「金のようなインテル」を優遇するアメリカ、団結する台湾·日本…韓国どうすべきか(中央日報・朝鮮語)
米国は「大事な私のインテル」を安くしている。 台湾と日本の半導体産業はますます近づいている。 板を揺らすような新しい顧客はめったに見つからない。 「チップ4同盟」(韓国・米国・日本・台湾)のうち、韓国が直面している現実だ。 世界ファウンドリー(半導体委託生産)2位の三星電子は、1位のTSMCとギャップを縮めることが容易ではないだけでなく、2位を守ることも確実ではない状況だ。 急変する情勢に合わせたファウンドリ戦略が必要だという指摘が出ている。
21日(現地時間)、米カリフォルニアで開かれたインテル・ファウンドリー・サービス(IFS)ダイレクト・コネクト行事は、米国の「自国優先主義」を公式化する場だった。 アジアで生産する半導体の物量を米国に持ち込んでファウンドリー2位のメーカーになるというインテルに、米商務長官は100億ドル(約13兆3000億ウォン)と推定される補助金支給が「まもなく発表されるだろう」と話し、マイクロソフト(MS)は先端半導体の生産を任せた。 1.4ナノメートル(nm·1ナノメートルは10億分の1m)級先端半導体量産を宣言したインテルファウンドリーに始まりから祝福があふれた格好だ。
MSとグーグルはNVIDIAへの依存度を下げるためにそれぞれ独自のAIチップを設計するが、インテルが自国のビッグテックの先端チップ物量を受注し続ければ、先端ファウンドリー市場の版図が変わる可能性がある。
(中略)
チップ4のアジア3ヵ国のうち、日本と台湾は急激に近づいている。 22日、ロイター通信はこの2年間、9社以上の台湾半導体会社が日本に支社を設立したり、事業を拡大していると報道した。 半導体事業を復活させようとする日本、米国の要求で「中国デカップリング(脱同調化)」をしなければならない台湾など両国の必要が会ったうえに、円安効果で半導体協力が急流に乗るということだ。 TSMCは24日、日本の熊本県第1工場に続き、2027年に第2工場を完成する計画だ。 TSMCを追って台湾の半導体会社も日本に進出する傾向にある。
(中略)
漢陽大学融合電子工学部のパク·ジェグン教授は「車両用半導体などの需要が急激に増加しているが、国内はサムスン電子などが該当技術を保有しているにもかかわらず、先端工程投資に押されて実行できずにいる」とし「日本政府の大々的な支援で熊本にソニーとTSMC工場が並んで建設されるように、韓国も自動車産業が発達した釜山·蔚山·慶南地域に車両用ファウンドリー投資が行われなければならない」と述べた。
成均館大電子電気工学部のキム·ヨンソク教授は「先端工程は台湾本土で行い、レガシー工程は日本で行うのはTSMCの非常に良い戦略」とし「韓国も軍需用半導体など旧工程を含め専門企業を育てる総合的な国家半導体戦略が必要だ」と話した。
(引用ここまで)
半導体について、ちょっと面白い記事があったのでピックアップします。
記事タイトルの「金のような」は「大切な」とか「黄金にも勝る」といった意味の慣用句。
この場合でいえば「虎の子」ですかね。
韓国メディアでやたら「ゴールデンタイム」って言葉を使っていることに気がついた人もいると思うのですが、これはこの慣用句からきています。
さて、半導体ファウンドリ事業について。
アメリカは虎の子であるインテルに優先的に補助金を出そうとする。インテルは「1.4ナノで世界2位の受託を目指す」と宣言しています。
ファウンドリ第2位を目指す。Intelが14Aなどを製造技術の新ロードマップを公開(PC Watch)
マイクロソフト、自社設計半導体の生産でインテルの技術使用へ(ブルームバーグ)
マイクロソフトがAI関連チップをインテルに委託するのでは、とのニュースも出ています。
nVidia一強から抜けだそうとしているのですが、すでに「サムスン電子のファウンドリから逃げ出した」企業がほとんどなので、実質的にサムスンにはあまり関係ないのではって気もします。
一方、TSMCは日本に第3工場まで建てる意向ともされています。すなわち、日本と台湾は協業を推進させていく。
半導体集積、九州経済に20兆円効果 TSMC第3工場期待(日経新聞)
さらにいえばラピダスは日米欧の協業(IBM、imec)となっています。
さて、韓国の寄る瀬は……って記事なんですが。
まあ、ないですよね。
あるとしたら最大の工場がある中国なのですが(笑)。
ここにきてようやく「レガシーな半導体も必要なのでは?」「日本のTSMC熊本工場で12〜28ナノの半導体製造を優先した選択は正解なのでは?」との話も出てきています(引用部分後半)。
韓国メディアではTSMCの日本進出は「古い設備だからなんの意味もない」「韓国の脅威ではない」といった評価されることが多かったのですが。
「もしかして……需要があるから12〜28ナノを優先したのか」っていまさらなっているっていう。
TSMCがJASMを設立し、日本に工場を建てた最大の理由はソニーが撮像素子制御用半導体の安定供給を必要としていたから。iPhoneの撮像素子はすべてソニーが供給していることから、少なからずアップルからの要請もあったのでしょう。
実際、ソニーセミコンダクターはJASMに6%の出資を行っています。
同様に第1工場の時点でデンソーの出資があり、第2工場の発表と同時にトヨタの参画があったのは自動車用半導体の安定供給を見据えてのこと。
で、いまになって「サムスン電子も実需があるところに工場を建てる方針が必要だったのでは」とか言い出しているっていう。
……いまさら過ぎて草も生えんわ。
あと台湾の半導体関連メーカーから「韓国はダメだわ」ってダメ出しがあったそうで。
「日本は良い選択、韓国ではダメ」=TSMCの熊本工場開所前にペガトロン董事長が言及―台湾メディア(レコードチャイナ)
サムスン電子にかぎらず韓国勢はよくやるよね、こういうの。
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