既存の3部門に分けていた組織を5部門に再編し、「輸出マーケティング部門」を新設したのだ。 新しい組織の首長に任命された人物はチョ·ウレ専務だ。 KAI航空·宇宙製品輸出の権限を任せ、維持·補修、教育、現地生産など多様なパッケージ型輸出商品を作れる拡張性も付与した。 今やKAIは攻撃的な海外マーケティングに乗り出す準備を整えた。 (中略)
輸出業務を担当する間、KAIは高等訓練機T-50、軽攻撃機FA-50など、大規模な事業を受注し、規模を拡大した。 タイ、フィリピンとインドネシア、ポーランドの輸出がチョ専務の手を経た。 (中略)
固定翼航空機の追加受注も狙わなければならない。 老朽化した米海軍訓練機(約220機)や空軍訓練機(約280機)、日本航空自衛隊T-4高等訓練機(約200機)の交替など、大規模な事業が進められているためだ。
(引用ここまで・太字引用者)
韓国の防衛産業がウクライナ戦争の影でだいぶ潤っているのは既報。
戦車や迫撃砲の製造ラインを動かせているのが韓国くらいしかないっていうのも大きな理由のひとつでしょう。即納体制があるところはやっぱり強いわけです。
K2戦車の場合、ポーランドでの採用は1度失敗したものの(M1A2を採用)、2022年7月には契約に成功してその年のうちに10輛を輸出。
翌年にも18輛の引き渡し、今年は56輛の引き渡し予定というのでそのスピード感は半端じゃない。
その一方で訓練機兼軽戦闘攻撃機であるT-50(FA-50)の輸出にも積極的に乗り出しています。
直近ではポーランド、フィリピンなどと契約に成功しています。「ミニF-16」である利点を活かした成功例といえるんじゃないですかね。
ただ、それだけでは飽き足らないらしく。
アメリカ空軍のATT(Advanced Tactical Trainer、先進技術訓練機)や米海軍の訓練機(T-45?)の後継機などにT-50を採用できないかと考えているとのこと。
そしてさらに日本のT-4後継機にも食指を伸ばしている模様。
けっこう前から韓国は「T-4後継機にはT-50が最適!」みたいなことを言い続けてきたのです。
・韓国「日本の自衛隊が訓練機としてT-50を導入するのはどうだろう。なんなら次期戦闘機の開発で協力してもいいし!」……お前はなにを言っているんだ(楽韓Web過去エントリ)
・韓国の航空機メーカーKAI、日本の国際航空宇宙展に出展、「T-50をT-4の後継機に採用してはどうか」との希望を持ってるとのことですが……(楽韓Web過去エントリ)
「日韓関係修復の象徴となるだろう」とか言っているんですが。
少なくともT-4とATTについては日米共同開発の方向でまとまりつつあります。
なんとかして「ロッキードマーティン製のT-50です!」って顔をして入りたい、とのことっぽいですね。
ただ問題は日韓関係が悪化した際に「じゃあ、韓国担当分は輸出許可しない」とか言い出す可能性があること。
いや、それでなにかできるかといったら、実際にはなにもできないんでしょうけども。
そういって駄々をこねる子供を相手にするような時間を取られたくないってのが日米の共通認識でしょうね。
ムン・ジェイン政権時代のGSOMIA破棄宣言に言及すればトランプとそのスタッフも「ああ……」ってなるでしょうよ。
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