2012年に長崎県対馬市の寺から盗まれ、その後、韓国の寺が所有権を主張していた仏像について、対馬市の寺の元住職が来週にも韓国を訪れ、13年ぶりに対面することが分かりました。
長崎県が有形文化財に指定している「観世音菩薩坐像」は、2012年に対馬市の観音寺から盗まれ、その後、韓国で見つかりました。
韓国中部にあるプソク(浮石)寺は「中世の時代に倭寇に略奪されたものだ」として、仏像の所有権を主張して裁判を起こしましたが、韓国の最高裁判所はおととし10月、仏像の所有権が観音寺にあると認める判決を言い渡しました。
この仏像について、観音寺の田中節孝元住職が韓国 テジョン(大田)にある仏像を保管する国の施設を来週にも訪れ、13年ぶりに対面することが観音寺などへの取材で分かりました。
観音寺は、韓国側の求めに応じて、仏像をプソク寺に一時的に移して100日間の法要を行うことに同意していて、対馬への返還はことし5月までに行うことで調整しているということです。
(引用ここまで)
対馬から韓国人によって盗まれていた観世音菩薩坐像が返還されることになり、この問題で前面に出て韓国の法廷でも証言をしていた対馬観音寺前住職の田中氏が受け取りに向かうとのこと。
来週にも返還され、そこから浮石寺で100日間法要をして5月に対馬に帰ってくる……という段取り。
「所有権は観音寺にある」との判決が確定してから足かけ3年、ようやく帰ってくる算段が具体的な項目として出てくるようになりました。
判決から1年以上経過して、いまだに返還されていないってこと自体が噴飯ものですけどね。
まあ、「韓国が決まったことすら守れない」例として挙げられるようにはなったかな。
この観世音菩薩坐像について願っていることがふたつほどありまして。
ひとつは無事に返還されること。
13年に渡って盗まれたままでいたのですから、とてもじゃないですが「返還する」って言質が信じられるものではありませんが。
とにかく返還されることを願っています。
もうひとつは仏像そのものが無事であること。
13年間、ろくな保存もされていなかったことでしょうから、状態がどうなっているのかも分かりません。
まともな状態であることを願っています。
あと韓国の浮石寺で金箔を貼られたりしないこと。
これ、本気でやろうとしてましたからね。
対馬仏像盗難問題 韓国寺院が金彩施す意向 被害側「ありのままで返して」(長崎新聞)
「文化がちがーう」ってのがよく分かると思います。
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