サムスン電子が迎え入れた人工知能(AI)、ビッグデータ、ロボティクス人材が相次ぎ同社を去った。コンピュータアーキテクチャ専門家のハーバード大学のウィ・グヨン客員教授は昨年サムスンの先行研究組織のサムスンリサーチでの活動をやめ、アマゾン出身でビッグデータセンター長(副社長)を務めたチャン・ウスン氏と韓国科学技術研究院(KIST)出身で製造ロボットチーム長(副社長)を務めたカン・ソンチョル氏は昨年末に辞任したことが確認された。
同社は「未来新事業の核心研究人材」としながら2019年に彼らを三顧の礼で迎え入れたが定着させられなかった。繰り返される「招聘人材残酷史」に、サムスンの組織文化とコントロールタワーに対する問題提起が出ている。 (中略)
そうそうたるビッグテック出身者を華麗に迎え入れるが、3~4年以上勤める人は珍しい。この4~5年間サムスン電子で繰り返されたこのパターンは同社に「招聘人材の墓場」という汚名を残している。
中央日報はこの5年以内にサムスン電子を離れた外部出身研究開発役員級8人と接触した。彼らはほとんどが言葉を控えながらも「信じて待ってくれない文化」と「個別の事業部を超えた全社的意志決定の不在」などを問題と指摘した。外部招聘人材に対する社内の牽制が激しいが、これを超える権限を与えることも保護することもないため、我慢を続けたがあきらめることにしたということだ。ある元役員は「サムスンは技術をとても強調するが、実際には技術のほかに考えるべきことがあまりにも多い会社」と話す。
(引用ここまで)
サムスン電子が新事業展開で迷走しているってのはここ10年くらい言われている話です。
スマートフォン、DRAM、NAND(ディスプレイはスマホ用有機EL以外ほぼ消滅)に次ぐ稼ぎ頭がほしいっていうのは市場からの要求で最大のものといえるでしょう。
カメラ事業から撤退。
テレビも作っているものの中国企業にやられつつある。
半導体受託事業も伸びていない。TSMCに押されて万年2位。シェアジリ貧。
あとイメージセンサもソニーに押されて万年2位。シェアジリ貧。
要するにイ・ゴンヒの息子であるイ・ジェヨンが陣頭指揮を執りはじめてから新規事業がなにもないのですね。
まあ、なんかやっているんでしょうが。
記事によると、サムスン電子が雇用したAI、ロボット、ビッグデータの韓国国内の泰斗が最初に任期でやめてしまうとのこと。
・AI事業 ハーバード大学教授をフェローとして雇用→5年で活動終了→現在はNVIDIAでパートナーに
・ビッグデータの専門家をAmazonから引き抜き→5年で辞任
・KIST出身のロボット専門家を雇用→5年で辞任
研究職であれば5年くらいで一区切りって感じではあるのでしょうが。
別にサムスン電子がそれらのジャンルで躍進したって話も聞きません。
イ・ジェヨンは本気で「売り家と唐様で書く三代目」をやるのかもしれませんね。
まあ、それなりに儲かってはいるんですが。明白に大企業病に陥ってますよ。
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