先月末、所有権が日本にあるとの大法院の判決が下され、最近実務手続きが始まりました。
先週、文化財庁と大田地方検察庁の関係者が会い、近く検察と外交部、文化財庁を中心に協議体が構成される予定です。
2015年に同じ窃盗犯が盗んだ銅造如来立像を日本に返した前例があり、この手続き通りに進めるものとみられます。
浮石寺側は、銅造如来立像とは異なり、略奪文化財である金銅観音菩薩坐像は政府が還収に乗り出すべきだと促しました。
ウォヌ僧侶(瑞山浮石寺住職)「そのような還収努力なしにそのまま返してくれれば、おそらく今後も文化財還収や略奪文化財還収の名分を政府自体が捨てるのです」
学界でも仏像の伝達と同時に日本政府を返還交渉のテーブルに座らせるべきだという主張が出ています。
李圭浩(中央大学法学専門大学院教授)日本政府が前に出させて国家対国家に(還収交渉を)しなければならないのに、これをもしそのまま渡せば長崎県に返すだけ。 政府対自治体になってしまう」
2011年、フランスが丙寅洋擾の時に略奪した外奎章閣儀軌を貸与形式で還収した事例があるだけに、略奪文化財を必ず取り戻すという政府の意志が重要な時です。
(引用ここまで)
観世音菩薩坐像の所有権が対馬の観音寺にあることが大法院判決で決定しまして。
どうやら韓国政府内で返還手続きがはじまったとのこと。
んで、浮石寺の住職とかが「ここで日本政府と韓国への返還を交渉しなければならない」とか言い出していまして。
なにを言っているのやら、ってところですね。
先日は「観音寺は返還されたら、仏像を浮石寺に寄付すればいいと思うよ」みたいな生ぬるいコラムがありましたが。
韓国メディア「いいことを考えた。対馬の観音寺は仏像が返還されたら、韓国に寄付すればいいんじゃないかな」(楽韓Web過去エントリ)
韓国に帰属すべしって意識が強すぎて草。
というか、盗まれてから返還まで10年以上かかっている時点で異常なんですよ。
ひとつ前のエントリで「インドネシアを『約束が守れない』として韓国が見ている視線は、まんま日本が韓国を見ている視線と同じ」って話をしたばかりですけども。
ユネスコ条約を批准しているのだから、まず盗品の返還が最初なんだよな。
もし、任意の仏像を返還してほしいというのであれば、そこからなんだけども。
それすらできない。
こんなんだから日本からの視線は変わりようがないんだよなぁ。
Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex