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2023年03月

韓国メディア「今回のユン大統領の訪米で韓国はアメリカに寄り添ったために、新冷戦の中心地に飛びこんでしまった!」……いや、自己評価高いね?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(87)
タグ: 米韓関係
米国との密着進む…尹政権、新冷戦の中心部に飛び込んだ(ハンギョレ)
 韓米同盟70周年を迎え、26日(現地時間)に米ワシントンで開かれた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とジョー・バイデン米大統領の韓米首脳会談は、価値観同盟の強化に基づいた米国との結束力強化が主な内容だ。「ワシントン宣言」から導き出した「韓米核協議グループ(NCG)」の新設など安保同盟の画期的な強化はもちろん、経済・技術・文化・情報など協力分野を全面的に拡大し、韓米密着をさらに進めたことで、尹錫悦政権が韓日協力と新冷戦構図への編入を強固にした外交政策の分岐点として記録されるものとみられる。 (中略)

 韓米はさらに、米国の核作戦に韓国の通常兵器支援の共同実行と計画の協力▽朝鮮半島への核抑止の適用に関する合同教育・訓練活動の強化▽新たな汎政府レベルの図上シミュレーションの導入▽核戦力運用を担当する米戦略司令部との新図上訓練などを通じて連合防衛態勢を再整備することで合意した。

 その代わり、米国はワシントン宣言に韓国の非核化維持と核拡散防止条約(NPT)の義務順守を含め、一部で浮上していた「朝鮮半島核武装論」を排斥し、韓国政府から米国のインド太平洋戦略と台湾海峡問題に対する絶対的な支持の約束を取りつけた。同時に韓米は、北朝鮮に対する強硬基調で歩調を合わせた。バイデン大統領は首脳会談後の共同記者会見で「北朝鮮が米国や同盟、パートナー国に核攻撃を加えることは容認できず、そのような行動をするいかなる政権も終焉を迎えるだろう」と警告した。両首脳は「ウクライナへの支援協力」も約束し、ウクライナに対する韓国の軍事支援の可能性について含みを残した。 (中略)

 経済安保分野ではこれといった進展がなかったものとみられている。韓国企業に及ぼす影響力が大きいインフレ抑制法(IRA)と半導体科学法(CHIPS法)に関しても、共同声明で「韓米両国が傾けてきた努力を評価」し「緊密な協議を継続していくことを約束する」という言及に止まった。
(引用ここまで)


 左派紙ハンギョレが「今回のワシントン宣言で韓国は新冷戦の中心部に飛びこんでしまった」と論評しています。
 ……そう?
 これまでバランス外交を標榜していた頃に比べれば、アメリカ側についたというのは間違いないところでしょうが。

 それでもいまアメリカ側についたところで「中心部」はないわな。
 この「中心部に飛びこんだ」って言いかたがまた韓国人の世界観につながっているところが苦笑ポイントでもありますかね。  彼らの世界観、すなわち「韓国は世界に認められているし、韓国が世界を変えることができる地位にある」というもの。


 だって「新冷戦の中心地」よ?
 どんだけ韓国の地位を高く見積もったらこんな話が出てくるんだって話ですよ。

 「自由で開かれたインド太平洋戦略」を提唱し、クアッドの旗振り役となった日本であればまあ「中心地にいる」って言えるとは思いますよ。
 イギリス、オーストラリアとも準同盟といえる状況になっているわけですし。
 最大の懸念だった防衛費も増強が決まっている。

 台湾は当事者ですし、アメリカもCHIPS法で中国と対峙している。
 でも、韓国が「中心地に飛びこんだ」ですからね。

 韓国はこれまでそうした取り組みに一切関わってこなかったし、今回の訪米もアメリカとの同盟を再確認したていどでしかない。
 いやもう、どんだけ自己評価高いのよ。笑っちゃいますね。

 あと「ユン大統領のインド太平洋戦略」ってのも以前に発表されているのですが、これがもう空虚。無。虚無。
 発表されたときからピックアップしたくてしょうがなかったんだけど、無を解説するのってすんごい難しくて……。
 今回、ついでにちらっと取り上げてみました。これだけでエントリを立てるにしてもうまく伝えられるかな、あの空虚さ。

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朝鮮半島研究者「韓国人に土下座を強要された。彼らとどのようにつきあっていくべきなのか」

「土下座」を要求する韓国人にどう向き合えばいいのか【礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング】(時事通信)
「土下座」を強要された経験がおありだろうか。 (中略)

 同行した研究者のうち、おひとりは足が不自由であった。乗り場に到着した1台のタクシーの運転手さんが、車椅子に座った先生の姿を見つけて運転席から声を掛けてきた。
「足がお悪いのだから、どうぞ私のタクシーに乗ってください。」
 大変ありがたい申し出であった。2人の先生が車に乗ってスーツケースを積み終えると、私の乗車スペースはなく、自らは公共交通機関で市内へ移動することにした。

 地下鉄駅に向かおうとしたところ、私たちの前に並んでいた中年の韓国人男性が叫ぶような声で話しかけてきた。
「この日本人が、順番を抜かしやがって!」
 あまりの剣幕(けんまく)に驚いてしまったが、タクシー運転手さんのほうから親切な申し出があったことなど事情を説明しつつ、先に乗ってしまったことを詫びた。すると男性は人さし指を地面に向け、「土下座しろ」という。タクシー待ちでイライラするなか外国人に先を越されて腹立たしい気持ちはよく分かる。しかし、率直に謝罪している相手に土下座を要求するのは、いくらなんでも行き過ぎではないか。

 再び、申し訳ない気持ちを丁重に述べたものの、男性は「土下座」にこだわり、怒りは全く収まらない。周りの人たちはこちらを見ては見ぬふりをしている。第三者ならば余計なことには関わりたくないもの。結局、近くにいた空港職員がその場をとりなしてくれ、なんとか地下鉄駅に向かうことができた。 (中略)

 先日、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が来日し、岸田文雄首相とすき焼きとオムライスのはしごをするなど、日韓関係の好転ムードが演出された。しかし、(中略)韓国は本当に信頼に足るパートナーになりうるのか、長期的視野に立ってじっくりと考えるべきではないだろうか。一時のムードに流されすぎると、後の反動は大きくなりがちだ。隣国との間で必要なのは適度な距離感である。
(引用ここまで)


 著者の礒﨑敦仁教授はどちらかというと北朝鮮関連に詳しい方で、報道1930等にもゲストとして出演されています。ミサイルを打ち上げた時とかに呼ばれることが多いかな。
 前から風貌が不動産営業マンっぽいなーとか、しょせん他人事ですからの3巻の表紙の弁護士に激似だなとか思ってたのですが。まあ、それはともかく。

 韓国に2人の70代の研究者(うちひとりは車椅子)と赴いた際に、親切なタクシー運転手に「足が悪いなら乗りなさい」と声をかけてもらったところ、列に並んでいた韓国人から「この日本人が! 順番を抜かしやがって!」と怒鳴られ。
 かつ土下座を要求されたと。

 まあ、どちらも韓国ではそれなりにあることでしょうね。
 「儒教の国なので高齢者に優しい」という部分もあり。
 「日本人に土下座を要求する」という部分もあり。


 前も話したと思いますが、うちが韓国に行った際にもKTXで隣り合っただけの人が「ソウルで夜のタクシーは危険だから」ってタクシーに同乗して送ってくれて、かつタクシーのお金まで払ってくれた人がいました。
 そうした親切心のある韓国人もいるし。
 この記事のように「土下座を要求してくる韓国人」もいる。

 でもまあ、これは「日本人だからこそ執拗に土下座を要求した」ケースだろうなぁ。
 引用外には「心底がっかりした」「人生を賭けて朝鮮半島研究に従事してきたことが虚しくなった」とあります。

 で、返す刀で「ユン政権になってから日韓関係改善ムードだが、よく考えてみれば破った約束を元に戻そうとしただけで、様々な懸案はそのままだ。隣国との間で必要なのは適度な距離感である」としています。
 「ただの隣国」として距離を置いてつきあうべき。これが長年、朝鮮半島研究に携わってきたかたから見た本音でしょうね。

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アメリカ政府高官、韓国の「ワシントン宣言は事実上の核共有」発言を即座に否定。「我々の定義では『核共有』ではない」

米高位当局者「ワシントン宣言、事実上核共有ではない」(聯合ニュース・朝鮮語)
米国が韓国に提供する拡大抑止力を強化するため、韓米首脳会談で採択した「ワシントン宣言」について、米国政府高位当局者が「核共有ではない」という立場を明らかにした。

これは宣言に盛り込まれた措置が「事実上米国との核共有」という韓国政府の説明と温度差があり、議論が予想される。

エドガード・ケーガン・ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)東アジア・オセアニア担当選任局長は27日(現地時間)、ワシントンDC国務省で開かれた韓国特派員団とブリーフィングで、「韓国政府はワシントン宣言を事実上核共有と説明するが、この説明に同意するか」との質問を受けた。

これにケイガン局長は「ただ非常にストレートに言います。我々はこの宣言を『事実上の核共有』とは考えていない」と答えた。

彼は韓国政府と立場が違うのかという質問に「それは(立場が違うという主張は)反論したい。私たちは韓国の同僚らと幅広い議論をした。我々の立場において『核共有』と述べる場合は重大な意味を内包する」( has significant implications )と明らかにした。 (中略)

「韓国大統領室が核共有をどのように定義するかについては私が言うことはできないが、私たちの定義では核共有ではない」と付け加えた。 (中略)

クリテンブリンク米国国務次官補(東アジア・太平洋担当)は「核共有ではない」という発言が議論される可能性を懸念しているように、「今回の国賓訪問における非常に明確なメッセージは、米国と韓国がこれまで以上に歩調を合わせて団結したということだ。そのような部分(訳注・核共有議論)に焦点を合わせようとすると、間違いになるだろう」と話した。
(引用ここまで)


 今回のユン・ソンニョル大統領訪米において出されたワシントン宣言について、韓国大統領室は「事実上の核共有」としていましたが。
 アメリカ当局からは即日で「少なくとも我々の認識している『核共有』ではない」と断言されました。
 まあ、そりゃそうで。

 NATOとやっている核共有と同一視されたくない、というのがアメリカの本音でしょう。
 NATOとの核共有もNPTの拡散について違反ぎりぎりのところをついている裏技みたいなものですし。
 アメリカとしても痛くもない腹を探られたくない。
 特にロシアがウクライナと戦争を起こしている最中に「アメリカが新たに核共有を」なんて話を出されるのは迷惑でしかない。


 というわけで韓国大統領室がいうところの「事実上の核共有」は幻として消えたのでした。
 まだ「修辞上の話だ」って言ってますが。

「事実上の核共有」 韓米間で早くも食い違い=韓国は「立場は違わない」(聯合ニュース)
 韓国大統領室は核弾頭を搭載した弾道ミサイルを発射できる米戦略原子力潜水艦の定期的な展開などワシントン宣言に盛り込まれた実質的な措置により安保不安を拭い去るとともに、核配備のような効果を期待できると判断している。大統領室関係者は「『事実上の核共有』は一種の修辞的な表現」と述べた。

 米側が尹大統領の訪米期間中に論争を呼ぶ可能性があるにもかかわらず明確な立場を表明したのは、韓国側に対し「核共有」について慎重さを求める狙いがあるとみられる。米国は核兵器使用について、独占的かつ排他的で、最終的な権限は米大統領だけが持つとの立場を堅持している。ワシントン宣言を通じ、韓国に対する拡大抑止の強化は確認したが、核使用の「単一権限」を韓国と共有する意思はないことを明確にしたものとみられる。「核共有」が韓国への核兵器の配備を容認するものとして解釈されることを避けたい考えもあるようだ。
(引用ここまで)

 ワシントン宣言は「核関連についてアメリカに永続的に依存する」という部分以外は、米韓の協力体制について再確認を行えたものとして充分な訪米のお土産といえるでしょう。
 こんな「事実上の核共有なのか否か」なんて些末な話で左右されたくはない、というのもまた本音でしょう。
 ユン大統領も「米韓同盟をアップグレードできた」としています。

米大学で「ワシントン宣言」説明 対日関係の重要性にも言及=尹大統領(聯合ニュース)

 ま、「アップグレード」だけでは我慢できずにオマケをつけようとして、アメリカの不興を買っているところはいつもの韓国だな、といったところ。

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楽韓さん、本日の動向 - フッ化水素の迂回輸出がイランだって話のソースある?

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 あ、そうそう。
 「韓国が日本製フッ化水素をイランに迂回輸出した」って確定した事実であるかのように言っている人がいるんですが、なにかソースあるんですかね?
 っていうか日本企業の作っている超高純度のフッ化水素なんて核開発に必要ないものではあります。
 まあ、もしもソースが存在するようなら見てみたいのでひとつよろしく(笑)。
 あ、ソースはYouTubeとかニコ動とかnoteとかヤフコメじゃない、あと「○○の秘められた真実を明かす!」みたいなのじゃない、まともなものでお願いします。

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 ハードモード転生もののリオンクール戦記、メイドインアビスなんかが対象。1巻が11円、以降全巻半額。それ以外もけっこうあるっぽいのでチェックしておきます。




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映画大好きポンポさん (MFC ジーンピクシブシリーズ)
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杉谷 庄吾【人間プラモ】
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 あとは宇崎ちゃんは遊びたい!、雲ですが、なにか?は最新巻以外半額。




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 昨日は祖師ヶ谷大蔵のスリマンガラムでアンリミテッドノンベジミールス。バナナリーフなのよいですね。

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 サンバールがないですが、注ぎ忘れています(笑)。
 最初はラムカレー。そしてメニューにない砂肝カレーをもらって、フィッシュ、チキンカレーも食べる。いわゆるワンコカレーシステムです。
 バケツみたいな容器から注いでもらうインド式。
 移転してからはじめてでしたが、クオリティは高いまま。また行くと思います。ベジミールスも絶対うまいはず。

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 今日のKindle日替りセールからのピックアップこちら。

ムン・ジェイン前大統領、「朝鮮半島の非核化のためには中国、ロシアとも協力しなければならない」と呼びかけ……いやぁ、さすがだわムン・ジェイン

カテゴリ:ムン・ジェイン コメント:(63)
「韓半島情勢は一層悪化」 文在寅前大統領、中ロとの協力を呼び掛け(朝鮮日報)
 文前大統領は「韓半島情勢は一層悪化しており、軍事的緊張が高まる現実を懸念している」「対立が激しくなる不安定な国際情勢もあり、危機の強度がこれまで以上に高い」との見方を示した。

 さらに「このような状況が続けば、平和が破壊されて軍事衝突をあおり、国民の生命も、安全も、経済も取り返しがつかない危険な状況に陥るかもしれない」「こんな時こそ忍耐を持ち続け、対話を通じて平和を見いだす努力が重要だ」とも訴えた。

 文前大統領は「南と北、米国は共に対話復元の努力を傾けるべきだ」「手遅れになる前に南と北、国際社会が共に対話復元と緊張の解消、平和の道へと一日も早く進むことを願う」とも付け加えた。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン前大統領が米韓首脳会談にあわせるかのように「朝鮮半島の非核化のためには中国、ロシアとの協力もできなければならない」と発言。
 いや、すげえな。
 この発言は5年前の南北首脳会談で出された板門店宣言5周年の記念式典に寄せられた書面のものとのことですが。
 ……いや、すげえな。

 2019年にハノイでの米朝首脳会談が完全決裂して、そこからなにも進まなかった南北関係がなんとかなるといまだに思っているし。
 そのためであれば中国、ロシアと手を組むことも辞さないくらいに思っている。

 自分自身が国賓待遇で中国を訪問した際にこれ以下はないみたいな扱いを受けたのに、いまだにこんなことを言えるのはある意味において強いわ。
 ある意味で信念の人とはいえるかもしれない。
 一切現実が見えていないという意味で。

 ただ、韓国人の世界観はおおまかに言ってこんな感じなので、なにもムン・ジェインだけの問題ではないのですけどね。
 まあ……ムン・ジェインがこじらせすぎているというのは間違いありませんが。


 「韓国は世界を動かすことができて、アメリカも中国もロシアもその立場に一目置いている」って信じこんでいる。

 でなかったら、欧州歴訪時に「北朝鮮への制裁解除をまずしよう」なんて言い続けませんよね。
 あれこそが「外交天才」であるムン・ジェイン真骨頂なのです。
 アメリカが動かないので、ヨーロッパから説得しようと本気で思っていたのですよ。

 フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、EUの首脳にすべて「いや無理無理」って言われたっていう。
 ま、その結果はあの人はちょっとおかしいのではないかとヨーロッパ某国の首脳が述べていた、という評価なのですが。
 その評価もどうやら韓国人の中では「日本のロビー活動のせいだ」ということになっているそうですよ(笑)。

 そうした夢想家であるムン・ジェインに比べるとユン・ソンニョル大統領の外交力はなんというか地味。
 でもまあ、それだけ現実的でもあるとは評価できると思います。
 今回の訪米で最大の成果として喧伝した「事実上の核共有」はわずか1日でアメリカから否定されていますが。

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