
最近、インターネット上で「小部屋住民の冬の過ごし方」という記事がアップされた。そこに、次のようなコメントが記されていた。「65歳にもなって、なぜあんな暮らしをしているのか。田舎なら、仕事はたくさんあるのに」
ソウルでは、小部屋の居住者に向けられる視線は冷ややかだ。
なぜ彼らは小部屋に住み続けるのか。
861人のうち、461人が国から生活保護などを受ける基礎生活保障受給者だ。小部屋の居住民のほとんどが受給者で、仕事はしていなかった。 (中略)
東子洞の小部屋の平均家賃は23万4000ウォン(約2万4480円)だ。同じ金額に保証金200万~300万ウォン(約21万円~約31万円)を足せば、首都圏以外の地域なら居間とリビングのある部屋を借りることができる。
しかし、小部屋の住民たちは「支援が少なく、仕事がない。だから地方には行けない」という。 (中略)
自発的に仕事をせず、「貧困」を口実にここにとどまり続ける人もいる。再開発が始まれば、自身の権利を行使して「一儲け」することを夢見る人たちだ。
また、再開発が始まるまで小部屋でじっと耐え、再開発後には公共賃貸住宅に移り住む日を待ち望んでいる人もいる。
(引用ここまで)
先日、江南地区近くのスラムで大火事がありまして。
いわゆる江南の中心地区から徒歩15分くらいのところにある九龍村と呼ばれる地区でしたね。
いわゆるタルトンネ(月の町)。なぜ月の町と呼ばれるかというと、スラムは坂の上にあることが多いために「より空が近い」から。
そうしたタルトンネではよく練炭が使われているので、ああして火事が起きるのです。
冬になるとよくあること。あと練炭ガラ捨て場とかがあったりする。
なんでそんなところに住んでいるのかっていうのは当然ある疑問でしょうけども。
この記事に答えがありますね。
再開発狙いなのです。
再開発に引っかかれば立ち退き料として数百万円〜数千万円がもらえたり、優先的に(安い値段で)分譲マンションが買えたりするので「一気に人生逆転!」なんてこともできるのです。
……再開発に引っかかればね。
あとこれまでは「再開発=宝くじにあたった」みたいな感じだったのですが。
不動産不況でこれからどうなることやら。
実際、ここ何年かでは最大の再開発事業だった遁村住公がアレでしたからね。
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