金亨錫館長は15日に忠清南道天安市の独立記念館で開催された光復80周年記念式典で 「光復を世界史的な観点から見れば連合国の勝利で得られたプレゼントだ」と述べた。金亨錫館長は昨年8月に尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権で任命された。
金炳基院内代表は16日「国を売り渡した人間だけが売国奴ではない。こんな人間に国民の税金を1ウォンでも支払うことはできない」「独立運動を否定する売国を放置すれば、累卵の危機に国民にどうやって国のための犠牲を求め、誰が献身するのか」と主張した。金炳基院内代表はさらに「金亨錫館長は昨年から独立運動を否定してきた。昨年の光復節では独立記念館の開館以来初めて式辞をキャンセルし、今年の式辞では抗日運動を侮辱した」とも批判した。
(引用ここまで)
ユン政権で任命された独立記念館の館長が「光復(終戦で日本の植民地支配からの解放)は連合国の勝利で得られたプレゼントである」と発言したと。
当該発言に対して与党である共に民主党の院内代表が激昂して「罷免せよ!」と言い出している、とのニュース。
韓国ウォッチ歴が長い人にとっては「なるほどね」となるニュースなのですが。
そうでない人には頭にはてなマークがいくつも浮かぶような話ではないでしょうか。
ちょっとそのあたりを解説しましょうかね。
韓国では「独立軍が太平洋戦争で大活躍して韓国の独立を勝ち取った」のですよ。
ええっと、言いたいことは分かります。
「韓国が太平洋戦争にどんな影響を及ぼしたんだ」って疑問ですね。
……まあ、どんなに公平な目で見てもなにもないんですよ。
韓国の「独立軍」がなにか功績を挙げたのか、とか。
サボタージュで日本に嫌がらせをしたのか、とか。
まあ、いろいろと取り得た手段はあるとは思うのですが。
本当になにもない。
びっくりするくらいになにもない。個人によるテロ行為が数件あったくらいでしかない。
なので、歴史をひっくり返して「あの戦闘は大規模な戦争の一端で、韓国独立軍は大成果を挙げたのだ!」みたいなことを言い出すしかないのです。
そうしないと「韓国人の父祖らはなにも抵抗をしなかった事実」がバレてしまいますからね。
いま、韓国では「抗日武装闘争を取り扱ったドキュメンタリー映画」が上映されているとの話なのですが、これが「独立運動家」である洪範図(ホン・ボムド)将軍の抗日闘争の歴史、韓国軍のルーツを描いているそうですが。
……ソ連に亡命したアレのドキュメンタリー映画、かぁ。
なんでも「鳳梧洞戦闘」と「青山里戦闘」で劇的な大勝利を挙げたって設定らしいのですが。
青山里戦闘は確かに日本側に数人の死者がいたとの報告もあるのですが、「馬賊との戦闘」として記録されているんだよね。
まあ、青山里戦闘とかは韓国の建国神話の類いなのでしかたないのですけどね。
そうした「韓国人の持つ心情の微妙なところ」をこの独立記念館長がつついてしまったのですよ。
「え、韓国人なんてなにもやってないよね?」「連合国が勝利して、独立をプレゼントされただけだよね?」との事実をさらっと述べてしまって、特に左派の心情をえぐってしまったと。
といったわけで「罷免すべきだ!」といきり立っているのです。
まあ……なにもしなかったってのは歴史的事実だからなぁ。
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