憲法裁判所が13日、チェ・ジェヘ監査院長とイ・チャンス ソウル中央地検長ら検事3人に対する弾劾訴追を裁判官全員一致の意見で棄却した。 チェ監査院長とイ地検長らは、憲法裁の決定によって国会弾劾訴追98日ぶりに業務に復帰した。 ユン政権発足後、国会が発議して職務停止効力が発生した弾劾訴追案13件のうち、同日までに8件が棄却され、認容された事例は1件もない。 共に民主党が無理な弾劾訴追権乱用で国政を麻痺させ混乱を拡大させているという責任論に一層重きが置かれることになった。 大統領室は報道官室名義で「野党の弾劾乱発に警鐘を鳴らした」と歓迎の立場を明らかにした。 (中略)
憲法裁などによると、尹錫烈(ユン·ソクヨル)政府発足後、民主党主導で発議された弾劾訴追案は29件であり、本会議で可決され、職務停止の効力が発生した訴追案は13件だ。 憲法裁はこの日、宣告事件を含め8件を宣告したが、全て棄却決定が下された。 (中略)
憲法裁は、ユン大統領とハン・ドクス首相、パク・ソンジェ法務部長官、チョ・ジホ警察庁長、ソン・ジュンソン検事の弾劾審判を進めている。 このうち、ユン大統領とハン首相に対する弾劾審判を近く宣告するという見通しが出ている。 憲法裁は、ユン大統領の弾劾審判では歴代最長の評議を続けている。
(引用ここまで)
韓国の最大野党・共に民主党は弾劾を国会戦術のひとつとして取り入れています。
これまで29件の弾劾決議案を発議し、うち13件が国会で可決されています。
ただし、これまで憲法裁で認容された弾劾案はゼロ。
弾劾決議案が可決されると、憲法裁判所の判断が出るまで職務停止になるのですね。
それで国政を停滞させようって手段です。
だいたい、職務停止から復帰までは3ヶ月ほどかかります。
その間、代理を建てることはできますが、
去年の前半からこうした戦略でユン政権に揺さぶりをかけてきたのですね。
こうした嫌がらせを連発して国政を停滞させてきた結果がユン大統領の暴発ともいえる戒厳令発令だったわけです。
このあたりはいまnoteで書いている、なぜユン大統領は戒厳令を発令したのかって話につながっていくのですけどね。
あ、前半は上がってますのでよろしかったらそちらもお読みください。
ユン大統領はなぜ戒厳令を発令するに至ったのか(楽韓note)
初の有料コンテンツです。よろしく。
ただし、この弾劾戦略をとった共に民主党は中道派、無党派層からの反感を買っています。
去年からこっち、ここ20年では最悪の不況に陥っているにもかかわらず、野党のやってきたことはユン政権の邪魔だけでしたから。
あの戒厳令発令があったにもかかわらず、党支持率が拮抗しているのは共に民主党が不況に対してなにもしてこなかったからといった部分も大きいのです。
その結果というべきか、こうして憲法裁判所から棄却を連発されている。
特にユン大統領の弾劾後に可決されたハン・ドクス首相(大統領代行)と、パク・ソンジェ法務部長官(法相に相当)への弾劾が棄却された時には反感がまた上がるんじゃないかなと予測しています。
こんな国難にあってもやってたのは弾劾だけでしたからね……。
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