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イーロン・マスクもヴァージングループも撤退したハイパーループ、韓国はまだ諦めずに「2040年にもソウル−釜山間を30分で結ぶ」と意気軒昂の模様

カテゴリ:鉄道 コメント:(163)
イーロン·マスクもとりこになった「ハイパーチューブ」···ソウル~釜山「夢の30分台」を作る(ニュース1・朝鮮語)
ハイパーチューブは空気抵抗のない亜真空(0.001~0.01気圧)チューブ内で磁力で列車を浮上させ時速1200kmの速度を出す新交通手段だ。2013年にイーロン・マスクが公開した「ハイパーループ」のような概念で、すでに世界各地で技術開発に飛び込んだ状態だ。

米国は2017年の無人試験で時速387㎞を達成したのに続き、2020年には時速172㎞の有人試験にも成功した。欧州連合(EU)も長さ2.5キロの試験線建設に取り組んでいる。日本は空気と摩擦がある状態で運営され、ハイパーループとは多少距離があるが、東京~名古屋区間に2027年開通を目標とした時速500km級のリニアモーターカー路線を建設している。

韓国もまた、韓国鉄道技術研究院が2020年ハイパーループを17分の1に縮小した模型試験を通じて時速1019㎞の走行に成功したことがある。

カギはハイパーチューブ核心技術の確保を通じたグローバル市場の先取りだ。KTXは世界4番目の高速鉄道開発だったにもかかわらず、先導技術が障壁として作用し、輸出に困難を来たしたためだ。

政府は今年10月12日、科学技術情報通信部の予備妥当性調査を通過すれば、1次的に2025年全羅北道セマングムなどテストベッドで短い区間試験などを行う計画だ。以後、2次段階では12kmの本試験線路を建設する1兆ウォン規模の事業を進め、関連技術を確保するという計画だ。

第3段階に達すると、新しい敷地を選定し、路線を新たに建設する方針だ。政府はハイパーチューブの大まかな導入時期を2040年と見ている。
(引用ここまで・太字引用者)


 いまだに韓国は完成でハイパーループ(韓国ではハイパーチューブと呼称)をやっているってアレ。
 2025年に試験路線を建設、2040年には実用路線を……としていますが。

 これまでできたのは17分の1スケールで時速1019kmを出しただけ。
 ちなみにこの「17分の1スケールで時速1019km」っていうのは、1/17の模型で時速60kmを出しただけで。
 スケールに従って、それを17倍にしたというだけの話。別に亜音速を出した実績はありません。

 日本のリニアモーターカー、L0の全高が3.1m、車体幅が2.9mですから。
 ざっくり高さ20cmていどの模型と、それを取り囲む亜真空チューブで作ったんでしょうね。

 それでもなんとしてでも「源泉特許を取得したい」ということで進めているようです。


 ちなみに記事タイトルで「イーロン・マスクがとりこになった」ってしていますが、すでにイーロン・マスクがやっていたハイパーループ用の試験走行用チューブはすべて取り壊されてスペースXの社員が使う駐車場になっています。

 リチャード・ブランソンのバージングループはハイパーループを都市間の急速貨物運搬手段として扱う模様です。
 超高速で医薬品や臓器、ハードディスクや資料を運ぶって用途はあるか。
 貨物をしっかり気密性の容器に入れればいいわけですから。

 貨物ならいける。逆に「人間を運ぶには安全性にかける」との判断がされているようですね。

 いま、国家規模でチェックしているのは中国と韓国だけ。
 なるほど。高速鉄道を埋める国と、鉄筋を抜いて知らんふりをする国。
 この二カ国ならいけるかもしれない。安全性が低くても。

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あの韓国仁川のモノレール、ついに柱からボルトの大量脱落がはじまる……近隣住民からは「ボルトが落ちて警察がくるのはよくあること」との証言も

モノレールの柱のボルトが抜けて……仁川月見海列車「安全性ぐらぐら」(京幾日報・朝鮮語)
仁川交通公社が運営する観光型モノレールである「月尾海列車」のレールを支えている柱から大型ボルトが破損し、18m下の歩道に落ちる事故が発生した。地域内外では10年間交替なしに柱をそのまま使っているだけに、安全対策作りが急がれるという指摘だ。

19日、仁川中部警察署と交通公社などによると、警察は18日午前11時54分頃、観光客A氏から「月尾島文化通りで月尾海列車が通り過ぎる途中、大型ボルトが背後に落ちた」という112通報を受けた。

警察は当時、大型ボルト2本が月尾沖列車のレールを支えている高さ18メートルの柱の下から歩道に落ちたことを確認した。柱にはレールと連結する大型ボルト20~40個が刺さっており、幸い追加ボルト破損などは発生しなかった。

落ちたボルトは直径2㎝の鉄で作られた大型製品なので、ややもするとA氏が殴られた場合、人命被害につながる可能性が非常に高い。当時、月尾島は週末を迎え、多くの観光客で賑わっていた。

交通公社は柱などが作られて10年余りが経って古いためボルトが腐食したうえに、月尾沖列車が通りかかったことで発生する振動などによってこのような破損が起きたと見て正確な事故経緯を調査している。

特に、月尾沖列車の柱からこのようなボルト破損が過去にもあったことが明らかになり、交通公社の安全不感症がまな板に上がった。近隣のある商人は「ボルトが落ちることがしばしばある」として「ボルトが落ちると大きな音がし、その度に警察が出動するので覚えている」と話した。

先立って2021年、新型コロナウイルス感染症で月尾沖列車が運行を中断した時にも柱のボルトが大量に落ちたりもした。それでも交通公社の月·四半期·年単位で行う安全点検ではこのような問題を全く見つけられなかった。
(引用ここまで)


 朝鮮戦争で連合軍の反撃のきっかけとなった仁川上陸作戦の橋頭堡となった月尾島。
 現在では遊園地などがある観光地となっています。
 その観光振興のために作られたのが月尾銀河レール。
 ところがいつものように山盛りの手抜き工事で使い物にならないことが判明したのですね。

 本来であればボルトで固定すべき場所を溶接で済ませる、車両も試運転中にぼろぼろと部品を落としながら走る、鉄で作ると指定されていたレールをアルミにしていた等々。
 まあ、メチャクチャがまかり通る韓国でも指折りのダメさを誇っていました。

 結果、2009年の開業予定までにレールは作ってしまったのですが、安全性に問題があるとして開業することができずにいました。
 楽韓Webでも物見遊山で見にいったのですが、けっこう大きな駅舎がまんま廃墟になってて唖然としました。

 その後、2016年に8人乗りの小型モノレールにしようとの案が出るもののぽしゃり。
 ついで2017年に30人乗りの中型モノレールとして運用しようとして同様に入札業者なしでぽしゃりました。

 ちなみに初代車両は一度も走ることなく、スクラップとして売られていったそうです。




 その後、4度目の正直で2019年に運行が開始され、2両編成で定員は46人の電動モノレール(動力はバッテリー方式)が走っています。
 なんでそこまで粘ったのかというと、月尾島の商店等から「観光の目玉として欠かせない」との声があったのだそうですよ。

 ちなみに現在はこんな感じの車両がちまちまと走っています。



 別に避けるべき建物とかないのですが、観光向けなので妙に橋脚が高いのです。
 で、その妙に高い橋脚からボルトがぽろぽろと落下している、と。

 それでなくても「安全性に問題がある」とされていたレールで、すでに立てられてから14年が経過しているわけですからね。
 まあ、そりゃボルトのひとつやふたつ落ちても不思議もないでしょ。
 ……韓国ですからね。

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あの月尾島のモノレール、毎年60億ウォンの赤字を叩き出していた……さらに月5回のペースで故障している模様

カテゴリ:鉄道 コメント:(42)
慢性赤字「月尾海列車」活性化策作りが急がれる(ザ・ファクト・朝鮮語)
年間約60億ウォンの赤字が発生している「月尾海列車」に対する活性化方案準備が至急だという指摘だ。
仁川市、仁川交通公社、仁川観光公社の3機関が活性化方案をめぐって議論しているが、合意点を見出せずにいる。
市民団体は「月尾海列車」を交通手段ではなく観光商品として接近してこそ活性化方案が導き出されると見ている。

22日、仁川市および仁川交通公社(交通公社)などによると、交通公社が運営している「月尾海列車」の年間赤字は約60億ウォンに達する。
交通公社関係者は「COVID-19発生当時、年間運営赤字が60億ウォンに達したが、それでも昨年は赤字幅が10億ウォン減った」として「赤字幅を減らすための方案用意が至急な実情」と話した。

現在、交通公社が運営する「月尾海列車」を交通手段と見るか、それとも観光商品と見るかによって赤字幅を減らすのに相当な影響が及ぶものと見られる。
交通公社関係者は「月尾海列車を交通手段として見れば赤字幅を減らすには限界がある」とし「特に列車が循環するのではなく、終点(終点)で約15〜20分間停車しなければならないだけに交通手段より観光と連係した商品と見るのが正しいようだ」と話した。

現在、3機関は「月尾海列車」活性化方案について議論中だ。
(引用ここまで)


 割と好評だったのでモノレールシリーズをもう一度だけ。

 仁川の聖遺物として知られていた「月尾銀河レール」(楽韓Webによる現地レポート)が、その後に何度かリブート→失敗を繰り返して、最終的には2両編成最大定員92人になって運行開始しています。

Wolmi_Sea_Train_Car.jpg
(画像引用元・Wikipedia

 2019年に開業してからこっち、赤字運行を続けてきました。
 まあ、そりゃそうで。
 基本的に交通機関ではなく、観光列車のひとつでしかない。月尾島を一周するだけの代物ですからね。

 かつては延伸する予定もあったそうですが、橋脚がボルト留めでなく溶接されているといった部分を補修してきたので開業前に赤字が山ほど積み重なっていてそちらはキャンセルされています。

 月尾島の観光の一環として、総合チケットみたいなのを発行するとかかなぁ。
 ごはんが食べられて、かつモノレールに乗れてみたいなクーポンセットを売るとよいかもしれませんね。
 なんでうちがこんなことを考えているのか(笑)。
 さて、その一方で去年の1年間で59件の故障が起きているとの報告がありまして。

仁川交通公、故障頻繁な「月見海列車」利用客急増… 事故防止策の策定至急(京幾日報・朝鮮語)

 たかだか6.1kmのモノレールが開業からわずか3年で月に5回の故障を起こしているっていう。
 韓国的な話ではあります。

 あ、それと嘉穂製作所のスロープカーを設置していた釜山では撤去が決まったそうです。

草梁168階段モノレール撤去…傾斜エレベーターを検討へ(KBS・朝鮮語)

 設置当時の映像がありましたので、そちらもどうぞ。168階段はきついな。



 耐久年数は15年とされているそうですが、7年ですでに耐久年数を超えるくらいの昇降回数を超えたそうですわ。
 さすがにそれは日本製といえども無理だわな……。

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脱線落下した韓国のモノレール、車両は日本製だったことが判明

「欲知島モノレール、設備基準を破っていた」(慶南日報・朝鮮語)
李代表はまず、「ヨクジ島モノレールは歯車式」と明らかにし、軌道施設の建設に関する設備基準が満たされない情況3つを指摘した。

第一に、歯車式モノレールは歯車が分離しないよう特別に設計·製作されなければならない。第二に、設備基準の非常制動も作動しなかった。第三に、車両の傾きを調整する装置もなかったということだ。

韓国には56台(2022年1月1日基準)の歯車式モノレールが設置されており、ほとんどが日本製で、ヨクジ島モノレールも日本製品として交通安全公団に登録されているという。

イ代表は歯車式モノレールは人が乗る場合、日本では建築基準法上エレベーターに分類され「非常停止装置」が要求されるが、韓国の設備基準では一般モノレールのように「非常制動装置」さえあれば良い盲点を指摘した。
(引用ここまで)


 1年半ほど前、韓国南部の孤島である欲知島のモノレールが脱線、落下していたというニュースを一昨日にお伝えしました。
 で、そのモノレールの映像がかなりすごいものだった……という話をしましたね。



 再生回数がすごい勢いで伸びている。チャンネル登録者数が300人台のところにうちが押し入ったようなもんか。

 で、このモノレールが日本製のスロープカーであることが判明しました。
 ……いや、日本のスロープカーだったら傾斜に対応できるオプションとかあるんですが。

スクリーンショット 2023-06-01 11.39.32.png
(画像引用元・嘉穂製作所HPよりスクリーンショット)

 なぜあの角度で登らせる……荷重バランスが変化しすぎるだろ、あれ。


 嘉穂製作所のスロープカーで、納入実績のページには韓国への納入がいくつか挙げられています。

納入実績(嘉穂製作所)

 東京では飛鳥山公園にあるアスカルゴが有名ですかね。
 ただし、日本では基本的にエレベーター扱い。斜行エレベーターってヤツですね。
 なので緊急停止ボタンの設置が必要になるのですが。

 韓国では法的に必要なく、緊急制動装置があればいいとして使われている。
 かつ、起動部分は輸出ではなく現地調達なのでしょうね。
 「こういうレールを設置して使用してください」というマニュアルだけ渡されて、っていう。

 脱線落下事故は荷重が集中してベアリングが破損したために起きた、とのことですが。
 上物が日本製でも、運営者によっていくらでも安全性は変化する……ってことですかね。

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韓国で事故を起こした観光用モノレールが再運行へ……え、この角度で運行してたの?

1年6ヶ月目止まった統営欲知モノレール、再運行推進(聯合ニュース・朝鮮語)
2021年11月、運行途中に発生した脱線事故で1年6ヵ月間休場中の統営浴池島モノレールが来年下半期に再び運行を開始する。

統営市は16日、最近モノレールの再運行計画を確定し、関連手続きを進めていると明らかにした。

市はこれまでモノレール運営方案を巡り苦心してきた。

昨年実施した安全診断用役で下部構造物を全面再施工する時は最大約100億ウォンがかかると出てきて撤去する方案も検討されていた。

しかし、モノレール基礎部とレール部を全面再施工し、モノレールを従来の8人乗りから7人乗りに交換するなどの方法で計画を修正した。

これに必要な予算は59億7千万ウォンと見積もった。 (中略)

浴知島モノレールは浴知面東項里の旅客船船着場から天王山大基峰まで2.1km区間を行き来する列車で事業費117億ウォンが投入され2019年12月14日に開場した。
(引用ここまで)


 今朝の「5年放置されているモノレール」もかなりのものでしたが。
 というかレール2本でモノレールではないのではとも思われますが。
 まあ、それはともかく。

 慶尚南道統営市の小島、欲知島にも観光用モノレールが通っていました。
 日韓併合時代に漁業基地があった場所じゃなかったかなー。なんかで見たことのある島の名前です。

 ともあれ。
 このモノレールは船着き場から山の上にある場所まで観光客を運ぶ、というものなのですが。
 いや、いいか。
 とりあえず運行されていた当時のドローン映像をご覧ください。



 うわあ。
 ちゃんと計算されているんですかね? 角度とか。


 んで、1年半ほど前に案の定、レールから車両が外れて落下事故が起きました。
 終点寸前だったために5メートル落ちただけで幸いにというかなんというか、死者はいなかったそうです。

予見されたモノレール事故… レールだけ交換すれば終わり?安全検査は?(KBS・朝鮮語)

 事故多発で4.5mm厚のレールを6mm厚のものに変えたけども、耐えられなかったと。
 ……そりゃ、そうだわな。
 事故車両の映像がこちら。



 ……よく助かりましたね、これで。
 で、レールを再施工して7人乗りにすれば大丈夫だろう……とのことで。
 またあの角度で登るんだろうかなぁ。すげえなぁ。

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韓国で開業初日に「欠陥判明」して5年間放置されているモノレール……これはひどい

20億を投入して1日運行後「5年ストップ」···厄介者モノレール(韓国日報・朝鮮語)
山林庁国立自然休養林管理所(休養林管理所)は18年7月、新仏山休養林下段地区から上段地区までの1.7キロ区間に20億ウォンを投入してモノレールを竣工した。しかし、開通初日に車の電源装置が切れる事故が発生してから5年間稼動していない。修理後の再稼働に先立ち、支柱とレール、車両と保安装置などで多数の欠陥が発見され、安全検査で「不合格」判定を受けたからだ。

休養林管理所は施工業者に損害賠償訴訟を提起し、昨年2月勝訴した。しかし、施工会社が破産し、一銭も返してもらえなかった。最近、完全撤去と部分補修、全面再設置の3つの方案をめぐって研究用役を進めた。少なくとも4億ウォンから最大40億ウォンの予算が追加で必要だという結果が出たが、性急に決定を下せずにいる。休養林管理所関係者は「蔚州郡が新仏山ケーブルカーを推進中なのでモノレール再稼動しても事業性を断言できない」として「全面再設置が最も後順位ではあるが、撤去や補修も長所が大きくなく簡単に結論を出せずにいる」と話した。

韓国交通安全公団によると、全国に散在しているモノレールは計62個だ。このうち22%の14ヵ所は休場状態だ。止まったモノレールの一部は安全事故と関連している。

慶尚南道統営市の欲知島モノレールは2021年11月、高さ5mから脱線し、8人が負傷した後、1年6ヵ月間止まっている。国立科学捜査研究院は「機械的欠陥」による事故と結論付けた。モノレール車輪の下部に設置されたベアリングが荷重に耐えられず破損し、車両が速度を落とせず脱線したということだ。慶尚南道巨済市巨済浦収容所内にある巨済観光モノレールも、昨年10月の火災で下部乗り場の建物と車両13台が全焼した後、まだ運行できていない。2ヵ月前、民間事業者が投資を提案し、復旧作業に弾みがついたが、車両が15台から25台に増え、事故の危険負担がさらに大きくなったという懸念も提起されている。1台だけ故障しても、すべての車両が稼動停止するモノレールの特性のためだ。

稼動して10年も経っていないのに撤去を控えたモノレールもある。3月から運行が停止した釜山東区草梁168階段モノレールだ。2016年5月に運行を開始した草梁モノレールは頻繁な故障で絶えず安全問題が提起された。2018年11月、小学生1人が40分間車に閉じ込められる事故をはじめ、2019年3月にも住民3人が閉じ込められ、20分で救助された。その後もレール亀裂などで2020年4回、2021年6回、2022年4回運行が停止された。釜山東区の関係者は「運行回数と曲線型区間が多いことが原因と見られる」とし、「傾斜型エレベーターへの交替を検討中」と話した。
(引用ここまで)


 韓国でモノレールといえば、そうあの月尾銀河レールを思い起こしますね。
 楽韓Webでもレポートしたアレ。10年前に「ほぼ廃墟」だったものがリブートされて、いまでは2両編成のモノレールが「月尾海列車」として動いているそうです。

 それ以外にも韓国には62路線ものモノレールが設置され、現状でそのうち14路線が運行休止状態だそうです。
 4路線にひとつは運行休止。

 それ以外にも「韓国独自技術で作られた浮遊式リニアモーターカー(楽韓Webによる動画あり)」があったりしますが、こちらも現在運行停止中
 まあ、楽韓さんが乗っていたときも乗客ほぼゼロでしたからね。


 そうした「すぐに運休したモノレール」の中でももっともひどい例として記事では「新仏山休養林モノレール」がピックアップされています。

・予算20億ウォンで3.55kmのハイキング客向けのモノレールを作ろう。
・運行開始初日に故障してそのまま放置。
・チェックしてみたら運行できないほどに瑕疵だらけ。
・自治体は「修理しろ」と工事主体の企業を訴えて勝訴。
・なお、当該企業は破産して解散済み。

 ……テンプレかな?
 在りし日の姿がニュース映像にあったのでチェックしてみましょう。



 ……こ れ は ひ ど い。
 みかん収穫とかに使われる農業用モノレールのほうがまだマシじゃん。
 それ以外の休止中モノレール等の映像があったらまたお届けします。

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韓国、ハイパーループ開発を諦めていなかった……他国の計画はほぼ破棄されている中、韓国が諦めない理由とは?

カテゴリ:鉄道 コメント:(150)
韓国型ハイパーループに青写真…政府が研究に関する公告(KOREA WAVE)
韓国で空気抵抗のないほぼ真空のチューブ内で磁気の力で浮いた列車が時速1200キロで運行する「ハイパーチューブ」(韓国型ハイパーループ)の青写真が見えてきた。韓国政府がこのほど、ハイパーチューブ開発や運営ロードマップ樹立のための研究について公告した。

ハイパーループの開発競争は世界的に激しくなっており、米国は2017年の無人試験で時速387キロを達成し、2020年には時速172キロの有人試験にも成功した。欧州連合(EU)も長さ2.5キロの試験線建設に取り組んでいる。日本はハイパーループとは異なるものの東京―名古屋間に2027年開通を目標とした時速500キロ級のリニアモーターカー路線を建設している。

韓国鉄道技術研究院も2020年に、ハイパーループを17分の1に縮小した模型試験を通じて時速1019キロ走行に成功している。国土交通省としては核心技術を他に先んじて確保し、関連市場を先取りしたい考えだ。
(引用ここまで)


 おや、韓国はまだハイパーループを諦めてなかったんですね。
 さまざまな場所で構想のあったハイパーループですが、多くの場所で計画が放棄されています。

 イーロン・マスクのハイパーループは試験用チューブを撤去済み(駐車場になっている模様)。
 ヴァージンのハイパーループワンは有人走行を成功させたものの、大規模なレイオフを行って貨物運搬への方針変更を明言しています。

 技術的にハイパーループの有人走行は無理なのではないか、というのが最近の結論。
 ハイパーループの基本的な考えかたは「チューブを亜真空にして空気抵抗をなくせば速度はいくらでも上げられる」というもの。
 この亜真空を保つことが無理だ、という判断がされています。

 現在の技術では地上に置いた場合には気温によるチューブの膨張収縮を免れず、減圧が難しい。
 さらにいったん車両に事故が起こったら目も当てられないものになる。
 地下にチューブを置けば安定性は高まるものの、工費はアホほど上昇する。事故が起きたら手も出せない。
 さらに亜真空下での廃熱問題が難しく、地下地上どちらにしてもなんとも解決できない。空冷はもちろん、水冷もできませんからね。


 というわけでSpaceXのハイパーループは実質的に棚上げ。
 ヴァージンハイパーループは都市間の貨物高速輸送であれば……との方向性に転じたのです。
 ですが、韓国はいまだに有人運行を諦めていないと。

 以前、韓国では「0.001気圧のチューブの中を吸気口のある車両が通る」という謎のプロモーションビデオを作ってましたね。



 ……まあ、がんばってみるのはよいことだと思いますけどね。
 韓国版の記事には「KTXは世界で4番目の高速鉄道だったにも関わらず、先行技術を得ることができずに輸出できなかった。ハイパーループではその二の舞にならないために先行することが必要だ」との記述がありまして。

ハイパーチューブでソウル~釜山30分… 「夢の移動手段」の青写真が出てくる(ニュース1・朝鮮語)

 ……まあ、がんばってみるのはよいことだと思います。

 こうした海外のコンセプトを韓国が引っ張ってきて、先に作ろうとして失敗したという例ではK-11 複合小銃が懐かしいところですね。
 グレネードランチャーと小銃を組み合わせた夢の次世代小銃だったのですが。
 失敗の経緯はリンク先でも見てください。

 韓国型ハイパーループ、いろいろと楽しみにしてます。がんばれー。

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ソウル市、地下鉄の運賃無料となる高齢者の多さにギブアップ「国の支援なしでは値上げしなければ」……そもそもツケを回してるだけなのでは

オ・セフン「政府支援がなければ地下鉄料金の引き上げを考慮するしかない」(聯合ニュース・朝鮮語)
オ・セフン ソウル市長が、政府が地下鉄の老弱者無料輸送損失費用を支援してくれないと来年の地下鉄料金の引き上げを考慮せざるを得ないと話した。

オ市長は19日、市長執務室で聯合ニュースとのインタビューで、来年の地下鉄料金の引き上げ計画について「地下鉄の赤字幅がとても大きくなった」、「政府の支援がないのであれば、料金の引き上げを考慮するしかない立場になりかねない」と答えた。

オ市長が地下鉄料金の引き上げ可能性を公式に言及したのは今回が初めてだ。

呉市長は「ソウル交通公社が年1兆ウォン程度の赤字を見ますがその中で無料輸送で生じる赤字が相当する」、「例年のように今年も全方位的に企画財政部と両党の方にPSO(公益サービスによる損失補てんの支援)を要請した状態」と明らかにした。

そして「今年も中央政府レベルで協力がなければ、自救策を講じざるを得ない」、「さらに『交通は福祉だ』という次元で開いた1兆ウォンの赤字を毎年甘受することはできない」と強調した。

ソウル地下鉄の基本運賃は2015年1050ウォンから1250ウォンに引き上げられた後、8年間据え置き状態だ。
ここに人口高齢化で、毎年無賃輸送人員が増えたため、1あたりの平均運賃が原価の半分にも及ばず、1人あたりの運賃損失は2019年494ウォンから昨年1015ウォンに急増した。

さらに、コロナ19で乗客運送収入が減り、ソウル地下鉄を運営するソウル交通公社の当期純損失は2019年5865億ウォンから2020年1兆1137億ウォン、昨年に9644億ウォンを記録した。 昨年の赤字で無料輸送が占める割合は29%(2784億ウォン)だ。
(引用ここまで)


 韓国人が日本にきて「交通費が高い」って言うことがよくあります。
 実際に韓国の地下鉄とかアホほど安いのですね。

 自治体によって異なるのですが、ソウルなら基本料金は10kmまで1250ウォン。以降、距離で変わるのですが30kmだったら1650ウォン。
 東京メトロで最長路線は東西線。中野−西船橋間が約30kmで320円。
 安いことは間違いない。
 あとバスも乗り継ぎ料金で接続できるらしいですね(交通カードの場合)。

 でもまあ、その安さって単純に運営自治体が赤字をかぶっているのが原因。
 すくすくと育っていまでは年間1兆ウォンという額に。
 その原因として運賃が無料となる高齢者の多さが語られています。
 無料にしたので「高齢者が無料の地下鉄で配送アルバイトをする」なんて風景も見られるわけですが……。


 ちなみに無賃乗車も赤字の原因のひとつとされてます。



 子供の頃から無賃乗車に慣らしているので、大人になってもそのまんま。
 KTXは「We Trust You」として改札を撤去(実際には運用失敗)したために無賃乗車の手段がいろいろと語られている始末。

 そんなこんなでソウル市が「もうこのままじゃ無理」とギブアップ宣言。
 「そもそも『交通は福祉』って言い出したのは国側なんだからどうにかしろ」と。

 韓国電力が1年で3兆円規模の赤字に苦しんでいるのと原因は変わらないかな。
 安い電気代、安い公共交通料金をどこかにツケてまわっているだけなのです。

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