韓国の曺国(チョ・グク)元法相が18日、子どもの入試を巡る不正などの罪で起訴された事件の控訴審で、懲役5年および罰金1200万ウォン(現在のレートで約131万円。以下同じ)、追徴金600万ウォン(約66万円)を求刑された。これは、曺元法相が今年2月の一審で言い渡された懲役2年、追徴金600万ウォンよりも重い求刑だ。曺元法相と共に起訴された妻の鄭慶心(チョン・ギョンシム)元東洋大学教授は懲役2年の求刑を受けた。同事件の控訴審判決は来年2月8日に言い渡される予定だ。 (中略)
曺元法相は自ら準備してきた最終弁論を通して、14分にわたって容疑を否認し、検察を批判した。曺元法相は「2019年8月に私が法務部(省に相当)の長官に指名された後、検察・言論などから波状的な攻撃を受けてきた」とし「私の家族全体が5年間、社会的刑罰を受けたと考えている」と述べた。妻の鄭元教授は「私と夫は教授ではなく、娘も医師ではない。息子も修士号を手放した」とし「私ども家族が再スタートできるように、善処を下してくれることを懇請する」と語った。
先に曺元法相は2019年、子どもの入試不正、柳元副市長監察もみ消し、私募ファンド関連の不正など13の罪で起訴された。今年2月に一審は、13の罪のうち八つについて有罪と判断し、曺元法相に懲役2年を言い渡した。鄭元教授は懲役1年を言い渡された。鄭元教授は昨年1月、この事件とは別に起訴された子どもの入試不正および私募ファンド関連不正などの罪により、大法院(最高裁に相当)で懲役4年が確定している。
(引用ここまで)
チョ・グクに対して2審の求刑がありました。
ちょうど1年前の今頃に1審の求刑があり、2月には懲役2年の実刑判決が出ましたね。
今回も2月には2審判決が出るそうです。
さて、そのチョ・グクですがソウル大学の教授職を罷免されていまして。
現在、無職です。
そんな中、21年には「チョ・グクの時間」なる回顧録を出していまして。10萬部を超えるベストセラーになっています。
今年の8月には「ディケの涙」なるエッセーを出しています。
ディケはギリシャ神話のディケーのことかな。
ついで、娘のチョ・ミン、さらには妻のチョン・ギョンシムも同様にエッセー本を出しています。
曺国一家、元法相と娘に続き妻もエッセー出版…「ある日突然、拘置所の独房に閉じ込められた」(朝鮮日報)
娘チョ・ミンの本は「今日も進んでいます」、妻チョン・ギョンシムの本は「私一人で悲しみます──深い絶望とさらに高い希望」だそうですわ。
チョ・ミンはすっかりインフルエンサーとしてやっていくつもりの模様。
歌でデビューもしてますしね。
記事にもありますが、チョ・グクはソウル大学を罷免。
チョ・ミンは医師免許剥奪(かつ大卒、大学院卒の資格も喪失)。チョン・ギョンシムもトンヤン大から免職。あと目立たない長男も修士号を失ったそうです。院卒だったのか。
んで、チョ・グクは新党結成して来年4月の総選挙で国会議員デビューを狙っているそうですよ。
まず間違いなく当選するでしょうね。
韓国の曺国元法相「総選挙で役割果たす」(聯合ニュース)
なにしろ前回の総選挙では「チョ・グクを支持する」っていうワンイシューで出馬した「開かれた民主党」って新党があったのですが、なんと比例で3議席を獲得しています。
それが本人が出馬するとなれば間違いないでしょう。
共に民主党は「新党でこっちに影響がないならまあ……」ってなっている模様。
ムン・ジェイン支持派にとっては「ようやく後継者たるチョ・グクが政治の場に帰ってくる」となるでしょう。
ムン・ジェイン本人もキングメーカーを気取って前に出てくるでしょうね。
そんなこんなで現在までのところ、総選挙は共に民主党有利で進んでいる情勢。
というかユン政権が下手を打ち続けているというべきか。経済政策でムン政権の尻ぬぐいばかりをさせられているというべきか。
まだ4ヶ月以上あるのでどう転ぶかは分かりませんけどね。
というわけで定期的にお伝えしているチョ・グクの動向でした(笑)。
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