ソウル蘆原区上渓住公10団地の商店街前は日曜日を除いて毎日のように数十、数百人が長い列を作る珍しい風景が繰り広げられる。待ち行列が長い時はマンション団地を取り囲むほどだという。この商店街1階にあるコンビニがロト1等当選者を49人も輩出した国内1位「ロト名所」であるためだ。02年に初めて登場したロトは、昨年だけで5兆4000億ウォンほど売れた。数字1から45のうち6つを当てる1等当選確率は814万分の1。雷に打たれて死ぬ確率より低いが、全国のロトの名堂は大当たりの気運をもらうために集まった人々で賑わっている。 (中略)
所得下位20%に属する低所得層の月平均宝くじ購買費用が30%近く急増した。上位20%の高所得層の宝くじ購買が7%増に止まったのとは対照的だ。高騰する物価と金利で腰が曲がる中でも、低所得層が宝くじを買うのに喜んでお金を使ったという話だ。それだけ庶民が頼るところは宝くじのまぐれしかないという意味でもある。宝くじは酒・タバコのように経済が難しいほどよく売れる不況型商品に挙げられるが、金融危機直後にそうであり、今回も俗説が立証された。 (中略)
宝くじ販売額の半分は当選金として出て、40%程度は宝くじ基金として積み立てられ脆弱階層福祉事業などに使われる。それで、ある人は当選すれば大金ができて良いが、当選しなくても生活の中で小さな寄付を実践したと考えれば良いという。しかし、生活は厳しくなり、雇用は危うくなった庶民が財布の中のロト1枚で1週間持ちこたえている現実は危険だ。宝くじが希望の社会は未来が暗い。
(引用ここまで・太字引用者)
韓国で宝くじの売り上げが上昇している、とのニュース。
人間は「自分が下層にいる」と認識すればすると、宝くじの購入が増える傾向にあるとされています。
貧しいと感じている人ほど宝くじを買う傾向=米調査(ロイター)
まあ、基本的に階層の交代が少ない社会では一縷の望みを賭けて宝くじを買うというのはさほど間違っていない行動とも思えますが。
どちらにしても非合理な行動であるのは間違いない。
別に趣味的に買うのはいいんですよ。
年末宝くじを1万円分くらい買って「当たったら海外旅行行こうぜ」とか楽しいじゃないですか。
趣味として買うのであれば全然よい。競馬でもあるいはそれ以外の公的ギャンブルでも。
本質的に「儲からない」として考えているのであれば全然よいのです。
釣りやその他収集系の趣味と同じことです。
まあ、宝くじの還元率は50%未満とその他の公営ギャンブルと比べても、収支を考えると圧倒的に不利なのですが。
地道に儲けたいなら長期投資+NISAで全世界株式の投資信託を買うとよいですよ。
ただ、韓国の場合はそういうお話じゃない。
階層移動のためにお金がいるわけです。
以前、韓国のロトくじはキャリーオーバーが青天井だったのですが、その頃にはロトを買うために借金をするとか、退職金をすべて使ってしまって破滅するとか普通に報じられていました。
現在、キャリーオーバーは2回分で切り捨て。かつ1回について10万ウォンの購入制限あり。
上場したばかりの雑コイン(ローカル仮想通貨)を買いあさる様子と一緒ですね。
宝くじも「希望の階段」なのです。
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