> 日本の僧侶の資格を取得し、ソウル・江南地区で布教堂を経営していたK被告(56)は2009年2月、知人の紹介で知り合った被害者に「私は政府の地下 資金を管理する『免責資金執行官』だ。金を預ければ、30億ウォン(約2億2200万円)に増やして返す」と持ち掛け、7億2000万ウォン(約5300 万円)をだまし取った容疑で逮捕された。
K被告は自分が経営する布教堂を「韓国中央情報部(現・国家情報院)が使っていた安家(安全家 屋=青瓦台〈大統領府〉や情報機関が秘密保持のために利用する家屋)だ」と紹介した。また「政府の地下資金を保管している免責資金倉庫が全国に600カ所 ある」として、携帯電話に保存した金塊や札束、額面価格50億ウォン(約3億7100万円)の偽造小切手20枚などの写真を見せた。
詐欺罪で起訴されたK被告は、昨年12月に懲役1年6月の刑が確定した。
(引用ここまで)
とここまでが最初の詐欺師のお話。
ちょっと前に書きましたが、韓国の上層というのは普通に金融資産が数百億円あるようなのがゴロゴロしています。
上位数パーセントであれば、もしかしたら日本よりもお金があるかも……いやぁ、旧財閥もあるからそれはないか。でも、けっこういい勝負ができるんじゃないかなと思います。
で、件の「大統領の秘密資産」ですがこれまでの大統領というのは朴正煕を除いて不正蓄財をやってきました。確実に。クリーン気味だったノ・ムヒョンですら自殺の原因は不正蓄財を捜査されたからです。
つまり、韓国では「大統領経験者というものはとんでもない額の蓄財をしている」というのは常識なのですね。
実際に僧籍のある人間が「大統領府の財産を扱っていた」というのは妙なリアリティを持つのですよ。
全斗煥は逮捕後に死刑判決を受けて、金大中から減刑・特赦を出された後に山寺で隠遁生活に入ったという背景があるからです。
そういう背景があるので全斗煥+僧=もしかして……となってしまうのではないかなと思われます。
で、そうやって詐欺を働いて集めた資金を、これまた詐欺師に奪われるという。劇中劇というか、スパイVSスパイというか。
> L被告は2008年11月、ソウル市麻浦区の喫茶店で、知人の紹介で会ったK被告に対し「名門大学の法学部を卒業後、27歳で司法試験に合格し、第五共和国(全斗煥〈チョン・ドゥファン〉政権)下で国家安全企画部(現・国家情報院)の資金担当者として勤務した」と自己紹介した。
L被告はK被告に対し「私は第五共和国時代の実力者J氏と兄弟のような間柄で、別の実力者H氏とは親せきだ」と称した上で「今はCIA韓国支部の局長だ。外国から入ってくる秘密資金をチェックしている」と話した。そして「歴代大統領夫人の資金も管理しており、1億ウォン(約740万円)を預ければ、10億ウォン(約7400万円)に増やして返す」と持ち掛けた。しかし、09年春にK被告から2億ウォンを受け取ったL被告は、預けた金を返すよう求めたK被告に対し、担保として額面価格1000億ウォン(約74億1800万円)の偽造小切手を渡した。
(引用ここまで)
自分もやった「大統領府関係者で秘密の運用ができる」という詐欺にそのまま引っかかるっていうね。
やっぱり韓国人の中では常識のレベルとしてリアリティのある話なんだろうなぁ……。
それで、ですね。
この話、なんかどっかで聞いたことがあるんだよなって思ったのですよ。
詐欺師が詐欺師に騙されるっていうパターン。
案の定、似たような事件があったっていう。
さすがに韓国、うちらの期待を裏切らないぜ……。
この記事へのコメント
2011年06月14日 00:28
詐欺師が詐欺師を、というと、日韓基本条約での補償を取りまとめてた詐欺師の元に集まった自称被害者の8割は補償対象外だったってのを思い出す。
2011年06月14日 03:22
太夫 2011年06月14日 17:42