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カテゴリ:経済の記事一覧

韓国の自営業、半分は最低賃金も稼げなかった……特に50代での自営起業は致命傷になる可能性大

「会社辞めない方が良かったかも…」 韓国の自営業者、半数は最低賃金分も稼げず(朝鮮日報)
 韓国で、会社勤めなどを辞めて自営業を始めた50歳以上の約半数は、所得が最低賃金に達していないことが分かった。

 韓国雇用情報院が23日に発表した「高齢者の自営業移動と低賃金労働」という報告書によると、2006年から22年の間に賃金労働者として1年以上働き、2023年に自営業を始めた人のうち、50歳以上は58.8%に達したという。40代は26.6%、30代は14.7%だった。50歳以上の中高年層で、賃金労働者から自営業になった事例が他の年齢層に比べて多かったということだ。

 50歳以上の自営業者の半数以上(53.8%)は流通サービス業や消費者サービス業など生計型自営業に従事していると分類された。また、そのほとんど(83.4%)は従業員がいない「一人社長」だった。

 同報告書では、こうした50歳以上の自営業者の48.8%は所得が月最低賃金に達していない、と指摘している。特に、現在の自営業と同じ分野の仕事に従事した経験が全くない状態で起業した場合の1カ月当たりの純所得は144万3000ウォン(約14万8000円)に過ぎなかった。

 所得は、賃金労働者として働いた期間によってU字型になっている。起業前の賃金労働期間が1-3年の高齢自営業者の平均月所得は338万7000ウォン、4-6年は347万3000ウォンだったが、10-12年は188万6000ウォンと低かった。16-17年の場合は再び333万7000ウォンに上がっている。早い時期に自営業者になったり、賃金労働者としての長年の経験を生かしたりした場合は所得が高いが、途中で押し出されるように自営業を始めた場合は所得が低いものと推定される。
(引用ここまで)


 ちょっと面白い統計が出てきました。
 50歳以上の自営業者の半分(48.8%)が最低賃金に達していないくらいの所得しか得られていないとのこと。

 しかも、この「自営業者」には弁護士等の士業、開業している医者、歯科医、薬剤師なんかも含まれているのですよ。
 それを考えると過半数は余裕で最低賃金以下。
 6割とかに達するんじゃないかなぁ。

 この統計を見ると、やっぱりチキン屋、カフェ開業はほぼ滅亡の道でしかないですね。


 かつ、多くの場合は50代以上(58.8%)になってから開業。
 小売等をしている場合は83.4%がいわゆるひとり社長。
 そしてひとり社長は従業員のいる自営業に比べて42%ほどしか稼げていない。

 給料下がっても企業に所属していたほうがいいなぁ。
 っていうかですね、自営業とか独立して起業する人とかよほど才能がないとできないですよ。
 もしくはよほど運に恵まれるか。

 ……この統計を見ても、韓国で20%が自営業でやっていかなくちゃならないってのは地獄なのでは。

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韓国の経済成長見通し、OECDもフィッチも引き下げへ……でも国会でやっているのは政争オンリー。今日も最優先課題はなんの意味もなくなった30回目の弾劾決議案です

相次ぎ引き下げられる韓国の経済成長見通し…IMFも1%台提示の可能性(中央日報)
韓国企画財政部によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(韓中日)のマクロ経済調査機関のAMROは21日、韓国の国内総生産(GDP)が今年1.6%成長すると予想した。直前の見通しである昨年12月の1.9%より0.3ポイント引き下げた数値だ。

19日には国際格付け会社のフィッチ・レーティングスが今年の韓国の成長見通しを1.3%に下げた。昨年12月に2.0%と提示した数字を先月1.7%に下方修正してから1カ月でさらに1.3%まで引き下げた。17日には経済協力開発機構(OECD)が今年の韓国の成長見通しを既存の2.1%から1.5%に大幅に下げた。
(引用ここまで)


 韓国の成長見通しががんがん下がっている、とのニュース。
 それもそのはず、追加予算を論議すべき国会は政争に明け暮れている。
 大統領代行の代行であるチェ・サンモク企画財政部長官(財務相に相当)の弾劾決議案を提出して、記念すべき30回目の弾劾。

 それなのに憲法裁判所は大統領代行として弾劾されていたハン・ドクスの弾劾棄却を決定。
 代行体制は元に戻ってしまったわけです。
 ちなみにイ・ジェミョンはこの結果にぶーぶー言っています。

イ・ジェミョン「ハン・ドクス、憲法上の義務を悪意的に違反…」「弾劾棄却、納得できるのか」(ニューシス・朝鮮語)

 他の記事では「こんな棄却は国民が許さない!」って言ってて草生えるんよな。
 主語が大きすぎる。


 それでも国会ではチェ・サンモク企画財政部長官の弾劾が進んでいて、すっかり政争優先。

韓国政界の相次ぐ弾劾に遠ざかる追加補正予算「内需冷え込み…ゴールデンタイム逃すかも」(中央日報)

 現状の韓国がとてつもない不況下にあると一昨年の年末くらいから言ってますが。
 もう内需に関しては待ったなし。補正予算が遅れれば遅れるほどどうにもならなくなる。
 でもやっていることは、ハン・ドクス国務総理が復帰したことでなんの意味もなくなった弾劾決議案。

 危機にあってはまず内紛。
 文禄・慶長の役、なんならそれよりも前からおなじみ、朝鮮半島で延々と繰り広げられてきたパターンです。
 「そんなことしている時間ある?」って思えるんですけどね。

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最近の韓国人「罰金を支払うお金がないので収監してください」、「金利が払えないのでマンションを競売に出します」……不況、極まってますね

韓国で相次ぐ罰金未納者、労役場への収監も急増…経済的困難が背景(KOREA WAVE)
経済状況の悪化により、生計型犯罪で罰金刑を受けた人が労役場に収監される例が増えている。韓国の人権団体「人権連帯」によると、罰金未納による収監者は2021年に2万1868人、2022年に2万5975人、2023年には5万7267人と急増している。2024年はさらに増加すると予測される。

罰金の代替制度として社会奉仕や分割納付がある。ただ、制度を知らなかったり、適用条件を満たさず利用できなかったりするケースが多い。罰金未納者を支援する「ジャンバルジャン銀行」の関係者は「罰金支払いの融資希望者が急増している。制度の周知と罰金納付支援の拡充が必要だ」と訴えた。
(引用ここまで)


 罰金を支払うことができずに、労役所に収監される韓国人が増えているってニュース。
 不況になると増えるんですよね。
 以前もリーマンショック後にこの類いのニュース増えていました。
 多いのが交通違反の罰金を支払っていなくて、なんかのきっかけでそれが発覚して収監されるってパターン。

 記事によると「罰金が払えないから、希望して収監される」って人もいる模様。
 段ボール収集をしている高齢者とかそうなるでしょうね。
 収監されたら衣食住保障されて、水道光熱費もかからない。
 ……選択しない理由が無いか。


 労役所に入る、ってのはしょぼめな「お金のなさ」ですが。
 社会的に問題の出てくる「お金のなさ」が次のニュース。

韓国で「住宅ローン返済困難」増加…任意競売が急増(KOREA WAVE)

 韓国銀行は3.5%であった政策金利を去年の10月、11月、今年になってから2月と0.25%Pずつ下げてきたのですがそれでもまだ金利は2.75%。
 2020年前後の0.5%に比べたら5倍以上。
 この頃の不動産バブルといったらちょっとすごかったですからね。

 なんだかんだでムン・ジェインが就任してから4年で2倍近くになりましたから。
 1年でおよそ1.2倍になってたわけです。だいたい、月2%弱くらい上がってたってことか。
 3億ウォンだったマンションが翌月には3億600万ウォン、その翌月には3億1212万ウォン……で、4年後には2倍。複利怖。

 そりゃ「魂までかき集めて(ヨンクル)不動産を購入」しようとしますわな。
 で、史上最低金利だったのに固定金利ではなく変動金利で借りたので、その後の3.5%にまで達した利上げでアップアップになって競売行きと。

 4〜5年はこらえて利息を払ってきたのだけども、ついに破綻してきた……ってところか。
 トランプの動向もあって景気がどう動くか分からないので金利も動かせないだろうしなぁ。

 こうしてバブル崩壊までいかない、じわりと真綿で首を絞めるような不良債権化が進んでいくんでしょうね。

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韓国人歌手「チケットが売れなくてコンサートを中止した。韓国の文化は死んだ!」……主語大きすぎて草。あとキミ、歌手だったんだね

歌手キム・ジャンフン「大韓民国のほとんどすべての文化が死んだ」 チケット販売不振で順天公演中止(朝鮮日報)
 キム・ジャンフンは18日、交流サイト(SNS)を通じ、「29日に順天文化芸術会館で行われる予定だった『2025キム・ジャンフン・ワンマンショー 順天』公演は中止になった」と告知した。キム・ジャンフンは昨年12月末に順天公演を行う予定だったが、この時は全羅南道の務安国際空港でチェジュ航空旅客機事故が発生し、公演を中止していた。

 キム・ジャンフンは「『いくらチケット販売が振るわなくても、観客との約束なのだから、守るべきではないか』というご批判も当然あるだろう」「昨今の混乱や時局のせいで、大韓民国のほとんどすべての文化が死んだ」と述べた。
(引用ここまで)


 去年の夏の甲子園で優勝した京都国際高校の野球部員に対して「感動した! 褒美としてわたしのコンサートを見られる権利をやろう」とコンサートの押し売りをしようとしたキム・ジャンフン。

甲子園で優勝した京都国際高校に「あの独島生け簀芸人」のキム・ジャンフンが初公演のために来日……優勝したのに罰ゲームじゃん(楽韓Web過去エントリ)

 京都国際の野球部員が死んだ目でコンサート会場に向かわされる罰ゲームが開催されてしまうのでは……と危惧されていたのですが。
 ビザが発給されなかったとのことで罰ゲームは回避されました。

独島生け簀芸人のキム・ジャンフン、京都国際高校の甲子園優勝を祝ってのコンサートが中止。ビザ発給されなかった模様(楽韓Web過去エントリ)

 ホント、野球部員の立場としては危機一髪でしたね。
 「ビザが発給されなかった」のは本当かどうか怪しいとは思いますが、まあそれが理由であるとするのならいいでしょう。
 肝心なのは来日できなかった、かつ京都国際高校の野球部員が救われたってことですから。


 あ、そうそう。
 この人、独島生け簀芸人なんですけども。生け簀芸人の由縁については過去エントリ参照のこと。
 なんか歌手もやっているらしいんですよ。コンサートを押し売りしようとしてくるくらいなので。
 日本にいる人で彼の音源を聴いたことがある人、どれくらいいるんだか分かりませんけども。
 代表曲がなんなのか。というか、そもそも代表曲があるのかどうか不明ですけども。
 歌手らしいのです。どうやら。

 で、その本業であるらしい歌手活動をやってたのだけども、コンサートチケットが売れなくて中止になったと。
 でもって、「大韓民国ほとんどすべての文化が死んだ!」って言い出したと。
 ……主語大きくて草。

 まあ、このていどの歌手にはお金を出さない、出せないくらいには韓国経済の余裕がなくなりつつあるってことですかね。
 「独島守護天使」とか祭りあげといてこれじゃあ報われないなぁ。  

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韓国の高齢者、引退後の選択肢は不況がひどすぎてチキン屋を選べない! なんと「個人タクシー営業証」を買い取って個人タクシーの開業ブームに。営業証は最大2億ウォンで売買されることも

カテゴリ:経済 コメント:(72)
「チキン屋さんよりずっといいね」···高スペックの60〜70代が集まる場所(韓国経済新聞・朝鮮語)
17日、韓国交通安全公団によると、2021年から昨年まで個人タクシー免許を譲り受けた65歳以上の高齢者が1375人から1621人に増えた。 この4年間で17.8%増加した。 全体譲受者対比比重も2021年14.1%から15.7%に1.6%ポイント増加した。

タクシー運転手を辞めても免許を市場で転売する過程を通じて初期投資費用を回収することができる。 業界によると、ソウル個人タクシー免許(ナンバープレート)は現在、1億2000万ウォン台で取り引きされている。 車の購入費用まで考慮すれば、個人タクシーの創業に1億6000万ウォンほどかかる。

66㎡面積の有名チキンブランド売り場を出そうとすれば賃借料を除いて1億2000万ウォン程度がかかる。 売り場のインテリア費用だけで1億ウォンがかかる。 事業をたたむと回収しにくい費用だ。

60〜70世代の間で個人タクシーが人気のある理由は、投資価値もあるからだ。 約5年前に8000万ウォン水準だったソウルタクシー免許価格は2023年頃に1億ウォンを越えた後、持続的に上がっている。 京畿道楊州、華城など都市と農村が混在した地域の免許相場は1億ウォン台後半から2億ウォンまでも呼び値がつく。

退職金など大金で個人タクシーを始めた大企業出身の「高スペックタクシー運転手」も登場している。 ソウル城北区に居住する60代個人タクシー運転手クォン某氏は「製薬会社で定年退職した後、昨年末にタクシー免許を譲り受けた」とし、「希望する時間帯に仕事ができ比較的自由だ」と説明した。 クォン氏は「周辺で校長出身、中小企業役員出身のタクシー運転手も多数見た」と話した。

専門家たちは、個人タクシーの創業が人気を集める理由として、引退した60〜70世代が年齢の制約なしに勤労活動を続ける働き口がない現実が反映されたと分析する。 忠南大学校のチョン・セウン経済学科教授は「高学歴の高熟練技術を浪費しているかを調べなければならない」と話した。
(引用ここまで)


 韓国で60〜70代の引退世代で「個人タクシー」として創業ことがじわりと増えているとのこと。
 なんでもチキン店などの自営業ははじめる時に多額の経費がかかるのに、やめる時は什器を二足三文で売らなければならないなど回収が難しい。
 でも、個人タクシーは営業許可を売り払うことができるので回収が可能……とのことです。

 個人タクシー、営業許可制なんだ。
 しかも、個人で売買できるんだ。
 さすがにそこまでの知識はなかったなぁ……。で、その許可証が1億2000万ウォンで売買されているんですって。
 すごいな、韓国。


 日本だと個人タクシーは企業に属していた人が10年以上勤めたら独立する形で個人タクシーを開業するってパターンですが。
 韓国ではゴルフ会員権みたいに営業証売買するとのこと。
 借家権も売買することができる(いい場所で商売していたら、その借家権を売り買いして儲けるなんてことも可能)なので、その乗りなんでしょう。
 モノポリーの世界だな。

 タクシー運転手って基本、かなり韓国ではランクが低い商売です。現在では底辺に近い人々が雇われている。
 他になににもなれない人が運転免許を持っていたら最終的に流れ着く、くらいのイメージの職業です。いや、そんなんばっかりじゃないのはもちろんですけども。
 でも社会的なイメージはよろしくない。
 だからこそ、女子大生がタクシー乗った後に違う方向に走り出したのを見て、走行中に飛び出すなんて事故があったわけですね。

 そもそも全体の運転が荒い。
 動画のリンクはしませんが、ちょっと前に「韓国の運転は本当に荒いのか検証してみた!」って動画を見てたら、動画撮影開始と同時に事故起きてて草生えました。
 あと「模範タクシー」も普通に信号無視してますね。

 企業役員や校長からタクシー運転手に転じる人も、ってありますが。
 あの韓国で企業役員として勤めていた人が……タクシー運転手に?
 そこまで不況ってことなんでしょう。自営業でチキン屋とかもはや選択肢にならないくらいに。

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韓国の就職事情、暗黒期を迎える。求職もせずに「ただ休んでいる」青年層が50万人を突破……一応、「失業者」ではないのですよね、統計上

カテゴリ:経済 コメント:(67)
タグ: 韓国経済 雇用
「休んだ」青年50万人を超えて…青年雇用率49ヶ月ぶりに最大落幅(朝鮮日報・朝鮮語)
12日統計庁は「2月雇用動向」で先月15~29才青年層の「休んだ」人口が50万4000人で前年同月対比6万1000人増えたと明らかにした。 青年層の休息人口が50万人を越えたのは2003年統計作成以来初めてだ。 「休んだ」は仕事をしたり求職活動をしないままただ休んでいる状態を意味する。

一方、働く青年は大幅に減った。 先月の青年層の雇用率は44.3%にとどまり、前年同月比1.7%減少した。 青年就業者は355万7000人で、1年間で23万5000人減った。 減少幅はコロナ事態が真っ最中だった2021年1月(-31万4000人)以後、49ヶ月ぶりに最も大きい。

統計庁のコン・ミスク社会統計局長は「企業の経歴職選好増加が青年たちに不利に作用している」とし、「青年たちが休む理由について『望む働き口を探すのが難しい』と答える比率が高かった」と話した。 (中略)

「休んだ」状態が不安だと答えた比率は77.2%に達したが、専門家たちはこの過程で経験する不安が孤立·隠遁につながる危険が大きいと見ている。 特に休む期間が長くなるほど「再充電の時間」という認識は減り「大変な時間、求職意欲を失わせた時間」という認識が増加した。

不景気に陥った製造業、建設業、卸·小売業などの雇用不振が青年層の就職難につながった。 先月の建設業就業者は190万9000人で、前年同月より16万7000人減った。 1月の減少幅(-16万9000人)よりはやや減少したものの、建設業就業者の減少傾向は昨年5月(-1万4000人)以後、10ヵ月連続して続いている。

建設業就業者の減少は、国内総生産(GDP)全体の15%を占めている建設業が揺らいでいるためだ。 今年に入って法定管理を申請した中堅建設会社だけでも、新東亜建設(施工能力評価第58位)、サンブ土建(第71位)、大渚(テジョ)建設(103位)、サムジョン企業(114位)、アンガン建設(116位)、碧山(ビョクサン)エンジニアリング(180位)の6社に上る。 昨年までは地域の中小建設会社を中心に法廷管理を申請したが、今年は首都圏の中堅建設会社まで流動性危機が広がっている。
(引用ここまで)


 韓国の不況、とりつく島もない状況が続いています。
 ついに青年層の「ただ休んでいるだけ」との人数が50万人超え。
 韓国での青年層は15〜29歳を指します。
 普通は15〜24歳なのですが、韓国では「我が国では兵役があるのでモラトリアムを考えて29歳までが青年層だ」ってことになっています。

 ま、実際には25〜29歳くらいって仕事にあぶれることが少ないから青年層失業率をごまかせるのでって理由が大きいですけどね。
 前年同月比で「休んでいるだけ」の青年層が6万1000人増加。50万4000人。

 人口的にはこの世代は減少しています。
 ベビーブーマーの孫が30代以降になったことで、20代人口は減少をはじめているのですが。


 その人口減を上回るスピードで不況が彼らの雇用情勢を蝕んでいると。
 経験者優遇が隅から隅まで行き渡っていて、新人を採用するつもりがまったくない。
 先月にもそのあたりにフォーカスした記事をピックアップしましたが。

韓国経済:若者から悲壮な声「経験者だけ採用するのなら、未経験者はどこで経験を積めばいいんだ。インターンからの正規職転換も10人にひとりだけなんだぞ!(楽韓Web過去エントリ)

 ちなみにこの「ただ休んでいる」人たちは失業者ではありません。統計上ね。
 求職していないので失業者ではない。失業率には組み入れられていないのです。
 現在、韓国の失業者は94万人。
 「ただ休んでいる」のは20〜50代までの総計で120万人超だったかな。
 2023年時点で120万人超でした。全体の統計はあとで見ておきますが、ここよりは増えているだろうなぁ……。

 彼らが一斉に求職をはじめたら現状で3.2%と優等生のように見えている失業率は倍以上になるわけです。
 ま、求人倍率は0.28倍しめなので求職しようにもできないから休んでいるんですけどね。

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韓国の出国税、1万ウォンから7000ウォンになる、これが「観光振興策」なんだそうですよ……そういうとこだぞ?

カテゴリ:経済 コメント:(63)
「5万ウォン」さらに払えという日本……「3000ウォン」を値引きするという韓国(ソウル経済・朝鮮語)
年が変わるやいなや、訪日韓国人の数が新しい記録を更新した。 今年1月の1カ月間に日本を訪れた韓国人は97万人で、月別史上最大の訪日観光客数を再び更新した。 日本の地方自治体と主要観光地は「オーバーツーリズム」(過剰観光)による地域被害を減らすため、宿泊税と観光地の入場料を大幅に引き上げている。

日本国内に2025年2月基準で宿泊税を導入している自治体は計10ヵ所だ。 旅行客が泊まるホテルの場合、1人1泊3万~4万円水準の場合、500円(約4800ウォン)から1000円(約9600ウォン)まで税金を払わなければならない。 問題は宿泊税導入検討自治体だけで30余りで、今後導入自治体が大幅に増えるという点だ。 特に主要都市では現在、観光税を最大10倍引き上げることにした。 (中略)

また、出国税の名目で徴収する「国際観光旅客税」を現行の1000円(約9660ウォン)から3000〜5000円(約2万9000〜4万8000ウォン)に引き上げる案を検討している。 国際観光旅客税は現在、外国人観光客誘致のための広報活動、リゾート地域整備などにのみ使われるが、日本政府と与党は引き上げを契機に観光地交通体系改善と空港施設整備などにも活用する方針だ。

反面、韓国唯一の観光関連税金である「出国納付負担金」を引き下げた。

昨年、文化体育観光部は航空料金に含まれる出国納付金の負担金を1万ウォンから7000ウォンに3000ウォン引き下げ、免除対象も2歳未満から12歳未満に拡大した。 これに対し、年間4700万人が負担金減免の恩恵を受けるものと予想されるが、特に免除対象を大幅に拡大することにより、初等学校以下の子供と一緒にする家族旅行などの負担も緩和される。
(引用ここまで)


 日本は観光公害対策の一環として出国税を現在の1000円から3000〜5000円に引き上げようとしている。
 その一方で韓国は去年に出国納付負担金を1万ウォンから7000ウォンに下げた、とのニュース。

 まあ……なんというか。
 「そういうとこだぞ?」ってところですかね。

 去年、韓国への観光客は前年比で大きく増えています。

24年の訪韓外国人客 5割増の1637万人=日本が2位(聯合ニュース)

 とはいえ、いまだにコロナ禍前の2019年比では94%水準でしかない。
 2019年を約500万人ほど上回った日本のように、訪韓観光客を増やすことができていないわけです。


 で、その振興策として出国納付負担金を1万ウォンから7000ウォンに減らしたと。
 さらに免除年齢を2歳から12歳に引き上げて、子供がいても訪韓しやすくした……と。

 1000円のものが700円になったことが、韓国に行くきっかけになりますかね?
 少なくともうちはならんなぁ。
 比較的所得の少ない東南アジア、中央アジアの国から来たとしても、そんな変わらないのでは。

 このあたりを「観光振興策」と思っているあたりが本当にダメ。
 「そういうとこだぞ?」ってなりますわ。
 なんなら2万ウォンとかにして、積み立ててってきれいなトイレを作る+維持する費用にするとかすればいいんだよ。
 いろいろと絶望的だからなぁ……。

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サムスン電子、新事業を見つけられない……AI、ビッグデータ、ロボットの専門家を雇用するも成果を出せずに辞任を繰り返すだけ

丁重に迎え入れたのに…サムスンのAI・ロボット指揮する人材相次ぎ去る(中央日報)
サムスン電子が迎え入れた人工知能(AI)、ビッグデータ、ロボティクス人材が相次ぎ同社を去った。コンピュータアーキテクチャ専門家のハーバード大学のウィ・グヨン客員教授は昨年サムスンの先行研究組織のサムスンリサーチでの活動をやめ、アマゾン出身でビッグデータセンター長(副社長)を務めたチャン・ウスン氏と韓国科学技術研究院(KIST)出身で製造ロボットチーム長(副社長)を務めたカン・ソンチョル氏は昨年末に辞任したことが確認された。

同社は「未来新事業の核心研究人材」としながら2019年に彼らを三顧の礼で迎え入れたが定着させられなかった。繰り返される「招聘人材残酷史」に、サムスンの組織文化とコントロールタワーに対する問題提起が出ている。 (中略)

そうそうたるビッグテック出身者を華麗に迎え入れるが、3~4年以上勤める人は珍しい。この4~5年間サムスン電子で繰り返されたこのパターンは同社に「招聘人材の墓場」という汚名を残している。

中央日報はこの5年以内にサムスン電子を離れた外部出身研究開発役員級8人と接触した。彼らはほとんどが言葉を控えながらも「信じて待ってくれない文化」と「個別の事業部を超えた全社的意志決定の不在」などを問題と指摘した。外部招聘人材に対する社内の牽制が激しいが、これを超える権限を与えることも保護することもないため、我慢を続けたがあきらめることにしたということだ。ある元役員は「サムスンは技術をとても強調するが、実際には技術のほかに考えるべきことがあまりにも多い会社」と話す。
(引用ここまで)


 サムスン電子が新事業展開で迷走しているってのはここ10年くらい言われている話です。
 スマートフォン、DRAM、NAND(ディスプレイはスマホ用有機EL以外ほぼ消滅)に次ぐ稼ぎ頭がほしいっていうのは市場からの要求で最大のものといえるでしょう。

 カメラ事業から撤退。
 テレビも作っているものの中国企業にやられつつある。
 半導体受託事業も伸びていない。TSMCに押されて万年2位。シェアジリ貧。
 あとイメージセンサもソニーに押されて万年2位。シェアジリ貧。


 要するにイ・ゴンヒの息子であるイ・ジェヨンが陣頭指揮を執りはじめてから新規事業がなにもないのですね。
 まあ、なんかやっているんでしょうが。
 記事によると、サムスン電子が雇用したAI、ロボット、ビッグデータの韓国国内の泰斗が最初に任期でやめてしまうとのこと。

・AI事業 ハーバード大学教授をフェローとして雇用→5年で活動終了→現在はNVIDIAでパートナーに
・ビッグデータの専門家をAmazonから引き抜き→5年で辞任
・KIST出身のロボット専門家を雇用→5年で辞任

 研究職であれば5年くらいで一区切りって感じではあるのでしょうが。
 別にサムスン電子がそれらのジャンルで躍進したって話も聞きません。

 イ・ジェヨンは本気で「売り家と唐様で書く三代目」をやるのかもしれませんね。
 まあ、それなりに儲かってはいるんですが。明白に大企業病に陥ってますよ。

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