大韓バスケットボール協会のムン・ソンウン事務次長は「中学・高校バスケットで時々あること」とし「学齢人口の減少で6-8人(エントリーは12人)でチームを運営する学校も少なくないほど選手不足に悩んでいる」と伝えた。
少子化の警告はスポーツ分野でも表れている。ボクシング、重量挙げ、レスリング、ホッケーなど、いわゆる不人気種目に限られたことではない。生活体育で人気が高いバスケット・バレーボール界でも「韓国のスポーツは背が高い順に滅びる」という自嘲的な声が出ている。 (中略)
実際、該当種目を楽しむ人が減ればインフラが縮小する。選手が減る中、入門の機会まで過去より縮小し、選手の実力低下につながるしかない。韓国のオリンピック(五輪)進出種目だったバスケット・バレーボール・ホッケー・ハンドボールなどが今年のパリ五輪に出場できないのは韓国スポーツの今後の予告編だ。 (中略)
人口学界が最近注目している、いわゆる「2015年の秘密」を解いてみると解決策が出てくるかもしれない。2000年代に入って1.09-1.30人の間で上下していた合計特殊出生率は2015年から1年も欠かさず低下している。いったい2015年には何があったのか。人口学界は大きく3つの要因が2015年の人口「変曲点」をもたらしたとみている。
まず経済的な側面ではソウルのマンション売買中位価格が初めて5億ウォン台に乗るなど、マンション価格暴騰の前兆が表れたのが2015年だ。中位所得世帯が中間価格の住宅を購入する場合の融資資金償還負担を表す「住宅購買負担指数」はソウルの場合、2015年1-3月期に83.7で下限となった後、2022年には214.6まで上がった。住宅の確保が難しいため、青年は結婚・出産を先に延ばしたり避けたりする(マ・ガンレ中央大教授)。
社会的な側面では20代に大学生・会社員としてソウルに入った後、30代には地方に戻る傾向が弱まった。2010年以降2万-3万人台を行き来した20代のソウル流入人口が2015年の2万9615人から速いペースで増えている。20・30代の青年層の半分以上が首都圏で競争するが、生存本能が出産・恋愛を抑えている(チョ・ヨンテ・ソウル大教授)ということだ。
(引用ここまで)
2015年からいっそうソウルへの一極集中がさらに進んだ……とのストーリー。
要するにソウル以外では食えなくなって、地方から若者が集まったままになってしまった。
でも、ソウルでも「食えはする、生活はできるけど人生を送ることはできない」わけです。
2015年にマンションの平均価格5億ウォンを突破し、ムン政権下で2倍になったと。
以前も語ったことですが、韓国人の風習として「マンションを購入してようやく1人前」みたいなものがありまして。
20代とか30代前半でマンションを購入してこそ結婚できる、っていう。
そうした風習が達成できなくなったことで、婚姻率が下がるしかなかったという構造。
当然のように出生率もだだ下がり。
賃貸に住む独身がソウル、首都圏に滞留するだけの社会になってしまったわけです。
結果としてバスケ、バレーといった高身長が必要とされるスポーツで、大会に出たものの定員割れを起こして、資格喪失で試合を失格になるっていう(引用外)。
そもそもが部活に参加する子供自体が少ないので、少子化の影響を先んじて受けている……ってところですかね。
韓国では学校は勉強するか、塾の疲れを癒やすために寝るところなので。
いまのサッカーの体たらくが少子化のせいとはまだ思えませんが。
先細りにしかならない構造は抱えていると感じられますね。
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