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カテゴリ:漢字関連の記事一覧

漢字使用推進派「漢字語彙は韓国語の脊椎だ!」 ハングル派「脊椎ってどういう意味?」

漢字教育は反民族行為? ハングルだけ使うのが愛国か(朝鮮日報)

>「40歳以下の若者は漢字を知らず、コミュニケーションの過程でかなり誤解が生じる。漢字は外国語ではなく、韓国語の大きなカテゴリーからみるべき。韓国文化を理解するには、漢字や漢文の教育が必要だ」

 ドイツ人の韓国学者、ヴェルナー・サシェ元漢陽大学碩座(せきざ)教授(寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授)は最近、本紙のインタビューで「学生たちが、韓国文化についてあまりに無知なことに驚いた」と語った。漢字を教えるべき理由は「韓国文化を十分に理解できるようにするため」だという。「ハングルだけを使って学ぶことこそ愛国」という一部の主張に、正面から反論したわけだ。

 「ハングルは世界で最も立派な文字であり、韓国の誇りにして宝だ。(中略)漢字の混用は、倭政時代(日本による植民地時代)に行われた植民地教育の名残であって、最近復活しつつある韓国の自主文化と『韓流』の風を遮る反民族行為」。これは、ハングル関連諸団体が昨年3月に発表した「小学校での漢字教育は絶対にいけない」と題する声明書の一部だ。ハングルだけで表記することが民族的自主性を守る行為だと主張し、漢字の早期教育に反対している。
(引用ここまで)

 個人的には漢字教育をしたほうがいいと思いますね。
 ただ、そうはできない理由というモノがあるのです。漢字教育を復活させてさまざまな語彙に簡単にアクセスできるようになると、大きな問題が出てくるのですよ。
 豊田有恒氏が書かれているように、自分たちの文化の背骨が日本から来ているということが分かってしまうのですよね。
 ま、ハングル推進派がそこまで考えているかどうかはまた別の話なのですが(笑)。

 ただまぁ、韓国人には「ハングルは世界一偉大な文字。文字オリンピックでも金メダル!」とか「アリランは世界一美しい曲。ソースはインターネット」とかやっているのが似合っていると思います。
 その偉大な文字で書かれると、テキスト量が日本語の2倍から10倍になるのですが
 それで学術論文でもなんでも書けばいいのですよ。
 そうやって本を煩わしいものとしておいて、機能性文盲を含めた文盲率を25%にしておけばいいのです。
 お似合いです。

 最後にこの記事の持つ、強烈なオチをお披露目いたしましょう。

> 韓国社会全体に広まっている「漢字音痴」現象は、漢字語が韓国固有の文化の大きな部分を占めている、という客観的事実すら希薄にしている。漢字・漢文で書かれた数多くの古典が読解できなくなるだけでなく、現代韓国語の語彙(ごい)の70%を占める漢字語についても、きちんと理解できないまま単にハングルで発音を表記するだけ、という結果を引き起こす。

 キム・ギョンス中央大学名誉教授(国文学)は「韓国語では漢字語の語彙が、ちょうど人体の脊椎(せきつい)のように中心的役割を果たしている。漢字使用への反対は、韓国語の最大の特色かつ利点である『表意文字と表音文字の混用』を妨げ、韓国語の発展を阻害している」と語った。
(引用ここまで・太字引用者)

 その「脊椎」という言葉ですが、韓国の医学界ではもう使われていない可能性が高いですよ。少なくとも医学界では。
 なにしろ、胸椎や肩甲骨が難しい言葉として「胸の骨」「肩の骨」と韓国語による言い換えが進められていますから

 Windows用の韓国語版MS-IMEというものがあるのですが、漢字を出すこともできるのですが熟語では出せません。単漢字変換のみ。

 韓国のハングルのみの記述がスタートしたのは1980年前後。
 韓国人はこの現代のコンピューター普及期間であった30年間ちょっとというものを、ひとつの文字体系を一切使わずに過ごしてきたのです。
 断絶には充分な時間だったのでしょう。
 もう、遅いんですわ。



韓国語の70%は漢字由来なのにハングルオンリーの教育を40年以上続けた結果……

カテゴリ:漢字関連 コメント:(56)
漢字を知らない若者、同音異義語の混乱が深刻(朝鮮日報)
漢字語が通じない韓国の若者(朝鮮日報)

> 「韓国社会の自由民主主義は不偏不党の崖っぷちに危険な状態で追い込まれている」(2010年4大河川開発事業阻止汎(はん)国民対策委員会声明書)

 この文言を見ても特におかしいと感じない人が増えている。「不偏不党」を「不便で不当」あるいは「不公正」という意味に認識してしまっているからだ。ところが「不偏不党」の本来の意味はそれとは異なり「一方に偏らず(不偏)、一方とは群れを成さない(不党)」つまり「公正」という意味だ。これは上記の一般的な解釈とは正反対だ。 (中略)

 とりわけ若い人ほど漢字知識の欠落は深刻で、時には世代間でコミュニケーション上の混乱あるいは断絶まで引き起こしている。韓国語で発音・表記が全く同じ「義士」と「医師」を勘違いし、「安重根(アン・ジュングン)義士」について「その人は何科を診療していたのか」と質問してきたり、「靖国神社」の「神社」を、発音の同じ「紳士」と誤って解釈するケースなどがその典型例だ。

 『いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由』の著者で「韓国についてよく知らないくせに韓国を悪く言っている」などと批判を受ける日本人の三橋貴明氏も「韓国では(発音・表記が同じ)『防水』と『放水』を区別できない」と指摘する。

 問題はこの「コミュニケーション不能現象」が、さまざまな分野で深刻な誤解と行き違いを招いているという事実で、これは時には特定分野の専門家の間でも発生している。ある大学病院に勤務するA教授によると、最近の若い医師たちは「妊婦の陣痛」と言うときに「陣痛」と「鎮痛」を区別できないという。「鎮痛」はもちろん「痛みを鎮める」という意味だ。A教授は「このままでは本当に大変なことになると思った」と語る。 (中略)

大田市のある四年制大学では、学内で発行されている週刊英字新聞発行業務を担当する「主幹教授」のことが「Weekly Professor」と訳されていた。「主幹」と「週刊(Weekly)」はハングルで同じ表記になるからだ。(中略)

 専門家によると、今のように漢字教育がしっかりと行われていない環境では、時がたつにつれこの種の誤解や混乱がさらに増える恐れがあるという。本紙が2010年にソウル市内の五つの小学校に通う4年生を対象に調査を行ったところ、71%が例文を読んでもその意味を正確に理解できなかった。韓国語の70%を占める漢字語の意味が分からず、文章を理解できない「読解不能現象」が表面化しているのだ

 釜山大学の李炳銑(イ・ビョンソン)名誉教授(国語学)は論文で「『技能』と『機能』、『出家』と『出嫁(嫁に行くこと)』のように、ハングルだけで表記された場合に意味が区別できなくなる漢字の同音異義語は非常に多い」とした上で「漢字教育をしっかりと行わなければ、(子どもたちの)思考力や探究力が弱体化し、語彙の体系が崩壊してそこから思考体系まで崩壊する恐れがある」と指摘した。
(引用ここまで・太字引用者)
> 先ごろアイドル歌手の父親と祖父母がそろって死亡するという悲劇的な事件が起こった際、インターネット上では「祖(チョ)父母」という単語が検索ワードランキング3位になった。そのとき、ある人がオンラインコミュニティーでこの言葉の意味を尋ねたのに対し、ネットユーザーの一人は「チョ」の意味を誤解し「『新しい父母』という意味だろう」と答えた。「祖父母」という漢字語が「おじいさんとおばあさん」を意味することを知らない若者が多いというわけだ。

 漢字教育の失敗により、韓国人が日常的に使用するさまざまな語彙(ごい)さえも通じなくなっている、と懸念する声は大きい。特に、大きなニュースが報じられるたびに、記事に登場する言葉が検索ワードランキングで急上昇する現状が、漢字語の理解力レベルを示していると指摘される。昨年ニュースの見出しを飾った「留任」「更迭」「失脚」などの言葉は、もれなくランキングの上位に入った。
(引用ここまで)

 朝鮮日報の「漢字教育を行おう」というキャンペーンが続いているようで。
 はっきり言って、記事にあるように韓国語というのは漢字由来の語彙が多いので漢字教育をすべき……というか、現状のハングルのみの教育がちょっとおかしいのですよね。
 ただ、どんなに強力にこんなキャンペーンをやったところで、ハングル至高派とでもいうべき連中がいて無駄になると思います。アメリカでの全米ライフル協会みたいなもんですね。

 ハンギョレが「韓国人の25%は文盲だ!」というスクープを10年前にやっていましたが、これもハングルオンリーにしてしまった余波だと思いますね。特に「読めても意味をとれない」という機能性文盲に関しては。

 昨日の記事解説で法律書は以前、漢字ハングル混じりで書かれていたということについてコメントがありましたが、これは「ハングルのみでの記述だと意味がとれないから」だったのですよね。
 この記事にあるように同音異義語が多いし、そもそも意味が分からない。法律用語でこれは致命的なのです。
 じゃあ、いまの法律書は致命的なのか……ということなのですが。どうも聞くところによると、この医学用語と同じような言い換えをしているとのことです。

 なによりも韓国で大事な修能試験(日本のセンター試験に相当) に漢字関連はほとんど出ないので、これからも立場的には弱いままでしょうね。
 で、愚民化はますます進むという。うん、救われないな。 
 

「韓国の国名を漢字で書いてください」 → 『大朝民回』 (注:大学4年生)

名前さえ漢字で書けない韓国人(朝鮮日報)
【萬物相】漢字を知らない韓国人(朝鮮日報)

> 1970年に「ハングル専用政策」が始まってから44年。今や、小学校で漢字を学んでいない最初の世代は50代に差し掛かった。20-30代はもちろん、40代すらも漢字になじみがない時代になったということを意味する。

 ソウルで暮らす成人男女の47.8%が、子どもの漢字名をきちんと書くことができない一方、この問題を深刻に感じて小学校の漢字教育に賛成する保護者は 89.1%に達する、という統計結果もある。基礎的な漢字の意味を知らないため、意味が通じない「不通」現象が起こり、「漢字を知らないため知識拡張の道 が閉ざされている」という深刻な問題提起もある。「漢字が分からない」現象をこれ以上放置していれば、測定不可能な社会的損失が生じるというわけだ。 (中略)

 大学教授のB氏は少し前、学生に課題を出す際「なるべく漢字を多く使うように」と指示した。学生たちは、課題の表紙に自分の学科を「行正学科」(正しく は行政学科)、「火学科」(正しくは化学科)などと書いて提出した。「自分が専攻の学科で一体何を学んでいるのかすら知らない」というわけだ。別の大学で 中文(中国語・中国文学)科の教授を務めるC氏は「大学4年生になっても、大韓民国を『大朝民回』と書くありさま」とため息をついた。

 大学院生も例外ではない。E教授は「助教(教授の雑務を手伝う大学院生アルバイト。日本でいう「助教」とは異なる)に『図書館に行って、国語学概論を探 してくるように』と言ったら、手ぶらで戻ってきたことがあった」と語った。開架式の図書館で、書架をいくら探してみても、そんな本はなかったという。D教 授は「漢字で国語学概論と書かれたタイトルを読めなかったためだということを後で知った」と語った。

 「漢字が分からない」状態の最大の問題点は、「知識の拡大」が不可能になり、知識を広げる道が閉ざされてしまうことだ。成均館大学中文科のチョン・グァ ンジン教授は「漢字語は韓国語の語彙(ごい)の70%、学術用語の90%以上を占めているのに、それを教えないというのは、近道があるのに回り道をするよ うなもの」と語った。数学の場合、「楕円(だえん)」が「長めの円形」、「二等辺」が「2本の辺の長さが等しい」という意味だと知っていれば、単語から概 念を把握し、入っていけるのだ。
(引用ここまで)

> 「朦朧(もうろう)」という単語がある。辞書には「ぼんやりしていること」と書いてある。朦とは「月が昇るときのちらつき」、朧とは「月が沈む ときのちらつき」のことだ。そのため「朦朧」とは、夕暮れや明け方ごろ、月の周りが白っぽくかすんで輪郭が分からない状態のことを指す。「朦朧」は、韓国 ではほとんど固有語のように使われており、あえて漢字で表記する必要はない。しかし単語の由来を知れば、意味は一層はっきりと理解できる。

 大多数の韓国人は、こうした言語の面白みを十分味わえずにいる。学校では40年以上も漢字教育が行われず、漢字を理解できない状態になっているからだ。 北朝鮮の攻撃で爆沈した韓国海軍の軍艦「天安」は、哨戒艦だった。地方のある国立大学で、国文科の教授が講義中、哨戒艦とはどのような任務を帯びた船かと 学生に尋ねた。正解したら成績に5点プラスすると言ったが、誰も答えられなかった。「見張りの哨」「警戒の戒」ということを知っていれば、簡単に点数をも らえる問題だった。
(引用ここまで)

 ……まあ、いくつかの具体例を交えつつ書いていますが。
 こうなるべくハングルで教育してきたのだから、そうなるのは当然なのですよね。

 一般人に漢字を書かせると、外国人が書くそれになってしまう。いくつか例がありまして。

一般的と思われる韓国人による漢字の書き方
[芸能]ユンホとチャンミン「東方神起はSMエンタで活動」(聯合ニュース)

 もう、一般の韓国人にとって漢字が一般的なものではないというのが、こういう書き方から分かってしまいます。
 その他にも医学用語を韓国語として書き換えたら、まったく意味不明になってしまったので元に戻したという話もありました。
 それを批判するようなコラムが掲載されたこともありましたね。
 ちょっと前までは法律書は漢字ハングル混じりで書かれていたといいます。ノ・ムヒョン政権下でハングルにされてしまったのですが。

 このことから分かるのは「漢字はある程度以上の学力を持つわずかな韓国人にとって必要とされている」、そして「他の大多数の韓国人にとってはもはや自分の名前すら書くことができない」という分割された状況。
 漢字の必要性に気がついた人間、もしくはそういう人間を親に持つことができた人間だけが国語に対しての理解力を深めることができるわけですね。
 上層と下層がさまざまな面で混じることなく、分割されたまま。 まさに韓国そのものの姿を反映していると思いますね。

 ま、そもそもハングルだけで書かれたものなんて読めるわけないんですよね。ハングルだけで書くと同じ内容が数倍にふくれあがるというのは歴史共同研究委の報告書で確認しましたが、意味なくページ数が増える、文脈から単語の意味を類推しないといけないなんてアホの所業ですわ。
 そんなハングルですが、文字オリンピックでは金メダルを受賞しているので、韓国人はずっとハングルオンリーで使い続けるといいと思うんだ。
 韓国に向いていると思いますよ。いろんな意味で。


 

韓国で漢字教育の重要性が説かれるようになったのは中国への摺り寄りが原因?

カテゴリ:漢字関連 コメント:(11)
韓国人は中国好き?嫌い? ソウル駐在特別記者・黒田勝弘(産経新聞)
【萬物相】韓国人の語彙力と漢字教育(朝鮮日報)
>  ソウル市教育庁(教育委員会に相当)が今秋から、小・中学校で教科書の語彙を中心とした漢字教育を行う方針を打ち出した。まずは希望する児童・生徒を対 象に、放課後に国語や数学、理科、社会科の教科書に登場する漢字語を教えるという。語彙力がないまま勉強するということは、れんがを使わずに家を建てた り、銃弾を装填(そうてん)せずに戦場に行くのと同じことだ。漢字教育を学校の正規の科目とする必要があるが、すぐにそれができないなら、このような方法 で一歩を踏み出すのがベターだ。
(引用ここまで)

 先日も漢字教育の重要性を説く社説が朝鮮日報にありましたが、ふと「中国に擦り寄る韓国」という視点から、漢字教育の復活につながっているというのはアリかなと思いました。
 朝鮮半島に存在する国が中国(というか中原を征した国)と属国としてつながっていなかったのは20世紀だけなのですよね。
 李氏朝鮮への回帰という考えかたもできるかもしれません。

 ハングルだけで過ごしてきたのはこの50年くらいなのですから、むしろ韓国的にも不自然な状況ではあるのですよね。
 そこで「漢字語源の言葉の意味が通用しなくて困っている」というところからはじめて、中国へ三跪九叩していた頃への回帰を目指している……ま、穿ちすぎではありますが。
 それでも印象としては充分にある話ではないかと。 

 韓国政権の中国への急激な舵取りはここ2年くらいの出来事ですから、そのあたりから仕込んできて……というように考えるとこのあたりで、漢字復活論が出てきてもおかしくないわけです。
 ブルック・シールズの件に限らず、こういう「演出」は大好きですからね。

Web魚拓

・韓国で漢字を復活させると日本からの影響をどれだけ受けているかが分かってしまう……という主旨の本。ま、正直なところそれはないと思いますよ、豊田さん。
韓国が漢字を復活できない理由(祥伝社新書282)韓国が漢字を復活できない理由(祥伝社新書282) [新書]
著者:豊田 有恒
出版:祥伝社
(2012-07-01)
 

崔、柳は「難しい漢字」なので自分の姓すら書けない韓国人が多い

漢字知らない韓国人 子どもの名前さえ書けない(聯合ニュース)
> 成均館大学の李明学(イ・ミョンハク)教授が30~80歳代の427人を対象にアンケートを実施した。その結果、47.8%が自分の子どもの名前を間違えて書いたり、書けなかった。30.2%は子どもの名前を一文字も書けなかった。

 子どもの名前を漢字で書けない人は弱年層ほど多かった。書ける人は60代が64.6%で最も多く、次いで50代(56.0%)、40代(54.6%)、30代(37.2%)などの順になった。

 崔、鄭、柳など比較的難しい姓を持つ回答者は、自分の苗字も書けない人が多かったという。
(引用ここまで)

 いやまぁ、そんなもんでしょ。
 以前も韓国の芸能人の誰だったかが筆で漢字を書いたときも、完全に漢字を記号としてしか把握できてない。それも自分の名前を。
 東方神起の残ったほうが声明を出したときも、ほとんど同じでしたね。
 どっちにしろ名前にすら漢字を使わなくてもまったく問題がない状況になっているので大丈夫でしょう。
 問題があるとしたら雁道の意味が分からなかったり、赤いラインが引かれていてその端に文字が書かれていても、文字が読めなくて航路(おそらく直行便)であることが分からなくて恥をかくというていどですかね。

専門用語で使用されている22万語もの漢字語を固有語に変更する!

カテゴリ:漢字関連 コメント:(5)
【コラム】「飯場」と「タルハンアリ」(上) - (朝鮮日報)
【コラム】「飯場」と「タルハンアリ」(下) - (朝鮮日報)

> 一時、中学・高校の科学で「火成岩」「水成岩」「変成岩」を「火で燃えた岩」「水に漬かった岩」「変形した岩」として教えようとしたことがある。しかし、これらの用語は定着しなかった。一方で、同時期に「平方」を「チェゴプ(平方)」、「堆積」を「プピ(体積)」と変更したものは、確実に定着した。
(引用ここまで)

 先日の医療用語の大半が韓国の固有語から漢字由来のそれに戻るという話を受けてのコラム。
 これ以外にも数々の言い換えをやってきて、その多くが失敗したのだけれどもうまく言い換えることができたこともある……というようなコラムなのですが。
 その例が──
> 日本人が「白磁大壺(こ)」と呼んでいた朝鮮王朝時代の陶磁器に「タルハンアリ」という名前を付けたのは、美術史学者の故・崔淳雨(チェ・スンウ)氏だった。満月のように大きく丸い形と、月の光に似てぼんやりと白く、素朴なつぼの美しさを、これ以上うまく表した言葉があるだろうか。
(引用ここまで)

 これは厳しくない?
 一般的な言葉とはちょっと遠いしなぁ……。
 こっちの記事にあるように、基本的に日本語に起源を持つ漢字由来語というのはもはや定着しているのですよね。
> 近く国立国語院が、各専門分野で使われている漢字語と外来語を易しい韓国語に変える大々的な作業に取り掛かるという。来年までに17億ウォン(約1億2400万円)を掛け、14分野の専門用語22万語を韓国語化するという計画だ。
(引用ここまで)

 それをさらに固有語に変更しようという運動をするそうですが。野球用語とかにもやっていましたが、それを22万語にまで大きく拡げて、かつかなり大がかりな予算をつけて。
 前述の医学用語や、セト民みたいなことにならないとよいですね。

韓国固有語で記述された医学用語を日本語由来のものに戻すことが決定

カテゴリ:漢字関連 コメント:(9)
タグ: ハングル 漢字
ハングルに変えた医学用語、漢字が復活(朝鮮日報)
> 4年前に漢字語ではなく韓国語の固有語中心に見直された医学用語が再び漢字語に戻された。固有語に変更された「ヌンアル」「チラ」「コルムチプ」がそれぞれ「眼球」「脾臓(ひぞう)」「膿瘍(のうよう)」に戻されるといった具合だ。
(引用ここまで)

 固有語、つまり韓国語+ハングルで記述したのだけどもまったく通用しないので一部を除いて日本語からの翻訳語に戻すというわけです。
 ノ・ムヒョン政権下で医学用語・法律用語を固有語にするという運動が行われていたのですが、まずは医学用語で否定。
 そりゃそうだっていう。
 医学用語の記述がひらがなだけになったことを考えれば分かるでしょう。

ひびの入った光化門扁額を撤去、交換に

カテゴリ:漢字関連 コメント:(5)
【コラム】光化門扁額は文字も変更すべきか(上) - (朝鮮日報)
【コラム】光化門扁額は文字も変更すべきか(下) - (朝鮮日報)


 ひびの入った光化門の扁額がけっきょく取り替えることになったそうで。
 で、そのついでに扁額の文字をどうにかしようという話も出ていると。

 現状の扁額に書かれている文字が写真で残されている文字をコンピュータで復元したものであることに加えて、19世紀に建て直したときに工事責任者が書いたもの。
 もともとが誰か優れた書家の残したものというわけではなかったという。

 だったらパク・チョンヒの書いた、ハングルの扁額でもいいじゃないのかという話まで出ているという。
 要するに文化的に見てそれほど重要なものかと聞かれたら「別にそれほどのものでも……」ということなんでしょうね。

 まー、この扁額の文字に関しての紆余曲折とか実に韓国らしいので面白いですけどね。
 冒頭の過去記事からひとつずつ遡れるのですが、なんというか見事に脱力できます(笑)。