釜山市釜山鎮区田浦洞(プサンシ·プサンジング·チョンポドン)で果物屋を経営しているAさん。 新型コロナウイルス感染症が流行していた時期に通っていた旅行会社を辞め、昨年、彫刻果物を売る小包装果物店を開いた。 人件費でも節約するためにアルバイトもなしに「一人」昼夜を問わず働いた。 しかし、物価と銀行の利子まで上がり、借金だけが積もっていった。 A氏は「賃貸料は上がり続けているが、高金利で貸出利子に耐えるのがとても難しい」として「これ以上回し止めするところもない」と話した。 A氏は来月廃業する予定だ。 西面地下商店街で男性服とアクセサリー売場を運営する自営業者B氏の事情も似ている。 B氏は「COVID-19が終われば景気が回復すると信じたが、平日の売上が10万ウォンにもならない日が多い」として「店を買収する人も見つからず、そのまま廃業するつもり」と話した。 B氏の売り場の横には「賃貸」という垂れ幕がかかった売り場があちこちに並んでいる。
崖っぷちに追い込まれた釜山の「一人社長」たちが直撃弾を受けている。 高物価·高金利など景気不況が続いている中で、コロナパンデミック時期「生計を立てるため」藁をもつかむ心情で自営業に飛び込んだ人々が崩れているということだ。 特に自営業の大部分を占め、最も脆弱な輪である釜山の「雇用のない一人自営業者」は1年ぶりに3万人も急激に減った。 (中略)
全国と比べると、釜山の雇用のない自営業者の減少傾向はさらに目立つ。 統計庁資料によれば、先月基準で全国の雇用なき自営業者は426万8000人で前年同月対比1.7%減った。 同時期、釜山の雇用なき自営業者の数は9.4%減少した。 蔚山(ウルサン)と慶尚南道(キョンサンナムド)に比べても釜山の方が深刻だ。 蔚山の雇用なき自営業者数は6万5000人で、前年同月対比むしろ8000人増え、14.4%増加した。 慶尚南道の雇用なき自営業者数は33万4000人で、前年同月比1万9000人減り、5.4%減少した。 (中略)
このように釜山の自営業者の打撃が大きいのはコロナパンデミックを迎え産業構造が脆弱な釜山で自営業者が急激に増えたが、以後景気悪化で自営業者が先に直撃弾を受けたものと分析される。 新型コロナウイルス感染症の時期に政府と地方自治体の支援などで無理に抑えてきた問題が不景気が長くなり、底から出てきたわけだ。
(引用ここまで)
幾度となく「いまの韓国は21世紀になってはじめてくらいのレベルで不況下にある」との話をしてきました。
その中でも韓国を象徴する不動産については何度か語ってきましたが、ついに民事再生手続きを開始する建設企業が出てきたことでそれも証明されたかと思います。
もうひとつは半導体不況でしたが、こちらは地味にですが値上がりをはじめてようやくメモリ不況を脱するのではないかとの観測。
メモリ専業のマイクロンの株も11月からこっち、だいぶ上がってきています。
SKハイニクスも同様。
サムスン電子はメモリ専業ではないのでなんともいえませんが、こちらも株価は上昇基調です。
さて、もうひとつ大きな柱が韓国にはありまして。
それは就業者の20%とも25%ともいわれる自営業者。
まあ、柱というか……。
自営業といっても、弁護士等の士業や医者も自営業なんでピンキリなんですが。
ここで語られているのは企業に就職しても45歳で肩を叩かれて、やむなく年金の出る63歳(将来的には65歳)まで自営業を続ける人々が少なからずいるあっち側。
特に飲食店経営、それも店員なしでやっている人々。
まあ、こういう言いかたもどうかと思うのですが、経済においては底辺にいる人々にあたります。
そうした人々が暮らせなくなっているのが現状なのですね。
全国基準で1.7%減少し、特に釜山では10%近くの減少幅となったっていう。
不況で最初に被害にあうのはこうした脆弱層。
思えば民主党政権下でも弱い人々から被害に遭っていたっけ……。
あれと同様のことが韓国で起こっている、と聞けばだいたい現状の不況度合いが分かるんじゃないでしょうかね。
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