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2024年06月

韓国で大卒、かつ非経済活動人口が400万人を超える……有識者は「彼らのための良質な働き口がもっと必要だ」と言うものの、実は社会構造自体がダメなんだよね、これ

カテゴリ:経済 コメント:(60)
「ただ休む」仕事も求職もしない大卒者400万人「歴代最大」(MBC・朝鮮語)
仕事も、求職活動もしない大卒者が今年上半期に400万人を超え、過去最大を記録しました。

統計庁の国家統計ポータルによりますと、今年上半期の月平均の大卒以上の学歴を持つ非経済活動人口は405万8千人で、去年の同じ期間より7万2000人増え、1999年に関連統計が集計されて以来、上半期基準で最も多かったです。

非経済活動人口は満15歳以上の人口の中で就業者でも失業者でもない人々で、すなわち仕事をする能力がなかったり仕事ができるのに仕事をする意思がなく求職活動をしない人を指します。

求職市場を離れた理由としては育児・家事・高齢・心身障害など多様だが、条件に合う働き口を見つけられず就職をあきらめた求職断念者や雇用調査で「ただ休む」と答えた「休んだ」も非経済活動人口に含まれます。

大卒以上の非経済活動は、コロナパンデミック当時の2021年上半期に404万8千人で、初めて400万人を超えた後、翌年大幅に減少しましたが、再び2年連続で増えています。

高学歴者を中心に非活動人口が急増し、全体の非活動で大卒者が占める割合は今年上半期に25.1%を記録、初めて25%を超えました。 (中略)

韓国経済産業研究院のキム・グァンソク経済研究室長は「高学歴者中心の非経済活動人口増加傾向は結局、低学歴者に比べて高学歴者の働き口ミスマッチが激しく、彼らのための良質の働き口が不足しているという意味」と話しました。
(引用ここまで)


 30~40代で「ただ休んでいるだけ」の人口が244万人に達したとのニュースを先日ピックアップしましたが。
 「ただ休んでいるだけ」を含んだ、非活動人口が1000万人ほど。
 そのうち、400万人が大卒。

 「大卒の持つ希少性」がゼロなのですね。
 なので「大学を卒業したけれど、なにもできることがない」層が少なからず生じてしまっている。
 韓国の大学進学率は2008年に83.8%に達し、以降も2023年では76.2%と高止まりしたまま。
 4人に3人は大学に進むという状態。
 ちなみに日本は大学+短大でだいたい60%。
 まだどうにかプレミアムはなくはない、って感じか。


 かといって、韓国で大卒以外の選択肢を選んで幸せになれるかといったら……まあ、ほとんどの場合は否。
 生まれ持ったフィジカルがあるならスポーツ選手とか、運があれば芸能人とかも可能性はあるかもしれませんが。実現可能性はほぼゼロ。
 勉強ができないのならってことで、そちらに賭けるのはありかもしれませんけどね。

 でもかなりの人にとって「大学で4年、無駄に時を過ごしてきた」ことになっているのは間違いない。
 記事の最後に「大卒者にとっての良質な働き口が不足している」って有識者のコメントがありますが。
 違うんですよね。

 高卒や専門学校を出て、はやめに社会に出た場合の突破口がないんですよ。
 なので一縷の望みをこめて大学に進もうとするのですが。
 大学に進んだところで、いまの韓国の内需じゃ無理なのです。まあ……楽韓Webができて22年になりますが、この構造は悪化することはあれどもまともになったことなんて一度もありませんからね。

 ノ・ムヒョンが「大卒しか就職できないなら、大学を増やせばいいんだ」ってやってしまった結果がいまの「非経済活動人口のうち400万人が大卒」って事態。
 さすがはムン・ジェインの師匠筋とでもいうべきか……。

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韓国で作られた「夢の常温超伝導物質」ことLK-99、1年前に華々しく登場したものの……

カテゴリ:LK-99 コメント:(67)
[超伝導体LK99 1年]正体不明の幽霊論文とテーマ株だけが残った(朝鮮BIZ・朝鮮語)
クォンタムエネルギー研究所は2023年7月22日、常温·常圧超伝導体(超傳導体)を開発したという内容の論文2編を論文事前公開サイトであるアーカイブ(arXiv)に公開した。 学術誌の審査を経て正式出版されず、研究陣がインターネットに先に公開したのだ。 「LK-99″というこの物質は以後、全世界で真偽をめぐって途方もない論難を誘発した。

論文が事実なら距離に関係なく無損失送電が可能でエネルギー革命が起きかねない。 高性能電磁石も作ってリニアモーターカーと核融合発電に活用できる。 しかし、朝鮮ビズがクォンタムエネルギー研究所を訪れた7月27日の朝までは、暴風前夜のように静かだった。 海外の科学技術コミュニティで話題になり、一部の海外メディアに記事が出たが、国内ではLK99やクォンタムエネルギー研究所の存在を伝える記事がなかった。

朝鮮ビズはクォンタムエネルギー研究所を訪れた日午後、研究陣のインタビューを盛り込んだLK99記事を初めて報道した。 その後、乾いた田んぼに火がつくように、LK99を巡る議論は急速に広がった。 数日後、再び訪れたクォンタムエネルギー研究所の鉄門は固く閉ざされていた。 いくらドアを叩いても誰も答えなかった。 イ・ソクベ代表の顔を再び見たのは半年が過ぎた今年1月9日、延世大学で開かれた量子産業融合先導団のビジョン宣布式の時だった。 この1年間、LK99は超伝導体ではないことが確認されたが、市場では依然としてテーマ株が動いた。 これまでどんなことがあったのだろうか。

昨年7月23日に訪れたビラ地下のクォンタムエネルギー研究所の事務室は、一目で見ても劣悪だった。 ノーベル賞である途方もない研究結果が誕生したところだとは信じられなかった。 事務室には黒板と大きな机、コンピューター3台だけがあり、実験室はその隣の小さな部屋にあった。 イ・ソクベ代表は「ここで長い実験の末にLK99を発見した」として実験室機器を見せた。 金属を高温で焼く装備と多様な化学物質が入ったガラス瓶が目に入った。 実験を進めた結果であるかのように、あちこちに焦げた跡がある金属彫刻も見えた。

簡単な実験室の紹介が終わり、イ代表と一緒に事務室にいた漢陽大学のオ・グンホ名誉教授とのインタビューを行った。 嵐の前夜を予告するように事務室には電話がかかってきて、他の職員たちは電話に出るのに忙しい様子だった。 イ代表にLK99が本当に常温超伝導体なのか、合っているならなぜ同僚検証も経ずにアーカイブに論文を載せたのか尋ねた。

彼は「本来ネイチャーに論文を提出したが、米国ロチェスター大学のランガ・ディアス教授の超伝導体論文真偽論難の影響でネイチャーが論文掲載を負担に思った」と答えた。 以後、葛藤をもたらした高麗大KU-KIST融合大学院のクォン・ヨンワン教授を言及し「研究に大きな役割をしなかった他の教授が勝手に自分の名前を付けて論文を載せたためにアーカイブに論文2編が上がった」と説明した。

話が長くなり、昼食の時間になった。 李代表は、「お弁当でも一緒に食べよう」と言った。 彼は食事の席で「米国プリンストン大学や英国ケンブリッジ大学のような有名大学でLK-99研究を共にしようという連絡が来る」と話した。 世界が自分を認めるという意味だった。 (中略)

しかし、LK99は長続きせず、主流科学界の信頼を失った。 全世界の科学者たちが自発的に実施した検証実験で、皆がLK-99の再現に失敗した。 韓国超伝導低温学会が設けた「LK99検証委員会」も同じ結論を出した。 (中略)

エネルギー工科大学は、LK99が超伝導体ではないという事実は確認したが、他の目的で活用できるという根拠は見つけたと明らかにした。 エネルギー工科大学のパク·ジンホ総長職務代行は17日、「LK99サンプルが超伝導体かどうかは確認されていない」と明らかにした。 全世界で唯一、LK-99サンプルを直接受け取って分析した機関が、超伝導体かどうかを確認できなかったわけだ。 ただ、エネルギー工科大学は、LK99が素材として価値はあると主張した。 パク代行は「エネルギー素子用素材としては有意義な結果が出て、今特許出願中にある」として「出願完了すればもう少し詳しく申し上げる」と話した。 (中略)

LK-99研究陣もテーマ株のように反目した。 論文に参加したクォンタムエネルギー研究所と権寧完(クォン・ヨンワン)高麗(コリョ)大学教授は、互いに技術に対する所有権を主張し、対立している。 クォン研究教授は、クォンタムエネルギー研究所とキム・ヒョンタク教授がLK-99開発にあまり寄与がないと主張しており、クォンタムエネルギー研究所は逆にクォン研究教授がしたこともなく、混乱だけを助長すると対抗している。 今はキム·ヒョンタク教授とクォンタムエネルギー研究所もこれ以上協業をしないという話も出ている。 イ・ソクベ代表とキム・ヒョンタク教授、クォン・ヨンワン教授など、LK-99論議の主役たちは、昨年末と今年初めに公式席上に姿を現した後、再び姿を消した。
(引用ここまで)


 自称常温常圧超伝導物質であるLK-99のデビューが1年前の明日。
 楽韓Webでは当初から眉につばをつけながら紹介してました。
 記事中にもありますが、研究所は雑居ビルの地下に存在して、オートクレーブで焼成してるって状況でした。

IMG_8711.png

 1階は家具屋さんです。

 研究所の立派さが研究の立派さを保証するわけではないといわれれば、それはそうなんですが。
 さすがにねぇ。


 その後も研究陣はおなじみの内紛を続けながらも「LK-99は超伝導物質だ!」と主張し続けてきたのですが。
 内外の研究機関からは「追試したけど超伝導は確認できなかった」「というか磁石」「純結晶にしてみたけどやっぱダメ」「むしろ絶縁体」等々で完全に否定されました。

 今年の4月になって「LK-99に硫黄を加えたPCPOSOSこそが大本命!」って言い出してアメリカ物理学会で発表したはいいものの、そこからの続報はなし。

 実質的に2週間でその命を終えたのでした。
 セミの寿命より短かったね……。
 まあ、韓国だから云々ではなく、常温超伝導物質ってまず間違いなく詐欺ですから。
 今回もいつもと同じオチに終わっただけなのです。
 なんかSNSをはじめとしたネットではやたらに期待が高くて苦笑していたのですが、科学クラスタの視線からは「あー、はいはい。いつものね」ってくらいの扱いでした。

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楽韓さん、本日の動向 - もう今週中にパリオリンピックはじまるんですって

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 パリオリンピックが今週開幕だと聞いて若干ビビるなどする。
 いつものように開幕式よりも前にサッカーからスタートね。24日から。
 U-23だけで構成されて、かつ飛車角(久保鈴木)落ちの日本代表がどこまでやるのかは見ておきたい。
 チームとして練度が他よりは上がっているとは思うのだけど、OAも何試合かすればなじめるからなぁ。

ーーーーー

 講談社の文庫、親書の一部が398円のセールになってます。
 山中伸弥教授の山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた、桜井章一氏の負けない技術がそれぞれ対象。
 iPS細胞については読みやすい本になっています。iPS細胞ってのがなにか、って段階に人向け。あとはちょっとした自伝。
 負けない技術はまあ、半ばオカルトなんですが。
 でも、この人の言うことにはどこか自分の中にフックするものがあるのです。




 講談社学術文庫が50%オフのセール中。対象タイトル一覧見ても、なんも知らないんだなぁと思わされますね。
 まだそんなに掘ってはいませんが、武士の誕生と河口慧海のチベット旅行記は読んだことがあります。
 武士の誕生についてはいわゆる「関東武士」の成り立ちについて言及しています。
 チベット旅行記は日本、中国の仏典に疑問を持った著者がチベットに渡ってチベット仏教と出会うまでの旅行記。チベットの描写が生き生きとしていて「ああ、こういう国なんだな」って理解の端緒にはなると思います。

武士の誕生 (講談社学術文庫)
関幸彦
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 この無双はちょっと面白いですよ。



 異世界薬局のコミカライズが1巻66円、4巻まで半額。絵がきれい。とりあえず買ってもよいと思えるタイトルのひとつですね。

異世界薬局(1) (MFC)
高野 聖
KADOKAWA
2017-03-23


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2014-07-10