観光活性化の目的で地方自治体などが先を争って設置したモノレールの安全性問題が後を絶たない。 開通後、観光客が殺到してホットプレイスになったところもあるが、各種火災と事故で観光客の不安感を高めるところも少なくないのが実情だ。 昨年末基準で、全国に設置されたモノレール(65ヵ所)約4ヵ所のうち1ヵ所が機械の欠陥などで止まっており、一部は撤去されている。
31日、各自治体によると、慶尚北道蔚珍郡の「竹辺海岸スカイレール」は13日、乗降場に停車中だった電車の床に設置された補助バッテリーの過熱で火災が発生し、1週間運行が中断された。 このモノレールは蔚珍郡が民間企業に任せて運営しているが、昨年4月にも電源供給レールで炎が発生し、乗客約90人が避難した。 先立って全羅南道順天市順天湾国家庭園の小型無人軌道列車である「スカイキューブ」は昨年9月、電気ショートで38台中12台が止まり、搭乗客70人が空中に孤立し1時間後に待避した。 一部の乗客は呼吸困難の症状を見せ、病院に搬送されて治療を受けたりもした。
慶尚南道統営市の「欲知島モノレール」は2021年11月、50〜70代の搭乗客8人が骨折傷を負う恐ろしい脱線事故が発生して以来、2年以上運行できずにいる。 (中略)
山林庁国立自然休養林管理所が設置した蔚山蔚州郡「神仏山滝自然休養林モノレール」は2018年7月開通初日に機器故障を起こした以後「構造的に非常に危険な状態」という診断を受け、ただの一度もまともに運行できず今年中に撤去される。 事業費20億ウォンが投入されたこのモノレール撤去に4億ウォンが投入されるという。
韓国交通安全公団によると、昨年末基準で全国65ヵ所のモノレールのうち15ヵ所(23.0%)が機械の欠陥などで休止(休止)状態だ。 最近5年間(2019~2023年)、全国で計17件のモノレール事故が発生し、運行障害も52件だった。 また、この期間の事故で重傷8人、軽傷19人の計27人が負傷した。 韓国交通安全公団の関係者は「モノレールの場合、事業性が落ち、管理の疎かさで故障が発生する場合が多いが、収益性の有無を几帳面に確認して設置しなければならない」と話した。
(引用ここまで)
なんでか分からないのですが、韓国では小さめの島とかで「観光の決め手」としてモノレールが採用されることがあるのです。
……いや、なんでですかね。
こんな部分からも韓国における観光資産の少なさが伺えるわけですが。
思えば楽韓Webでレポートした月尾銀河レールもモノレールで、当初は1編成70人が乗車するものでした。
楽韓さん、韓国を行く:月尾銀河レールはこうして廃墟になった(楽韓Web過去エントリ)
その遺骸……じゃなくて、レールを利用して現在運行している月尾海列車は最大46人で運行しています。
先日、400億ウォンを投じて造成されたテーマパーク(なお破綻済)でも小型モノレールが運用されていましたね。
斯様に韓国では観光の切り札としてモノレールが採用されているのです。
ですが、記事中にある欲知島モノレールですが、以前にもちらっと楽韓Webでピックアップしていましたね。
韓国で事故を起こした観光用モノレールが再運行へ……え、この角度で運行してたの?(楽韓Web過去エントリ)
本当に角度が素晴らしいので映像もご覧ください(笑)。
運行再開を目指していたそうですが、市がチェックしたところレールの強度が根本的に足りていなかったとのことで現状のレールを撤去し、再敷設が必要になっているそうですわ。
これらも含めて65ヶ所のモノレールが韓国には存在して、うち15ヶ所が運行停止している状態。
……去年の5月の記事では62ヶ所のうち、14ヶ所が運行停止しているって話だったのですが。
モノレール自体が3ヶ所増えて、運行停止が1ヶ所増えるっていう。
さすがだ。ちゃんと確率を守っている。
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