場所奪われ…「30周年水曜デモ」が少女像の前でできない理由(ハンギョレ)
1992年1月8日に始まった「水曜デモ」が5日で30周年を迎える。第1525回水曜集会は、ソウル鍾路区(チョンノグ)の旧在韓日本大使館前の「平和の少女像」から30メートルほど離れた場所で正午から行われる。集会場所だった平和の少女像周辺を、日本軍「慰安婦」の存在を否定する極右団体が先取りしたからだ。
極右団体の場所の先取りは2020年5月にはじまった。正義記憶連帯の理事長を務めたユン・ミヒャン議員の後援金流用疑惑が浮上したことをきっかけとして、極右系の自由連帯が平和の少女像の前での集会届を正義連に先んじて出しはじめたのだ。正義連は今も平和の少女像前の集会場所を取り戻せずにいる。集会届は30日(720時間)前から提出可能だが、極右・保守団体の会員が集会届を受け付ける鍾路警察署の待機場所で、交替しながら徹夜で居座っているため、毎回場所を奪われているのだ。昨年12月5日は今回の30周年水曜集会を届け出る日だった。正義連は届け出日の2日前から鍾路警察署で夜を明かしたが、すでに自由連帯をはじめとする極右・保守団体の会員たちが届け出場所にいたという。正義連のハン・ギョンヒ事務総長は4日、本紙の電話取材に対し「保守団体の会員たちが寝泊まりしながら居座っているため、近くの空きスペースを探して第2希望としてようやく届を提出した」と述べた。
極右団体は第2希望の場所も先取りしていた。鍾路警察署情報課は「来週水曜日の1月12日は『母親部隊』が、現在正義連が水曜デモを行っている場所での集会届を先に提出している。両団体で協議しなければならないだろうが、おそらく母親部隊側は集会スペースの分割も許さないだろう」と述べた。
正義連をはじめとする「慰安婦」被害者支援団体は、警察がこうした努力をきちんと行っていないと批判した。支援諸団体は5日午前、水曜集会に先立って国家人権委員会に警察を調査するよう求める陳情を行うことを決めている。正義連のカン・ギョンラン連帯運動局長は「極右団体は『水曜デモを永遠になくす』と主張して同一の場所での集会届を出している。また、セクハラ発言を日常的に行っており、こちらを侮辱する言葉をはばかることなく吐いている。国家人権委員会が緊急救済措置を取って集会現場で発生する人権侵害を調査するとともに、こうした行為を放置する警察も調査するよう、同委員会に陳情することにした」と述べた。極右団体などの集会届は、自分たちが反対する集会そのものを阻止するための「妨害集会」開催のためのものだということがはっきりしているにもかかわらず、批判を避けようとして警察は機械的に処理しているというわけだ。これについて鐘路警察署は「団体間の摩擦を懸念し、少女像を中心に区画を分けて管理しているだけ」と語った。
(引用ここまで)
ちょっと面白いですね。
これまで日本大使館のあった敷地前で正義連(挺対協)が水曜日にデモをするというのはおなじみの風景だったのですが。
ユン・ミヒャンらが元慰安婦から詐欺行為をしていたことから保守派団体がその場所を延々と占有しているっていう。
申請は早い者勝ちなのですが、常に徹夜+交代制を敷いている保守派団体に正義連が負け続けている。
この「正義連が負け続けている」というのが面白いところで。
完全に国民からの支持を失っているのでしょう。
「韓国における最高権威者の代理人」として正義連、ユン・ミヒャンが我が世の春を謳歌していたころはリストバンド販売とかやっていたほどで。
賛同者が山ほどいて寄付金もユン・ミヒャンが「私の個人口座に入金せよ!」ってSNSで叫ぶだけでじゃらじゃらとお金が入ってくるような状況でした。
それがいまや「正義連の水曜デモのために申請に並んでくれる人すらいない」状況になったのですよ。
かつてであれば「おばあちゃんたちのために」みたいな言いかたをすれば手弁当で並ぶボランティアくらいいくらでもいたでしょうね。
なのに、いまは誰もいなくなってしまった。
ハンギョレは社説まで出して「表現の自由の問題だ」とか言い出しているのですが。
誰もデモをするななんて言っているわけではなく。
申請順位をうまくやれやって話に過ぎないのですけどね。
[社説]30周年の水曜デモの場所を小細工で横取りした保守団体の非常識(ハンギョレ)
NAVER版でもさすがにハンギョレの記事についているコメントは「この親日団体が!」みたいなものが多いのですが、他メディアが報じている記事に関しては「ユン・ミヒャンの拘束もされていないのに?」とか「文災害はユン・ミヒャンをなんとかしろ」といったコメントにあふれています。
そうそう、ムン・ジェイン大統領は水曜デモ30周年に際してコメントを出したのですが、ユン・ミヒャンについては一切触れないままでした。
文、ユン・ミヒャンを除いて「需要集会30年一緒にいた方々に感謝」(ソウル新聞・朝鮮語)
「慰安婦問題」には触れるものの、詐欺犯・詐欺団体と化したユン・ミヒャン、正義連には触れることはできないという判断でしょうね。
最大の支持者であり、ユン・ミヒャンを国会議員にまで推したムン・ジェインをしてこの扱いなのですから、いわゆる一般民心がどうなっているかはお察しください。
とはいえ「悪いのはユン・ミヒャン個人であり、慰安婦は犠牲者である」という建前自体はまだ崩せていないのですが。
でもまあ、以前に比べればだいぶ議論自体はできるようになってきたかなぁ……という感じ。
20年かけて積み上げられてきた嘘を解きほぐすには20年かそれ以上が必要になるのですよ。
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