退任間近の岸田文雄首相の2日間の訪韓は、議題も内容も曖昧だった。一つ確かなのは「これ以上謝らない日本」、そしてそれに同調する尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の歴史観を再確認したことだった。 (中略)
「金大中-小渕宣言」と呼ばれる1998年の韓日共同宣言などに含まれた日本の過去の植民地支配に対する反省と謝罪などを具体的に言及することなく、「引き継いでいることを明確に申し上げた」と「過去形」と表現し、日本首相の謝罪ではなく「個人の思い」として表現した。
尹錫悦大統領も韓日の歴史や日本の責任について一言も触れなかった。6日、大統領府で行われた夕食会では「韓日関係を発展させていくことは、選択ではなく歴史的責務」だとしたうえで、「今後も韓日関係の将来に予測し難い難関が待ち受けるかもしれないが、揺らいではならない」と強調した。これに対し、岸田首相も「韓国のことわざにも『雨降って地固まる』というものがある」と返し、「日韓両国は両国首脳間の信頼と友情に基づき、国際社会の諸問題についてもパートナーとして積極的に連携している」と述べた。
岸田首相の今回の訪韓は「日本はこれ以上歴史問題について謝罪しない」ことを明確にし、今後は「未来」という名で韓日・韓米日の軍事安保協力の強化に焦点を合わせようという日本の思惑を示した。ソウル大学日本研究所のナム・ギジョン教授は「岸田首相は韓日の歴史の問題について『日本は完全に終止符を打った』ことを再確認し、韓国政府はそれに同調した」と語った。
問題は今、尹錫悦政権が強制動員問題をはじめとする過去の歴史に対する日本の責任を消し去り、親日的歴史観を強調することについて、韓国の世論が大きく悪化していることを日本も知っていることだ。このような韓日関係が持続可能ではないという不安の声も上がっている。
(引用ここまで)
岸田総理が最後の外遊先となるであろう韓国を訪問。
正直、なんのために行ったのかがよく分からない訪韓ではありました。
ま、思い出作りといってもいいかな……とは思っていたのですが。
韓国側からちょっと面白い解釈が出てきました。
まあ、ユン政権にいつも厳しいハンギョレなのでそのあたりは割り引いてもいいとは思います。
「日本はもう韓国に対して謝罪しないとの意思をはっきりと伝えにきた」のだそうで。
なるほど、それはひとつの視点として面白い。
2015年に当時の安倍総理が「次世代に謝罪する宿命を背負わせない」と戦後70年の談話で語りました。
その後、2015年末の日韓合意を経て「最終的かつ不可逆な解決を確認した」わけです。
いうなれば、2カ国間の同意をそのまま遵守している状況です。
ま、これが保てているのは外交のカウンターパートがユン・ソンニョル大統領であるからなのですけども。
韓国の次政権ではむっちゃくちゃになるでしょうね。
保守側が大統領になれる道筋がいまのところミリほどもありません。
そして左派候補はムン・ジェインよりも過激な対日政策を執るであろうイ・ジェミョンか、ムン・ジェイン直系のチョ・グク。
……いまよりも3年後がすでに終わってるんだよなぁ。
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