相互RSS募集中です

カテゴリ:日韓関係の記事一覧

徴用工問題で原告と日本政府に板挟みされた韓国政府「我々の努力に日本も呼応してほしい」と言うものの……

カテゴリ:日韓関係 コメント:(157)
韓国外相、元徴用工問題「現金化」前に「解決策出るよう努力」…日本側へは「誠意に期待」(読売新聞)
韓国の朴振外相は27日、ソウル外国人記者クラブで記者会見した。日韓の最大の懸案である元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟について、日本企業の韓国内資産が売却される「現金化」の前に「望ましい解決策が出るよう努力する」と改めて強調した。

27日、ソウル外国人記者クラブで記者会見する韓国の朴振外相=上杉洋司撮影  朴氏はその上で「韓国の努力に対して日本側も誠意ある呼応を期待する」と述べた。具体的な中身には触れなかった。

 朴氏の発言の背景には、厳しい国内事情がある。朴氏と林外相が18日に東京で行った日韓外相会談では、元徴用工問題の早期解決と韓国側が努力することを確認した。朴氏は、韓国だけが譲歩した「低姿勢外交だ」との批判を受けた。
(引用ここまで)


 パク・ジン外交部長官が「徴用工問題について望ましい解決策が出るよう努力する」と発言。
 ただ、それと同時に「韓国側の努力に対して日本側も誠意ある呼応を期待する」とか言い出しています。
 まあ、日韓外相会談の時から変わってはいない感じですかね。

 ニュース動画もあるのでそちらも。



 「誠意ある呼応を」とか言われましても……ね。
 反社勢力の言い分ですわ、これ。
 具体的な内容については局長級会議かなんかで出てはいるのでしょうが。

 日本側にできることなんてもうなにもないんですよね。
 というのも、日本側は外交手段はすべて使ってやれることはやってしまっているから。


 韓国国内から「なぜ現政権は日本の言うなりなんだ」との声が上がっています。
 特に原告側から。

強制動員被害者側が韓国政府を批判 「せめて妨害はするな」(聯合ニュース)

 写真の横断幕には「被害国政府が日帝戦犯企業の名誉回復をしようというのか」とありますね。
 で「パク・ジン長官は低姿勢外交であった」と批判していると。
 こうした部分から「日本も対応を」と言ってきているわけですね。

 ですが、日本政府は日韓請求権協定に従って外交交渉の呼びかけを行い、かつ仲裁委設置、さらには第三国による仲裁委指名委託まで呼びかけている。
 外交的に正しい手順を踏んでいるのは日本側であって、その誠意を踏み潰してきたのは韓国政府でしかない。
 それらを経ているからこそ、日本側は「国際法上、違法の状態」と言うことができている。
 対外的に見ても「日本が正しい」としか言いようがない事態を形成することに成功しています。

 これ以上、なにかを日本がやるとしたら国際司法裁判所(ICJ)への付託くらいなものでしょう。
 それに乗ってくるか、韓国政府自ら付託を宣言すればよいだけ。

 「○月○日までに解決ができなければICJへの付託をする」として、時間をかける宣言をして原告らに対して逆に攻勢を取るべきなんですよ。
 ICJに提訴すれば判断が出るまで数年間はかかる。これまで以上に時間がかかることになるので交渉もできるようになるでしょうよ。
 その交渉に乗らなかったら実際に付託してしまえばいいのですから。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

外務省、徴用工問題で現金化があれば「対抗措置を検討」「遺憾や抗議というレベルではない」と自民党外交部会で説明

カテゴリ:日韓関係 コメント:(106)
元徴用工、現金化に対抗措置検討 外務省が自民党会合で(日経新聞)
外務省は21日、韓国との元徴用工問題を巡り日本企業の資産の現金化が実施された場合に対抗措置を検討していると説明した。自民党の外交部会などの合同会議で言及した。具体的な措置内容については示さなかった。

佐藤正久部会長が会議後、記者団に明らかにした。外務省側が「深刻な問題なので具体的な措置を考えている」と触れたという。
(引用ここまで)


 外務省が自民党外交部会で徴用工問題について、現金化された場合の対抗措置を検討していると説明。

 まあ、これ自体は以前から検討されていたことですね。
 2019年1月時点で「対抗措置を検討する」と菅官房長官(当時)が記者会見で述べていたこともあります。



 なんかもう菅官房長官会見って懐かしい感じですね。

 さて、今回の部会では具体的な内容には触れなかったとのことですが、過去には「国連が認めている手段」で韓国政府の所有する財産を差し押さえ、売却するとの手段があることがリークされたこともあります。  つまり、日韓請求権協定に反する内容なので、韓国政府に対して対抗措置を執るということですね。


 産経新聞にはもうちょっと詳しい話が載ってまして「抗議や遺憾というレベルではない。対抗措置をシミュレーションしている」との説明だったとしています。

徴用工問題「安易に譲るべきでない」 自民外交部会で意見相次ぐ(産経新聞)

 どうしても又聞きになるので隔靴掻痒の感が否めませんが。
 まあ、上記の「韓国政府の資産の差し押さえ」以外にもなんらかの手段はあるという感じですかね。

 韓国政府側にこうした話は伝わっているのかいないのか。
 現金化があった場合、日韓関係は本当に終わりで「信頼関係を未来永劫に渡って築けない相手」として扱うしかないことを理解しているんでしょうかね?

 先日、トルコと国連が仲介者になってロシアとウクライナが穀物輸出について同意したじゃないですか。
 その翌日にロシアは恥知らずなことにオデーサ(オデッサ)の港を爆撃しましたね。
 約束を守れない相手という意味では、韓国はこのロシアと同じ扱いですよ。
 そして「日本に対してそうしている以上、それ以外の国にもそうするかもしれない」と警戒されるのも当然のこと。

 日本の対馬から仏像を盗んでおいて返却しなかったことでフランスからも不信感を持たれて文化財の貸し出しが行われなかったことがありましたね。
 あれと同じことが全世界規模、かつあらゆる面で起きかねない、ということです。
 少なくとも「日本と韓国であれば、日本の言い分を信じる」という潮流になってしまうでしょうね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

韓国外相「徴用工問題の解決なしには日韓関係の改善はない」……ようやくそこに理解が行ってくれたのか

カテゴリ:日韓関係 コメント:(137)
韓国外相 韓日首脳会談「強制徴用の解決案示せば自然と開かれる」(聯合ニュース)
韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は25日、韓日首脳会談の開催時期について、いつになるかは分からないと前置きしたうえで「強制徴用(訴訟問題)をはじめ懸案事項の望ましい解決策が用意されれば自然と韓日首脳会談も開かれると期待している」と述べた。

 国会の対政府質疑で韓日首脳会談開催を推進していることを認めたうえで、このように述べた。

 また「強制徴用に対する解決策なしには韓日関係の修復は難しい」との指摘に対し、「現在そのような状況」とし、「(政府は)被害者側をはじめとする当事者や経済界、学界の専門家たちの意見を多様に取りまとめている」と説明した。

 そのうえで、被害者側が企業との直接交渉や日本の謝罪などを要求しているとし、「これを日本側にも伝達して被害者の意見を最大限に尊重し、韓日両国が合理的方策であると受け入れることができる案を模索している」と付け加えた。

 朴氏はまた、強制徴用訴訟問題を巡り、文喜相(ムン・ヒサン)元国会議長が国会議長在任中に提案した案について、「検討する過程で参考にできる内容」と述べた。同案は韓日の企業と国民(1プラス1プラスアルファ)から寄付を募って基金をつくり、徴用被害者に支給することを柱とする。

 また韓日が相互に停止しているビザ(査証)なし入国制度をまず韓国が再開することについて、「それも一つの方法だと考える」としながらも、「ただ、これは相互にわれわれと日本がビザを免除するものであり、そのような措置がはやくなされるように努力する」と話した。 (中略)

 また文政権の中国に対する低姿勢外交の代表事例が「3不」政策という指摘に対し、「3不政策はわれわれが中国と約束または合意したものではなく、われわれの立場を説明したものと承知している」とし、「これはわが国の安全保障上の主権に関わる事案であるため、当然、われわれの判断で結論を下さなければならないものだが、中国がそのように約束したのだから韓国に対して守れというのはわれわれにとっては受け入れ難い」と説明した。
(引用ここまで)


 パク・ジン(パク・チン)外交部長官が国会の答弁で「日韓関係は徴用工問題の解決なしには進展しない」との認識を示しました。
 日韓外相会談を経てようやく、日本側の懸念が韓国側に伝わった感じですかね。
 さすがに国会での答弁ですから。

 ただ、その対応としてムン・ヒサン案を出している部分がやや不安。
 「検討する過程で参考になる内容」ですからね。
 あんなの日本にとっては考慮するまでもない、それこそ「無礼でございます」ってものでしかない。

 原告が「日本の謝罪云々」の話は日本に関係ないし。
 まあ、現状ではどちらにせよ日本側から動きを見せることはない……という感じです。  あと気になる部分はビザ関連ですかね。


 なんか日本からの旅行についてはビザ免除をしてもいい、くらいの物言いになっているんですが。
 もともと、韓国側は日本に対して片務的にビザ免除してたんですよね。延々と。

 日本から韓国に対して観光ビザが免除措置が執られたのは2005年。
 まあ、さすがに17年継続していたら既得権だってなるっていうのも分からないではないですが、明洞があの状況じゃ耐えられないってことでもあるかな。
 自営業に対しての助け船としてはそこそこ効くんじゃないかと思われます。

 最後の三不については否定の方向で動いているようですが。
 いまだに在韓米軍のTHAAD部隊に対する対応も変わっていない。
 一応、米韓の大規模軍事演習は再開するとのニュースが出てきましたが。
 本当に中国と一定の距離を置くことができるのか。
 今回の答弁だけでは正直、微妙なとこですね。

 でもまあ、一定の方向に進もうという方向性だけは見えてきている……という感じかな。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

韓国外相、外相会談や岸田総理への表敬訪問をするも日本側は完全にゼロ回答で肩透かし……帰り際に「我々の努力に日本も応じる用意があると感じた」と語る……感想じゃん

韓国外相「韓国の努力に日本も応じる用意があると感じた」 徴用問題巡り(聯合ニュース)
訪日している韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は20日、東京都内で韓国メディア向けに記者会見し、強制徴用被害者への賠償問題などの解決に向けた韓国政府の努力に「日本側も誠意をもって応じる用意があるという感じを受けた」と述べた。 (中略)

 一方、外交部の高官は賠償問題の解決の期限に関する質問に、「期限を定めておくものではない」と応じ、「被害者が高齢化しており、現金化(日本企業の韓国内資産の売却)が迫っているため、緊張感をもってできるだけ早く解決する必要があると考えている」と説明した。同部は今月、賠償問題の解決策を探る官民協議会を立ち上げ、2回の会合を開いた。

 旧日本軍の慰安婦問題に関しては、2015年の韓日合意に基づき日本側が拠出した10億円で設立され、文在寅(ムン・ジェイン)前政権が解散させた「和解・癒やし財団」の再設立を検討するかとの問いに、「そういうことはなく、さまざまな方策を検討している」と述べた。慰安婦被害者の尊厳と名誉を回復し、心の傷を癒やすという合意の精神を生かして問題をうまく解決していきたいと伝えた。
(引用ここまで)


 韓国のパク・チン外交部長官(外相に相当)が帰国しました。
 林外相と日韓外相会談を行った他、岸田総理への表敬訪問があり、あまり報じられてはいませんが日韓議員連盟とも会談がありました。



 この際、慰安婦合意についても言及があり、「合意を尊重する」という発言があったとのこと。
 これにさっそく「市民団体」が反応しています。

韓国市民団体「対日屈辱外交を糾弾…慰安婦合意継承、審判免れないだろう」(中央日報)

 「国民全員が反対した一方的な拙速合意」「このような合意を継承するならユン政権は侵犯を免れないだろう」ですって。
 とはいえ、正義連や民主労総はユン政権にとって支持層ではないので、彼らから反発を買ってもどうということはないですかね。

 一般的な韓国人はすでに正義連のやりように呆れまくってますから。


 で、パク・チン長官ですが帰国前に韓国メディアと懇談して徴用工問題について「日本側も韓国の努力に応じる準備があると感じた」と発言。
 ……感想だよね。
 まあ、韓国メディアを前にしたらそう発言するしかないのだろうな、とも感じます。

 外務省のプレスリリースを見てもこれまでと大きく変わらない……というか。
 「外務相会談があった」という事実以外、なにも変わっていないですからね。

日韓外相会談及びワーキングディナー(外務省)
朴振(パク・チン)韓国外交部長官による岸田総理大臣表敬(外務省)

 表敬訪問についてはもう「ただ単に安倍元総理の弔問に来た人」になってますね。

 韓国側から見たら完全に肩透かし。
 日本側はいわゆる「一貫した立場」をそのまま堅持している。
 シンシアリーさんのところでは「もっと歓待されるはずだったのでは?」というような記事をピックアップしています。
 思っていた以上に冷や飯を食わせてました。「訪日させるくらいだからなにかあるのか」と身構えていましたが、ゼロ回答。
 まあ、これが現状の日韓関係なのだということを分からせた、という感じです。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

今日、4年7ヶ月ぶりの日韓外相会談、関係改善の一手になるかは微妙

韓日の外相 きょう東京で会談=徴用問題など議論へ(聯合ニュース)
韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は18日に日本を訪問し、林芳正外相と会談する。朴氏の就任後、両氏が対面で正式に会談するのは初めてで、韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後初めての韓日外相会談となる。 (中略)

 尹政権が韓日関係改善を主な国政課題の一つに掲げている中、今回の会談では強制徴用被害者への賠償問題が実質的な中心議題になるとみられる。韓国国内で日本企業の韓国内資産を強制的に売却(現金化)するための法的手続きが進められており、日本政府は1965年の韓日請求権協定などに反するものだと反発してきた。日本は自国企業の資産の現金化を両国関係の「レッドライン(越えてはならない一線)」と見なしている。

 朴氏は林氏に対し、同問題の解決策を模索する韓国内の動きを説明し、日本側の意見を聞くとみられる。
(引用ここまで)


 日韓外相会談が4年7ヶ月ぶりの開催。
 日米韓でのような多国間会談ではありましたが、テタテの単独会談はほぼ5年ぶり。
 ムン・ジェイン政権との外交断絶がどれほどのひどかったのかの象徴ともいえますかね。

 聯合ニュースの記事に書かれているとおり、今回は進捗報告としての意味合いが大きいものとなるのでしょう。
 おそらくは外交部でやっている「官民協議体」がどのような議論をしているのか、っていう部分を。

 まあ、あとは建前としては安倍元総理の弔問ですかね。
 後日、岸田総理にも面会する予定だとされています。


 ただまあ、その官民協議体には原告の一部が参加を拒絶している状況。
 韓国国内にも根強く「原告側との了承が必要だ」とする認識があるようです。

「強制動員の代位弁済…被害者の同意なしには不可能」(ハンギョレ)
協議会では政府がどんな方式であれ代位弁済を推進しても、被害者側の同意を得なければならないという法律解釈が出てきたと伝えられた。実際、民法第453条と第454条は「第3者は債権者との契約で債務を引き受け、債務者の債務を免除することができる」として「第3者が債務者との契約で債務を引き受けた場合には、債権者の承諾によりその効力が生じる」と規定している。最高裁の判決によって賠償責任(債務)を負った戦犯企業に代わり、韓国政府がいかなる形であれ賠償をするには、債権者(被害者)の承諾を得なければならないという意味だ。

 外交部当局者は「(2回目の協議会で)代位弁済に関する議論があり、法律検討を経て債務を誰かが代わりに弁済するには、債権者の同意が必ず必要だという分析が出た」とし、「いわゆる『ムン・ヒサン案』を特別法の形で推進したことも被害者側の同意が必要である点を裏付けているという指摘があった」と伝えた。 (中略)

 結局、解決の核心は加害者である日本政府と戦犯企業の謝罪にある。
(引用ここまで)

 これは左派の極北にあるハンギョレの記事であるということを差し引いても、かつ原告の一部の意向であってしても。
 韓国国内では「原告に同意を得なければいかなる解決手段も韓国政府は提唱してはならない」という状況だ、と認識していると。
 ま、一般には国内法よりも国際法(この場合は日韓請求権協定)のほうが優位にあるので、韓国政府が強制力を伴って解決できるはずなのですが。
 その場合はおそらく「反憲法である」という主張をしてくるかなぁ。

 「日本側が謝罪しなければ終わらない」というのが原告の一部の主張でそれがやまないのであれば、国際司法裁判所(ICJ)に訴えるとかが最終的な解決手段でしかないかな。以前から語っていることですが。
 韓国国内の意見が分かれているのであれば、「韓国政府からの賠償でも構わない」とする一派に対してはさっさと処理を行って優遇してしまうというのも手ですかね。
 なにも「すべてに同じ待遇をしなければならない」というわけではないのですから。
 ま、「分断策だ!」って騒ぎ立てるでしょうけども。

 そのあたりも含めてすべて韓国政府のやるべきことなんで、日本からなにも働きかけることはできないんだよなぁ。
 昨日の「韓国の政策協議代表団が『現金化への危惧がそれほどまでとは』ってようやく認識した」という話にもがくっときたので、あるていどの認識のすり合わせは必要でしょうけども。
 まあ、無能の極みであったムン・ジェイン政権の尻拭いをしなければならないという立場にはちょっと同情せざるを得ないですかね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

韓国政策協議代表団、「日本の現金化への危惧がこれほどとは……」とか言っていた模様

日韓の長い中断と深い認識ギャップ 尹政権は対日関係を改善できるか(毎日新聞)
 ただし、日本側の懸念が完全に共有されているわけではない。政策協議代表団のメンバーは、日本側との面会を重ねた感想として「日本が『現金化』を強く懸念していることが、よく分かった。ここまでとは思わなかった」と漏らしていた。

 「現金化」とは、元徴用工への賠償に充てるため日本企業の資産が売却されることを指す。韓国最高裁の判決で賠償を命じられた日本企業の資産は既に差し押さえられ、競売へ向けた司法手続きが韓国で進められている。

 「現金化」が現実のものとなれば日本企業に実質的な被害が生じることになり、日本政府としては韓国に対する制裁などの対抗措置を取らざるをえない。それだけに日本側は「現金化だけは駄目だ」というメッセージを発してきた。だが前述の反応は、対日関係を重視する尹氏が日本に派遣した代表団にすら日本の危機感が共有されていなかったことを意味する。
(引用ここまで)


 毎日新聞の澤田克己論説委員によるコラム。かつてソウル支局で働いていたこともある韓国通のひとりで、何冊か韓国、日韓関係に関する著作も書いているかたです。
 本紙サイトでは有料記事になっているのですが、Yahoo!ではすべて見られますのでそちらにリンク。

 ユン・ソンニョル大統領は一橋大学に留学する父親に連れられて日本にきたこともあり、日韓関係の改善に積極的であるとしています。
 まあ、なんとなくですがそんな感じはしていましたね。
 かなり前のめりになっているイメージでした。

 ただ、その一方で日韓間で情報が共有されていない感じがしたのも確かで。
 何度か「日本の懸念についてすり合わせが必要になるのでは」と書いています。
 これはあれだなぁ。外交部に日本通、ジャパンスクールがほぼゼロになっていることと無関係ではないでしょうね。

 というか、ムン・ジェイン時代はあまりにも大統領府が外交について前に出たこともあって外交部は蔑ろにされていたとの話で。
 カン・ギョンファという外交素人を頭に置いていたこともあって完全にお飾り化していたとのことです。


 パク・ジウォン国情院長が二階幹事長(共に当時)が訪日した時も、「訪日したこと自体は知っているがその中味までは知らない」とかいう話をしていたくらいで。
 GSOMIA破棄宣言も同様で、カン・ギョンファ長官の出張中にすべてが決まり、その決定を知らされたのは飛行機を降りたあとだった……なんて話もありました。
 外交部をカウンターパートとしていた外務省は肩透かしを何度か食らっていたようでしたね。

 そういった感じで第一線で戦えない外交部からは人材流出が続いていたのです。
 今回の記事でも「現金化への危惧がこれほどとは」といった言葉が出てきていますが。
 日本研究の第一人者であるソウル大学のパク・チョルヒ教授がいてもこれか……といったところ。

 その一方で新たな駐日韓国大使として16日に赴任したユン・ドクミン氏は現金化が差し迫ったことについて懸念を第一声に上げています。

ユン・ドクミン駐日大使「強制動員日本企業資産現金化差し迫る」(聯合ニュース・朝鮮語)

 日本のテレビニュースでも赴任がちらと報じられていますね。



 個人的にはここ何代かの駐日大使に比べたらよっぽどまともな人選ではあって期待してはいるのですが……。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

韓国メディア「ユン政権になって日韓関係が改善したら漁業協定をなんとかしてほしい!」……無理じゃないかなぁ

カテゴリ:日韓関係 コメント:(140)
韓日漁業協定の空白7年目 苦境にあえぐ韓国水産業界(聯合ニュース)
 韓日漁業協定は、韓日両国の漁船が互いのEEZで操業条件を守って漁業活動を行えるよう取り決めたものだ。1998年に初めて締結されて以降、両国は操業条件を変えながら毎年協定を更新していたが、2016年に漁獲割当量を巡り交渉が決裂し、同年7月以降は相手国のEEZで操業できなくなっている。

 このため韓国の漁業関係者は大きな打撃を受けている。操業する漁船数は減っていない一方で漁場だけが狭くなったことで競争と対立が激化し、海の資源枯渇も懸念されている。

 水協中央会・水産経済研究院の20年の報告書によると、協定の空白による操業損失は年平均609億ウォン(約64億円)に達すると分析される。

 南部・釜山市の漁業関係者は「かつては韓国の船舶700~800隻が日本のEEZで操業していたが、今は狭い漁場で自滅的な競争を繰り広げ、倒産する業者も出るなど苦境にあえいでいる」とし、「水産業の競争力低下と業界の衰退を防ぐためには協定の再開が必要だ」と訴えた。 (中略)

 この状況に韓国政府も悩みを深めている。海洋水産部の関係者は、政権が変わって以降、日本側に同部長官の書簡を送ったり大使館側に会合を求めたりと交渉再開に努めているが、まだ状況に進展はないと伝えた。
(引用ここまで)


 楽韓Webでの定期更新の一部となっている日韓漁業協定についての話。
 ここ何年かは釜山や済州島の漁師らが苦労しているって話しか出てませんでしたけどね。
 日本海の日本側EEZが使えなくなったので、台湾沖に行くだのロシア沖に行くだのといった「漁場を変更する」との話はいくつか出ていたのですが。

 どう考えたって目と鼻の先にある日本海とロシア沖を比較しても燃料費だってバカにならないでしょうで終わり。
 とはいえ韓国側EEZでは日本以上の乱獲で、もうまともに漁もできない状況。
 あとヌタウナギはとか日本ではほとんど食べないので好きに獲らせてくれなんて言い出したこともありました。


 以前から指摘しているのですが、日韓漁業協定は日本側に一方的に負担がある協定だったのですよ。
 まだ協定のあった2015年の実績値を見ると、日本側の漁獲量が3927トン、韓国側は3万7395トンでした。
 日本側の漁船派遣は101隻、韓国側は580隻。

 こんないわば片務的状況だったのですが。
 さらに韓国側はGPSを搭載しないとか、漁船・漁獲量を増やせとか言い出していたのです。
 2000トンクラスのサバ漁獲量を8000トンまで認めろとか言ってました。

 最終的には「日韓関係の悪化に伴ってすべて終了」だったわけです。
 韓国側の年間操業損失は609億ウォンに及ぶ、とのことでしたが。
 まあ、知ったこっちゃない。

 なんでも韓国側によると「日本のほうが被害が大きい」とのことでしたので?
 きっと日本の漁師は韓国側EEZで操業できないことでとんでもない被害を喰らっているのでしょうね(棒)。
 なお、決裂してから5年ほど経過した去年には「4倍にさせろと言っていましたが、漁船の数を以前の1/3にしてもいいです」とか言い出してました。
 不思議な話ですね?

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→

日経「徴用工問題は韓国政府が解決しそうだ。ただ、それ以上に問題なのが安保協力体制。火器管制レーダー照射事件で日韓の軋轢は頂点に達したままだ」

安倍氏なき日韓外交 「徴用工」より深刻な安保の不信(日経新聞)
韓国で「アベ」は特別な響きを持つ。海外の政治家の中でも抜群の知名度がある安倍晋三元首相は「日本右派の象徴」として政治家やメディアの注目を一身に集めてきた。対日外交の座標軸でもあった安倍氏の喪失は韓国にも複雑な波紋を広げている。
(引用ここまで)


 日経新聞の元ソウル支局長である峯岸博編集委員によるコラム。
 有料部分がほとんどなのでざっくりと箇条書きでまとめると──

・安倍氏が決断すれば抵抗は少なかったがこれからどうなるか。
・徴用工問題は韓国政府が主導する案に落ち着くとユン・ドクミン氏談。
・問題は安保関係で火器管制レーダーの照射で日本側の不信は一気に高まった。
・GSOMIAもいまは機能していない。
・解決は互いのメンツもあるので容易ではない。

 ……といったところ。
 徴用工問題が「韓国政府主導案で落ち着く」のであればそれはそれでよいのですが。
 これまでいくつか扱ったように原告側はまったく納得していません。
 「三菱重工が謝罪すべきだ。そうでないなら日本政府だろう」と言い続けています。

強制動員被害者たち「日本企業が賠償しなければならない、なぜ韓国政府が出ているのか」(ハンギョレ・朝鮮語)

 もちろん、韓国政府が日韓請求権協定に基づき、賠償を一手に引き受けると決めてしまえば、それは原告側が関与できない範囲ではあります。
 なにしろ「司法の決定に行政は手を出せない」というムン・ジェイン式三権分立は大元からして嘘ですから。


 そのムン・ジェイン政権による嘘を正す、というのは韓国社会にとっても必要なプロセスだとは思うのですけどね。
 あの嘘が通用したままだと将来に禍根を残しますから。
 ま、このあたりは時間経過でどうなるのか。
 8月ともいわれている日本企業の資産現金化に間に合うのか、というところが見ものではあります。

 さて、もうひとつの「安保の問題」ですが。
 確かに火器管制レーダー照射事件からこっち、明白に現場同士の信頼関係や交流が途絶えています。
 以前は「上は上でなにかやってても、現場レベルでは信頼関係が存在している」状況だったのですよ。

 たとえば南スーダンでの銃弾貸し出しなんかもそうで、現場での信頼関係がなければそもそも部隊長が日本側にやってきて貸し出し依頼するなんてこと自体が成り立たなかったでしょう。
 まあ、その後のごたごたで自衛隊の背広組、政治家には「韓国は恩を仇で返した」との不信感が生まれていたとのことですが。

 その後、日韓の安保協力体制は最低限の協力は行う、というレベルになっているわけです。
 アメリカが不仲を黙認せざるを得ないレベルでの協力はしている。
 あるいは断られることをほぼ前提にして日米韓での合同軍事演習を申し込むなんてことはやってましたね。

 この状況をなんらかの形でユン政権が覆すことができるのか、というとなかなかに難しい。
 韓国以外の全世界が「火器管制レーダー照射は韓国側に問題がある」と認識していますから。
 少なくともまともな軍事評論家は韓国の肩を持ちませんでした。0:100の問題であったにも関わらず、韓国側は「日本がすべて悪い」「なんならこれからも必要があれば同じようにする」とまで言ってました。
 下らないBGMつきの動画まで作って。
 この問題について解決ができるようなら、ユン政権はかなりの外交力を持っている……といえるでしょうが。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちら!→