たとえば近年日本でヒットした『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)などは横読み型の漫画だが、業界としては「ウェブマンガはWebtoonでないともう通用しない」という考えが主流なのか。
「以前はそのような偏った論調もありましたが、現在ではそのように考えている業界の人間は少ないと思います。国内の電子コミック系出版社などが、数年前、こぞって内製のWebtoonに着手した時期がありましたが、横読み漫画の5倍ではきかないくらいのコストがかかる割にリターンが少ないこともあり、各社は相次いで規模を縮小したりしています。参入初期に大ヒットを出せたところや大企業など、体力があるところは力を入れて続けていくかもしれませんが、業界全体でみれば、そのレベルともいえるでしょう」
(引用ここまで)
ここのところ連続してお伝えしているウェブトゥーンのお話。
日米韓からは我先にとばかり撤退報道ばかりが目立っています。先日もNHNが台湾、ドイツから撤退したとの報道がありました。
現地時間7日に米NASDAQに上場しているウェブトゥーンの3Q決算がありまして。
売上は前年同期比で9.5%伸びたものの、まだまだ広告宣伝費がかさんで赤字基調。
さらに韓国では売上が減少。
日本では売上は20%弱ほど上がって245億円ほど。とはいえ、日本では日本のマンガを掲載しているので、他の市場とはちょっと事情が異なっています。
ひとり頭の課金額は日韓共に微増。
韓国、日本を除いた世界では売上が3110万ドルから3398万ドルと約9%の伸び。
……1四半期で日本、韓国を除くと52億円しか売り上げがないのか。
そりゃ、「日本に注力します」って言うわな。
今回の決算動向を見るかぎり、日本以外では日本のマンガを掲載できないから苦戦している、ともいえると思います。
さて、この決算を受けてWebtoon社の株は一時、ぐっと株価が上がったりもしました。
木曜日の11.73ドルから、一時は12.87ドルまで上昇したものの、その後に売り浴びせられて10.83ドルまで下落。
ろうそくでっか。
今日、先ほど開いた市場では下落ではじまってますね。NASDAQ総合指数は上がっているのになぁ。
まあ……NASDAQへの上場について成否を問うのはまだ早急かと思いますが。
さすがに8月のナイアガラは嗤うしかないなぁ。
いかに日本で日本のIPを用いつつ、「これがウェブトゥーンの実力だ!」ってIRでごまかすかっていうターンに入ってますね。
Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex