ソウル江南区で起きた拉致·殺人事件の被疑者イ某氏(35)と被害者A氏が「Pコイン」を通じて縁を結んだことが明らかになった。イ氏は立件された4人の中で唯一被害者と面識があった被疑者で、A氏を犯行対象に定め犯行計画を立てた疑いが持たれている。イ氏は暗号通貨取引所の裏金上場疑惑で検察捜査対象になったPコインが暴落した当時、大きな損害を被り、該当コイン登場初期からコイン広報会社を運営したA氏と共にコイン利権争いから始まった刑事事件にかかわったこともある。
イ氏の弁護士や知人などによると、イ氏は周辺人の紹介でPコインに投資を始め、A氏と知り合った。Pコインはブロックチェーンを活用して清浄空気を管理するサービスを提供するとし、運営会社であるU社が2020年に市場に出した仮想通貨だ。Pコイン白書には「リアルタイム大気質情報をPシステムを通じて迅速に共有し人類により健康な環境を作ることができる」として空気質測定に対する補償としてコイン採掘が可能だという説明が含まれている。 (中略)
しかし、2020年12月に1万ウォンを超えて最高値を更新したPコインは、その後暴落を繰り返し、6ヵ月後には17ウォン台に落ちた。イ氏も同じ時期に8000万ウォン程度の損失を被ったと警察に陳述した。あるブロックチェーンコンサルティング会社の代表は「Pコインはコインワン1ヶ所だけに上場されている。このようなコインは投資に留意しなければならない」と指摘した。実際、コインが上場する過程で不法な方法が動員された事実が明らかになりもした。法曹界によると、Pコインは先月7日、ソウル南部地検が拘束起訴した暗号通貨上場ブローカーのコ某氏が暗号通貨取引所コインワンの役職員に裏金を渡して上場させた29コインのひとつだ。 (中略)
イ氏の弁護人は「イ氏は周辺にコイン投資で大金を失ったという話をしたりもした。反面、被害者に対しては「大金を稼いだという話を聞いた」と説明した。警察によると、A氏を拉致して殺人したファン某氏(36)とヨン某氏(30)は「イ氏が最初からコインなどの金品を奪った後、被害者を殺害する計画を立てており、私たちは金銭的補償を狙って犯行に及んだ」という趣旨で供述している。
(引用ここまで)
韓国で起きた「暗号通貨殺人事件」。
被害者はこの「Pコイン」なるものの広報担当者だった女性だとのこと。
なんでも「微細粉塵関連で環境・大気に優しい暗号通貨」といった触れこみで韓国の取引所、それも1ヶ所だけで上場したそうですが。
なにやら同じ名称であるPコイン、「美術品を共同保有する暗号通貨」もありまして。
こちらも詐欺容疑で調査されています。元KARAのギュリという人が参考人として検察に招致されているそうですわ。
韓国検察、美術品連係仮想通貨詐欺情況を確認…KARAギュリさんも参考人調査(KONEST)
こうした雑コインのほとんどが「詐欺目的」は言いすぎにしても。
まあ、似たようなものですわ。
9000万ウォンを投資して、8000万ウォンを溶かした。
で、なぜか被害者の会社の手伝いをやるなどして2000万ウォンの支援を受けたりした。
でも、けっきょくはこうなった、と。
狙いは被害者のウォレット(暗号資産の財布)だった模様。
「江南殺人3人組の上層部がある…被害者の口座からコインは引き出せなかった」(東亞日報・朝鮮語)
まあ……階層脱出を狙うための資金がほぼゼロになったのですから。
いつか、なんらかの形で起きるべくして起きた事件。
そしてこれが最後の事件になるとも思えません。
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