モンテネグロ内務省は23日の声明で、昨年数十億ドル規模の詐欺に関与したとして、韓国政府が国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していた暗号資産(仮想通貨)「テラUSD」運営会社の共同創業者で韓国人のド・クォン容疑者(本名クォン・ドヒョン)を逮捕したと明らかにした。
声明によると、クォン容疑者は韓国籍の人物と共に、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイへ向かう出国審査で「コスタリカの偽造書類」を使用したところを拘束された。荷物からはベルギーと韓国の渡航書類も発見され、ベルギーの書類は偽造だった。モンテネグロへの入国記録はなかったという。
(引用ここまで)
去年5月に大暴落を記録し、人々に暗号通貨そのものへの不信感を強烈に植えつけたテラ・ルナの開発者であるド・クォンがモンテネグロで逮捕されました。
直接の容疑は偽造パスポートを使用したこと。
事前に用意できていたんだろうなぁ……。
この2月にはアメリカの証券取引委員会(SEC)が詐欺で裁判所に提訴を行っています。
SECが運営会社と創設者提訴 仮想通貨テラ、詐欺疑い(日経新聞)
SECは「設計のミスなどではなく、当初から欠陥があることを認識しながら投資家を欺き、誤解させた」と判断したとのこと。
モンテネグロでは韓国に送還するか否かで裁判中だそうです。
まあ、これでとりあえずの幕引きになるんでしょうかね。
アメリカに送られるのか、それとも韓国国内で裁かれて終わりなのかそのあたりはまだ不明ではありますが。
ド・クォンによって「ステーブルコイン」とされていたものが、ほぼすべて「ステーブル(笑)コイン」となりました。
ま、現在新たに発行されている、されようとしている暗号通貨なんて多かれ少なかれ、一攫千金を狙ったものでしかないですから。
個人的にはこの記事がなかなか味わい深かったのでチェックしておいてもよいと思います。ド・クォンもこうした暗号通貨に群がる有象無象のひとりでしかなかった、ということなのでしょうね。
天才を装ったバンクマン-フリード氏、あまりの愚かさが明らかに(coindesk)
サム・バンクマン-フリード氏とその一味について、ずっと頭から離れない疑問がある。彼らは何を目指していたのだろう?
彼らの不正行為の驚くべき規模から考えても、バンクマン-フリード氏や共犯者たちは、自分たちの自由や尊厳を保ったまま、不正行為の追求からどうやって逃げようとと考えていたのだろうか? (中略)
バンクマン-フリード氏は天才のように振る舞っていたし、メディアもそう称えていた。同じことは、Terra(テラ)の詐欺師ドー・クォン(Do Kwon)氏や「ビットコインは永遠に上昇し続けるだけ」と言っていたスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)のスー・チュー(Su Zhu)氏にもあてはまる。
だが彼らは芝居して、天才のフリをしていただけだった。プロフィールや人脈、芝居がかった自己表現を使って「賢い人がどんな感じかをバカな人が考えた人物像」とでも言えるものを作り出した。そしてそれが、多額のお金を集めることに役立った。
しかし今やバンクマン-フリード氏やその仲間たちが、単に不運ではなかったことは明らかだ。彼らは驚くほどバカだった。
(引用ここまで)
まあ……ひとときの楽しさは味わえたのでしょうから、それでよかったのではないですかね。
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