今年第1四半期の韓国による輸出がドル換算基準で日本の97%水準を超えたことが分かった。 韓国の自動車、機械など主力製品の輸出好調が続く中、今年に入って半導体輸出まで完全な回復傾向を示した結果だ。 半導体の輸出に拍車がかかると、今年の韓国は年間7000億ドルの輸出目標を達成し、初めて日本を抜いて世界の輸出ベスト5入りを果たすだろうという期待が出ている。 しかし、これを守ろうとする日本の反撃も激しい状況であり、両国の輸出5位争奪戦は今年中ずっと続くものとみられる。 (中略)
韓国と日本の輸出格差が歴代最小水準の3%以内に縮まったのは今回が初めてだ。 22年、韓国が6836億ドルの輸出を達成し、日本(7469億ドル)の91.5%まで追い上げたのが、従来の最小格差だった。 しかし、昨年、半導体の輸出が悪化し、韓国の輸出(6322億ドル)は再び日本(7173億ドル)の88.1%水準に落ち込んだ。
今年は半導体、自動車、機械、石油化学、鉄鋼など韓国の主力製品の輸出が好調を見せ、自動車に偏っている日本を初めてリードするという期待が出ている。 韓国が日本を超えれば、世界5大輸出大国になる。
しかし、日本も輸出5強を守るため、激しい反撃に出るものと予想される。 強力なリショアリング政策で海外に出てUターンしたパナソニック、ルネサスエレクトロニクス、資生堂などの輸出を今年からさらに拡大する計画だ。
今年2月に稼動を開始した熊本県の台湾TSMC半導体第1工場の生産量も、今年からは日本への輸出とみられる。 (中略)
今年に入って韓日輸出競争はさらに激しくなった。 今年1月の韓国の輸出は548億ドルで、501億ドルにとどまった日本を47億ドル上回った。 日本の大手メーカー各社が1月上旬まで、正月連休で休業するため、1月の輸出が低迷していることを考慮しても、大きな格差だった。 昨年だけでも、韓国の輸出は1月から日本より34億ドルも遅れた。
韓国の輸出業者が旧正月連休で休業する2月の韓日輸出はそれぞれ524億ドルと551億ドルで日本の僅かな優位だった。 だが、1~2月の累積実績は韓国が1072億ドルで、1052億ドルである日本を依然として20億ドル上回った。 3月の韓国の輸出は566億ドルで、6ヵ月連続増加傾向が続いた。 しかし、日本の輸出が631億ドルで前年同期比7.3%増加し、累積実績がわずかに逆転してしまった。
(引用ここまで)
韓国メディアが「今年こそ日本の輸出額を抜いて世界5大輸出国になるぞ!」と大騒ぎ。
……あーね。
そういうとこだぞ?
……いや、本当にそういうとこだぞ?
日本が外需頼りの経済構造から抜け出してもうだいぶ経ちます。
対GDP比の輸出額では15〜17%ほど。
輸出+輸入の外需依存率は28%前後。
韓国の対GDPの輸出額は35.6%。
外需依存度は70%ほど。2000年代は90%を超えていたので、まだマシになったほうなのですが。
いかんせん、外需頼りが強すぎる。
去年、韓国は相当な大不況に襲われていましたが、その大きな理由は「メモリの市場価格が低下したから」でした。
もうね、韓国の経済規模で外需依存率のあそこまでの高さは危険とすらいえます。
それを証明したのが去年の経済動向であったといえるわけですが。
そんなこたおかまいなしに「日本を超える輸出をするのだ」「世界5大輸出国になる!」と大騒ぎ。
……ホント、そういうとこだぞ?
日本はもう海外からの富の流入は対外資産やインバウンドで行っているんですよ。
対外純資産だけで418兆円超え(2022年末時)。
本当に考え直したほうがいいと思うよ。その経済構造のままで今後の50年を過ごすのかどうかを。
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