「イカゲーム2ですか?ここでまた撮ると言ったら反対します。面倒で不便なだけで、得なんてなにもない……」
21日午後4時、ソウル道峰区白雲市場で46年間商売をしている商人の金某氏(73)は首を横に振りながら話した。この市場は2021年に世界を席巻したネットフリックスシリーズ「イカゲーム」の主要撮影地だ。「双門洞天才」チョ・サンウ(パク·ヘス)の母親が運営する魚屋があり、ソン・ギフン(イ·ジョンジェ)とサンウが自動販売機コーヒーを抜いて飲んだ場所もここだ。ロケ地として有名になり、築60年になった古い市場には一時、観光客500人余りが毎日訪れてきた。市場だけでなく双門洞全体がイカゲーム特殊期待感に浮かれていた。
しかし、2年が過ぎた今、商人たちは続編撮影のニュースにも大きな期待をしていない雰囲気だ。しばらく観光客は殺到したが、財布を開けなかったためだ。人気ドラマ・映画撮影場所になれば、熱烈なファンの「聖地巡礼」で商圏が蘇る現象。「コンテンツツーリズム」効果が白雲市場と双門洞では作動しなかったのだ。
韓国日報は現場商人と専門家の分析をもとに撮影観光地の失敗談をまとめた。韓国観光公社は今年初め、外国人向けに「韓流観光代表コース51選」を発表し、△イカゲーム△パラサイト半地下の家族△変な弁護士ウ·ヨンウなどのロケ地ツアーを推薦した。しかし、大多数は特需を享受できなかった。
Kコンテンツ観光地が一時人気に止まった主な理由は逆説的に「コンテンツ」がないためだ。 人は押し寄せてくるのに、彼らがお金を使って楽しむものを用意できなかったためだ。サンウの母親の店に出てきた白雲市場の「八道干物」社長ソン·ジョムスクさん(58)も試行錯誤を打ち明けた。ソン氏は「外国人が店の前で写真を撮ったが、いざ彼らに売るものがなかった」と話した。店の主な商品はサバやタチウオなどの水産物だ。ソン氏は空いていた隣の店舗を急いで借りてカワハギなどのおやつを売った。しかし、イカゲームストーリーとは関係のない商品なので人気がなかった。ソン氏は「イカゲーム放映直後の6ヶ月間、月売上が10万〜20万ウォン程度上がったのが全て」と話した。 (中略)
道峰区もぼんやりしていたわけではない。2021年12月、市場内の空き店舗1室を得て「イカゲーム体験館」を作った。観光客に緑色のトレーニング服などのドラマ衣装を貸し、即席写真も撮ってあげた。しかし、官の想像力はそこまでだった。 毎月500人ほど来ていた観光客が次第に減り、11ヵ月ぶりに閉店した。 体験館の場所は結局下着屋に変わった。
(引用ここまで)
イカゲームを韓国観光の目玉に活かそうとしたものの。
どれも失敗。
ロケ地巡回、いわゆる聖地巡礼の場にしようとしたものの関連商品を用意することができずに「財布を開かない観光客」しか来なかったそうで。
なんの関係もない「カワハギの干物」を売ってみようとしたけど……まあ、売れなかったと。
「聖地」扱いしたところで、要するにただの魚屋ですからね。
地方自治体も「イカゲーム体験館」を作って「緑のジャージを着て記念撮影」とかやったそうですが。
尻すぼみで終わって、体験館は閉鎖。いまは下着店になったそうですわ。
失敗した、って話なんですが。
そりゃまあ……そうだよね、としか言いようがない。
シリーズものであるとか、長く売れ続けている名作であるとか。
人々がそこに来たくなるようなものであればともかく。
「イカゲームで母親が働いていた魚屋」
「イカゲームのジャージを着て記念撮影」
そこにどれだけの需要があるのかっていう。
後半の引用外にハリー・ポッターはさまざまなマルチメディアでの展開が行われているってありますが。
ホグワーツの制服でコスプレして杖持って、USJや旧としまえんの施設で記念撮影するのと、イカゲームのジャージ姿で記念撮影することが比較にはならんでしょ。
パラサイトも同様で。
聖地案内で「ここがロケ地です」って紹介したら観光客が「うわ、ホントにみすぼらしいわ」って言ってて元から住んでいた住民が大激怒するっていう(笑)。
沼津や大洗みたいに観光地としての下地があるわけでもなし。
イカゲームやパラサイトに憧れたりする要素があるわけでもない。
「あの世界に浸ってみたいなぁ」って思える要素がないところに行くわけがないんだよな。
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