韓国で、中国人と推測されるアカウントによる集団的なコメント操作疑惑が浮上し、それを防ぐための「インターネット国籍表示制」が再び議論されている。政界で関連法案が提出されたが、国会の通過は難しいと見られている。
IT業界によると、カトリック関東(クァンドン)大学のキム・ウニョン教授(警察行政学)と昌原(チャンウォン)大学のホン・ソクフン教授(国際関係学)の研究チームは、中国によるポータルサイトでの組織的なコメント操作の疑惑を指摘する報告書を発表した。研究は2022年7~8月、ネイバーやYouTubeで韓中競争産業に関する記事へのコメントを分析したものだ。
その結果、ネイバーでは中国語の翻訳調や特有のアカウント特性を持つ「中国系疑惑アカウント」77個が確認された。
これらのアカウントは、韓中間で競争が激しい電気自動車(EV)やスマートフォンなどの産業分野の記事に集中的にコメントを投稿し、韓国の産業をおとしめる内容が多かったという。こうしたインターネット上での世論操作は、韓国のみならず台湾でも中国人によるものが疑われ、議論を呼んでいる。
(引用ここまで)
韓国国内で「韓国製品をバカにするようなコメント」を多数投稿する、中国語風翻訳口調のアカウントが大量にある、との話。
まあ、そりゃ中国だってやっているでしょうね。
2012年の大統領選挙では国家情報院(旧KCIA)が30億ウォンを注ぎこんで、大規模な「コメント部隊」を結成してNAVER等にコメントしていたことが判明しています。
韓国国家情報院が3億円をかけ大規模な「コメント部隊」組織=韓国ネットには不満の声(レコードチャイナ)
その一方でムン・ジェイン陣営も同様にコメント部隊を操り、そのコメント部隊の実行犯だった人々をムン・ジェインの側近であったキム・ギョンスが裏切ったために報復されていたことが判明しています。
いわゆる「ドルイドキング事件」ですね。
韓国ニュースサイトに政権批判コメントをマクロで書き込んでいた人物、実際にはムン・ジェイン支持者だった。犯行動機は「ウリなのに分け前をもらえなかったから」だった……(楽韓Web過去エントリ)
もうすでにこうしたコメントによって世論が操作されていたことが分かっている社会なのですから、そりゃ中国も煽ることでしょうよ。
具体的には「ヒュンダイはゴミ! 中国車最高!!」とか、「サムスン電子のスマホはダメだね」みたいな書きこみをしている模様。
「現代自動車はガチャ、中国車最高」横行する中国のコメント部隊=韓国(中央日報)
まあ……すでに分断が為されている韓国だからこそ通用するのかなぁ。
ちなみに同様に中国の工作アカウントがX(Twitter)にもいるようですが。
3人の主たる偽情報発信アカウントと、それを拡散しようとする200の工作アカウントから構成されているなんて話が出てました。
「沖縄独立」煽る偽投稿拡散 背後に約200の中国工作アカウント(日経新聞)
まだ「中国の意見を浸透させよう」レベルのものでしかないようですけどね。
日本では。
ただ、これが中国政府の指令で行われているのか、自干五(共産党政権を強く信奉する人々)なのかは判断に困るところ。
……自干五っぽいんだよなぁ。いまの中国人の若者を見ると、それを強く感じます。
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