日本が韓日漁業協定を一方的に破棄してから、いつのまにか約9年目になっている。 2015年に漁期が終了した2016年6月以降から現在まで協定が決裂し、約9年間相互入漁が中断された状態が続いている。 この短くない期間に水産業界にはどんな問題が引き起こされ、またどんな解決策を模索してきたのだろうか。
海洋水産部をはじめとする複数機関の調査によると、韓日漁業協定が決裂したことにより、韓国漁船が日本EEZに入漁できずに発生する損失額が年平均最小609億ウォンから最大724億ウォンに達する水準と推定している。 これに対し、2016年から現在までを単純に起算してみても、損失推定額は約6,600億ウォンを上回る水準と集計される。 (中略)
2007年から2015年まで総太刀魚の上板額の年平均額が約639億3200万ウォン程度であるのに対し、2016年から2024年まで年平均額は864億6600万ウォンに達する。 これは単純に数値で見ると約35%の上昇を導いたと見られるが、その実状はまた別の面を内包していることがわかる。 (中略)
韓中EEZの操業区域の密集飽和現象は、もはや座視できない水産業界全般に広がった問題であり、水産業界に従事する漁民の存亡の問題に突き進んでいる。
(引用ここまで)
日韓漁業協定が破棄されて、と書かれていますが正確には破棄されていませんね。
年ごとの交渉が行われておらず、漁業枠が設定されていないので実質的には破棄されているも同然ですが。
今年で交渉が行われなくなってから10年目。
韓国側からは何度か働きかけがあったようですが、日本側からの働きかけはまったくなし。
ムン・ジェイン政権時代には海洋水産部長官(大臣に相当)が「日本側が交渉の締結をしないのであれば『決断』を下す」とか言い出したのですが。
韓国政府が「日韓漁業協定を締結しないのなら『決断』を下す」と強硬姿勢……韓国になにができるのやら(楽韓Web過去エントリ)
その後はなしのつぶて。
外交用語で「決断を下す」とか相当に強い物言いだったのですけどね。
この発言はGSOMIA破棄宣言(後に撤回)の1年半くらい前でした。
で、1年につき「被害額」が660億ウォンだとか。
知らんがな。
日本の要求は日本のEEZで操業する船を減らし、すべてにGPSをつけることだったのですが。
それすら受け入れないんだったらどうしようもないっすよね。
2005年頃には韓国が「日本のEEZで違法操業した韓国漁船であっても捜査権を海洋警察によこせ」まで言っていましたからね。
自分たちが主権を中国に差し出すような真似をしているから、それを日本にやろうとか思うんでしょうが。
日本は法治国家なんでそんなんやれないんですよね。
ま、今後も没交渉でしょうね。こんな日韓での漁獲量が1:10になるような片務的協定、やってらんないんですよ。
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