今年初めに取材の過程で出会った大学生のAさんは私立大学の人文系に入学したが、仮面浪人して韓医学部に乗り換えた。修能の点数が上がったため「医歯韓薬獣」へと進路を変更したケースだった。Aさんはもともと哲学に興味があると言っていた。韓医学部は適性に合うのかと尋ねたところ、「通っているうちに適応するのではないか」という答えが返ってきた。もうひとりの大学生Bさんは4浪の末、医学部の合格証を得た。彼は3浪して韓医学部に合格した時、「これくらいなら満足」だと思った。だが医学部に通う友人たちが韓医学部を一段階低くみなしているのを見て、もう一度受験したと言った。「医歯韓薬獣」の中でも細かく序列が付けられていたのだ。
医学部への偏りにはいくつかの共通点が見られる。誰もがそうというわけではないが、ひとまず適性は聞かれも問われもしない。別の専攻に関心があったとしても、成績が少し良くなったと思われたら医学部を勧められる。塾での成績が上位圏であれば、医学部志望でなくても「医学部クラス」に編入される、という具合だ。医学部準備の開始年齢は次第に下がり、医学部入試に挑戦する年齢は上がっている。「小学生医学部クラス募集」の横断幕はもはや見慣れない風景ではない。医大に入るために5浪、6浪も辞さない「修能浪人」が生まれており、理工系学科は学生の中退で苦労している。この3年間で全国の国立大学医学部に定時選考で入学した1121人のうち、浪人生は911人(81.3%)を占めた。競争の激化で現役生が入ることが難しくなっているのだ。
医学部への偏りは、入試に数年余計に投資しても一生の高所得が保障される医師免許で補償されるという信念から生じている。経済協力開発機構(OECD)の報告書によれば、韓国の開業医の平均所得(2021年、専門医)は一般労働者の6.8倍にのぼる。その格差は加盟国中で最大だ。 (中略)
必須医療である「内外産小(内科、外科、産婦人科、小児科)はそっぽを向かれ、収益性の高い「皮眼整(皮膚科、眼科、整形外科)に医師が集中している結果だ。
(引用ここまで)
昨日、韓国の共通テストに相当する大学就学能力試験が行われまして。
ちょっと前のエントリにもあったように相当数の浪人生が受験したとのこと。
今回、予備校に行っていないと解けないようなキラー問題が修能試験から除かれる方向性になりまして。
韓国で「予備校に行っていないと解けない問題」を大学入試から排除しようとする「キラー問題」問題、あまり熱心に取り組まれていない模様(楽韓Web過去エントリ)
それもあって修能試験をすでに受けた人々が「キラー問題がないなら医学部受験も行けるのでは?」と戻ってきたとのことです。
とにかく韓国人は医師になりたがってますから。
医師と言っても美容整形医か皮膚科医。
歯科医といってもインプラントばかりをやることが前提。
自費診療ばっかりやっているんですよね。
そういえば成長ホルモンの投与も自費診療がほとんどだったなぁ。
そして社会もそれを是認している。「頭がいいのだから医者になりなさい」と。
……というか、普通からそれなりのお金を稼ぐルートはそこしかないんですよね。
大企業に入れてもどうせ45才で肩たたきルートなので、花形の半導体企業ですら忌避されている。
半導体企業に優先就職ができる半導体関連学部ですら募集人数が埋まらないっていうね。
まあ、どちらにしてもきつい社会ですよ。
元駐韓大使の武藤正敏氏が言っていた「韓国人に生まれなくてよかった」っていうのはこうした社会構造を指しているんですよね。
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