昨年12月13日、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はツイッターに熊本県のある小学校を訪問した写真とともに「ソニーは世界最高のカメラセンサーを作ってきたアップルのパートナー」だと投稿した。熊本は台湾積体電路製造(TSMC)とソニーが共同で建設するファウンドリー(半導体受託生産)工場の予定地であり、TSMCはそこでイメージセンサー世界最大手であるソニーの製品を生産するとみられる。イメージセンサーは世界シェア2位のサムスンが特に力を入れている分野で、米国(アップル)と日本(ソニー)、台湾(TSMC)が協力してサムスンをけん制する構図だ。 (中略)
米国、台湾、日本の「半導体同盟」がますます強固になる中で、韓国が居場所を失っているという指摘がある。台湾は2021年、米国、日本と半導体分野で協力をすると宣言し、日米も昨年、半導体技術同盟を結んだ。米国は半導体サプライチェーン再編のために韓国、台湾、日本と共に「チップ4」を掲げたが、その中で韓国は積極的な動きを示せずにいる。
専門家は米国、台湾、日本が形成する半導体バリューチェーンで韓国の役割は中途半端だと話す。米国は半導体設計、日本は設備、台湾は最先端の受託生産で強みを持つが、韓国は違うからだ。半導体専門家である成均館大学のクォン·ソクチュン教授は「ファウンドリーよりもメモリー半導体で優位にあるサムスン電子は米国、台湾、日本の半導体サプライチェーンの結び付きに食い込む隙間が見えない」と話した。 (中略)
日本政府はTSMCが茨城県に半導体研究開発拠点を設置するのに必要な370億円の半分を負担した。また、TSMCとソニーの半導体工場建設費用の40%に当たる4000億円も補助金として支援する。先端半導体工場を主に韓国国内に建設するサムスン電子は、許認可や補助金などの競争で不利な立場に置かれている。
(引用ここまで)
うーん。
最初の分析である「韓国はCHIP4の一員であるが、積極的な動きを見せられていない」という話はそのまんまですね。
昨日、楽韓さんも「CHIP4の一員のうち、どうしても欠くことができないとは言い切れない国がひとつある」と話しましたが。
ようやく韓国内でも「このままではやばい」という認識が生まれはじめたようですね。
ちょっと前までは「たとえアメリカがなにをしようとも、韓国を無視することはできない」とか「韓国の国格はそこまで上がったのだ」といったような話しかしていなかったのですが。
ここ2週間くらいで「半導体安保関連で韓国の立場ってなくなってきてない?」と変わりつつあります。
現実を突きつけられつつある、というべきか。
現状の半導体受託企業のシェアはこんな感じ。
確かにサムスン電子はTSMCに次ぐ2位。
でも、「TSMCを脅かす立場」にあるか……だいぶ異論があると思います。
「アメリカ(アップル)と日本(ソニー)と台湾(TSMC)が協力してサムスン電子を牽制する構図」とあるのですが。
それは「サムスンとTSMCにライバル関係が成立している場合」にだけいえることなのですよ。
シェアで3.61倍の差をつけている企業をライバルというか。
1ミリも意識しないといえば嘘でしょうが。
韓国メディアがいうような「サムスン電子包囲網」は確実に違うよなぁ。
どちらかというと、韓国側が勝手に立場をなくし続けているだけ。
メモリ製造に特化したことも、中国に工場を作ったこともその時には経済的理由、利益がある話だったのでしょうけども。
それが結果としてうまくいかなくなっているだけ。
避けることはできたんじゃないかとも思いますが。
「日米台連合でのサムスン包囲網だ」かぁ……。
まあ、自分の中では自分が主役ですからね。
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