LH(韓国土地住宅公社)がLHマンションの安全性を点検した安全診断専門会社の「診断結果」を黙殺した事実が明らかになった。 (中略)
建設業界によると、LHアパート安全点検をした専門会社はLHマンション地下駐車場の上の花壇の土深(土壌の深さ)が設計より深いため荷重状態と深さを確認する必要があると診断報告書に明示し、LHに提出した。
設計図面上、土深は1メートルだが、実際の現場点検の結果、土深が3メートルのところもあり、設計基準に合わせて花壇が造成されたところは一つもなかったというのが、診断会社の関係者らの話だ。
今回LH事態が浮上したことで、設計図より高く積まれた土を取り除く作業を急いで行った現場も少なくなかったという。建設現場で設計図は法と変わらない。
実際、6日に鉄筋不足の団地としてLHが発表したソウルのあるLHマンション団地を調査した結果、松が植えられた花壇の高さは地上基準で最高80センチだった。地下に1メートルの土が積まれているため、土深は最高1.8メートルということだ。
設計より深い土深は黔丹マンション駐車場崩壊事故の3つの原因の一つだ。鉄筋不足と共に設計基準より1メートル高く積んだ地下駐車場上の土砂の重さが設計荷重を超過したと、国土交通部は7月5日に発表した。
国土部建設安全課のイ・ユンウ課長は「専門家が設計図より1メートルほど高く積まれた土が崩壊原因の一つと分析した」と述べた。しかしLHは7月末、無梁板構造を適用した91カ所のLH団地のうち15カ所で鉄筋不足を確認したと明らかにし、土深の件には言及しなかった (中略)
鉄筋不足団地は一部だが、土深設計荷重超過が懸念される団地はすべてであり、さらに深刻な問題になり得る。LHが安全診断を依頼した100余りの団地がすべて該当する。
(引用ここまで)
構造的に鉄筋不足が問題となっている韓国のマンションのお話。
韓国土地住宅公社(LH)が建設主となって建てたマンションのうち、地下駐車場にフラットスラブ構造を採用したものは6つにひとつの割合で鉄筋不足が確認されています。
いわば、サイコロを振って1が出たら不良施工というすごい状況となっています。
韓国人「6面サイコロを振って1が出る確率でマンションの不良施工物件がある……ってこと?」……調査の結果、91ヶ所中の15ヶ所で設計・施工の不良が判明(楽韓Web過去エントリ)
このきっかけになったのが地下駐車場が崩壊した黔丹マンションだったのですが。
崩壊した理由は鉄筋不足だけじゃなかったとのレポートがあり、それが隠蔽されていたとのこと。
地上の公園の盛り土が設計よりも1メートル多く、その重量も崩壊の一因だったとのこと。
で、こちらも全数調査したら、「土の厚さは1メートル」って表記されていても守られているところが一ヶ所すらなかったとのオチ。
中には3メートルも土が盛られていたところもあったとか。
設計図に従うのはなぜか、との根本的な話を理解せずに施工しているってことですから。
……とても韓国らしい話でため息も出ませんね。
とにかくこの崩壊騒ぎでいまのところ人命に関わっていないのが唯一の救い。
それ以外はもうなんていうかこう……いや、すごいわ。
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