来月7年ぶりに再開される韓日財務長官会談で通貨スワップ案件が最終除外されたことが確認された。韓日首脳が金融·外国為替分野で協力することにしたが、通貨スワップ締結は全く至急ではないというのが外国為替当局の判断だ。
25日、企画財政部によると、チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官は来月2日から4日間、仁川松島で開かれる第56回アジア開発銀行(ADB)年次総会の際、鈴木俊一日本財務長官との二国間会談を開く予定だ。両国の実務陣は、細部会議の日程や案件について最終調整を進めている。
当初、案件として議論されるものと予想されていた韓日通貨スワップは案件から外された模様だ。企画財政部関係者は「実務陣でも通貨スワップ関連議論は一切進行していない」として「二国間会談の時に議論される可能性もないと見てくれていい」と明らかにした。
外国為替当局は、韓日通貨スワップは7年ぶりに再開される財務長官会談で議論するほど急がれる事案ではないと見ている。特に、外貨保有高など対外健全性指標自体が堅調であるため、直ちに韓日通貨スワップが必要な状況でもないというのが政府高官の説明だ。 (中略)
7年ぶりに再開される財務長官会談で韓日通貨スワップを先に提案した場合、主導権を奪われかねないという政治的な考慮も作用したという。日本の場合、通貨スワップ業務の主導権は中央銀行ではなく財務省が握っている。政府関係者は「日本では通貨スワップを金融・外国為替市場安定という側面よりは国家間政治的取引と見る見解が強い」と指摘した。
(引用ここまで)
ユン・ソンニョル大統領が国賓として訪米していますが、先日も述べたように韓国ウォンが独歩安を記録しています。
そこで民間や経済評論家からは「これをきっかに米韓通貨スワップ協定を結ぶべきだ」との声が出ています。
出てます、というか渇望しているっていうレベルになってます。
為替レートまた最安値···韓米通貨スワップの声が高まる(文化日報・朝鮮語)
ただ、この記事の最後にあるようにアメリカ側にその気はゼロ。
ドル供給が危機に瀕しているわけでもなく。
世界的に通貨関連で不安があるというわけでもない。
コロナ禍ではFRBがマニュアルに従う形で韓国を含む9カ国にほぼ自動的な形で通貨スワップ協定を締結しましたが。
今回は韓国独自の理由で通貨安に陥っているだけですからね。
韓銀総裁からも話が出ることすら期待していない、とのコメントが出ています。
韓銀総裁「韓米首脳会談で通話スワップの話を期待しない」(聯合ニュース・朝鮮語)
韓国国内からの期待感を抑制するのにいっぱいいっぱいって感じ。
まあ、実際にあり得ない話ではありますね。
んで、7年ぶりに開催される日韓財務相会談でも「韓国側からは議題として出さない」ことを決定したと。
なんでも「足元を見られないように韓国側から議題には出さない」「日本は通貨スワップ協定を政治的なものと見ているから」だそうですが。
通貨スワップ協定が政治的なものでなかったらなんだってんだって話ですわな。
経済的な側面もあり、かつ政治的側面もあるもの。
だからこそアメリカは日本、カナダ、EU、イギリス、スイスとだけ常設通貨スワップ協定を結び、それ以外の友好国とは通貨供給の危機にある時だけ自動的に締結するって形になっているのですよ。
まあ、乞うたところで無理だとは思いますけどね。
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