ロシアのウクライナ侵略を機に、日本がまるで待っていたかのように本格的な軍事力増強に乗り出している。これまでも日本の軍事力は自衛隊だと言うが、韓国よりはるかに先端兵器で武装した国だが、ロシアの侵略戦争で軍事戦略が防御戦略から攻撃戦略に変わる。2022年末に決定された国家安全保障戦略が法律的な後押しを受け、ブレーキのない軍事大国として走っている。兵器体系を見れば、北朝鮮と中国東部を打撃できる射程1000キロ以上のミサイルを2024年から1000発保有することに決めた。第2次世界大戦後、日本は射程数百キロの地対艦ミサイルを保有していたが、すべてが防御用ミサイルだったが、今はすべてが攻撃型ミサイルに変わるという点が特別な変化だ。軍国主義を放棄し、相手が攻撃した時、防御用の対処をするといういわゆる専修防衛戦略がなくなるのだ。あまりにも大きな歴史の変化が北東アジアで起きているのだが、米国の同意の下、スピード感を持って進んでいる。 (中略)
世界最高の戦闘艦であるイージス艦を韓国は3隻保有しているが、日本は計6隻だ。4万〜5万トン級の中型空母も2隻を計画している。中国潜水艦の天敵という対潜哨戒機も100機余りを超え、独自開発したP-1対潜哨戒機は航続距離が9000kmを超え、朝日新聞は「大東亜共栄圏」タイプの対潜哨戒機とニックネームを付けたことがある。北朝鮮のキム・ジョンウン第1書記が最も恐れる米国のF-35ステルス戦闘機も、韓国は60機だが、日本は147機を保有することになる。潜水艦戦力も原子力潜水艦ではない潜水艦としては世界最高の性能を誇るそうりゅう型潜水艦で武装しており、韓国の潜水艦が対抗するのは難しい。
日本はまた、主に米国から輸入してきた兵器を国産化して自主生産し、国が主導して輸出に邁進することにしたという。国家が主導することは第2次世界大戦で敗戦してから初めてのことだ。中国に劣らないもう一つの軍事大国日本が隣国に登場している現実を直視しなければならない。
(引用ここまで)
……なんかこう。
まるでウクライナ戦争を契機にして日本が軍事大国への道を辿っているって話を韓国メディアがしているのですが。
いや、それをいうなら大量の戦車、戦闘機、自走砲を売り込んでいる韓国はなんなんだって話ですわな。
ポーランドに180輛のK2戦車、K9自走砲を212輛、F/A-50を48機。
ウクライナ戦争を利用して大儲けしているわけで。
そもそもが日本が戦力増強を見ているのはウクライナ戦争きっかけではなく、中国への備えです。明らかに。
先日、フィリピンと円滑化協定について協議を開始したとのニュースが入ってきました。
日本とフィリピン、安保協力の円滑化協定で協議開始-中国けん制(ブルームバーグ)
これ、ダイヤモンド安保構想2.0といってもいいものになる可能性があります。
まあ……フィリピンは政権によって大きく対中政策が変わる危険性もなくはないのですが。
それでも中国がフィリピンへの「小国扱い」をやめるとも思えないので。
準同盟がかなえば、こんな感じで中国の太平洋進出をきつくすることができます。

イギリス、オーストラリアとのRAA(円滑化協定)とは異なって、フィリピンへのそれはかなり日本からの供与が多くなるのでしょう。
台湾がさまざまな国からの技術供与を受けて自国での2500トンクラスの潜水艦建造を成功させたように。
台湾が初の自主建造潜水艦を披露 対中防衛を強化(BBC)
フィリピンにも潜水艦が欲しいところ。いま選定中とのことですが、たいげい型供与はさすがに無理か。
現在日本から供与中のTC-90も将来的にはP-3C供与とかになるのかもしれないですね。
閑話休題。
この記事の事実誤認がけっこうきついですね。
4〜5万トン級の中型空母云々はおそらくおおすみ型の後継艦のことなんでしょうが、まだ机上もいいところ。
JMUの電磁カタパルト搭載か、っていわれているアレですね。まだ「予定」ですらないんだよな。
通常動力の最新潜水艦はたいげい型が就役済。そうりゅう型はひとつ前。
日本のイージス艦は6隻ではなく8隻(こんごう型x4、あたご型x2、まや型x2)。あと2隻追加予定。
P-1が大東亜共栄圏型対潜哨戒機……いくら朝日新聞でもそんな言いかたします?
まあ、「軍事大国化」っつーてこうして根本を間違っているレベルでしかない、ってところです。
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