「この20年間で漢字教育が韓国語教育場から完全に消えた。」
米国韓国語村設立者ブリティッシュコロンビア大学のロス·キング教授は先月30日ユーチューブチャンネル「オーサムコリア」でこのように話し、最近韓国でハングルを偏愛し漢字を排斥する文化ができたことに対して遺憾を表わした。
キング教授はブリティッシュコロンビア大学アジア学科韓国語文学教授で、1983年イェール大学で日本語、韓国語で言語学と政治科学を学んだ。 1986年と1991年にはハーバード大学で言語学の修士と博士号を取得した。
キング教授は米国ミネソタ州に韓国語村「森の中の湖」を1999年に設立して以来、2014年まで15年間村長を務め、韓国語とハングルの歴史研究、韓国文化の教育と普及などの分野で活発に活動した。
キング教授は「韓国の最も目立った特徴は何かというと言語民族主義が非常に強い国だが、その言語民族主義が実は言語民族主義ではなく文字民族主義」と話した。
彼は「すなわち、ハングルに対する崇拝、『ハングルカルト』があると見られる」として「ハングルが立派ではないということは絶対にないが、ハングルを強調するのが良くない現象のようだ」と意見を明らかにした。
キング教授は特に、韓国で漢字を敵対視する傾向が現れたと分析した。 彼は「この100年間、漢字という文字体系と漢文という言語をあまりにも他者化し、これが私たちのものではないというように敵対視するそのような傾向もあまりにも良くない」として「この20年間に漢字教育が韓国語教育場から完全に消えてしまった」と話した。
キング教授は続けて「ある外国人が韓国語を勉強することになれば漢字を学ぶ機会がほとんどない」として「これがあまりにも誤ったことだと思う。 本当に韓国語が上手になるためには漢字を勉強しなければならない。 もっと教養のある韓国語使用者になるためには漢字を勉強しなければならない」と強調した。
(引用ここまで)
ブリティッシュコロンビア大学の教授が「韓国で漢字教育が亡くなってしまったのは残念だ」と述べている、とのニュース。
動画を見ると「韓国から漢字が失われている」って話はメインの話ではないのですけどね。
「韓国語を学ぶ」ことの意味について言及している動画なのですが、その中で「この20年で韓国は漢字を排斥しすぎている」と述べているパートがある、って感じですかね。
13分30秒くらいからがそのパート。
それにしてもこの人、めちゃくちゃ韓国語うまいな。
このかた、日本語を学んでから韓国語に取り組んだとのことですが、結果として漢字の重要性を思い知ったのでしょうね。
言ってみれば漢字は西欧におけるラテン語のようなもので、東アジアでは各国の言語をベースにして漢字を取り込むことで言語が形成されている。
あと実は仏教関連用語が日常にどれだけ潜んでいるかってことを知ると驚愕したりもしますね。
だけども韓国でも北朝鮮でもそれを完全に排除してしまっている。
北朝鮮では漢字を「外国語」として教えているようですけどね。
韓国でも私教育(塾)では漢字を教えていたりもしますが、それによって私教育を受けられない子供との「言語への理解度」の差がつくわけです。
たぶん、まだ1世代とか2世代くらいでしょうが、さらにこれが進んだら「漢字語をあるていど知る人々」と「漢字語が分からない人々」っていう分断を産むのでしょうね。
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