米ワシントンで開催された米日首脳会談で米国は日本がAUKUSのPillar2に加わることを勧告し、日本はこれに前向きな反応を示した。AUKUSのPillar2は量子コンピューティング、サイバー安全保障、極超音速など先端技術分野の協力に焦点が置かれている。 (中略)
米国のこうした意図に中国は反発し、特に日本がAUKUSのPillar2に加わろうとする動きを批判した。最近オーストラリアのメルボルンで開催された韓豪2プラス2(外交・国防長官)会議で、オーストラリアが韓国にもAUKUSのPillar2に加わるよう勧誘したという報道があった。これに韓国側が前向きに反応しただけに、この際、AUKUS加盟の得失を問いただしてみる必要が生じた。 (中略)
現行の韓米同盟構造をみると、中心軸の米国に向かって韓国がスポークの端に付いている形の1対1同盟だ。このような同盟は韓米2国間同盟の条件が変わればスポークが損傷したり、他の外部要因によってスポークが断絶したりする弱点がある。韓米同盟が他の3、4カ国の同盟国や安保協力国と格子状に構成されれば、米国との2国間関係が順調でない場合にも同盟構造自体は安全といえる。
(引用ここまで)
豪韓間で2+2会議が行われて、オーストラリアからAUKUSのピラー2に勧誘された……とのニュースが出ているそうです。
South Korea Considers Joining AUKUS Pillar II(THE DIPLOMAT・英語)
THE DIPLOMATでも書かれているってことはまあ提案自体はあったのかもしれません。
ただ、「AUKUSについて協議した」って言葉はシン・ウォンシク国防部長官(防衛相に相当)からしか出ていない模様。
オーストラリア側からは表明されていないって感じかな。
2+2会談後の共同声明では「(両国の)戦略的連携の強化が、韓半島だけでなく、インド太平洋地域の平和と安定を維持するための防衛協力の強化に貢献するとの認識で一致した」って文章があってそれっぽい……か、といったところ。
ただですね、韓国はユン政権であってですら「バランス外交」を標榜している部分があります。
その証拠がありまして。
ロシアのプーチン大統領の就任式に大使を出席させているのです。
プーチン大統領就任式に駐ロ韓国大使が出席 欧米諸国の多くは欠席(聯合ニュース)
G7で出席しているのはフランスだけ。
ま、あそこはNATOとのつきあいも最小限、独自路線が大好きなのでしかたない。
それ以外のEU加盟国では東欧がぽつぽつと出ているくらいですかね。
いまだに両天秤が基本ってわけです。
まあ、それくらいならまだマシで。
ムン・ジェイン政権はアメリカから二次制裁が来かねない状況になるまで、ロシアへの制裁に参加しようとしていなかったくらいですから。
ユン政権になってからもロシア産原油の上限キャップに参加していません。
どこまでも両天秤なのです。
「自由主義陣営としての自覚」とかゼロだからね……。
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