相互RSS募集中です

カテゴリ:日韓関係の記事一覧

韓国政府、徴用工問題に基金を設立して解決を目指すか……それでもユン大統領を信頼できない根本的な理由とは?

強制動員被害者が基金による賠償案に反発 「日本企業が責任負うべき」=韓国(聯合ニュース)
韓国政府が日本による植民地時代の強制動員被害者に対する賠償問題の解決策を模索する中、基金を設立して日本企業の賠償金支払いを肩代わりする、いわゆる「代位返済」が取り沙汰されていることを巡って被害者側は強く反発した。

 強制動員被害者の支援団体「日帝強制動員市民の集まり」は30日、南西部の光州市で記者会見を開き、「政府がこの問題の原因と解決法を日本企業と日本政府に見いだすのではなく、的外れなところから見いだそうとしている」として懸念を示した。

 この団体は、自発的な募金や拠出によって被害者に賠償金を支給する方策に対し、被害者は人権を侵害された人であって、善意の手を借りる恵まれない境遇の人ではないと強調。責任は加害者が負うものであり、日本企業が負うべき賠償の義務を的外れなところから見いだすのは加害者に免罪符を与えるのと同じだと説明した。

 また、韓日関係を改善しなければならないことには全面的に同意するが、韓国政府が韓日関係の悪化を避けるという名分で日本企業の韓国内資産の現金化(売却)手続きを阻止すれば取り返しのつかない歴史的愚を犯すことになると述べ、日本政府と加害企業に被害者への心からの謝罪と速やかな賠償の履行を求めた。
(引用ここまで)


 韓国政府が「財団方式による補償」を取るのではないか、との報道が韓国側から出ています。
 大元のソースはソウル新聞らしく、どうも現在の大統領府と太いコネがある記者がいるっぽい。
 韓国企業が参加する財団を作り、日本企業は自由参加という形にするのではないかというもの。
 「被告企業は含まれない」というのがいまひとつ理解できないなぁ……という感じです。

元徴用工、基金案検討か 日本側は自発的参加―韓国(時事通信)

 で、それに対して勝訴した原告側がさっそく不満の声を上げている、というニュース。
 動画でもあったのでそちらもピックアップしておきますか。



 「被害者への冒涜」なんですって。
 さっそく最大の難関である「当事者の同意」が出てきましたね。
 ムン・ジェイン政権によって設置されたハードル、すなわち「当事者の同意がなければいかなる日韓間の合意も覆される」との前例があるわけで。
 そりゃ原告側も建前としては「金だけがほしい」とは言わんわな。

 ま、韓国側がどんな手段や方法を使おうとも、日本には関係ないというのが実際のところ。
 日本側は「日韓基本条約、日韓請求権協定ですべて解決した」という以外の立場を取ることはできない。
 韓国側の措置を見守ることくらいしかやることはないのです。
 あと変な解決方法持ってきたら「帰れ!」っていうくらい(当時の河野外相のように)。

 なのでユン・ソンニョルのリーダーシップによってどのような対応が行われるのか見るしかないのですが。
 どうもそのリーダーシップには期待できそうもない、という話をしましょうか。


 ひとつ、面白さというか「ユン・ソンニョルの神髄に触れた」と思われる記事があるのでこちらをごらんください。

尹大統領 BTSの兵役特例「世論に従う」(聯合ニュース)

 BTSの兵役問題については他のいろいろな側面や思惑が入り乱れていて、どうなるかはさっぱり分からないのですけどね。
 ムン・ジェイン政権は彼らを国連に随伴させるなどして政治的に利用しつつも、兵役特定問題については決定を避けて棚上げし続けるというやりかたを続けてきました。
 まあ、ムン・ジェインのやりそうなことで分かりやすい。

 そして、このユン・ソンニョル大統領による「世論に従う」という言葉も政治家としてのユン・ソンニョルの限界を示すものとして大変に興味深いのです。
 兵役問題は韓国では本当に大きなものでして。
 現状では「やりたくないけど、やらないと世間に舐められる」「まともな大人として扱われない」というものとなります。
 上流階級であれば兵役に出なかったこと自体が自慢話にもなるようですが。

 かつてはそこそこ緩かった徴兵ですが、現在では男子の9割近くがなんらかの形で兵役をこなしています。
 少子化も手伝って定数を揃えるのに苦労している状況でもあり、新たな特例を出したくないというのが当局である兵務庁の考え。むしろ、「売れっ子芸能人ですら兵役に向かった」というストーリーを描きたい模様。
 大げさでなく「国論を二分する」という表現がぴったりです。

 そんな中、BTSの兵役問題に韓国の大統領として「世論に従う」とか言ってしまう、政治家としての弱さがこの記事からあふれ出しています。
 兵役問題という韓国人にとって大きな問題にリーダーシップを持って自分が解決しようとするのではなく、「世論に従う」ですからね?

 けっきょく対日外交でも同じようにふらふらと世論に翻弄される可能性は低くないと見ています。
 ただ、日本企業の現金化によって日韓関係を断絶させるという選択肢はアメリカの手前取ることができない。
 どちらにも動きを取ることができないジレンマに晒されているわけですね。

 かといって国内を見てみれば野党が圧倒的な議席数を握っている現状では立法措置も不可能。
 結果として「司法側に圧力を加える」なんていうやりかた(問題の棚上げ狙い)をするのではないか、とも予想しています。
 とりあえずは予定されている「有識者による協議」がどのような結果になるのかを見たいところではあります。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国の市民団体から「ユン政権は慰安婦拙速合意を復元するな」との声明、ユン政権はどう回避するつもりなのか

カテゴリ:日韓関係 コメント:(97)
韓国市民団体「尹大統領、親日団体の反民族行為をほう助…慰安婦合意復元を中断すべき」(中央日報)
水原(スウォン)平和ナビなど26団体で構成された水原市民社会団体協議会は29日、声明を出し、「0.7%差で当選した大統領がろうそく市民革命を通じてすでに用途廃棄された『韓日慰安婦拙速合意』を復元するのはまさに傲慢の極致」とし「いかなる謝罪もしない日本と慰安婦合意の復元を交渉するというのは、慰安婦被害者を選挙の道具として利用したということか」と批判した。

続いて「ベルリンに設置された平和の少女像の前で大韓民国国籍の親日極右団体の人たちが『慰安婦は戦時の性暴力被害者でない』という日本極右勢力を代弁するデモを行っている」とし「親日極右団体の反民族行為とこれをほう助している尹政権の職務放棄は決して看過できない」と主張した。

さらに「大多数の国民の意思に反する反民族的売国行為として歴史に記録されることを直視し(慰安婦拙速合意の復元、韓日軍事情報包括保護協定に対する)すべての企図と交渉を直ちに中断すべきだ」と促した。
(引用ここまで)


 韓国の左派「市民団体」がユン政権に対して「慰安婦合意の復元に反対」とか言い出している、というニュース。
 26団体が共同声明で、とありますが。
 まあ、こうした「市民団体」の声がどれだけのものなのかという話はありますが。
 問題は韓国国民も少なからずこうした声を支持しているということです。

 記事中にあるように、ユン・ソンニョル大統領は0.7%差で勝っただけ。
 そして対日本ではこうした市民団体の声に大きく賛同が集まることが多いのです。
 あえていうならユン・ミヒャンの所業に非難の声があるのでそこで一点突破できないかなとは思いますが。


 すでに調査によっては支持率よりも不支持率が上回るようになっています。

尹大統領の支持率46.6%に下落 不支持が上回る(聯合ニュース)

 そもそもがユン・ソンニョル大統領がそれほどの支持率で当選したのではないという側面を持っているわけですが。
 どうもぐだぐだ感に嫌気がさしている、といったところのようです。

 関係正常化のためには、韓国人の視点からは「日本に大幅に譲歩する」ように見えるであろう措置を出すことができるのか。
 国際法も条約も一切合切を知らぬ存ぜぬで突き通したムン政権によって、とんでもない高さになってしまったハードルをどう跳ぶのか。
 あるいは回避するのか。
 財団を作るとかまだぞろ言ってますが(明日ピックアップ予定)。さて、どうコントロールするのでしょうね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国政府「岸田総理は『ユン大統領が関係改善のために努力してくれている』と言った」→日本政府「そんな話はしていない」

「解決策示さない」首相、尹氏との会談見送り(産経新聞)
韓国大統領府によると、首相から声を掛け、尹氏の就任や統一地方選での与党勝利を祝福。尹氏は来月10日投開票の参院選で「良い結果をお祈りする」と応じた。さらに首相が「日韓関係がより健全な関係に発展できるよう努力しよう」と呼び掛けたという。

これに対し、日本側は、首相が尹氏に「非常に厳しい日韓関係を健全な関係に戻すため尽力してほしい」と求めたと発表した。外務省関係者は「会談での相手の発言は言わないのがルールだが、あまりに事実関係に反しているので発表した」と説明する。 (中略)

「会談したいと言ってくるが、何の解決策も示さない。ふざけている」

日本政府高官は自国の主張を押し付ける韓国側への不満を漏らした。
(引用ここまで)


 ふむ。NATO首脳会議での日韓首脳の会話について、だいぶ日本と韓国の発表で齟齬があります。

●韓国側発表
・岸田総理から声をかけた。
・岸田総理が大統領選、統一地方選の勝利に祝意。
・ユン大統領は参院選について「よい結果をお祈りする」と応じる。
・ユン大統領「参院選後に、韓日間の懸案を速やかに解決して(両国関係を)未来志向に進める考えを持っている」
・岸田総理「尹大統領が韓日関係のために努力してくれているのを承知している」「より健全な両国関係に発展させるため努力しよう」

●日本側発表
・ごく短時間、簡単な挨拶を交わした。
・岸田総理「非常に厳しい日韓関係を健全な関係に戻すために尽力いただきたい」

 日本側のソースは外務省のプレスリリースです。

岸田総理大臣のフェリペ6世スペイン国王陛下主催晩餐会出席(外務省)

 ごく短時間、つまり発表された3〜4分というのは間違いないところでしょうが。
 その時間で通訳を介して韓国側が発表したほどの内容を話せるか、ということですね。


 というか、通訳なしでも無理でしょ。
 もはや、ちょっとした「会談」ですよ、韓国側の発表した内容は。

 実際にあったのは岸田総理からは祝意と「日韓関係を健全な関係に戻すために尽力いただきたい」という言葉だけでしょうね。
 それ以外の韓国発表の言葉は盛ったと見て間違いないかな。

 磯崎官房副長官の会見でも言及がありましたね。



 さすがに「そんなことは言われていない、言っていない」とまでは語っていませんが。
 記者の質問中の言葉を是認していないところでお察しください、ですかね。

 外交マナーとして相手側の発表を否定するようなことはやらないのが普通ですが。
 韓国のやっていることを放置していると、とんでもないことになるという認識が外務省にもあるということなのでしょう。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国人「日本の半導体材料なんてすぐに韓国で国産化できる」→結果……

韓国半導体素材、国産化足踏み 日本の輸出管理措置3年(日経新聞)
韓国の半導体素材や製造装置の国産化が足踏みしている。2019年7月に日本政府が韓国への輸出手続きを一部品目で厳格化して以降、韓国は関連品目の国産化を進めてきた。ただ、足元では日本からの輸入額が増加に転じるなど揺り戻しが見られる。日本の措置からまもなく3年になるが、日韓の半導体関連の供給網はなお命脈を保っている。 (中略)

韓国貿易協会の統計を見る限り、文政権が主張するほどに「脱日本」は進んでいない。日本が輸出手続きを厳格化した半導体関連素材3品目のうち、フッ化水素の対日輸入額は19年7月を境に急減し、20年は18年比で86%減となった。それでも21年は前年比で34%増と反発し、22年1~4月も前年同期比で30%増と回復傾向が続く。

残りの2品目でも、フォトレジストは前年比で2ケタの伸びが続き、フッ化ポリイミドは微減にとどまる。日系材料メーカーの関係者は「フッ化水素を除けば、特段の影響はなかった」と声をそろえる。
(引用ここまで)


 日本が韓国に対して半導体材料輸出管理強化を施した3つの物質、フッ化水素、フォトレジスト、フッ化ポリイミドのうち、フッ化水素は「日本からの輸入」は半減以下になっているとのこと。
 フォトレジストは年2桁の伸び、フッ化ポリイミドも微減。

 フッ化水素については、これまで純度の低いものについても日本から輸入していたのを、輸出管理強化をきっかけに韓国国内で製造するようになったようですね。

 かつて、韓国ではフッ化水素製造で5人が亡くなり、数千人規模の被害を出すというけっこうな規模の事故を起こしたことがありまして。
 そこから「韓国国内でも作れるレベルのフッ化水素」は製造を再開した感じです。たぶん、液晶パネル製造レベルだったら作れるんじゃないかなぁ。
 ただ、半導体製造に必要な超高純度フッ化水素はどうしても日本からの輸入に依存したまま、ということですね。


 以前、半導体の製造現場で使われるこうした材料について「半導体メーカーにとっての秘伝のタレ」であると語ったことがあります。
 それぞれのラインですでに使いかたが決まっていて、そう簡単に変更できるものでもないと。
 材料を変更するのならラインを止める必要があるので、そうした行為をメーカーが嫌うということもありますし。
 無理をして変更をした場合にはそのラインで製造された製品はしばらくの間、全廃棄になる可能性すらあるのですよ。最適化が必要になるので。

 ムン・ジェインは嬉々として「日本を克服してやった!」と宣言していました。
 退任時には「日本の横暴を制したのはいい思い出」みたいなことを言ってましたが、実際はそんなわけでもなかった……というオチですね。
 フォトレジストについては「調達先をベルギーに変更したぞ!」と雄々しくアナウンスしていたのですが、日本企業であるJSRのベルギー工場から調達しただけだった、というオチがついてましたっけ。

 引用外に「韓国でフッ化水素の国産化をアナウンスした企業の株価が急騰したが、現在では6年ぶりの安値圏に沈んでいる」なんて記述もありました。
 そんな簡単に製造できるわけがないんですよね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国メディア「日本からも『日韓首脳会談を拒絶した岸田総理は機会を失った』との声が!」と報じるものの……

「岸田首相が尹大統領との対話拒否したのは機会失ったもの」日本の専門家も苦言(中央日報)
テンプル大学日本校のロバート・デュジャリック教授(現代アジア研究所共同所長)は、「韓国は(日本に)常に厳しいパートナーになり、これは仕方がない。だがこれ(会談拒否)は日本のひどい近視眼的な例」と話した。「これは東京がより広い地政学的な絵で韓国の重要性についてほとんど理解できずにいることを示唆する」としながらだ。

彼は「同様の安全保障の懸念がある隣国との交流を拒否するのは日本の指導部の『失敗』に相当する」とし、「日本は米国が指示する場合にだけ(両国協力に関し)何かをするという見方が大きくなっているが、これは自ら考えることができないということを意味し、(これによって)機会を逃す非常に不幸なことが起きた」と話した。

東京国際大学の宮下明聡教授(国際関係学)は、慰安婦問題・徴用工問題などが解決されていない状態で岸田首相が韓国の要請に従うならば、日本国内で「弱い姿勢」という批判が出るだろうが、日本は韓国の関係発展へのジェスチャーに必ず答えるべきだとし、そうすることで結果的にさらに友好的な環境が作られ韓国がより多くの譲歩をするようにもできるだろうと主張した。
(引用ここまで)


 NATO首脳会議で日韓首脳会談が行われなかったのは日本の失点だ、とする専門家も存在するというニュース。
 まあ、そういう見方もありでしょうけども。
 会談のメリット、デメリットを計ってデメリットのほうが上回ると判断した、ということでしょう。

 別に「どうしても会わない」というわけでもない。
 日米韓首脳会談は行われるし、主として対北朝鮮での安保協力も行われる。
 ちょっと前の日米韓防衛相会談でもそのようなリリースが発表されていますね。
 さらにいうのであれば日米韓の外務次官級会議でも同様。
 ただ、対中包囲網のパートナーとしては考えていないというだけ。

 「地政学上、韓国の重要性がある」とされても、現状の最低限のつきあいを覆すほどの利点ではないというだけ。
 今回も同様に「日米韓で対北朝鮮の連携が行われる」というプレスリリースが出て終わりにするしかない。


 少なくともアメリカをはさんだ「同盟国の同盟国」(木村幹教授談)としては、それなりにつきあっている。
 そこに問題はないと思うのですけどね。
 対中包囲網に加えるつもりならアメリカもクアッドに組み入れることでしょうし、そのための圧力を日本側にかけてくるでしょう。
 そうでないということはアメリカも現状に対して「大満足」ではないにしても、それなりに満足しているってことですよ。

 あ、それとなんだかんだでユン・ソンニョル政権はG7に来たかったようです。
 外交ラインのすべてを使ったとのことですが、招待されなかったとのこと。

NATO首脳会談行くユン大統領、G7首脳会談は招待できない(朝鮮日報・朝鮮語)
外交消息筋は「政府がユン大統領のG7出席のために外交ラインを総動員したが、結局招待されなかった」と話した。
(引用ここまで)

 で、「ムン・ジェイン大統領は招待されたのに、ユン・ソンニョルは招待されなかったのは新政権に問題があるとG7が判断したのではないか!」と共に民主党の国会議員が騒いでるそうですわ。
 ま、これも既定路線ではありますね。

NATOに向かうユン夫妻を叩く野党「G7招待は受けられない」「飛行機でサッカー見たなんて」(ニューシス・朝鮮語)

 「検察がはびこる『検察共和国』となった新政権だから招待されなかったのではないか」……ですって。
 新政権を叩くためだったらなんでも使うんだな、といったところです。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国政府、徴用工問題を「代位弁済」で解決したいと言い出している模様

韓日「現金化時限爆弾」どのように止めるか[上]日本企業含む「自発的基金」で徴用補償…代位弁済が急浮上(中央日報)
複数の外交消息筋によると、政権引き継ぎ委員会時代の4月に訪日した韓日政策協議団が日本側政府関係者と面談した席で代位弁済に対する言及がやりとりされた。韓日企業の出資金で基金を作り、これを財源として徴用被害者に補償金を支援する代わりに現在進行中である現金化手続きは中断する案だった。

日本側高位関係者はこれに対し「(強制徴用)問題を根本的に解決できる現実的アイデア」と評価したという。「内容と方式によっては」という前提を付けてはいるが、判決に基づく賠償義務履行ではなく自発的募金や出資を通じて徴用被害者を支援する形式ならば当時判決の被告だった日本企業も参加を検討することができるという趣旨で反応したということだ。 (中略)

自発性が前提となった韓日企業の出資金を賠償に活用するならば状況は変わるかもしれない。大法院判決を前提とした強制的賠償ではないが、差し迫った現金化措置を解決するための完全に新たな通路が開かれるかもしれないためだ。政策協議団もやはり代位弁済に対する日本側の「条件付き呼応」を小さいが明らかな態度変化と解釈したという。前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権の時には日本は「韓国の先制的解決策提示」だけに固執したが、いまは現実的代案に対する意志を見せたものと解釈可能なためだ。
(引用ここまで)


 韓国側が「代位弁済」を解決策として持ってきそうだ……というニュース。
 4月の政策協議団派遣の時点で言及があったとのこと。
 さすがにムン・ヒサン案ではなかったか。
 これまで「代位弁済」については日本政府に伝えられてきたことはないと思われます。
 韓国国内で去年10月くらいから「こういうアイディアはどうだろう」というような感じで語られていた、というだけで。

 もともとは国会の国政監査で当時の駐日韓国大使であったカン・チャンイル氏に対して、共に民主党の重鎮議員が「代位弁済を考えるのはどうか」と言い出したのが最初。
 これが韓国国内でちょっとだけ話題になって、産経新聞のインタビューで件の議員が「韓国が代位弁済したものを日本に請求するとでも思っているのか」って言い出して。
 日本の韓国ウォッチャーが一斉に「請求するでしょ」って口を揃えたっていう。
 その後、韓国メディアで報道された際には、この議員が「責任を持って日本政府に賠償を請求する」とか言い出して「ですよねー」ってなったものでした。


 んで、この代位弁済のアイディアをようやく日本政府側に持ってきたのではないか、と。
 以前、日本側が秒で(正確には20分で)拒絶声明を出した、いわゆる1+1案に続くもの……という位置づけですね。

 まあ、実際に出されていたのか等々、疑問点はありますが。
 どちらにせよ注意点がふたつあります。
 ひとつは合意する場合は可能なかぎり大っぴらにすること。アメリカとの意思疎通を欠かさないこともこの中に含まれるかな。
 河野談話のような密談での合意はダメ。

 もうひとつは「韓国が裏切った場合の安全弁を確保する」こと。
 韓国側は言うと思うのですよ。「いや、この案は最終的なものだ」とか「韓国政府の言うことを信じないというのか」とか。
 そうしたすがりつきを蹴り飛ばして、なんらかの安全弁を作っておくこと。


 慰安婦合意の場合、2016年末に釜山の日本総領事館横に慰安婦像が設置された際にさっと対抗策をとりました。
 2017年の松も明けないうちからハイレベル経済交渉の中止等々、対抗措置が発表されましたね。
 あれ、おそらく具体策はともかくとして最初から仕込まれていたもの、考慮されていたものでした。
 ああした対抗措置を事前に用意しなければなりません。

 どのような解決策にまとまるかはともかく、この問題に関して早急に韓国政府の解決策が必要となります。
 日本企業の資産が現金化されることになれば日韓関係はもう戻り得ないダメージを負うことでしょう。
 東アジア情勢を見た時に、それは日米の望むところではないのが現実。

 逆にいうと韓国の一部の親北系「市民団体」等が望んでいる部分でもあるのですけどね。
 それが故にまだこれから紆余曲折あるとは思いますが。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

日韓首脳、略式会談も行わないことが決定。韓国側が「日本の一貫した立場」を崩せずに終わる

カテゴリ:日韓関係 コメント:(107)
日韓首脳「略式会談も行わず」 韓国高官説明、日米韓会談は29日確定(産経新聞)
 韓国大統領府高官は26日、スペインで28~30日に開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議へ出席する尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の滞在日程にからみ、現地での岸田文雄首相との面会について「略式会談も開催されない予定だ」と記者団に説明した。いわゆる徴用工訴訟問題など両国間の懸案について、協議の進展がないことを理由に挙げた。 (中略)

 NATO首脳会議には今回、日韓の首脳が初めて参加。尹氏の大統領就任後初となる2国間の会談開催に向け調整が行われたが、日本政府は徴用工訴訟や慰安婦問題などで韓国側が具体的な解決策を示していないとして、時間を取った正式な首脳会談は設定しない方針を示していた。

 大統領府高官は、正式会談実施について改めて「可能性は乏しい」とした上で、立ち話などによる略式会談についても開催されない予定だと説明。歴史問題を含む懸案の具体的な協議が行われておらず、「(略式会談後に)メディアに話せる内容がないのなら、しない方がいい」と述べた。
(引用ここまで)


 NATO首脳会議での日韓首脳会談は正式なものはなく、さらに略式会談もないことが決定。
 これ、注目点は韓国大統領府高官から話がリークされている、ということですね。
 今回の外遊における日韓首脳会談について、常に韓国側からの希望があるという形で報じられてきました。
 ユン・ソンニョル大統領の就任当初から「ドイツG7には(実質的にG8である)韓国も招待されるだろうから、そこで日韓首脳会談もありうる」というものでしたね。
 ま、実際にはドイツG7へ韓国は招待されなかったのですが。

 ついでNATO首脳会議での日韓首脳会談云々が延々と語られてきました。
 これも韓国側からほぼ一方的に伝えられてきたものでした。
 日本側は「……という報道が韓国メディアからされているが」という質問が官房長官記者会見でされて「報道は承知しているが決まったことはなにもない」と回答があるというパターンが続いてきました。
 少なくとも韓国側から何度か実際に打診があったのだろうなとは思われます。


 ただ、日本側は「日韓間の懸案の解決なしには会談はない」と同じ態度のまま。
 岸田総理も「日本の一貫した立場で考える」という話を繰り返していますね。
 外相会談まではやったとしても、首脳会談はやらないという意思が見てとれます。

 これたぶん、評論家等から「パク・クネが『歴史問題の解決なしには会談しない』ってやっていたのと同じに見られる」とか語られるのではないかとも思われるのですが。
 根本が異なりますからね?
 日韓間の懸案、すなわち徴用工問題や慰安婦問題での解決策を持ってきてからだっていうのは日韓基本条約に関わる話ですから。

 以前からその点については日本とアメリカの間で意見のすりあわせも行われていますし、現政権のメンバーは慰安婦合意についてなにがあったのか痛いほどに知っている人々です。
 ブリンケン国務長官、シャーマン副長官は、合意当時の国務副長官、次官として実際に折衝にあたっていたでしょうしね。
 それぞれ当時、韓国に対して耳の痛い意見を述べています。
 ブリンケン副長官(当時)はアメリカの韓国系市民団体に「合意があったのだから、その精神に基づいて行動したほしい」と語り。
 シャーマン次官(当時)は合意よりも前に「国内政治に歴史問題を持ちこむな」とも述べて韓国から怒りを買っています。

 少なくとも今回についてはアメリカからの援護ももらうこともできず、正式会談はおろか略式会談にすら持ちこめなかった。
 「日本の一貫した立場」を崩せなかったわけです。
 今月中に発足するとされている徴用工問題の解決策を探る「協議」の結果次第……かな。
 とりあえず現状の日韓関係というものをさらっと解説してみました。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→

韓国メディアが「慰安婦合意は本当に『屈辱的合意』だったのか」とかようやく言い出す……ま、日本の立場はなにも変わらないけども

【コラム】韓日慰安婦合意は本当に「屈辱」だったか(朝鮮日報)
 一度もつれた結び目は、余計に絡む。文在寅(ムン・ジェイン)政権は慰安婦合意を、前政権を攻撃する手段として活用し、外交部は前後の脈絡をきちんと知っていながら「大変な欠陥」があったとして、事実上合意を破棄した。そのせいで、加害者である日本が「韓国は国家間合意も守らない」と大声を上げる状況になると、文在寅大統領は後になって「両国間の公式合意であることは間違いない」と言った。慰安婦合意が「かゆでも飯でもない」中途半端な状態になってから5年間、被害者のための措置は一歩も前に進まなかった。その間に、35人いた生存者のうち24人が世を去った。

 ただでさえ難題の韓日問題に国内政治、陣営の論理、世論の追い立てが絡むと、このような悲劇が起きる。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が反面教師にすべき理由がここにある。
(引用ここまで)


 韓国メディアが「慰安婦合意は本当に屈辱的合意だったのか」ということをようやく言いはじめてきた。
 いや、笑っちゃいますけどね。
 ここにくるまでムン・ジェイン政権での5年間を完全に無駄にして。
 かつユン・ミヒャンやナヌムの家が元慰安婦らから徹底的な搾取を働いていたことが暴露され。
 さらにユン・ミヒャンが「私は合意内容を当日の発表で知った」という嘘が覆される段にいたってようやくこれ。

 国際的な二国間合意を、ムン・ジェインが国内の政争の結果として実質的に破棄してから「いや、あれは正式な合意だった」とか言い出す定見のなさにも笑えますし。
 日本に対して「押し通せばなんとかなる」くらいの気分でいたことも同様。
 ついでにいえば、ユン・ミヒャンに「私が窓口になる」とか言われてまんまと韓国政府がだまされていたってことにも笑えてしまいますね。


 そんな中、日本政府が「完全かつ不可逆に解決」という文言をぶち込んで、かつアメリカを巻きこんでこの合意を打ち立てたことはどれだけ評価してもしきれないと思いますわ。
 「韓国が合意を守ってもいいし、守らなくてもいい」という、実際には日本に一方的に有利な明らかに毒まんじゅうなのですが。
 当時の韓国もこれを飲まなければならないくらいにアメリカからの圧力があったのでしょう。

 ですが、ムン政権の5年間で「屈辱的」と言い続けてきたことで、すっかり「慰安婦合意」というものが日韓外交の汚点として認識されるようになっている。
 共に民主党の党内派閥は「屈辱合意」と呼び続けていますし、左派「市民団体」は常に「屈辱的合意を破棄せよ」とかやっている。

民主議員たち「「慰安婦合意」実務責任者による韓日協議の手がかりを排除しなければならない」(聯合ニュース・朝鮮語)
「屈辱的韓日慰安婦合意今す​​ぐ破棄せよ」(ニューシス・朝鮮語)

 共に民主党内の派閥の「民平連 ── 経済民主化と平和統一のための国民連帯」は共に民主党内でもさらに左派に位置づけられる議員連盟的な存在。
 下の記事は水曜デモの様子。

 こうした韓国では普遍的になってしまった「屈辱的合意」という見方について、どう舵取りをするつもりなのか。
 韓国国内ではすっかり評判の悪くなったユン・ミヒャンをスケープゴートにして逃げ切る、なんてやりかたもあるかな。
 まあ、日本からしてみればすでに「完全かつ不可逆な解決」をしてしまったので、生ぬるく見守るだけですが。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→