国内代表エンターテインメント企業カカオエンターテインメント(カカオエンターテインメント)が日本でIP(知識財産権)拡張に本格的に乗り出す。 1万5000余りのウェブトゥーンやウェブ小説のIPを日本のゲーム、アニメーションなど2次コンテンツにして、ファンダム文化が強固な日本市場を攻略するという目標だ。
カカオエンターは26日から29日まで、東京千葉県の幕張メッセで開かれた東京ゲームショウ2024にB2B(企業間取引)ブースを設けた。 東京ゲームショーは世界3大ゲームショーの一つで、今年歴代最大規模で開催された。
今回の東京ゲームショー参加をリードしているカカオエンターストーリーIP事業チーフマネジャーは「俺だけレベルアップな件、テムパルをゲームで製作することになり、ゲーム市場に対する可能性をうかがうことになった」とし「日本中堅および中小型ゲーム製作会社を通じてIPを拡張するために東京ゲームショーB2B展示に初めて参加することになった」と話した。
続いて彼は「東京ゲームショーでバイヤー10ヶ所余りとミーティングを進行する予定」とし「日本有名出版社である角川傘下のゲーム事業部門とも会う予定」と話した。 (中略)
ファンマネージャーは「日本はIP市場規模が韓国よりはるかに大きい。 人口数も数倍なのにコンテンツを購買する購買力がはるかに高い」として「国内でも異世界アイドルというバーチューバーを活用してウェブトゥーンを作ったが、1ヶ月でMDが完売するほど」と説明した。
これまでカカオエンターは、日本でさまざまなパートナーシップを結ぶために努力してきた。 その結果、人気ウェブトゥーン「外科医エリーゼ」が昨年、日本で12部作のテレビアニメとして製作された。 合わせてカカオウェブトゥーンのナホンレップを活用してネットマーブルが製作したゲーム「俺だけレベルアップな件:アライブ」が日本をはじめグローバル市場の興行に成功し、現地の認知度を高めている。
ファンマネージャーは「また別の女性向け作品の日本アニメーション化を準備中」とし「日本のファンダムがあるIPを基盤にウェブトゥーン化する作業も進行している。 東京ゲームショーをきっかけにゲーム化事例も拡大する予定」と述べた。
(引用ここまで)
2ヶ月前の記事なのですが、ちょっと面白かったのでピックアップ。
カカオのIP担当が「日本はマンガ大国だが、ウェブトゥーンの最大市場でもある」っつーて、さまざまなIPがアニメ化やらゲーム化があるって話をしています。
2ヶ月前ですから、ソニーのKADOKAWA買収のはるか前。
まだカカオが実質的に筆頭株主であった頃の話です(実際にはカカオ系列のファンドが筆頭株主)。
ゲーム化はKADOKAWA傘下のゲーム部門って言っているので、まあこれは契約がもうされているのかな。
なんかこう、自信満々で面白い。その2ヶ月後にはソニーにKADOKAWAが買収されることになるわけですが。
なんというか、こう……「KADOKAWAと協力関係にあって日本市場は安泰だ」くらいの感じがにじみ出てますよね。
まあ、まだソニーがKADOKAWAを買収するかどうか決定していないのでなんともいえませんけどね。
ただ、今回の買収劇は「KADOKAWAからソニーに持ちかけた」との話も出てまして。
外資からの買収を避けるためのホワイトナイト的な役割がソニーに求められた、ってことでもあるのでしょう。
もちろん、KADOKAWAの持つIPや傘下のゲーム企業も魅力なんでしょうけども。
ちなみにウェブトゥーンのもう一方の雄であるNAVERはebook JAPANに出資していて、こちらも筆頭株主だったはず。
といってもebook JAPANは「電書本屋」的な企業なので、LINEマンガに日本のIPを掲載するのに役立っているかもしれませんがIPをどうこうはできていません。
カカオとしては喉から手が出るくらいにKADOKAWAほしかったんでしょうね。
ウェブトゥーンで扱っているIPって、KADOKAWAのそれに近似してますから。
でもまあ……うん、ほぼゲームオーバーだなぁ。
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