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ピュアハングル世代の韓国の中学3年生、「首都」を理解できず。高校3年生は「風力」を理解できない……韓国語の70%を構成する漢字由来の言葉が消えていくしかない状況に

カテゴリ:漢字関連 コメント:(165)
韓国人の読解力低下、根本的な問題は漢字力?【萬物相】(朝鮮日報)
韓国の気候の特性について教える中学校のある教師(地理)が、黒板に「セマウル運動前までは多くの田んぼが『チョンスダプ』であり、雨が降らなければ農作業ができなかった」と書いた。生徒たちは文章を理解できなかった。「チョンスダプ」という聞き慣れない単語のためだ。そこで教師が「天水畓」と漢字で書き、「空から雨が降ってこそ農作業ができる田んぼという意味」と説明すると、ようやく生徒たちがうなずいた。教師は「漢字で教えることで理解が深まる」と口をそろえる。

 韓国教員団体総連合会が今年、ハングルの日を迎えて実施した調査でも、漢字能力と読解力の相関関係が改めて指摘された。高校3年生が「風力」の意味を、中学3年生が「首都」の意味をそれぞれ分からず、教科書を理解できないという。「本気で言っているの?」と問い返したくなるような質問もたびたび飛んでくる。「カロドゥン(街路灯、カロは『横』の意)はセロ(縦)に立っているのに、なぜカロドゥンと言うのか」、「デチュンドル(大衝突、デチュンは『適当に』の意、ドルは『石』の意)は『適当に作った石』ではないのか」と聞いてくる。「マギョク(莫逆、『きわめて親密な間柄』の意)の仲」と言うと「漠然とした間柄」を書き間違えたものと勘違いする。 (中略)

今回のアンケートで一線の教師の92%が「生徒たちの読解力が以前よりも劣っている」と回答した。生徒の5人に1人は、他人の助けなしに教科書を理解できないほどだという。教師は試験問題を出しながら、「子どもたちに解ける問題かどうかを心配する前に、質問の内容が理解できるかどうかを心配しなければならない」と内情に触れた。

ただ、青年世代の読解力そのものが低いと断言するのは早すぎるといった見方もある。今の青少年と20-30代は幼い頃から外国語に、母国語に負けずとも劣らないくらいに接して育った国際化世代だ。聖書を読みながら漢字語に出くわすと、親の世代は辞書を引いたものだが、最近の若者はインターネットで英語の文章を検索し、正確な意味を把握する。「異性との交際」と言うと聞き取れず「デート」と言うと理解する。文章を読んでも理解できないのは、韓国語の70%が「漢字語」で構成されているためだ。結局、読解力の根本的な原因は漢字に対する理解力にある。 (中略)

高次元の思考と関連した抽象的な概念語は、漢字を知らずに理解することはできない。英語圏の国々が学生たちにラテン語を教えるのも同じ脈略からだ。
(引用ここまで)


 漢字語彙を忘れつつある韓国人、というアレ。
 ただし、朝鮮日報は漢字復刻派なので「漢字を学んでしっかりとした語彙を身につけるべきだ」とする基調のコラムになっています。

 あと個人的に漫然と考えていた「韓国における漢字=英語圏のラテン語」説が書かれてて「やられた!」ってなってます。
 英語圏……というか欧米の知識のベースにラテン語があるのは間違いない。
 元素記号で鉄がFe、金がAuであるように、ですね。
 それと同じように東アジアでは知識のベースに漢字、漢語があるのです。


 ですが、人為的に漢字を社会から抹消してしまった韓国では漢語を知っている世代と、そうでない世代で分断が起きてしまっているのです。
 高校3年生が「風力」を理解できず、中学3年生が「首都」を理解できない。
 つまり、テストで「韓国の首都はどこか?」って問題が出ても、そもそも問題の意味が理解できない。

 教師の世代は漢字を使っていなくとも、まだ漢字由来の言葉を日常的に使っていたので意味が通用する。
 でも、現在の子供世代は漢字を完全になくした、いわばピュアハングル世代なわけです。
 これから韓国語は漢字由来の単語、言葉を次々と失っていくことになるのでしょう。
 医師が「肩甲骨は難解な暗号のようだ」として、「かたのほね」としてしまったように、ソウル市が「食事代は分かりにくい言葉」として、「ごはんのねだん」としたようにです。

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韓国人「ほったん(発端)ってどんな意味? 族譜……は豚肉サラダ定食?」……ハングル世代と漢字世代で完全なる分断が発生している模様

カテゴリ:漢字関連 コメント:(169)
「発端」が罵倒語? 教科書も理解できない「MZリテラシー」(アジア経済・朝鮮語)
韓国教員団体総連合会が全国の教員5848人を対象に実施したアンケート調査によると、何と90%以上の教員が学生たちの識字力が過去に比べて顕著に低下したと答えた。 過去には該当学年水準に合わせた教科書を理解するのが一般的だったが、最近の学生たちの相当数が基本的な教科書内容さえ理解できない場合が多いということだ。 アンケートに回答した教員の半分以上が、自分のクラスで20%以上の生徒が教科内容を理解できないと答えた。 (中略)

例えば、教師たちは生徒たちが日常でよく使われる用語や文章を理解できず混乱する事例をたびたび目撃する。 「今日」を「金曜日」と誤解したり、「族譜」を「豚足ポッサムセット」と理解するなど、漢字語に対する理解が足りないのが代表的だ。 このような事例は、学生たちが語彙力自体は不足していなくても、漢字語のような特定の語彙群に対する理解力が顕著に落ちているという事実を示している。 (中略)

識字率の低下は学生に限ったことではない. 大人たちも識字能力の不足による様々な問題を抱えている。 国家生涯教育振興院が発表した成人文解力調査によれば、約3.3%の成人が初等学校1~2学年水準の文解力を持っていることが明らかになり、中学校1~3学年水準の文解力が必要な成人は8.1%に達する。 このように基本的な識字力を備えていない成人の数は決して少なくなく、これはすなわち職場でのコミュニケーション問題、金融および法律文書を理解する上で困難を招く恐れがある。 (中略)

例えば、「事件の始発点」という表現は過去にはよく使われたが、今日の学生たちにはほとんど見慣れない表現になった。 このような単語が教科書や新聞で使われる時、学生たちは該当単語の意味を推論できず、全体の文脈を理解するのに困難をきたす。 したがって、漢字教育を通じて学生たちがこのような単語を自然に理解できるように助けることが必要だ。 (中略)

特に、私たちはハングルの美しさと価値をより一層大切にしなければならず、外来語と漢字語の乱用を減らし純韓国語を使う努力が必要だ。 ハングルの日を迎え、このような努力がより活発に行われなければならず、識字力低下問題を解決するための社会的関心と努力が持続的に続かなければならないだろう。
(引用ここまで)


 いつもの漢字のアレ。
 「族譜」を「豚足ポッサムセット」のことかと思い違いする。
 ポッサムってのはサラダ菜みたいなもので豚肉をまいて食べる料理。
 ……韓国の若者にとっては「族譜」(家系図のようなもの)も遠いものになりつつある、っていうのがむしろ印象的ではありますかね。

 で、今回の論調はハングル擁護の視点。

・「若者は若者で新しい言葉を作り出していく。古い言葉が分からなくてもしかたない」
・「たとえば『発端』という言葉が分からなくてもしかたない」
・「識字力の低さを意味するものではない」
・「外来語と漢字語の濫用を減らし、純韓国語を使う努力が必要だ」

 ──なのだそうですが。


 「若者言葉をおっさんが理解できない」と「発端の意味が分からない」ことを等価には扱えないでしょ。
 語彙力の問題ではなく。

 もう漢字世代が駆逐されるしかないでしょうね。
 で、漢字由来後を知っている上層と、まったく知らない一般層とで分断されるのです。
 中学レベルならともかく、大学入試レベルだとテストの点数とかも大きく変わってきそう。

 「肩甲骨」が難解すぎてまったく理解できなくて、「かたのほね」と書くようになる。
 すべての韓国語がそうなっていくのでしょうね。
 ま、それはそれで幸せなのではないでしょうか。

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「漢字は韓国人の祖先が創った」とする「韓国漢字起源説」はどこから生まれ、なぜ広まったのか。その謎のすべては解明された!

「漢字は韓国のもの」キム・ジンミョンの主張がSBSビズで放送…中国「でたらめ」(ハンギョレ・朝鮮語)
中国官営メディアが「漢字は韓国のもの」というキム·ジンミョン作家の主張を紹介し、事実と違うと反論した。

官営環球時報は12日、キム氏が先月1日、韓国のあるテレビ番組に出演し「韓国人が歴史的誤解を持っていて漢字は韓国人が作ったものではないと信じている」という荒唐無稽な発言をしたと伝えた。

実際、キム氏はSBSビズの「ビッグクエスチョン」という番組に出演し、漢字は中国東側のウンホ地域の甲骨門から始まり、これは東夷族が作ったもので、東夷族の中で残った人々が韓国人という点を根拠に挙げ、漢字は中国人ではなく韓国人が作ったものだと主張した。 ユーチューブにも掲載されている該当映像は、90万回を超える再生数を記録している。

キム氏は2015年に出版した「文字戦争」という小説でも、漢字は韓国人が作ったものだと主張した。
(引用ここまで)


 今日の最後のエントリはちょっとすごいですよ。
 漢字韓国起源説の謎を解きます。

 さてさて、8月の頭頃に「月刊朝鮮(朝鮮日報の発行する月刊誌)で『韓国国立博物館では漢字を中国の文字と表記している』と騒いでいる」ってニュースをピックアップしました。

【これはひどい】韓国メディアが「国立博物館が『漢字は中国の文字』と解説文に書いている」とクレーム……ああ、そこまで「漢字」の意味が分からなくなっているんですね(楽韓Web過去エントリ)

 この時、別途に楽韓さんは──

「韓国では漢字は東夷族が作ったものである、との説が存在があり、当該記事でも述べられている」
「そして韓国では東夷族=韓国人とされている」
「つまり、この記事ではうっすらと漢字韓国起源説が述べられている」

 ……といった話を紹介しました。
 漢字韓国起源説が「韓国人=東夷族」って論拠で行われているのですね。

 そして、8月の終わり頃には韓国語学科の大学教授が「漢字は我々が作った文字であることは確実な事実だ」と述べている記事を紹介しています。

韓国人大学教授「漢字は我々が作った文字であることは確かだ」と漢字韓国起源説を堂々と述べる(楽韓Web過去エントリ)

 こちらでは「韓国人に『漢字が韓国起源である』との話はそれなりに受け入れられている説」であることを語りました。
 大学教授が語るほどにかなり一般的な話、説であるってことですね。
 ですが、まだ疑問が、それも根本的な疑問が残るはずです。

 「なぜ、そのような漢字韓国起源説が語られているのだろうか」って話です。


 あ、冒頭記事は小説家が「漢字韓国起源説」に言及して、中国の英字紙である環球時報に突っこまれたって記事です。
 まあ、斯様に漢字韓国起源説はあちこちで語られているって記事でそれ以上の話ではありません。一種のダミー記事です(笑)。

 この漢字韓国起源説3部作の最後ですから、なぜ韓国では「韓国漢字起源説」がこれほどまでに浸透しているのかを解き明かしたいところです。
 「最大の謎解き」が必要となるでしょう。
 これはまず、1970年に朴正熙によって漢字が禁止されたことが原因、遠因になります。

 その後、韓国ではハングルオンリーになって、現在では自分の名前すらも漢字で書けない韓国人が圧倒的多数となっています。
 幾度か漢字復活をしようとの運動が出たりするのですが、もうすでに教師からして漢字を知らない世代になってしまったので尻すぼみに終わっています。
 北朝鮮も完全に漢字を排斥しているので、朝鮮半島から漢字はほぼ消滅しました。

 さて、なぜ漢字禁止、ハングル全面採用が韓国漢字起源説につながるのか。
 それは漢字復興派が「漢字は我々の祖先が作った文字だから、使い続けなければならない」と言い出しているからなのです。

 こちらの記事をごらんください。

[ハングルの日特集③] 「漢字は我が民族の東夷族が創製した」(時事ジャーナル)
漢字教育の重要性を強調する学者たちは、漢字が中国だけの文字ではないと主張する。 漢字の原型となった甲骨文字を韓国民族の東夷族が作ったという主張だ。 全国漢字教育総連合会の故チン・テハ理事長が最も代表的な学者だ。

漢字は漢族の文字という意味だ。 「東夷族漢字創成説」を主張してきた学者たちは、漢字の名称から改めるべきだと指摘している。 チン理事長は「漢字という名称は漢代に漢族によって作られた文字だという錯覚に陥らせる。 しかし、漢字は漢代はおろか秦と周の代を遡及し、漢の建国から約1400年以前、殷の代にすでに文字が非常に発達して書かれたことが分かる」とし、「今後、漢字という名称は対内的に古ハングル、対外的には東方文字としなければならない」と強調した。
(引用ここまで・太字引用者)

 チン・テハ氏は韓国で代表的な漢字教育復興派。「全国漢字教育総連合会」の理事長でした。
 なぜか日本のWikipediaにページあったりしますね。
 あと太字部分で第1部の月刊朝鮮の記者が「国立博物館で『漢字は中国の文字』などと書くな!」としたのかも理解できることでしょう。

 このチン・テハ氏こそが「韓国人=東夷族であり、我々の祖先こそが漢字を創ったのだ」って主張を行い、「だからこそ我々は漢字を使わなければならないのだ」との主張をはじめた人物なのです。
 ついでに「韓国人は当時遼東半島から東アジア全域に拡がってその領土を持っていた」って例の「輝かしい韓国史観」の持ち主でもあります。

 彼がこの主張をする以前の2000年前後よりも前には「漢字韓国起源説」はなかったように思われます。
 まあ、結果としては漢字教育は復活せずに「漢字韓国起源説」だけが独り歩きする結果になったわけですけどね。

 韓国では早期にブロードバンドが普及したこともあって、この説がネットユーザーの目に触れることが少なくなったのでしょう。
 そして、韓国人の自尊心、琴線に触れたのです。
 その結果、こうして「どこから生まれたものかは知らないが、韓国人の多くがなんとなく『漢字韓国起源説』を知っている」ものとなったのですね。

 いかがでしたでしょうか、漢字韓国起源説3部作。
 けっこうな大作だったといえると思います。最初はnote用に書いていたものなのですが、さすがにこれを本誌にあたるこちらで書かないわけにはいかないよなってことで仕上げてみました。
 なかなかの仕事をやってのけたのではないですかね。

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韓国人大学教授「漢字は我々が作った文字であることは確かだ」と漢字韓国起源説を堂々と述べる

カテゴリ:漢字関連 コメント:(151)
[チェ・テホの韓国語を正しく知る] 漢字は東夷族が作った文字(プレシアン・朝鮮語)
一学期が終わると、いつも教授たちは講義の評価を受ける。 これまで講義評価を気にしたことはないが、前学期にも中国の学生から良くない評価を受けた。 漢字語を作った民族が東夷族だと言ったためだ。

漢字語の起源である甲骨門が最初に出土したのが、殷の首都だった隠虚というところだ。 殷は東夷族が建てた国であることは、中国でもすでにかなり前から認めてきた事実だ。 中国を漢族が治めたことはあまりない。 近くでは、清は満州族が、元はモンゴル族が支配していたのではないだろうか。 同様に、殷は東夷族によって建国され、治められた。 我が国は殷の暦法を書いたと色々な文献に記録されたことから見て、我が民族であることが確実だ。結論的に、漢字語は東夷族(韓民族)が作った文字であることは確かだ。
(引用ここまで・太字引用者)


 先日、月刊朝鮮(朝鮮日報の発行する月刊誌)が「漢字は中国の文字(Chinese Character)ではない」「東アジアの文字だ」「そもそも漢字を発明したのは東夷族だ」といったコラムを掲載していました。
 あまりにもバカなコラムなのでつい晒し上げるようにピックアップしてしまったのですが。

【これはひどい】韓国メディアが「国立博物館が『漢字は中国の文字』と解説文に書いている」とクレーム……ああ、そこまで「漢字」の意味が分からなくなっているんですね(楽韓Web過去エントリ)

 その中で「漢字を発明したのは中国人ではない、東夷族だ」とする記述がありました。
 これ、当該コラムの中では直接的には語っていなかったのですが、「漢字は東夷族と呼ばれていた韓国人が作ったものである」って主張なのです。

 ……いや、韓国人の中で「漢字は韓国人が作ったもの」ってのはあるていどの説得力を持って受け入れられている説なんですよ。


 日本だとどんな話に相当するかな。源義経=チンギスハーン説みたいな感じでしょうかね。
 「どこで語られはじめたのかは知らないけども、そういう話を聞いたことがある」ってフォークロア、都市伝説の類いでかなり有名ってところ。

 んで、韓国内でどのくらい浸透しているかというと、この中部大学の韓国語学部教授が「授業で『漢字は東夷族が作った』って言ったら、中国人学生から低い評価を受けた」「漢字は東夷族(韓国人)が作った文字であることは確実だ」って普通に紙面で語れるくらいには浸透しているわけです。

 ……いや、言いたいことは分かりますよ。
 「東夷」の意味も分からないのか、とか。
 「おまえら漢字使ってないじゃん」とか。
 「出た出た、韓国起源説」とか。

 もはや漢字を使わず(使えず)、「漢字(Chinese Characrer)」そのものの意味すらあやふやで理解できない人々が、そうしたもの悲しく哀れな「漢字韓国起源説」にすがっている様子はなかなか面白いと思います。
 自分の漢字の名前も、国名である「大韓民国」も書けないのだけども、「漢字は我々が生み出したのだ」って声高に言い続けるってのは、なかなかの哀れさですよ。

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【これはひどい】韓国メディアが「国立博物館が『漢字は中国の文字』と解説文に書いている」とクレーム……ああ、そこまで「漢字」の意味が分からなくなっているんですね

龍山国立中央博物館は中国文化を広報する博物館なのか?(月刊朝鮮・朝鮮語)
韓国語の説明の横に書かれた英語の説明を見てみよう。

'Calligraphy has an especially long and illustrious history in East Asia, where Chinese characters have been widely used since ancient times. The greatest calligraphers of China cultivated innovative styles that exemplified the aesthetics of their era.'

このような意味だ。 書道は東アジアで特に長い歴史と名声を誇る。 古代から中国文字が広く使われてきた。 中国の偉大な書道家たちはその時代の美学を具現化した独創的なスタイルを発展させた。

この英語の説明には二つの問題がある。

まず、漢字を「中国の文字(Chinese characters)」と書いた。 漢字の創製を誰がしたかをめぐって、これまで論議がある。 ここに一言一言言及はしないが、漢字の初期形態である甲骨文字に「東夷族」と呼ばれた民族の影響が大きいという事実はよく知られている。 国境がどこにあったのか、東夷族がどこに住んでいたのかは、今も正確に画定することは難しい。 これに加えて、漢字は今の韓国、中国、日本の地域で広く使われていた、今でも使われている文字である。 「東アジア文字」といえる。 日本のどの博物館でも漢字を指して中国の文字(Chinese character)と書いてあるのを見たことがない。 いったい国博が漢字について自信を持って「中国の文字」とあえて書いた理由が理解し難い理由だ。

第二に、韓国語では「歴代名筆家」と書き、英語ではこのように書いてある。 「中国の偉大な書道家たち(greatest calligraphers of China)」。書道文化を築いた名筆家はすべて中国人だけか? 秋史体を作った金正喜や安平大君は、国博の分類によると、名筆家ではなかったのか。 一体、国博はなぜ大韓民国の税金を使いながら、あえて外国人に中国の偉大な書道家を広報しているのか。 それも英語の説明は韓国語の説明と違うように書いているのだ。 (中略)

国博で英語ガイドの説明を聞いてきた記者の知人がこのような話をした。

「韓国文化が中国、インド、中東の影響を受けたという説明を一度や二度ではなく、何度もしたので恥ずかしかった。 影響というのはやりとりすることなのに、特に韓国が外国の影響を受けたという話を何度も繰り返して疑問に思った。 韓国の伝統遺物に刻まれた漢字を「中国の文字」と説明した。 韓国をよく知らない英語圏の外国人がその説明を聞くと、思わず韓国文化や国立中央博物館を低評価することになりそうだ」 (中略)

数千億ウォンをかけて中国文化の優秀性を広報する必要があるだろうか。
(引用ここまで・太字引用者)


 あー。
 国立中央博物館で書道の英語解説に文句をつけている記事なのですが。
 ここまで「漢字」が分からなくなっているのか、と感慨深いものになっています。

 韓国では漢字のことを「ハンチャ」と呼びます。「漢字」の朝鮮語読み。
 ハンチャ、ハンチャとだけ言っているので、その大元の意味を理解していないのでしょうね。
 「英語解説で漢字をChinese Characterと書いた」と文句をつけています。

 これ、日本人からしてみると意味が分からないでしょうから、こう書けばいいのかな。
 「英語解説でハンチャをChinese Characterと書いた」と。
 「漢字」自体に「中国の文字」という意味があるのに、それを理解していないのですよ。

 いや、言いたいことは分かります。
 「そんなことある? あったとしても、大手新聞社の出している月刊誌の記者がそのていどのこと理解できていないってことでしょ?」と。
 ……あるんですよ。
 というか、この文章からそれ以外の理解はできませんよね。


 あと「漢字の成り立ちに『東夷族』が関わっていた」って表記が記事内にありますね。
 これ、はっきりとは書いていないのですが、「東夷族は韓国人だ」って言いたいのですよ。
 こうした「東夷族=韓国人」って説、韓国人の中にけっこう浸透しているもので。
 このコラムもその漢字韓国起源説を受けてのものなのですね。

 で、それらをもって「いやしくも国立中央博物館たるものが、漢字を『中国の文字』と書くとは何事だ!」って書いているのです。
 それと「日本の博物館で『Chinese Character』と書いているところなどない」としていますが……どこの日本の博物館なのやら。

 韓国の漢字に対しての知識がここまで劣化しているのです。いや、もう笑えないレベルになってますね。

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「ハングルの始祖である世宗大王の背後に漢字があるのはおかしい!」と光化門の扁額を巡ってまたもや議論……もはや韓国人にとって漢字は外国語でしかない、ってこと?

カテゴリ:漢字関連 コメント:(138)
「世宗大王の後に漢字が?」また光化門の看板をめぐる議論…主務省庁「慎重」(SBS・朝鮮語)
1968年の光化門復元の際に掲げた朴正煕大統領の直筆ハングルの扁額が2010年に白地に黒い漢字の扁額に取り替えられ、ひび割れ現象などで議論の末、考証を経て今の扁額に帰結しました。

新しい扁額を掲げて9ヶ月しか経っていませんが、文化体育観光部のユ・インチョン長官が最近、私見を前提に光化門の扁額をハングルに変えるべきだと主張し、再び議論が始まりました。

ユ・インチョン文化体育観光部長官(5月23日):「世宗大王の銅像が(光化門の扁額)の前に座っていますが、その後ろに漢文で書かれた扁額は少しおかしいのではないかと思いました」

ハングル団体も現在の漢字の代わりに訓民正音の解例本の文字を活用した扁額の交替を主張しました。

突然のハングル化提案は国会でも俎上に載せられました。

ミン・ヒョンベ民主党議員(今月8日)「長官、ただ気が向いたからといってそのまま(ハングルで交替)すべきではありません」

ユ・インチョン文化体育観光部長官「いいえ、そうではありません。 ハングル、ハングルの関係者たちと何度も(議論して…)」

ミン·ヒョンベ民主党議員「やるということですか?]

ユインチョン文化体育観光部長官「ハングル使用を)擁護しなければならない立場だから、いや、ただ私の意見をずっと申し上げるんです」

主務部署の国家遺産庁は慎重な立場です。

チェ・ウンチョン国家遺産庁長官「考証と復元の原則は、最後にあった時の原型に生かすのが考証の原則となっています」

光化門の扁額を変えるには文化遺産委員会の議決を経なければなりませんが、国家遺産庁は扁額の変更に関する審議計画はないと伝えました。
(引用ここまで)


 光化門の扁額問題はいろいろな変遷を経ています。
 朝鮮戦争で焼失し、1968年に再建された際には当時の朴正熙大統領によって「광화문」とハングルで書かれた扁額が掲げられたのです。
 民族主義を前面に押し出して漢字を廃止した朴正熙なので当然といえば当然なのですが。

 まだ当時の韓国は漢字文化圏であったことも影響して、「文化財にハングルの扁額は違和感がある」との声が出たのですね。
 でもまあ、延々とそのままだったのですが2010年に白地に黒い字で「光化門」と書かれた扁額に差し替えられました。
 この時もハングルの扁額を残すべきだとの意見もあったのですが、文化財とするには当時の様式を再現しなければならないとして漢字になったのです。

 で、この扁額ですが、掲げられてからわずか3ヶ月でひび割れを起こしました。


8月に再建されたばかりの光化門扁額、3ヶ月で大きなひび割れってなぜ?(楽韓Web過去エントリ)

 なんでも乾燥が不十分だったとのことで。
 翌年には撤去、交換されたのですがこの際にも「やっぱりハングルにしよう」との声が上がったのですが、そのまま白地に黒文字の「光化門」のままでした。

 んで、さらに研究が進んで「李氏朝鮮時代の扁額は黒地に金色の文字だった」ことが判明して、去年にはそのように変更されたのですね。



 で、またぞろ「いや、漢字じゃなくてハングルだろうよ」と議論が再燃しているっていう。
 もう韓国には漢字文化はないのですよ。
 ゼロ。完全にゼロ。むしろ「外国文化」として考えているくらい。
 おそらく8割、もしくはそれ以上が自分の名前を漢字で書けない。

 そんな社会なので、扁額にいまさら漢字が使われるのもどうなのよって話になる。
 「外国語」がソウルのど真ん中の文化財にでっかく掲げられているって意識なのです。
 そこそこの高齢者ですら漢字教育を受けていませんからね。
 光化門といえばクソデカ世宗大王像があるところなので、なおのこと民族意識が刺激されるのでしょう。
 まあ、そうやって自国文化を破壊していくのは韓国にとても似合っていると思うので、どんどん破壊していきましょう。

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韓国の中学生、「漢字は意味不明な抽象画」としか受け取れない。漢字語も把握できず「(発音の同じ)謀議と模擬は同じ意味ですか?」となってしまう。なお、自分の名前も漢字では書けない模様

カテゴリ:漢字関連 コメント:(191)
「古宅って何ですか?」生徒たちと視察に行って戸惑う教師たち(オーマイニュース・朝鮮語)
引率教師の間で時ならぬ論争が起こった。 管内の中学生たちと東学農民革命をテーマに踏査を進行する途中だった。 すべて漢字語で書かれた遺跡地の案内板を読み取るどころか、韓国語で解いた説明さえ理解できない子供たちが大半の状況に当惑し、さまざまな意見が交わされた。

碑石や扁額などに刻まれている漢字は、子どもたちにとってはむしろ「抽象画」だった。 意味はおろか、一文字でも読み上げる子供が15人のうち、ただの一人もいなかった。 漢字を習ったこともなく、教育課程に開設された場合でも「その他の科目」であるため、決心して勉強する場合がほとんどないと言った。

子供たちは「東学革命謀議塔」で「謀議」がどんな意味なのか尋ねた。 「作党謀議」という時の謀議だと説明すると、「作党」が何かと言葉尻をつかむように問い返した。 歴史の視察が、単語の意味解釈の授業のように進められた。 さらに「模擬試験」のその模擬なのかと尋ねる時は瞬間言葉を失った。

「陰謀を企てる」と説明すれば東学農民革命を否定的に認識することになりそうで「計略を立てる」と意訳したところ、しまった、「計略」が何の話なのかまた尋ねた。 漢字語に代わる韓国語をしきりに思い出すため、何度も言葉がこじれた。 子供たちとの単語の意味解釈は一日中、後を絶たなかった。

子供たちは「古宅」を昔の家との意味で読めず、「官衙跡」を当時の官庁があった場所だと説明して初めてうなずいた。 そもそも「官衙」という単語を難しいと感じたようだ。 当初、古宅の代わりに旧家で、官衙跡の代わりに官庁跡と表記しなかった関連公務員の無関心のせいにしたりもした。

遺跡地ごとに世の中を救済するという意味の「救世」、国を助けるという「報国」、暴政をなくすという「除暴」、民を安らかにするという「安民」、倭と西洋勢力を退けるという「斥倭洋」など詳細な意味解釈なしには全く理解できない漢字であふれた。 日程に追われてこれ以上単語の意味を説明することができなかった。 漢字に遮られ、遺跡地を直接訪れても歴史の教訓を悟ることが難しい現実であるわけだ。 (中略)

このようになると、突然今まで教育課程で厄介者だった漢字教育が必要だという気さえした。 漢字でできた自分の名前3文字も書けない子供が大半を占めている現実だ。 踏査であれ読書であれ、韓国の歴史をきちんと勉強するためには、漢字に対する基本的な知識が裏付けられなければならないという点については同意する。
(引用ここまで)


 定期検索している漢字についてのニュース。
 中学校の社会科見学的なもので史跡訪問したところ、漢字で表記されている説明がさっぱりわからずに史跡の説明よりも漢字の説明に教師らが追われた、とのニュース。
 一応、教師レベルであれば漢字が読める人がまだなんとか存在している、とも読めますね。

 どれだけ漢字について理解できていないか、韓国の地下鉄に乗るとよく分かります。
 駅名を日本語表示してくれているのですが、それがすべてカタカナ表記。
 逆に日本人にとってはわかりにくい。
 たとえば東大門歴史文化公園駅は「トンデムンヨッサムンファゴンウォン」。
 目が滑る。「いいから漢字表記してくれ」って日本人の声は大きいはずなのですけどね。

 でも、韓国人の感性では「漢字表記よりもカタカナ表記のほうが分かりやすいでしょ?」ってなっているので、このように表記されているのです。
 なぜなら彼らは漢字を一切使わないから。
 多くの日本人は中国語の簡体字表記を見て判断するというオチになるわけですが。


 もう、彼らの文化の中には漢字が入る隙間はないのです。
 漢字語の解体もはじまっていますしね。
 医学用語ですら腰椎を「こしのほね」、肩甲骨を「かたのほね」とやっています。

「胸椎」や「肩甲骨」が韓国人にとっては難解な暗号?(楽韓Web過去エントリ)

 まさに難解な暗号でしかない。
 自分の名前すらまともに書ける人は少ないですからね。
 かつてキム・ナムギルなる俳優(?)が高麗神社で記帳をしていた際、金の上の部分をきっちり45度で書いていたなんてことがあります。

一般的と思われる韓国人による漢字の書き方(楽韓Web過去エントリ)

 これ、外国人が「よく分からない記号としての漢字」を見た時にやる行為と同じです。
 どの韓国ドラマか覚えていないのですが漢字の4字熟語をどれだけ知っているかを競ってマウントを取りあうなんてシーンがあったのを覚えています。
 これなんかも「どれだけ外国語を知っているか」に近しいニュアンスですよね。

 つまり、韓国人にとって「漢字」はそうした存在になっている、というわけです。
 基礎教養ですらなく、人々が共有している文明ではないってことですね。

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韓国の総選挙で躍進した祖国革新党、「祝日の『勤労者の日』を『労働節」に変更する法律」を上程へ……「勤労」って言葉が日本残滓なのだそうで……でも「労働」って言葉も日本語ですけどね

「勤労者の日を『労働節』に変えよう」…法改正しようという野党、なぜ?(毎日経済・朝鮮語)
劣悪な勤労条件を改善し地位を向上するために各国の勤労者たちが連帯意識を固める意味で制定された「勤労者の日(5・1)」が今年134周年をむかえた中で政界ではこの名称を「労働節」に変えようという主張が出てきている。

4日、政界によれば祖国革新党は前日釜山で当選者ワークショップを開き特講「労働運動の理解」を聞いた。 祖国革新党のチョ・グク代表はワークショップに参加し「勤労者の日を迎え、今回の国会で関連法改正を通じて『勤労』ではなく『労働』の名前を取り戻すと国民に約束した」とし、「労働が尊重される社会、その価値を新しくするために記念日の命名を変えることが重要だ」と明らかにした。

チョ代表は先立って1日にもフェイスブックに「勤労者の日という名称は直さなければならない」とし、「5月1日はホン·ギルドンの日か? なぜ労働を労働と、労働者を労働者と呼べないのか? なぜ勤労、勤労者と呼ぶべきなのか」と書いた。

彼は「勤労、勤労者は日本による植民地時代、軍事独裁の残滓だ。 人を使う側で『熱心に仕事をしなさい』と催促する用語」とし、「勤労は正しく労働は不純だという偏見は破られなければならない。 もう正さなければならない。 祖国革新党は22代国会で『勤労者の日』を『労働節』に変えるよう法を改正する」と強調した。
(引用ここまで)


 チョ・グクが代表を務め、4月の総選挙で12議席を獲得して躍進した祖国革新党が国会に向けて最初に出す法案のひとつが5月1日の「勤労者の日」を「労働節」に改名しようとするものだそうで。
 なんで改名するのかというと、「勤労」って言葉は日本残滓だから。
 これ、以前から韓国でいわれている話なんですけどね。

日帝残滓を理由に「勤労」を「労働」に言い換える韓国自治体(朝鮮日報)

 2019年にソウル市がはじめています。パク・ウォンスン市長時代のことですね。
 実際にはこちらの朝鮮日報の記事にあるように、韓国の漢語が使われていた李氏朝鮮時代の編年史でも「勤労」って言葉は使われています。


 メーデーといったら左派のお祭りみたいなもので。
 その記念日に「日本残滓の言葉が使われている」ことが心情的に許せないのでしょう。

 ……っていうかですね。
 労働の「働」って字、日本の国字なんですけどね。
 「労働」も日本で作られた単語。19世紀後半には「労働」と「労動」が併用されていて、だんだんと「労働」に統一されていったとの話。

 まあ、そもそも韓国では漢字は使っていないし。
 そんな言葉の由来とか考えるわけもないのでOKです。

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