相互RSS募集中です

カテゴリ:韓国社会の記事一覧

ソウルでよく見る「リアカーで段ボールを回収する老人」、半分が80代だった……あれ以外に現金を得る手段がないのか

カテゴリ:韓国社会 コメント:(41)
ソウルの古紙拾いの老人3000人…半分は80代、月収90万ウォンにも満たない(デイリーアン・朝鮮語)
ソウルだけで古紙・古鉄などを拾って生計を維持する老人が3000人余りであることが把握された。 彼らの月平均所得額は89万5000ウォンで、80代以上(1412人)が全体の半分の47%水準だった。

ソウル市はこのような内容を盛り込んだ「ソウル市古紙収集老人現況」を10日公開した。 これは、市が去る2月から5月24日まで全数調査した結果を保健福祉部に提出した後、自主的に補完調査した内容を総合したものである。

市によると、ソウル市内の古紙収集老人は計3007人(男性1168人・女性1839人)だった。 10人中5人は80代以上(47%)で、次は70代(41%)・60代(12%)だった。 基礎生活保障受給者は23%、65歳以上の基礎年金受給者は84%だった。

彼らの月平均所得は全国より12万9000ウォン高い89万5000ウォンだ。 基礎年金、古紙収集活動所得などすべての所得を合わせた金額だ。 昨年、ソウル市の実態調査で古紙収集活動による平均所得は15万1000ウォンだった。

古紙収集老人のうち1468人(49%)は、老人雇用事業に参加したと集計された。 具体的に13自治区14事業団に1253人が参加し、彼らの参加所得は30万5000ウォンだった。 この他に環境美化・スクールゾーンでの学童擁護員・老々介護など一般働き口に参加した老人は215人だった。

市は古紙を拾わなくても生計を立てていけるよう安定的な所得活動が可能な低強度の高齢者層向け働き口を提供する方針だ。 高齢者が適当な働き口を提供・斡旋を受けることができず、むやみに廃紙収集に飛び込み貧困が長期化することを防ぎ死角地帯を最小化するためだ。
(引用ここまで)


 ソウル市がいわゆる古紙回収を生業としている高齢者層を調査。
 結果、ソウル市だけで3000人以上がいるとの結果。
 もちろん、今回のカウントから漏れている人たちもいるでしょうけども。
 というか、2017年時点で170万人いたとされていたので、3000人っていうのはどうもピンとこないというか。

廃止拾うお年寄りにも課税を?(クッキーニュース・朝鮮語)

 170万人のうち、30〜40万人くらいがソウルに集中していてもおかしくないかな、とは感じます。
 7年ほど前に行った際のイメージとしては、「バスでソウルを回っていると15分くらいでひとりを見つける」ってところですかね。昼夜問わず。

 ただ、ムン・ジェイン政権下で全国の高齢者層を軽作業での雇用を続けて失業率や就業数をごまかしていたこともあって、その影響で減っているって可能性は充分にあります。
 ざっくり前政権からの比較で40万人以上、1.6倍には高齢者層の雇用を増やしていたって実績がありますから。
 結果、現在でも減らせていないのですよね。高齢者雇用をやめたら失業率がとんでもないことになってしまうので。


 ソウルで3000人だったら、ムン・ジェイン政権下で大号令を出して、古紙回収に「幸せ手押し車」だの「威風堂々エコ事業団」だのの名前をつけて、支援金を出して「労働者扱い(失業率低下に役立つ)」にしたりしないと思うんですよ。

 とまあ、数に疑問がありはしますが、中味の数字についてはかなり「なるほどなぁ」と納得できるものになってはいます。
 平均月収が89万5000ウォン。10万円ちょい。
 これは古紙回収だけではなく、基礎年金(35万ウォン)や他の収入も合わせたもの。
 ソウルではとても暮らせていけない額ですね。

 かつ、3000人の年代内訳はおおよそ半分が80代、40%が70代、60代は10%とのこと。
 こちらも納得できる数字ではあるかな。
 古紙回収以外に現金収入の手段がないのでしょう。
 きつい話だ。

 ソウル市では「彼らに軽作業の仕事を与えたい」としていますが。
 「幸せ手押し車」を運営してても幸せからほど遠い冗談みたいな話はやめてほしいもんですわ。ホント。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「地方から若者がソウルに脱出している……地方に魅力のある就職先を作らなければ」……韓国の地方都市、本当に厳しいしなんもないからなぁ

カテゴリ:韓国社会 コメント:(88)
【コラム】韓国の深刻な「青年地方脱出」…残された時間は多くない(中央日報)
首都圏に人口と経済的な機会が集中する現象がエンデミック以降さらに深刻になったという数値が出てきた。新型コロナ直前の1年と最近の1年のクレジットカード使用額を比較すると、ソウルの主要商圏のほか、先端産業の拠点がある首都圏の城南(ソンナム)・華城市(ファソンシ)ではすべて新型コロナ以前より消費が増えている。半面、6大広域市の大学近隣など主要商圏はまだ新型コロナ以前の売上高を回復していない。

韓国の総人口の減少はいま始まったことではない。問題は青年人口の二極化だ。9日の行政安全部によると、2023年の青年(15-34歳)の人口を10年前の2013年と比較すると、釜山(プサン)は25%、大邱(テグ)は22%、光州(クァンジュ)は17%、蔚山(ウルサン)は27%も減少した。

その大部分はソウルと首都圏に移った。首都圏と非首都圏の間の賃金・成長率・文化・医療など格差が広がり、青年の流出が深刻化したという分析だ。

これは悪循環につながる。青年が離れて衰退した地方では良質の雇用と各種インフラが減る。これがさらに青年の地域脱出欲求を高める。 (中略)

専門家らは地域「拠点」都市に移す企業・機関・大学に多くのインセンティブを与える一方、青年人材が新しい未来を夢見ることができる支援策をパッケージで与えるべきだと強調している。時間はそれほど残っていないようだ。
(引用ここまで)


 韓国の地方都市の寂れ具合っていうのはもうなんというか、筆舌に尽くしがたいものがあります。
 「日本だって東京になにもかもが吸い取られているが?」なんて言う人もいるでしょうが、それどころじゃない。
 もうレベルというか、段階そのものが違います。

 韓国第2の都市である釜山も人口そのものは340万人以上いるのですが、ゆったりとした右肩下がり。
 合計特殊出生率も0.66とソウルの0.55に次ぐ数字。
 その釜山市、この6月には消滅危機地域に指定されました。

少子高齢化進む韓国 釜山市が「消滅危険地域」に=消滅危険度は全羅南道が最高(聯合ニュース)

 人口300万人超の第2都市であってですら消滅が危惧される状況にあるわけです。
 もはや他の地方都市なんてどうなるか分かったもんじゃないのですね。


 この記事でも「地方に拠点を移す企業、大学などにインセンティブを」って言っていますが、じゃあ具体的にはどうやって……って話ですわな。
 先日、地方に勤務する医師には最初から大きなインセンティブを与えるって記事がありました。
 「年収1億8000万ウォン以上保証」「住宅提供」「5年以上勤務したら教授にもなれます」(ただし早期引っ越しはペナルティあり)みたいにやってましたね。

 それくらい思い切った方策を打ち出さないと、韓国の地方はどうにもならないのが実情なのです。
 企業がインセンティブもらって地方に移転するってなったら、それが原因で退職者が続出するでしょうね。そのくらい、「韓国の地方」は魅力に欠けるのですよ。
 まあ、そんなことを書いている楽韓さんは個人的な旅行で、そうした地方都市に何度も行っているのですが(笑)。

 そうした経験が「韓国の地方都市ひどいから……」って話を書けるバックボーンになってはいますね。
 「あそこにいる若者だったら『絶対に脱出したい』って思うよなぁ」って実感をこめて書くことができるわけです。
 ホント、なんもないですから。
 いや、想像を絶するくらいになにもないのよ。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「世界から移民に行きたい国ランキングに日本は入り、韓国は入らなかった」……そりゃまあそうでしょうね、としか

カテゴリ:韓国社会 コメント:(80)
日本はあり韓国はない…一番移民に行きたい国1位は?(中央日報・朝鮮語)
全世界の人々が最も移民を望む国1位はカナダ人であることが分かった。

4日(現地時間)、ニューヨークポスト紙は、ファーストムーブ・インターナショナルがGoogle検索データを分析した結果、人々が最も移住したい国はカナダだと報道した。

グーグルでは1年間に150万件以上の「カナダ移民」関連検索記録が集計された。

しかし、ファーストムーブ・インターナショナルは、カナダへの移民が期待とは裏腹に、現実ではさまざまな困難が多いと指摘した。

カナダ移住民たちは高い物価で苦しんでおり、特にバンクーバーとトロントのような大都市は世界で最も高い都市の一つという点がその理由に挙げられた。

2位は120万件以上の検索記録を占めたオーストラリアだった。 オーストラリアは暖かい天気、親切な市民、世界的な教育および公共医療システムで世界の人々に注目されている。

3位のニュージーランドに続き、スペインと英国がその後を継いだ。

その他にポルトガルと日本がそれぞれ6位と7位を、ドイツ、フランス、スイスなどヨーロッパの富裕国が上位10位内に入った。

一方、米国は10位内に入っていないことが分かった。 6年前、世論調査機関であるギャラップが2015〜2017年まで全世界154ヶ国の成人50万人余りを対象に同じ調査をした当時、米国が1位に選ばれたこととは相反する結果だ。 (中略)

韓国は順位内に入ることができず、アジアでは唯一、日本が移民したい国のトップ10入りを果たした。
(引用ここまで)


 国際物流……というか、国際引っ越し企業であるファーストムーブインターナショナルが、移住先の国として検索された国のトップ10ランキングを発表しています。

2024 Relocation Index(1st Move International・英語)

 Googleで検索されたデータを精査したもの、とのこと。
 以下はランキング。

1.カナダ
2.オーストラリア
3.ニュージーランド
4.スペイン
5.イギリス
6.ポルトガル
7.日本
8.ドイツ
9.フランス
10.スイス

 先日紹介した日本が10位になっていた「富裕層の海外脱出先ランキング」にちょっと似てますね。
 韓国が4位になった脱出元ランキングは紹介しましたが、脱出先ランキングは書いてなかったのでピックアップしておきましょうか。

1.UAE
2.アメリカ
3.シンガポール
4.カナダ
5.オーストラリア
6.イタリア
7.スイス
8.ギリシャ
9.ポルトガル
10.日本
(引用元・ヘンリー&パートナーズ Top 10 Country Inflows


 「富裕層の海外脱出先」としてはUAE、アメリカ、シンガポールが上位に入ってくるのが面白い部分ですね。
 確かにこの3カ国はお金があるのだったら相当に魅力的な移住先といえます。
 ちなみに後者のランキングは100万ドル以上の資産を持つ層による「実際の移住先」です。
 今回ピックアップしたランキングはあくまで検索ランキング。

 英語圏が多いのは言語の習得手段がいろいろとある、あるいは英語圏からの脱出も多いからだろうなぁと感じます。
 スペイン、ドイツ、フランスあたりは「EU圏だから移住が楽」あたりが理由ですかね。

 その中では日本はやや異色ですが、おそらくは治安のよさが評価されているからかな。
 飯がうまいとかその他細々とした理由はありそうですが、そこが大きいと思います。

 冒頭記事にはコメントが150ほどついています。
 おおよそは「そりゃ日本のほうが魅力的だし」みたいなものが多数ですが、いくつか「韓国のほうが!」ってなっているコメントもあったり。

・「韓国はもうダメになりつつある国。外国人はこの現実を知るべきです。アイドル歌手の数少ないイメージだけを信じて韓国に来ても、人生ダメになる。普通の国に行って生きてください」
・「正直、ソウルのほうが東京よりもグルメも多くて住みやすい。韓国は知られていないだけ」
・「韓国も統一されたら10位以内に入るだろう」
・「休戦国に誰が移民に来るっていうの?」
・「ヘル朝鮮に来い、ヘル味を見せてやる。くくく」

 まあ、「韓国の魅力」は韓国人がよく知っているってことですね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国の畜産農家、「韓牛」に集中しすぎて価格暴落……キミらは懲りるってことを知らんのか

カテゴリ:韓国社会 コメント:(99)
タグ: 韓牛
猫も杓子も「韓牛」飼ってたのに…畜産農家、結局「爆発しそう」(韓国経済新聞・朝鮮語)
韓牛の卸売価格が3年間で36%暴落したことが分かった。 景気低迷による消費減少も影響を及ぼしたが、2019年から提起された供給過剰警報を無視したまま、韓牛農家が先を争って飼育頭数を増やして起きた「予告された惨事」という指摘が出ている。

畜産物品質評価院が5日に発表したところによると、6月の最終週基準で韓牛(1+等級)の卸売り価格は1キロ当たり1万5387ウォンだった。 韓牛の卸売り価格は2021年(2万4165ウォン)ピークを記録し、2022年2万1525ウォン、2023年1万7275ウォンに下がり、今年1万5387ウォンまで下がった。 3年間で36.3%急落したのだ。

韓牛飼育頭数が増加傾向を見せ始めたのは2015年頃からだ。 一般的に経済が成長するほど韓牛のように「贅沢品」に分類される畜産物は需要と生産が同時に増える傾向がある。 しかし、国内の韓牛飼育頭数が2019年307万8000頭で、初めて300万頭を超えてから供給過剰の懸念が出始めた。 韓国農村経済研究院(KREI)などが「韓牛飼育規模を減らさなければならない」と警告し、政府が韓牛削減事業を行ったりもした。 (中略)

韓牛業界は、飼料価格が高騰し、外国産牛肉の輸入量も増え、厳しさが増していると訴えている。
(引用ここまで)


 韓牛なるものがありまして。
 韓国国内では「高級牛肉」として知られています。
 秋夕(韓国のお盆)とかで用いられる「年に一度のお楽しみ」的な存在です。

 ただ、数年前から「供給過剰になるのでは」と危惧されていたのですが。
 ついに韓牛バブルが崩壊。
 3年前から見てキロあたりの価格が36.3%下落したとのこと。

 韓国では牛肉といえばアメリカ産。
 日本よりもはるかに多くのアメリカ産牛肉を輸入しているほどです。

韓国、アメリカ産牛肉の世界最大の輸入国となる……14年前に「米国産牛肉を輸入するな!」とか大規模デモやってなかったっけ?(楽韓Web過去エントリ)

 ちなみに日本はオージービーフがメイン。


 韓牛はアメリカ産牛肉に比べて「高級品」扱いなのですが、またもや畜産農家がそこだけに集中してしまって価格暴落中と。
 ……キミらはあれだね。懲りることを知らんのかね。

 さらにウォン安とインフレで餌やらなんやらも高騰。
 「もう畜産農家としてやっていけません!」って声が多数出ているそうです。

 で、野党はこの窮状も政争の具として使って支援法案を提出、国会で可決したのだけども、ユン・ソンニョル大統領が大統領拒否権を使って廃案に。
 ……どんなものでも政争の具にできるもんなんだな。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国で続発する猫の集団死事件……韓国政府は原因不明としたものの継続調査へ

【単独】「原因不明」猫の集団死亡…政府、疫学調査に乗り出す(ノーカットニュース・朝鮮語)
最近、全国的に猫たちが原因不明の神経・筋肉病症で集団廃死した事件に対して、政府が原因究明のための疫学調査に出たことが確認された。この過程で「飼料と猫死亡の直接的な因果性が確認されなかった」という一次調査結果に対する検証作業も行われた。

30日、CBSノーカットニュース取材結果を総合すれば、農林畜産食品部(農林部)は全国的に同様の症状を経験して死亡した猫たちの弊社原因究明のための疫学調査を行っている。

農林部関係者は「正確な原因物質検討のための疫学調査」とし「獣医師、飼料専門家など専門家らと協議して疫学調査票を作り、大韓獣医社会を通じて全国の動物病院に配布した状態」と明らかにした。神経・筋肉病症猫を診療した動物病院が疫学調査票を受けて作成すれば、これを回収して検討する方式だ。

疫学調査票は飼料、砂、おやつ、猫の品種、生活環境、基底疾患など計48項目で構成された。特に「飼料」は、動物保護団体が自己調査の結果、神経・筋肉病症猫の唯一の共通点だと主張している項目だ。

先にこのような主張が提起されると農林部は去る5月飼料30個に対する有害物質検査と猫10匹の死体を剖検した結果「飼料と猫死亡の直接的な因果性が確認されなかった」と発表して正確な原因究明をための追加調査を進めると明らかにした。今回の疫学調査はその延長線上で行われるもので、最初に発表された調査結果に対する検証性格も示している。
(引用ここまで)


 楽韓Webでもピックアップした韓国での猫の集団死事件。
 この件を追っている動物愛護団体によると、7月1日時点で359件が生じており、被害にあった猫は581匹、亡くなった猫は219匹。
 被害にあっても対応ができるようになりつつある……といった感じで、亡くなるペースは大幅に減少しています。

 まあ、それでも219匹が亡くなっていて被害は拡がっています。4月時点では80匹とかでしたからね。

韓国で連続して猫がなくなる事態に……動物愛護団体が「ペットフードが原因ではないか」とするものの(楽韓Web過去エントリ)

 これらの猫に共通していた部分がひとつだけあって、「飼料製造企業A社が製造していた餌を食べていたこと」でした。
 ただし、韓国政府による検査では「餌に原因は見つからなかった」とされています。


 このA社は「オンライン掲示板などで名前を出すと、名誉毀損や業務妨害で告発してくる」ことで有名で、SNSなどでは「名前の出せないあの企業」とか「例のあそこの飼料」みたいに呼ばれている「ヴォルデモート餌」とされています。
 で、そのA社が続発当初に「共通点は餌だけだ」とコメントした大韓獣医師会会長を告発したとのこと。

「猫216匹集団死亡」関連の大韓獣医師会も告発される(ニューシス・朝鮮語)

 一応、念のために言っておくと告発したのは「市民団体」ですが、まあその背景は……ね。
 以前にも餌の問題ではないかとされる件があったのですが、こうしてスラップ訴訟を連発させてくるので、言及もできなくなったと。

 ただ、政府は当該飼料にかぎらず調査を継続することを決定したとのこと。
 とにかく原因が判明すればいいとは思います。ホント。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「数学五輪で金メダルを取る天才でもけっきょくは医者になる。こんな国には未来がない」……未来がないことはみんな知っているから極端な少子化になっているのでは?

【コラム】最上位学生の大半が医師になる国は未来がない=韓国(中央日報)
先日、米プリンストン大で経済学博士学位を取得した同じ大学の韓国人新任教授と一緒に昼食をした。彼の専攻は財務理論で、高難度数学を使う分野だ。その彼が数学の問題を解きながら行き詰まった時に訪れる高校の同窓生がいるという。驚くことにその友人の職業は数学とは関係がほとんどない大学病院の医師だった。数学の天才のその医師は学生時代に数学オリンピックで活躍し、全国首席に近い検定試験の成績が惜しくて医学部に進学したという。韓国の理系学生のうち全国の首席から3058位までが医科大学に進学するという話を実感した瞬間だった。来年からは医学部の定員が1509人増えるため、今後は首席から4567位までが医学部を志願することになるのだろう。

世界に類例がない極端なミスマッチだ。大韓民国の最上位の学生らは自分が好きで得意な専攻を選択しない。なぜか。私は2024年1月11日付のコラム「労働市場の格差解消が教育過熱・少子化解決のカギ」で、極端な医学部集中現象の原因は医師と他の職種の生涯所得の過度の格差にあると説明した。大韓民国で医師だけが定められた引退年齢なく長く安定的に高所得を手にする。

1998年の通貨危機以前まで、大韓民国の最上位圏の学生の多数が工学や自然科学に進んだ。このような学生が大韓民国を今日のような先進国に導いた製造業を率いた。ところが過去20年間に医学部集中現象が加速した。医師が働く病院産業が国富創出の通路となり、大韓民国を飛躍させることができるのならよい。しかし病院産業は製造業や技術企業と比較して内需依存的であり、国富創出効果が低い。たとえば医師としては国内の患者が大半である上級総合病院が成就の最高点だ。しかし科学技術が商用化されれば世界が舞台となり、輸出が増え、国富が創出される。国家が競争力を持って発展するには最も優秀な人材が理工系に進学しなければいけない。最上位の学生の大半が医師になる国には未来がない。
(引用ここまで)


 アメリカに留学して経済学の教授になった韓国人が、数学的な問題に行き詰まったら、韓国に住んでいる「数学の天才」といわれた友人に相談をする。
 その相談の相手は数学オリンピックで金メダルを取り、修能試験では全国主席に近い成績を取ったので大学病院の医師になったとのこと。
 ……とても韓国らしい風景ですね。

 数学関連でいうなら韓国から出場した数学オリンピックの代表はかなりいい成績を取ります。
 でも、それだけなんですよね。「数学オリンピックでいい成績を取っているので、そのうちフィールズメダル(数学のノーベル賞に相当する最難関賞)も取れるに違いない!」って鼻息が荒かったこともあるのですが。

韓国人は数学五輪で成績がいい。「数学のノーベル賞」を受賞する日も近いはず(楽韓Web過去エントリ)

 その10年後くらいにフィールズメダルをはじめて獲得した韓国人は20歳を過ぎてから数学の才能を発揮していた人物だったりします。
 なお、国籍はアメリカ(2歳で韓国に帰国。以降、学歴はすべて韓国内で取得)。おまけに師匠は日本人。
 そんな背景もあって、韓国国内の祝われかたが実に微妙でした。


 じゃあ、数学オリンピックで金メダルを取ったような人はなにをするのか。
 そりゃ医者になるに決まっています。
 以前にちらっと話しましたが「韓国の大学は優秀者が好きな学部に入っていく」というシステム。
 まず、ソウル大学の医学部から埋まっていき、高麗大学と延世大学の医学部、それ以外の医学部……と埋まっていきます。
 そこからさらに歯学部、薬学部、韓医学部と埋まっていき、そこからようやくいわゆる理工系が埋まりはじめるといった序列になっていくのです。

 半導体学科は大手企業に就職がひもづけられている有力学科なのですが、それでも入学放棄が多数で定員割れを起こしてしまうほどに人気がありません。
 なぜならそのくらいに優秀な学生はみんな医者になってしまうから。
 大企業に入ってもとてつもない業績を上げて0.8%ともされる役員の狭き門を潜らなければ、実質45歳定年。

 だったら、定年もなく健康だったら80歳だろうと現役でいられる医者になろうとするでしょうよ。
 「そんな社会は未来がない」とこのコラムでは書いていますが。
 未来がないからこそ合計特殊出生率が0.72とかになっているんじゃないでしょうかね?

 あ、記事は前後編なのですが、冒頭記事に後編記事へのリンクがないので貼っておきますね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国で「地方医療拡充」のために大盤振る舞い開始。月給1500万ウォン、住宅保証、さらに「5年間、地方で勤めたら教授職保証」……そこまでやらないと医師が地方に行かないのか……

カテゴリ:韓国社会 コメント:(55)
【単独】月給1500万ウォンで住宅を与え、医学部教授の保障…「破格的支援」(韓国経済新聞・朝鮮語)
26日、保健福祉部などによると、政府は来年、最大500人の地域必須医師を選ぶことを基準に、関連予算の編成を準備している。 専攻医の修練を終えた専門医が地域医療機関(2次病院以上)で5〜10年長期勤続すると契約すれば、連続勤務手当て、研究手当てなど現金性支援と共に住宅提供、医大教授身分保障などの恩恵を与えることが骨子だ。 (中略)

慶尚北道浦項医療院は現在まで5ヵ月以上内科専門医を採用できずにいる。 今年1月、内科専門医2人を採用するという公告を出したが、応急医学科と整形外科専門医を1人ずつ選んだだけで、内科専門医は依然として採用できないままだ。

忠清北道丹陽郡の医療院は1月、応急医学科の専門医を見つけることができず、当初の計画より4000万ウォン多い4億2000万ウォン台に給与条件を引き上げた。 ある地方医療院の関係者は「地方の場合、ソウルや京畿圏の病院より1億〜2億ウォン高い水準の給与を支給するが、どうしても地方なので志願者を探すのが難しい」と訴えた。

地方の深刻な医師求人難に政府が破格の恩恵を持ち出した。 首都圏より高い年俸にも関わらず、地方に定着しようとする意思が減ると、各種手当ての支給を越えて住宅提供、教授身分保障などのインセンティブを与えることにした。専門医など高級医療人材の離脱で地域医療が崩壊し、患者の首都圏への偏りが激しくなる悪循環を断ち切るために「地域必須医師」という装置を設けることにしたのだ。 (中略)

政府は医学部の増員計画を発表し、「現在も医療脆弱地などで5000人の医師が不足している」と明らかにしたが、地域必須医師の募集を通じて不足分を一定部分満たすことができると予想される。

韓国の地域医療は劣悪な水準だ。 保健福祉部によると、2022年基準で人口1000人当たりの医師数はソウルが3.47人で、17の市・道の中で最も多かった。 しかし、江原(1.81人)や全羅南道(1.75人)、忠清南道(1.53人)、世宗(1.29人)などは2人台にも及ばなかった。 (中略)

このような状況のため、地域別に救急医療にアクセスできる偏差も大きい。 2019年の国立中央医療院の資料によると、地域応急医療センターに30分以内に到着できない人口の割合は、ソウルが0%であるのに対し、全羅南道は36.9%に達した。 人口の40%近くが緊急な状況でも医療サービスを適時に利用できない危険に追い込まれたということだ。 慶尚南道(30.1%)と慶尚北道(29.7%)、江原道(29.4%)などの地域も割合が30%に近づいた。

政府は医学部の増員にとどまらず、医療人材が地域に定住できる環境を整えている。 各医大が属している地域内の高校卒業生だけが志願できる地域人材選考を60%以上に増やすよう勧告したのに続き、地域必須医師制を導入して崩れた地域医療を生かすという構想だ。 統計庁によると、昨年4月基準で病院に雇用された奉職の月平均給与は1034万ウォン程度だ。 住居支援を除いて各種手当てが予算案どおり反映されれば、地域必須医師の月平均給与はこれより50%多い約1550万ウォンになる。

早くから地域病院で修練すれば、該当地域で引き続き勤務する確率も高くなる。 大韓医師協会医療政策研究所が2022年に発刊した「医師の地域勤務現況および誘引·維持方案研究」報告書によると、専門医になるために修練する地域が地方広域市の場合、首都圏の時より地方で勤務する可能性が12.4倍高いことが分かった。

政府は地域の必須医師に破格のインセンティブを与えるだけに、首都圏の病院に転職するなど契約を破ればペナルティを与えるという方針だ。 国民の力の議員全員が20日に発議した「必須医療の育成及び地域医療格差の解消支援に関する法律案」では、地域必須医師が契約を履行しない場合、すでに支給された支援金に法定利子を加えた金額を市·道知事に返還しなければならないと規定している。 政府はこのような似たような方式を検討しているという。
(引用ここまで)


 「ほう、ここまでやるのか」って思ったニュースをピックアップします。
 韓国において喫緊の案件とされているのが地方の医師数拡充。
 医療ストライキ(まだ継続中)の原因となった政府による医大、医学部の定員拡大も「地方に医師が少なすぎる」状況をなんとかするために行われています。

 実情を見てみると江原道(1.81人)や全羅南道(1.75人)、忠清南道(1.53人)、世宗市(1.29人)等で1000人あたり2人割れ。
 韓国でもっとも田舎ともされている江原道(イ・ジェミョンのお墨付き)が意外と検討しているのはなんでかな……って思ったのですが、そもそもの人口が少ないからだな、これは。
 公務員の多い世宗市は逆に「公務員以外が少ない」から、こうした状況になっているのでしょう。
 ちなみに日本で一番医師数が少ないのは埼玉県で1000人あたりだと1.7人ほど。以下、茨城(1.87)、千葉(1.94)と関東圏が続きます。東京が3.07とかなので「首都圏」として均すとそこまででもないって感じかな。
 韓国の1.29人、1.53人といった数字がけっこうひどいことが分かってもらえるのではないでしょうか。

 その対策として、けっこう大胆な方策に出てきました。


 今回の政府案曰く──

・月給1500万ウォン以上
・住宅提供
・地方に5年以上継続勤務で教授職保証

 これを専攻医(日本でいうところの研修医)を終えたばかりの専門医に与えるとのこと。
 大盤振る舞い。
 最低でも年俸として1億8000万ウォンを保証ってことか。まあ、医師として駆け出しだったらかなり高い。ここからどこまで昇給できるのかって問題もあるかもしれませんが。
 あと韓国では「教授職保証」とか政府ができるもんなんですね。

 一応、こうしたインセンティブと共に、破ったらペナルティが用意されるとのことで、5年以内に地方を去ったら支援金+利子の返還を要求するとのこと。
 まあ、悪くない制度じゃないかなと思います。
 このくらい思い切ったことをやらないと、韓国で地方医療は確立できないのでしょう。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「富裕層の国外脱出ランキングで韓国が中国、インド、イギリスに続いて第4位……意外だ」……意外かなぁ?

カテゴリ:韓国社会 コメント:(55)
【時視各角】富裕層と人材が出ていく国、韓国(中央日報)
10年ほど前に「ヘル朝鮮」という言葉が流行した。米日刊紙ワシントンポスト(WP)が「韓国の青年たちは自国を『地獄(hell)』と呼んで脱出方法を探している」という企画記事(2016年1月31日)を掲載するほどだった。記事では「金の匙」と「土の匙」に代弁される貧富の差の相続、長時間労働、低賃金非正規職の増加などに対する青年の挫折感が紹介された。2024年の韓国はどうか。さらに深刻な状況だ。住宅価格は暴騰し、安定した会社への就職はなおさら難しくなった。その象徴的な結果が世界最低の出生率だ。今年1-3月期の合計特殊出生率は0.76と、過去最低値を更新した。

ここに新しい現象が加わっている。その一つが富裕層の韓国脱出だ。英国の投資移民コンサルティング会社ヘンリー&パートナーズは韓国の高額純資産保有者(投資可能流動資産100万ドル以上)の純流出が今年1200人に達すると予想した。中国(1万5200人)、英国(9500人)、インド(4300人)に続いて世界で4番目に多い。韓国の富裕層の純流出は2022年の400人から昨年は800人に増え、今年はまた50%増えるということだ。習近平体制で監視と統制が激しくなった中国、ブレグジット以降の景気沈滞に苦しむ英国はそうだとしても、韓国が4位というのは意外だ(5位はウクライナと戦争中のロシア)。 (中略)

韓国を離れるのは百万長者だけでない。先端技術人材の離脱は尋常でない。最近ハワイで開催されたシンポジウムに参加した半導体学科の教授は米国ビッグテック企業にいる知人らから驚くような話を聞いたという。サムスンとSKハイニックスの職員からビザ推薦書を書いてほしいという要請が大きく増えたということだった。グーグル、マイクロソフト、OpenAIなど米国企業が人工知能(AI)・半導体分野の人材採用に掲げた条件は開いた口がふさがらないほどだった。半導体博士学位者の初任給は約3億ウォン(約3470万円)、サムスンなどで経歴を積んだ専門人材は数億ウォンが上乗せされる。AI分野の人材は初任給が10億ウォンを超えるという。国内の企業が提示できる金額ではなかった。米ビッグテックがそれだけ人材の確保に注力しているということだ。

米国企業は巨額の報酬でK(韓国の)頭脳を吸い込むブラックホールになった。技術の流出とも無関係でない。サムスン電子のある幹部は「退社後に中国へ行く場合はチェックでもするが、マイクロンなど米国の企業へ行く場合はいちいちどうこうと言いがたい」と吐露した。
(引用ここまで)


 「富裕層の国外脱出ランキング」なるものがありまして。
 資産100万米ドル以上を持つ富裕層がどれだけ国から離脱したか、とするもの。

Top 10 Country Outflows(ヘンリー&パートナーズ・英語)

1位 中国
2位 イギリス
3位 インド
4位 韓国
5位 ロシア
6位 ブラジル
7位 南アフリカ
8位 台湾
9位 ナイジェリア
10位 ベトナム

 錚々たるメンツですね。
 ちなみに日本は「富裕層が流入する」側のランキングで第10位。

 冒頭記事のように韓国メディアでは「意外な結果」としているのですが。
 意外……ですかね?


 税制は大きな問題でしょうが、それ以上に厳しいのが子育て環境じゃないかなぁ……という気がしています。
 もちろん、どの国だって受験に際してはそれなりに勉強が必要になるのは当然ではありますが、韓国のそれはたがが外れているのですよ。
 主として就職のためですけども。
 大学での成績だけじゃなくて、いわゆる「スペック」をうずたかく積み上げなければならない

 ボランティア活動、インターン経験、TOEIC850点以上、各種資格保有。
 ほとんど「現代の科挙」レベル。
 で、そんだけ苦労して大企業に入っても役員になれなかったら45歳で肩たたき。
 役員になれる可能性は同期の中で0.8%
 じゃあ、もう海外に脱出しようって気にもなりますわ。

 後半の半導体研究職も似たようなもんで、役員になれなかったら45歳でキャリア終了。
 そうなる前に海外で一花咲かせようともなるでしょうよ。
 ヘル朝鮮は伊達じゃないってことです。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→