済州涯月邑の「涯月カフェ通り」で若い観光客が多く訪れるカフェを経営するパク・サンヒョンさん(39)。彼は最近、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった2020年以降、最も深刻な不安感を感じている。夏休みシーズンである7~8月の売上を精算してみたところ、前年同期対比半分になったためだ。パク氏は「コロナパンデミック(大流行)を経て国内観光客の間で『済州物価が高い』という認識が固まった」として「円安によって日本旅行を選ぶ観光客も急増し済州が大きな打撃を受けている」と話した。
韓国を代表する観光地済州道の観光業況が急速に悪化している。8日、済州観光協会によると、今年の夏休み期間(7〜8月)に済州島を訪れた観光客は230万8261人で、前年同期(254万2965人)比9.2%減少した。 (中略)
観光業界では済州道が引き潮のように抜け出した旅行客を再び誘引するためには、脆弱な観光コンテンツを改善するのが急務だと口をそろえる。秀麗な自然景観だけに依存しては、円安が解決されても旅行市場の核心消費層に浮上したMZ世代(ミレニアル+Z世代)の関心を引くのに限界があるという話だ。 (中略)
「物価が非常に高い」という認識が固まったのはより根本的な問題だ。済州観光公社の「2022観光客実態調査」資料によれば済州訪問客を対象に旅行不満足事項を尋ねる質問に「物価」と答えた比重が53.4%で圧倒的1位だった。
2位「公共交通機関が不便だ」(12.1%)の4倍を超える割合だ。若年層が多く訪れる済州市涯月カフェ通りにある主要カフェのアメリカーノ平均価格は7000ウォンで、スターバックスアメリカーノトールサイズ(4500ウォン)より55.5%高い。
(引用ここまで)
何度か「韓国人は国内旅行に行かない。最大の観光地である済州島であってですら、ぼったくりがひどくて『あそこに行くくらいなら日本に行く』って話をしている」とニュース解説をしてきました。
ただ、実際の済州島のぼったくりの様子とかをレポートしたことはないなと思ってこんなニュースをピックアップしてみました。
実際、値段がすべて観光地価格なんですよ。
もちろん、スーパーだったりコンビニであったりすれば別ですが。
記事によるとコーヒーのカフェアメリカーノが7000ウォン、今日のレートで770円くらいですかね。
いくら物価が高くなったとはいえ、こんなん笑っちゃうレベルです。
店の作りもそこまでおしゃれってわけでもない。
なにか付加価値があるというわけでもない。ただ済州島にある、というだけのカフェで。
コロナ禍で海外旅行に行けなくなったことも手伝って、「国内最大の観光地」である済州島は増長しまくったのです。
なにしろもっとも南の地ですからね。
あと明らかに済州島には南方の文化が入っていて、たとえばトルハルバンと呼ばれる石像や石垣文化は、タヒチのタプタプアテアに近しいそれ。
つまり、国内にあって異文化情緒が楽しめる部分もある。
あまりこのあたりの言及を聞いたことがないのですが、どこかに比較した論文とかないのかなー。
閑話休題。
というわけでコロナ禍の数年間、韓国人の観光需要を一手に引き受けていたのですが。
ちょっと店に入って休んでコーヒー1杯飲んだらスタバの1.5倍請求される。
一事が万事、この調子です。
ホテル代も食事代もレンタカー代も高い。
ま、目先の利益をむさぼることが合理的に思えたのでしょう。
なにしろ黙っていても韓国人観光客はいくらでも来てくれたのですから。
いわゆる「実際の韓国」を見てしまった日本人と同じ反応をしているわけです。
まあ、うちも取材じゃなかったら行かないわな、ここ。
あと交通の便は明らかに悪い。公共交通機関はバスしかないし、運行休止とかもあるのに告知がない。
書かなかっただけで、移動については実はけっこうひどい目にあってます(笑)。
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