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2024年02月

韓国製戦闘機、KF-21の開発分担金を滞納しているインドネシア、「10年の分割払いで支払い終了は2034年」を打診……ラファール、F-15EXの「保険」だけの存在ですかね

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(41)
インドネシア、KF-21分担金1兆ウォンを「開発完了8年後に出す」要請で物議を醸す(東亞日報・朝鮮語)
韓国とインドネシアが韓国型超音速戦闘機KF21を共同開発中である中、インドネシア政府が開発分担金納付期限を2034年まで延長してほしいと昨年12月末、韓国側に要求した事実が一歩遅れて明らかになった。

これに先立ち、インドネシアは2016年の契約当時、約1兆6000億ウォンを2026年6月までに支払うことにしていた。 創軍以来最大(8兆8000億ウォン)兵器開発事業である韓国型戦闘機事業で、開発費の20%を分担することにしたのだ。 しかし、その後、納付を今日明日と先送りし、予定金額より今月基準で1兆ウォンほど少なく納付した。 このように不誠実納付で論議を呼んだ後、最終納付期限も当初契約した2026年ではなく、2034年まで8年を延ばしてほしいと言ったという。

韓国政府は、戦闘機の開発が2026年に完了するだけに、開発が終わってから8年後に金を出すという提案は受け入れがたいという立場だという。 ただ、インドネシアが完納の意志を明らかにし、共同開発を継続する意志も確認しただけに、ひとまず両国実務陣の線で妥協点を見出すために非公式議論を進行中だと伝えられた。

18日、外交筋と防衛産業界の関係者によると、インドネシア国防部は昨年12月末、KF21開発事業を管理する韓国防衛事業庁に開発分担金の納付期限延長を提案した。 そして、2034年までに年度別納付計画を盛り込んだ提案書も送った。 現在、インドネシアの開発費分担金の残高は約1兆3217億ウォンだ。 今年から毎年同じ金額を出すなら、2034年まで毎年約1100億ウォン台の金額を出すことになる。

韓国政府は、この提案に公式に拒否の立場を明らかにしていないという。 ただ、内部的には受け入れ難いという方針だという。 兵器体系の開発費を開発が終わった後に出すという提案自体が現実性に欠けるということだ。 KF21システムの開発は2026年に終わる。 40台と予想される初期生産分は直ちに2026〜2028年に量産され、韓国空軍に実戦配置される予定だ。 (中略)

ただ、政府は財政難を訴えてきたインドネシアが、今回は年度別計画まで具体的に指摘し、分担金完納の意志を初めて明らかにしたのは意味があると評価している。
(引用ここまで)


 KF-21の「共同開発国」になっているインドネシアですが、全体の20%を負担することになっている開発分担金を現時点で1兆ウォンほど滞納しています。
 分担金の30%を現物で支払うともしていたのですが。

韓国とインドネシアが戦闘機KF-21の共同開発で最終合意。インドネシアの分担金のうち、3割を現物支給に決定(楽韓Web過去エントリ)

 この合意があった際には原油かパーム油じゃないかとされていましたが、原油は韓国の精油所に合うとも思えないのでパーム油が本命かな……くらいに思っていたのですけどね。
 その後、この現物支給についても梨の礫。
 今回の報道では10年に渡って分割して支払っていくとしている。まあ

 ほんのわずかに「支払いする意思はある」ていどの支払いはあったようですが、それだけですかね。
 これまでインドネシアはラファールの最新版であるラファールF4を42機、さらにF-15EのリファインバージョンであるF-15EXを24機発注することが決まっています。
 4.5世代機を66機揃えることになったわけですね。


 韓国が独自技術で製造しているKF-21は4.5世代機としていますが、インドネシアはもうすでにそのレベルの機種を66機契約しているわけです。
 まだ納入はされていませんけどね。

 KF-21がラファール、F-15EX(F-15ID)を超える性能があるとも思えません。
 唯一、機体形状によるRCS低下においてはKF-21が上という可能性もなくはないですが。
 ラファール、F-15EXともにすでに完成されているマルチロール戦闘機で、確実性が高い。

 それらと比べるとKF-21の初期生産分は対空攻撃しかできることがない。
 初期生産分からどのくらいのペースでアップデートされるかも分からない。
 そりゃ、インドネシアとしても「保険としてはキープしておきたいけど、支払いはできるかぎり遅らせたい」ってくらいの扱いになるでしょうよ。
 KF-21の現在の地位ってものはそれくらいのものだって話ですよね。

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「ビットコイン関連企業の株が乱高下」というニュースが韓国でPVランキング上位に入る理由とは?

ビットコインが「燃えた」けど、どうしよう……「苦い思いをした」悲鳴(韓国経済新聞・朝鮮語)
全世界の企業の中でビットコインを多く持っているマイクロストラテジーが「レバレッジ投資」で苦味を味わっている。 株価がビットコイン価格よりさらに早く上がったが、下落する時もさらに早く下落したためだ。

ニューヨーク証券市場で19日(現地時間)、マイクロストラテジーの株価は前場より5.67%下落し、この5日間で14.47%下落した。 ビットコインは前取引日より5.55%、5日間で9.51%下がった6万3464ドルで取引された。 ビットコインの価格が心理的な阻止線である1個当たり7万ドルを突破すると、投資家が差益を実現した結果と解釈される。

この日、マイクロストラテジーが米国証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、会社は6億2300万ドル(約8350億ウォン)でビットコイン9245個を追加購入した。 最近は転換社債を売却して得た収益金5億9230万ドルと超過現金でビットコインを追加購入したりもした。 マイクロストラテジーは現在、ビットコインを21万4246個保有していると資料を通じて明らかにした。

企業ソフトウェア供給業者として始まったマイクロストラテジーは、2020年に始めたビットコイン買収が成功を収め、暗号通貨専門企業に変貌した。 2月には会社の焦点とブランドをビットコイン開発に転換すると発表した。 前日までビットコインの価格が58.2%上昇する間、マイクロストラテジーの株価は118.9%上昇し、この戦略は成功を収めた。

しかし、ビットコイン価格の上昇傾向が折れると、マイクロストラッジのレバレッジ投資戦略を警告する声も出ている。 JPモルガン·チェースのマルコ・コラノヴィッチ首席市場戦略家はこの日「マイクロストラテジーのレバレッジ買収がビットコインの大きな下落傾向を深化させる恐れがある」として「負債で資金を調達したビットコイン買い入れは今後潜在的な沈滞期に深刻なデレバレッジング(負債で買い入れた資産を減らし自己資本比率を高める行為)危険を高めることにより現在の暗号通貨ラリーにバブルを加えている」と分析した。

一部では来年末までにビットコイン価格が今の4倍水準に跳ね上がる可能性もあるという展望も提起されている。
(引用ここまで)


 暗号通貨を主たる事業にしているマイクロストラテジーという企業がありまして。
 ビットコインを大量保有していることから、ここ最近のビットコインの高騰で一気に株価が上昇したのですが。
 それを先取りするかたちで株価上昇して、ここのところのビットコインの下落に先んじて株価が下落したっていう。

 で、そのニュースがかなり上位のランキングに入ったのですよ。
 韓国経済新聞の時間帯ランキングで2位だったかな。
 韓国のニュースにおいて、ページビューランキングで相当に高いところに位置づけられているものが3つありまして。

・ビットコインをはじめとした暗号通貨関連ニュース
・宝くじの当選番号
・不動産動向(タレントの買った不動産の高騰具合等)

 この3つが本当によく記事になっていて、かつPVランキング上位の常連なのです。


 というわけで、その関連ともいえるこの記事がランクインしていたというわけです。
 7万3000ドルくらいまで行ったのですが、そこから6万2000ドルを切るほどに暴落したこともあってよく見られているってことかな。
 韓国における暗号通貨への関心の強さが分かるのではないでしょうか。

 かように韓国では暗号通貨への投資が異常なほどにさかんで、9人にひとりが投資の経験があるとされています。

韓国で「階層脱出」の手段として使われる暗号通貨、9人にひとりが投資経験あり(楽韓Web過去エントリ)

 ビットコインが1ドルで数枚買えた頃から、現在は1BTC=6万ドルを超える価格になっていることもあって「階層脱出のために暗号通貨への投資は必須」になっています。
 去年かおととしくらいに2万ドルを大きく下回っていたあたりで買っていてもそれなりには財産を築けていたでしょうけども。
 ただ、残念なことに韓国では「ビットコインは値がさで投資対象にはできない」として撤退しているユーザーが多かったのですね。
 一時期はビットコインのウォン建ての取引が世界で3位になるほどだったのですが。

 堪え性がなければどこに投資しててもダメって話ではありますかね。

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韓国メディア「韓国では平凡で現存すらしないみすぼらしい茶碗が日本では国宝に……納得はおろか、同意することすら難しい」

韓国では平凡、日本では傑作…高麗茶碗の謎(ハンギョレ)
 この過去の器は韓国の私たちには平凡なものにみえるが、日本人たちはなぜ、最高傑作あるいは貴重なものとみて感動するのだろうか。

 先月から東京の青山通りにある根津美術館の1階展示室で絶賛開催中の2つの企画展「魅惑の朝鮮陶磁」と「謎解き奥高麗茶碗」(それぞれ今月26日まで)に主役として登場した多くの高麗茶碗の名作は、このような問いを新たに思い起こさせた。

 韓国の愛好家や美術史研究者の間ではよく知られた事実だが、高麗茶碗は高麗時代の茶碗を総称する言葉ではない。粉青沙器と白磁間の境界で「マクサバル」と呼ばれた朝鮮時代の平凡な食器だ。朝鮮時代初中期の15世紀から、陶磁職人がなにげなく食器に使おうとして適当に作ったものを、16世紀に茶文化を愛好した日本の武士権力者や貴族、文人が、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の前に日本に偶然流れてきたこうした器などを見てすっかり惚れこみ、自分たちの静寂で細やかな美意識を投影し、自分たちの審美的な鑑賞の対象にした。

 そのため、模様もなく所々にひび割れがあったり穴が開いていたり、下の高台は釉薬すら塗られていないか大雑把に塗られた跡を見て、彼らは感激する。春夏秋冬の季節が変わるたびに感じさせる鮮烈な季節感や、孤独で窮屈な人生の情緒を質感でみせてくれるといった、しばしば「もののあわれ」に代表される日本人のわびさびの情感を品格高く示してくれるといった賞賛を浴びせる。何の作為も加えずに作るということと、人生に忠実な無位と無心の美学で白磁と青磁を眺める韓国人の審美観としては、納得するのは難しく、同感することさえ容易ではない。
(引用ここまで)


 この記事でいうところの「高麗茶碗」はいわゆる井戸茶碗のこと。
 李氏朝鮮から持ちこまれた雑器の類いでしたが、その「飾らない美しさ」を茶道家らが絶賛し、現在では日本の国宝ともなっているものすらあります。
 井戸茶碗については幾度となく日韓間での美意識の違いを表す代表例として扱われていますね。

 韓国では高麗青磁、朝鮮白磁が評価の高いものとして取り扱われています。
 ニューヨークのメトロポリタン美術館でも、韓国館で展示されているものは高麗青磁でした。なお、この韓国館はサムスン電子の出資によってスペースが確保されているものです。
 詳しくは楽韓さんによる訪問記がありますのでそちらを参照してみてください。

メトロポリタン美術館の韓国館に行ってみた……同情を禁じ得ない(楽韓Web過去エントリ)

 その一方で井戸茶碗は素朴な作りであるにも関わらず、どこか日本人の持つ美意識を刺激するものとなっているのですね。
 2021年の三菱の至宝展で世界に3つしか現存していない曜変天目茶碗のひとつが展示されていましたが、個人的には同時に展示されていた井戸茶碗にどこか心惹かれるものがありました。


 日本人は井戸茶碗を珍重し、高麗青磁や朝鮮白磁をさほど顧みないのですね。
 韓国では「いいや、井戸茶碗も当時の陶工が美術品として作ったものだね」みたいな説が出たりもするし。
 欧米で「朝鮮の陶器が戦国時代の日本で評判になった」って表記に噛みついたりしてくるのですが。

井戸茶碗を雑器扱いしたのは日帝の陰謀!(楽韓Web過去エントリ)
韓国国会議員「我々の文化財が欧米で評価されていないのは問題だ!」「評価の間違いを正すべきだ!」と糾弾(楽韓Web過去エントリ)

 なにしろ韓国人には「井戸茶碗の美」が根本的に響かないようで。
 この記事でいうところの「納得するのは難しく、同感することさえ容易ではない」っていうのが実際なのでしょう。
 この日韓間の美意識の大きな隔たりについて書きたかったってのもあります。

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