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カテゴリ:経済の記事一覧

韓国経済:世界で好調な株式市場についていけていない韓国市場。日本の株価はプラス14%、アメリカはプラス20%なのに韓国はマイナス5%……ね、不況でしょ?

カテゴリ:経済 コメント:(58)
今年のアリの平均31%の損失… 残りの2ヵ月、反転可能か(朝鮮BIZ・朝鮮語)
個人投資家が今年1月から10月まで最も多く買い越した銘柄100個の平均収益率がマイナス(-)30%以下であることが分かった。 世界証券市場のうち最下位水準のコスピ指数(-3.7%)とコスダック指数(-14.3%)の下落率よりはるかに悪い投資成績だ。 買い越し上位100銘柄のうち93銘柄が評価損失状態であることが分かった。 証券街では、米大統領選挙の結果と金融投資所得税の施行可否の確定などによる不確実性の解消で、今年に残った2ヵ月間、雰囲気の反転を成し遂げることができるか注目している。

2日、朝鮮ビズが今年10月末までに個人買い越し規模が大きいコスピ·コスダック市場100銘柄の株価とネイバーペイ「私の資産サービス」に連動した投資家の平均買収価格を比較した結果、平均損失率が31.23%と集計された。 6月末、同じ基準で分析した当時の平均損失率22.57%より損失規模がさらに悪化した。
(引用ここまで)


 韓国の株式市場で買われている上位100位までの株売買をしていた場合、今年の損益はマイナス31%であったとのニュース。
 韓国の個人投資家は巨象に対抗する蟻のような存在だとして「アリ」と呼ばれています。
 彼ら韓国人投資家は根本的には国内株よりもアメリカ株を好むのですが、まあそれでも投資しやすい(為替リスクのない)韓国株もそれなりに買っています。

 で、指標的にどうだったかというと。
 今週末までの成績で──

●日本
日経平均株価 33288.29 → 38053.67(+14.32%
 TOPIX    2378.78 → 2644.26(+11.16%

●アメリカ
S&P500 4742.83→5728.80(+20.79%
NASDAQ 14756.94→18239.92(+23.53%

●韓国
KOSPI 2669.81→2542.36(-4.77%
KOSDAQ 878.93→729.05(-17.06%

 eMaxis全世界株式は年初から23.8%の上昇。
 世界的に株式市場は好況でしたが、韓国はそうではなったようで。
 中国はいまのところテコ入れがうまくいってて年初来だと上海総合指数で10%ほどの上昇具合。


 買われている上位10位の企業で、株価がプラスだったのはSKハイニックスと柳韓洋行(製薬企業)だけ。あとはおしなべて20%以上の下落。
 上位100企業のうち、10月末時点で年初来がマイナスなのが93企業。
 これはきつい。

 でもまあ、この株価の成績を見れば現状の韓国経済、さらには数ヶ月先の韓国経済の姿が見えてくるんじゃないでしょうか。
 さんざん、楽韓Webでは「韓国は21世紀になってからこっち、最悪の不況期にある」って話をしていますが、いまひとつこう他のメディアからはそうした話が伝わっていない。
 韓国は不況下にあってだいぶ空気が淀んでいるのですが、そうした空気感とかは伝わりませんからね。

 ただ、株価はだいぶ正直にそうした韓国経済の動向を伝えているのではないかと感じます。
 100銘柄中93企業が株価マイナスはがちでやばいっすよ。ホントに……。

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韓国の20代就活生、10人に7人は「中小企業に合格しても大企業に再挑戦する」と答え、希望企業に就職できるまで休学も就職浪人も辞さない構え……そこにある韓国経済の闇とは?

「Z世代就任生」10人中7人「中小企業に合格しても大企業再挑戦」(ファイナンシャルニュース・朝鮮語)
Z世代就職準備生10人のうち7人は、中小企業に合格しても大企業に再挑戦する意向があることが分かった。

採用プラットフォームキャッチがZ世代就活生1447人を対象に「最終不合格になった大企業再挑戦」vs「最終合格した中小企業入社」を主題にアンケート調査を行った。 その結果、「大企業再挑戦」を選んだ比重が71%と集計された。 「中小企業入社」は29%に過ぎなかった。

大企業再挑戦を選択した理由としては「夢を実現するために」(42%)が最も多く、「望む企業でなければ満足できないと思って」が30%で後に続いた。 その他に△初めての職場が重要で(13%)△少しだけ努力すればいいと思って(10%)△急いで就職する必要はないと思って(5%)などがあった。 (中略)

合わせてZ世代求職者51%は希望企業に合格するために最大「1年」まで就職準備をする意向があると答え、「2年」まで可能だという応答は36%であった。 続いて「3年」が10%、「5年以上」も3%を占めた。

目標企業の就職のために休学や卒業猶予を選択する割合も62%に達した。 このうち「1年(2学期)」を休学または卒業猶予した割合が48%で最も高かった。 続いて「6カ月(1学期)」35%、「1年6カ月(3学期)」11%の順だった。 「2年以上(4学期)」進行する場合も6%を占めた。
(引用ここまで)


 世論調査、というよりはアンケートの類いですがちょっと興味深い数字が出てきたのでご紹介しましょう。
 Z世代、現在の20代以下は「中小企業に受かったとしても、大企業を受け続ける」とする割合が7割を超えた(71%)というもの。
 「中小企業に入る」としたのはわずか29%。

 ここで勘違いしてはいけないのは、韓国の中小企業はおおよそ大企業(従業員300人以上)の半分ていどの賃金しか出せないって事実があること。

韓国経済:大企業の新規就労者、前年同月比で5000人しか増えない……大企業と中小企業の給与格差はほぼ倍、さらに正規と非正規の差もほぼ倍……なのに大企業に就職できているのはわずか全就労者の10%だけ(楽韓Web過去エントリ)

 日本だと平均で大企業の8掛けと9掛けくらいですが、韓国では圧倒的な賃金格差があるのです。
 これが「大企業と中小企業」ではなく、「財閥と中小企業」になったりするとさらに差は広がります。
 さらに上の過去エントリにあるように、正規と非正規の差もほぼ倍。


 それでも非正規雇用を選ぶ若者がいて、それに対して韓国メディアは「働き方に多様性が出てきたから」みたいな意見をさかんに報じているのですが。

韓国で20代の非正規雇用が増え、正規雇用はごっそりと減少……あれ、「人口減で雇用情勢はよくなる」って設定はどうしたんですかね?(楽韓Web過去エントリ)

 そうした人々はもう就活に疲れ果てて「日銭が稼げればなんでもいい」ってなっているんじゃないかと感じています。

 「大企業でなければ就職しない」「1年(51%)や2年(36%)くらいであれば就職活動を続ける」「就職できないのなら1年(48%)くらいは休学する」って延々とやり続ける。
 子供の頃から延々と勉強を続けてきて、世界一過酷ともされる大学受験を潜り抜けてもまだ「スペック」やらなんやらを積み重ねなくちゃならない。
 そして就職活動に際してもここまでいろいろやって、1年から3年くらいは優に費やすつもりで取り組まないとダメ。

 就職しても役員になれなかったら20年前後でぽいっと捨てられる未来が待っている。
 ……そりゃ燃え尽きても不思議じゃないでしょ。

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韓国経済:不況下にあって大統領支持率はついに10%台を記録、口では「ゆるやかに回復している」とするものの結果は……

カテゴリ:経済 コメント:(46)
タグ: 韓国経済
【時視各角】韓国経済不振、弁明だけするのか(中央日報)
「韓国経済は確実に生き返っています」(8月29日国政ブリーフィング)

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のこの言葉を記憶する国民に、7-9月期の成長率0.1%はショックだ。韓国銀行の予想値0.5%の5分の1だ。これで今年の韓国経済は韓国政府の成長見通しである2.6%は言うまでもなく、韓国銀行が予想した2.4%の成長も難しくなった。 (中略)

企画財政部は6カ月にわたり「緩やかな内需回復の兆しを見せている」(月刊経済動向)と診断してきた。それが大統領の自信の背景になったのだろう。その間に成長率は4-6月期にマイナス0.2%、7-9月期に0.1%を記録した。結局だれの話が正しいのか。 (中略)

もっと大きいことは経済の基礎体力である潜在成長率の急落だ。経済協力開発機構(OECD)が推定した韓国の潜在成長率は今年2.0%。韓国より経済規模が15倍も大きい米国の2.1%に追い越された。 (中略)

成長不振も潜在成長率下落も「仕方がない」ことではない。やらなければならない仕事をやらず、やってはならないことをやって出てきた結果だけのことだ。さらに改革が切実になった。
(引用ここまで)


 韓国の不況が根深い、どうにも覆しようがないところにきている……とのコラム。
 具体的にどのくらい経済情勢がよろしくないのか。
 ユン大統領(政権)支持率が10%台になるほどには悪いです。

尹大統領支持率 就任後最低の19%=夫人巡る問題の影響続く(聯合ニュース)

 もちろん、タイトルにあるように夫人を巡る各種問題はあるのですが。
 経済さえ好調ならこんなん問題にならないレベルのものでしかないです。

 政権のやるべきことってなにかといったら、1に経済、2に経済。まああとは福祉とか外交とかもありますが、そんなのは9番目、10番目に来るものでしかない。一般有権者にとっては。
 経済が苦しいからこそ、こうして不支持が広がっているのです。


 「なんで不況なのに日本への観光客は引きも切らないのだ」って話が出たりしますね。
 20代、30代に至っては週末弾丸旅行で日本旅行をしているではないか、と。
 彼らはあくまでも「就職できているからこそ週末弾丸旅行ができる」のです。

 では、就職できていない人々は?
 20代の人口は約620万人。そのうち、40万人近くが「ただ休んでいる」だけ。

韓国の20~30代「ただ休んでいる」人口先月は66万人、40~50代初めて上回る(中央日報)

 そして場合によってはソウル大ディープフェイク事件の犯人のようになったり。
   あるいは靖国神社を爆破しようとしたチョン・チャンハンになったり。
 それらの能動的な行動を取らないのであれば「求職もせずにただ休んでいる」状況だったりするのです。

 これが中国であれば(日本学校にかぎらず)子供を襲撃する犯人になっていたりもするわけです。
 不況下の中国で、そうした事件はもう枚挙に暇がないほどに起きています。
 韓国ではこうした「弱者への(物理的な)襲撃」は起きていませんけどね。単に文化的な違いである感じがします。

 そういう意味では「まだ治安において不安定要素になるほどではない」とはいえるかもしれませんが。
 個人的にはもうそろそろやばいんじゃないかなぁ……と感じています。

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韓国の賃金未払い額、6月までだけで1兆ウォンを突破してしまう……さらに4人にひとりは最低賃金を受け取れていない……この世に顕現した地獄かな?

変則雇用・労働法を無視する事業主たち…賃金未払い額が1兆を超えた(ハンギョレ・朝鮮語)
ナ・ミヨン(仮名)さんは京畿道(キョンギド)のあるコンビニで店長として働いた。 ナ氏と勤労契約を締結したA社はGS25·CUなどコンビニ加盟本部と加盟契約を締結し、コンビニ数十ヶ所を運営する。 ナ氏は5月まで3年間、A社のコンビニを転々としながら店長として働いたが、年次休暇手当て·超過勤労手当てなどを受け取れなかった。 ナ氏と同僚たちが受け取れなかった各種手当てだけで2600万ウォン余りに達する。 A社はナ氏に「コンビニごとに仕事をする労働者が5人にならない」という理由で手当てを支給しなかったが、A社の就業規則を適用されるコンビニ店長だけで40人を越える。 (中略)

今年上半期までに賃金未払い額が1兆436億ウォンを記録し、今年の賃金未払いが史上最大値を記録すると予想される中で、単純に事業主の支払能力不足だけでなく、変則的な雇用と労働法未遵守が賃金未払いを増やしているという指摘が出ている。 賃金未払いは賃金を「遅く与えて」も発生するが、「払うべきお金を払わずに」発生することもある。 労働者の労働法知識と権利意識は高まったが、事業主の遵法意識がこれに至らず未払いが拡散する姿だ。

ナ氏が「事業場分割」にあったとすれば、キム·ソンギョン(仮名)氏は「勤労日分割」にあった。 キム氏は昨年7月から8月末までソウルのN財団法人で週5日一日5〜7時間ずつ勤めた。 しかし勤労契約は月〜火曜日はB財団と、水〜金曜日はN財団と同じ建物にある社団法人Cと結んだ。 C法人がN財団に支給しなければならない費用の代わりにキム氏の人件費を支給したのだが、C法人では何の業務指示も受けなかった。 しかし、N財団は勤労契約上、勤労時間が週15時間にならないという理由でキム氏に週休・年次休暇手当てを支給しなかった。 仕事をして1年が過ぎて退社を決心してから未払い事実を知ったキム氏は、N財団に支給を要請した。 しかし、N財団は、「C法人に辞表を出さなければ支給できない」と主張した。 キム氏は労務士の助けを受けて、N財団に抗議してから未払い賃金を受け取ることができた。 キム氏は「(労働法を)よく知らなかったとすれば賃金を受け取れなかっただろう」とし、「経験が不足するほど無念にならざるをえない」と話した。 (中略)

先月11日、労働部の捜査の末に拘束された賃金未払い前と17犯のインテリア業者が代表的な事例だ。 該当事業主はオンラインプラットフォームを通じてアパートリモデリングなど仕事を求めた後、該当地域の人材紹介業者を通じて一面識もない日雇い労働者を雇用した後、労働者に賃金3700万ウォン余りを支給しなかったと調査された。 2016年から拘束されるまで申告された未払い事件だけで343件だった。 労働部京畿支庁関係者は「調査に応じず逮捕令状を発行され逮捕したが、調査を受けに来て現場で800万ウォンを清算した」とし、「労働者は使ったら終わり、賃金はくれなくても終わりだと考えているようだった」と話した。
(引用ここまで)


 韓国で去年の賃金未払い額が1兆78845億ウォンを突破。
 そして今年は上半期だけで1兆436億ウォンを記録しているとのこと。
 働かせるだけ働かせて、賃金を払わないような悪質なものから、変則雇用で払おうとしないものまでいろいろ。

 韓国では週に15時間以上働くと1日分の賃金がもらえる「週休手当」なる制度があるのですが、これを1日5〜7時間労働でAは週に2日(14時間)だけ、Bは3日間(15時間)としてこの週休手当を払わないなんて手法もあるそうで。
 いろいろと考えるものだなぁ。

 韓国では賃金未払いに対する罰則が甘く、なんなら「雇用主が行方をくらませたのでこれで捜査終了」なんてこともままあります。

史上最悪の賃金未払い、奈落に落ちる人々(東亞日報)

 一応、3年以下の懲役、3000万ウォン以下の罰金になるとのことですが、実際の裁判ではいいところ200万ウォンていどの罰金。懲役はつかないことがほとんど。
 まあ、やりたい放題ですわな。


 その一方で最低賃金をもらえていない労働者は7人にひとり、統計の取りかたによっては4人にひとりの割合。

韓国で最低賃金制度受け取れていない労働者、300万人ではなく530万人(4人にひとり)だった……なんだろうね、この国は(楽韓Web過去エントリ)

 こちらには「労使双方が納得の上で時給9000ウォン、週休手当なしで働く」なんてパターンがあります。
 特に地方において。
韓国経済:地方のコンビニから「最低賃金なんて守ってられない!」と悲鳴、人を雇えずに店主は1日16時間労働も(楽韓Web過去エントリ)

 ちなみに今年の最低賃金は9860ウォン。来年は1万30ウォン。
 ソウルのような商圏であればともかく、地方ではそんな賃金を負担することはできないのですね。
 その一方で働く側も「最低賃金でなくてもいいから働きたい」って就労意識はあるわけで。
 違法は承知の上でそうするしかない、なんてことも多い。

 2018年、19年と2年で最低賃金をなにも考えずに30%も上げてしまったことから、このあたりがもうぐっちゃぐちゃになってしまったわけです。
 パイ全体の大きさが変わらないのに、パイ一切れの大きさを大きくしてしまった結果なんですよね。

 ムン・ジェインの社会実験、いまとなってはとても役立っています。
 バカみたいに「時給1500円だ!」って言っている輩に「韓国ではこんなんなっているけど?」って資料ができたので。
 わざわざ「経済成長を伴わずに最低賃金を大幅に上昇させたらどうなるのか」なんてことをやってくれたわけですからね。
 韓国人にとってはいい迷惑だったのでしょうが。
 まあ、嬉々としてあれを選んだのキミたちだしね……。

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韓国の65歳以上の自営業者、負債が所得の10倍以上になってしまう……もう自営業をやめるにやめられない状況に

カテゴリ:経済 コメント:(44)
「65歳以上の自営業者、負債が年間所得の10倍を超える」(聯合ニュース・朝鮮語)
金融機関から金を借りた65歳以上の自営業者は負債規模が年間所得の10倍を越えると分析された。 (中略)

キム研究委員がコリアクレジットビューロー(KCB)資料を分析した結果、今年第2四半期末基準で65歳以上自営業借主の総貸出残額は平均4億5千万ウォンであることが分かった。

30代の自営業者の平均(2億3千万ウォン)の約2倍の水準で、自営業者の年齢帯が高いほど総融資残高の規模も増加した。

反面、年間所得の場合、65歳以上の自営業者の平均は4600万ウォンと集計された。

30代自営業者の平均(4200万ウォン)より高いが、40代(5300万ウォン)、50代(5300万ウォン)、60~64歳(4800万ウォン)よりは低い水準だ。


キム研究委員が個人事業者貸出と家計貸出を包括して年所得対比総負債残高比率(LTI)を計算してみた結果、年齢帯が高いほど平均LTIが高くなった。

特に、65歳以上の自営業者のLTI平均は10.2倍で、全体自営業者の平均(8.0倍)を上回った。
(引用ここまで)


 1本目の更新は「20代の非正規雇用が42%に及んでいる」「20代人口は減っているのに、むしろ非正規雇用が増えている(正規雇用は減っている)」と、韓国の若者が苦境にあることをエントリで描きましたが。
 今度は65歳以降の自営業が苦境にある、とのニュース。

 65歳以上で自営業をやっている場合、借入金は平均で4億5000万ウォン(約5000万円 )となっている。
 その一方で所得は4600万ウォン。
 だいたい、10倍の借金を抱えているわけです。


 かつ現在の韓国は内需が萎れていて自営業者を支えるような状況にない。
 廃業した自営業者は100万人近く。

韓国で廃業する自営業者が100万人近くに……前年から13.7%増の背景には「もはや韓国の内需は自営業者を支えられないまでにやせ細っている」事実が(楽韓Web過去エントリ)

 さらに「自営業がどうにもならないけど、低利の『自営業者向け融資』がおいしいので廃業していない体で副業している」自営業者もいたりします。

韓国の自営業者「廃業したいけど、『自営業者向け融資』が返せないので『廃業していない体』で副業」……不況も極まってんな(楽韓Web過去エントリ)

 返済余力がないので、金融機関にとって不良債権化するでしょう。
 こう……じわりじわりとスパイラルを下っている感じなんですよね。

 韓国では自営業者が全労働者の20%前後。
 それが「廃業したくても借金でがんじがらめでどうにもならない」ところまで来ている。どうするんですかね、これ……。

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韓国で20代の非正規雇用が増え、正規雇用はごっそりと減少……あれ、「人口減で雇用情勢はよくなる」って設定はどうしたんですかね?

20代非正規労働者の割合 過去最高43%に=韓国(聯合ニュース)
 20代の非正規労働者の数(8月)は10年前の2014年は106万9000人だったが、17年が115万7000人、20年が128万3000人、昨年が142万3000人と増え続けている。

 一方、正規職は14年の227万人から18年は235万3000人に増加したが、20年に211万6000人に減少し、今年は192万9000人と統計開始以来、初めて200万人を割り込んだ。

 ここ10年間に正規職は34万6000人減少し、非正規は39万2000人増加した。 (中略)

 20代の就業率は58.2%から61.7%に上昇。8月では最も高くなったが、非正規の増加がけん引したことになる。
(引用ここまで)


 韓国で20代の雇用で非正規職が増え、正規職がごっそりと減少しているとの統計が出ました。

 現在の20代の人口はちょっとピックアップできていないのですが、現状で20歳代となる1994〜2003年の出生数は625万7000人ちょっと。
 現在の30代(1984〜1993年)の出生数は666万7000人ほど。
 つまり、10年間で41万人ほどの人口減少。率では6%ほど減少しているわけです。

 ですが、10年前と比べて正規職が34万6000人減少。
 非正規職が39万2000人増加。
 よく「人口減で雇用情勢はよくなるだろう」なんて予測が出ていたものですが。
 世代で41万人が減ってもこんな情勢だと。


 非正規雇用って基本的に「雇用の安全弁」です。
 雇用側から見たときに、ですけどね。
 企業側が「とてもじゃないけど正規職は用意できない」状況に陥っていると判断すべきでしょう。

 引用外では「若者が就職の選択肢に『短時間労働で済む』との理由で非正規を考えるようになった」ってあるのですが。
 ……どうだろうなぁ。
 たとえばアベノミクスでは「非正規も正規雇用も増えた」だったのですね。要は雇用全体が増えた。民主党政権時代がひどすぎたって話でもあるのですが。
 このパターンだったら「選択肢として非正規を選んだ」ともいえると思うのですが。

 正規雇用がごっそりと減って、非正規雇用が増えたってのは単に企業側が採用に及び腰になっているってだけじゃないかなって感じです。
 20代で本当に非正規を選択肢として選ぶのかって思いますけどね。自分の20代を考えてみると。

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失業率2.1%、見た目は完全雇用状態の韓国が「底なしの不況感」に囚われている理由とは?

カテゴリ:経済 コメント:(47)
雇用・成長は良い? 体感景気「暗鬱」…韓国版「バイブセッション」懸念(中央日報)
半導体の輸出好調、雇用率が過去最高、1%台の物価上昇率…。

韓国政府が景気回復動向を強調するたびに言及される経済指標だ。一言で韓国経済の状態は「悪くない」ということだ。しかし経済の主体は表面的に表れた指標と体感景気の隔たりが大きいと反論している。 (中略)

表面的な指標は良好だ。統計庁によると、9月基準の雇用率は1年前に比べ0.1ポイント上昇した63.3%だった。1982年の月間統計作成以降、9月基準で最も高い。同じ期間、失業率は0.2ポイント下落の2.1%と、完全雇用水準に達したという評価が出ている。 (中略)

しかし経済主体の景気認識は全く違った。企業景気実体調査指数(BSI)に消費者動向指数(CSI)を反映した経済心理指数(ESI、循環変動値)は2022年7月(100.1)以降100を超えていない。経済心理指数は民間経済主体の経済心理を表す指数で、数値が100未満なら過去の平均より悲観的であることを表す。今年に入ってからは1-10まで93を維持している。 (中略)

例えば雇用の場合、8月基準で全体の賃金勤労者のうち非正規職が占める比率は38.2%だった。2003年以降で2番目に高い。正規職との賃金格差は174万8000ウォン(約19万円)と過去最大になった。「財政雇用」と指摘される60歳以上の就職が増え、雇用錯視現象も表れている。雇用構造が新型コロナ事態以降に変わった影響もあるが、質的な部分は過去より悪化したという指摘が出る背景だ。
(引用ここまで)


 韓国が21世紀になってからこっち、最悪の不況を迎えているって話を何度かしています。
 ただ、韓国における雇用指標は悪くない……ように見えてしまっている。
 雇用率は63.3%。
 失業率は2.1%。

 見た目上はほぼ完全雇用状態。
 ただ、その実態は「求職もせずにただ休んでいるだけ」の人口が250万人を突破している。

韓国、半年以上職探しを続けている「長期失業者」の割合が25年ぶりの値に……本当にきつい不況下にあるんですよ(楽韓Web過去エントリ)

 8月時点で256万7000人。
 韓国人の5%、生産年齢人口の7%が「ただ休んでいる」だけ。


 ついで、記事中にある60歳以上の雇用状況はこんな感じ。

【社説】韓国の60代就業者が過去最多…制度的支援を準備する時だ(中央日報)

 この「60代就業者」によって、雇用率も失業率もごまかされている部分があるのですね。
 「完全雇用状態に見える」だけ。
 結果として景況感、心理指数は冷えこんだまま。底冷えしたまま戻らない。

 韓国人が感じている「景気の悪さ」は一般的な雇用統計からは見えてこないわけです。
 逆に根深いってことでもありますねー。

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韓国の経済成長率「3Qでも0.5%は行くはず……行ってくれ!」→輸出不調、内需は萎れて0.1%と「ぎりぎりマイナスではない」レベルに

カテゴリ:経済 コメント:(55)
輸出さえ萎れた……0.1%「成長ショック」(韓国経済新聞・朝鮮語)
今年第3四半期の韓国経済は0.1%の成長に止まった。 内需はやや回復したものの、経済を支えてきた輸出は後退した。 当初予想した第3四半期成長率0.5%に大きく及ばない「成長ショック」が現れ、年間成長率展望の相当幅下方調整が避けられないという分析が出ている。

24日、韓国銀行(韓銀)が発表した今年第3四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.1%増加した。 第1四半期の1.3%「急成長」以後、第2四半期-0.2%の逆成長を経て再び増加傾向に転じた。

しかし、増加幅は期待に及ばなかった。 これに先立って韓銀は、第3四半期の成長率を前期比0.5%と展望した。 実際の成長率が展望値の5分の1水準に止まった。 前年同期比成長率は1.5%だった。 これも同様に、予測値(2.0%)を0.5ポイント下回った。

輸出が低迷した影響が大きかった。 第3四半期の輸出は前四半期比0.4%減少した。 2022年第4四半期(-3.7%)以後、1年9ヵ月ぶりに後退した。 (中略)

輸入が増加する中で輸出が縮小し、第2四半期-0.1%だった純輸出の成長寄与度は-0.8%ポイントまで減少幅が大きくなった。 対外部門が韓国経済成長の足を引っ張る水準に達したのだ。

輸出不振は、半導体などITと非IT部門を問わず、全方位に現れている。 IT部門は輸出が増加傾向を維持してはいるが、増加幅は鈍化した。 (中略)

心配の大きかった内需は、やや回復する様子を見せている。 第3四半期の内需の成長寄与度は0.9%ポイントと集計された。 (中略)

投資も好調だった。 設備投資は成長率に0.6%ポイント寄与した。 半導体調整器に企業が半導体製造装備投資を増やし、機械類投資が増えた影響だ。 航空機への投資も増加した。 建設投資は不振を免れなかった。 建物建設と土木建設が共に低迷し、成長率を0.4%ポイント引き下げた。
(引用ここまで)


 韓国の第3四半期における経済成長率が発表されました。
 プラス0.1%。
 ……マイナスにならなかっただけって感じですね。
 ちなみに第2四半期はマイナス0.2%。第1四半期がプラス1.3%と思いのほか高かった影響もありますが。まあ、そこから元に戻っただけって感じ。
 第1四半期の伸びが大きかったので、ざっくりと2%台の成長も望める可能性もあり。

 でもまあ、韓国銀行は0.5%の成長を予想していたわけですよ。
 それが0.1%。ネガティブサプライズでした。
 延々とストライキやっている製造業と、価格の伸びが止まってしまった半導体(メモリ)の問題ですね。



 内需は伸びたのですが、これも前期がマイナスだったことが大きな要因かな。
 その中でも建設関連がマイナスなのは痛い。
 2Qも建設投資はマイナス1.1%ポイントの減少、3Qでもマイナス0.4%ポイント。
 いまだに韓国の不動産景気が悪いことが裏付けられたといえますね。

 楽韓Webでは韓国の景気が悪いって話を延々としてきていますが、その傍証のひとつと言えるのではないでしょうか。
 単純に景気が悪いのではなく、構造的に落ちこんでいる。「沈滞」の状況にあるんですよね。

 あ、そうそう。ドル建てのひとりあたりGDPが日本を追い越したってことで、また関連記事がいっぱい出ているんですが。
 そんな中でちょっと面白いタイトルがあったのでお伝えしておきましょう。

「体感できないのは私だけ?」…IMF「韓国1人当たりGDP、日本を余裕で追い抜く」(毎日経済・朝鮮語)

 記事の中では体感できない云々については言及していないのですが。
 まあ、少なくない韓国人の本音でしょう。

 まあ……けっこう多くの人間が日本に来ていて、それなりに見聞していて「これで我々よりもGDP少ない……の?」ってなっているでしょうね。
 多少なりとも地方都市を見れば特に。
 韓国の地方、見るも無惨ですからね……。

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