最近、家を売ると出しても買うという人が多くなく、ソウルのマンションの物件が8万件以上積もったそうです。高い金利に貸出負担が大きくなり不動産取引も大きく減ったのですが、住宅価格にも影響を及ぼすものと見られます。 (中略)
新築の大団地が集まっているソウル江東区です。
新都市ブームに一時人気地域でしたが、今は取引が途絶えています。
公認仲介士「秋夕(訳注:韓国のお盆休み)が過ぎてから、 こうやって取引が途切れてしまっています。お客さんはいなくて、物は少し溜まる今のような状況です。金利がかなり上がって需要者たちが少し心理的に負担感も感じているようです」
この地域のマンションの物件は1ヵ月間で1300軒余りの売り物件が重なり、前月比で20%急増しました。
ソウルの他の地域も状況は同じです。
先月、ソウルで売れなかった物件は8万件を超えましたが、3年前に統計集計が始まって以来、最大値です。
売ろうとする人は増えたのに買うという人はあまり現れないので売り物だけが積もっているのです。
特に政府の貸出引き締めの流れに合わせて、銀行が住宅担保貸出金利を引き上げ続け、住宅を買おうとする需要はさらに減っています。
(引用ここまで)
ソウルにプチバブルが来ていたのですがぽしゃりました。
プチバブル発生したって状況からすぐに市中金利を上げるように指令が出た模様。
市中金利が上がると、当然ですが変動金利も上昇します。
下のKBSの記事によると銀行圏(都市銀行等のいわゆる第1金融圏。貸出対象は公務員や大企業の社員などで比較的金利が低い)の不動産ローンはすでに7%を突破しているとのこと。
これが固定金利でのこれからの貸出なのか、変動金利の変動なのかはちょっと不明。
米国の基準金利凍結にも「金利上昇深化の可能性」···なぜ?(KBS・朝鮮語)
固定金利であるとしても、これはかなりお得な金利である都市銀行の金利。
多くの人が利用している第2金融圏(地方銀行、貯蓄銀行など、貸出対象は広いが金利は高い)での住宅ローンはもうちょっと厳しい状況になっているはずです。
いまちらっととある貯蓄銀行の不動産ローンを見てみたら8〜15%になっていましたわ。
他の貯蓄銀行では4.5〜9.7%とかもあるんですけどね。
んで、冒頭のJTBCの記事ですが、ソウルの不動産市場でも売り物が積み上がりつつあるとのニュースなのです。
これ、高金利に耐えかねて手放したものである可能性が高いですね。
この場合はしばらくは売り物が積み上がるだけで、不動産価格は下がらない時期が続きます。なんなら成約したもの自体はわずかに上昇したりもします。
株なんかもそうなんですが、とりあえず売りが続いても価格が下がらないことがあるんですよ。誰も買わなければ。
で、均衡がしばらく続いた後に本当に絶えられなくなった人がディスカウントをはじめて雪崩が起きるのです。
さて、ここで不動産価格を押し留めることができるのか。
プチバブルの崩壊が本チャンのバブル崩壊を招くなんて事態はけっこうあることですからね。
蟻の一穴ってヤツです。
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