北朝鮮とロシアが軍事同盟に近い条約を締結したことを受け、韓国大統領室はウクライナに殺傷兵器を支援する方向で検討中であることを20日に明らかにした。ウクライナに武器を支援する手続きの法的検討もすでに終えたという。韓国大統領室のある幹部は「武器の提供には様々なオプションがある」とした上で「今後ロシアがどう動くかにかかっている」と述べた。
専門家はまず155ミリ砲弾の直接支援の可能性を上げる。韓国はこれまで155ミリ砲弾を米国に貸与・販売してきた。またロシアによるミサイル攻撃を迎撃する「天弓Ⅱ」を含む防空システムが支援対象となる可能性もある。天弓Ⅱは「韓国型パトリオット」とも呼ばれる中距離地対空迎撃ミサイルだ。
(中略)
ある専門家は「ロシアの動きにより韓ロ関係が最悪となった場合、ウクライナへの支援範囲は殺傷兵器に拡大する可能性も考えられる」と予想した。支援可能な殺傷兵器としては東欧に輸出される韓国製のK9自走砲、K239放射砲(多連装ロケット砲)「天舞」、K2戦車などの名前が上がっている。
(引用ここまで)
ロシアが北朝鮮と新たな軍事同盟条約に署名。
どちらかに侵攻があった場合に、互いに軍事支援を行うとのこと。自動参戦まではいかない感じかな。
ロ朝新条約「攻撃受ければ直ちに軍事援助」 同盟関係28年ぶり復活か(聯合ニュース)
プーチンとキム・ジョンウンはドライブデートするなど蜜月を演出。
露朝関係が再構築されたといっても過言ではない。
……というか枢軸国的な存在になりつつあるな。
で、それに対して韓国が反発してウクライナに対する軍事援助を増やそうと画策しているとのニュース。
もっとも現実的なのは155ミリ砲弾。
これまで韓国がアメリカに砲弾を輸出して、アメリカがそれで余った分をウクライナに輸出するといった、まるでパチンコの三店方式による輸出を行っていたのですが。
それを直接、ウクライナに輸出するようになるのではないか、とされています。
これまで韓国はウクライナに対して支援についていまひとつ積極的とはいえないものに終始してきました。
特にムン・ジェイン政権時代は「二次制裁の対象になるかも」くらいまで追いこまれてようやく対ロシア制裁に参加するほどに消極的でした。
「ロシアへの独自制裁はしない」と豪語していた韓国政府、アメリカから二次制裁対象国と見なされて「独自制裁します!」「SWIFT排除もします!」と言い出す(楽韓Web過去エントリ)
戦後のロシア産原油、天然ガスを狙っての行動ではないかとされていました。
ムン政権はどこに行っても外交では漁夫の利を狙っているような部分がありましたね。
ユン政権になってからもユン大統領によるウクライナ訪問等はありましたが、そこまで積極的かと問われたらまあ……そこまででもないなぁ、くらいのものでしたね。
それが北朝鮮との軍事同盟条約で一気に「殺傷能力のある兵器も支援輸出する!」ってなったのはやっぱり逆鱗だったといえるか。
人によってはK2戦車、K9自走砲の直接支援まで言い出しているってのは隔世の感があります。
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