世界でも例のない少子化が続く韓国で、昨年の出生数と合計特殊出生率がまたも最低記録を更新した。統計庁が28日発表した2023年の出生数は前年から1万9200人(7.7%)減少した23万人で、前年に続き過去最低を記録した。1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当する合計特殊出生率も前年比0.06ポイント下落した0.72で、過去最低となった。合計特殊出生率は15年(1.24)をピークに8年連続で下落傾向を示しており、21、22年にいずれも0.03だった下落幅が昨年には2倍に拡大するなど、下落のスピードも増している。
昨年10~12月期の合計特殊出生率は前年比0.05ポイント下落した0.65と初めて0.70を割り込んだ。
(引用ここまで)
韓国における昨年の合計特殊出生率が0.72と発表されました。
数字自体は年末頃に予測されていた通りの数字が出てきたのですけどね。
韓国の人口動態、ついに「来年は合計特殊出生率が0.6人台に突入する」との予測発表……「そこから盛り返すはずだ」との予測もされてはいますが……いや、これもう無理でしょ。なぜかというと……(楽韓Web過去エントリ)
去年の第4四半期は0.65とついに0.7すらをも割りこみました。
一昨年と去年の四半期毎の数字はこんな感じ。
ついでに去年の分にはソウルの数字もつけておきましょうか。
2022年
・1Q 0.87
・2Q 0.75
・3Q 0.80
・4Q 0.70
計 0.78
2023年
・1Q 0.81 / 0.63
・2Q 0.70 / 0.53
・3Q 0.70 / 0.54
・4Q 0.65 / 0.51
計 0.72
いつもなら第2四半期から第3四半期にかけて少し数字が盛り返して、そこから年末にかけてまた減るのがいつものパターンだったのです。
今年はその盛り返しすら「同じ数字」を出すのがやっと。
ソウルの数字はなんなんでしょうね、これ。
なんというか……「世界の最先端都市」って感じです。
あ、そうだ。2018年の第2四半期の合計特殊出生率が発表された際のエントリが検索ついでに出てきたので貼っておきましょう。
韓国の合計特殊出生率、ついに1を切る……それではこれまで1.0を切った国々を見てみよう (楽韓Web過去エントリ)
ムン・ジェイン政権になって1年、前任の政権からの影響もすっかりなくなって「ムン・ジェイン政権の成果」が出た頃の出生率なのですが。
ついに1.0を切って「え、マジ?」って人口関連の研究をしている学者を驚愕させた頃でしたね。
「中国返還後の香港くらいしか1.0を切ったことはないし、それが長く続いたこともない」「2010年の台湾が0.9を切ったことがある」って話をしてました。
2018年全体の数字が0.98。 まさかそこからわずか5年で2/3になるとはさすがに想像すらしていませんでしたわ。
「率」ですからね。基本的にはあるていどのところで下げ止まるはずなのですが。
どこをどう見ても下げ止まる要因が「人口が充分に減ってしまった」ことくらいしかないんだよなぁ。
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